カットアウト部分はFRPで塞ぎますが、本格的なFRPセットを使うほどでもないので、今回はサーフボードなどを補修する用の、素人向けのFRPを使いました(実は、FRPの細工は初めてです)。FRPで形を作るには、何か土台になるものが必要で、発泡スチロールなどで作った型を使うのが一般的なようですが、面倒なので手近にあったアルミのエキスパンドメタル(網)を、手で曲げて心材にしてみました。エキスパンドメタルは適当な大きさに切って、右写真のように穴を塞ぐ形に曲げます。アルミ製なので、手で簡単に曲がります。
形が整ったら、接着剤でスカートのカット部分に内側から貼り付けます。右写真は貼り付けた状態を外側から見たところです。このエキスパンドメタルは、型ではなくて心材として使うので、FRPと一緒に固めてしまうことになります。
FRPは、説明書どおりにファイバークロスに樹脂を塗って、何層かに重ねていきます。エキスパンドメタルがFRPの中にくるまれるように、両面から3層ずつくらいファイバークロスを貼り付けました。本当はもっと薄くても良かった気もします。硬化後にはドライヤーで熱をかけておきました。熱をかけても、あとで反ったり痩せるのを完全に防ぐことはできないと思いますが、熱をかけずに仕上げてしまうと、取り付け後にマフラーの熱による痩せが大きく出ると思ったからです。
FRPが硬化したら、ヤスリで形状を整えて、角張ったところにはR(丸み)をつけます。それから、板金パテで全体を一旦覆って、それを削って面を出しました。これは、FRPに直接サフェを吹いても、十分に馴染まなかったり、繊維目やピンホールが目立つなどで、綺麗に仕上がらないと思ったからです。要は、ゲルコートとかFRP専用サフェを使わないための代用処置です。
また、この時点で、スカートの出来の悪い箇所や、欠けている箇所を補修しておきます。この手の補修は、板金パテでは軟らかすぎて形にならないので、武蔵ホルツのコントールを使用しました。もちろん、パテを盛ったところは、ヤスリで形を整えてペーパーで表面を仕上げておきます。
ここまで進んだ段階で、形状とフィッティングをもう一度確認しておきます。塗装し始めたら形をイジることはできなくなるので、これが形状の最終確認になります。バンパーからのラインのつながりが滑らかか、スキマが均一になっているかなど、十分にチェックして、良くないところがあれば完全に修正します。
ホーフェレのリアスカートは、バンパーに接着剤でくっつけるように指定されています。しかし、接着剤で固定してしまうと外すことができませんので、スカートをぶつけて割った場合も、修理に苦労します(ノーマルのリップはぶつけても変形するだけですが、FRP製のスカートはぶつけると割れます)。しかも、このスカートは長い間店番をしていたと見えて、添付の接着剤は左写真のような状態で、全く使いものになりません。
そこで、ノーマルのリップと同じく、パチンばめを填めて、両サイドでネジ止めすることにしました。ノーマルリップの下からのネジは、風圧によってたわんで外れないためのものだと思われますが、このスカートはFRP製で、ノーマルよりもずっと固いので、変形して外れる心配はなく、ネジは左右のみとしました。そのままでは、ネジ止めできませんので、中写真のような取り付け用のパーツを作って、これを接着剤でスカートの内側に貼り付けました。
接着する位置が非常にシビアなので、まず台座(平板)を接着して、その上にL型のブラケットを両面テープで仮固定し、位置が正確に決まったらブラケットと台座を接着するという方法を採りました。パチンばめについては、後述します。
塗装の下地は、まずゲルコートを#600の耐水ペーパーで研磨して、ゲルの凸凹やファイバー繊維目の浮き出しを平らにします。面の歪んでいるところがないかもチェックし、歪みがあれば修正します。また、ピンホールやキズは、ポリパテ(薄付けパテ)で埋めておきます。それから、サフェを吹きます。サフェを吹かずにゲルの上にいきなり色吹きする方法もありますが、綺麗に仕上げるためにはやはりサフェを吹いた方が良いようです。サフェの前のバンパープライマーは不要です。#1000でサフェを研いだら、色吹きに入ります。右写真は色吹きの途中です。
塗装の詳細は、5項のフロントリップの塗装と同じです。左写真と中写真は、クリアを吹き終わったところです。あとは1週間ほど乾燥硬化させて、#1500で研いでコンパウンドで仕上げます。右写真は、稜線を残して面の部分に耐水ペーパーをかけているところです。仕上げの詳細も、5項と同じです。ただ、このスカートのスリット形状の部分は、向こう側が塞がれた袋状になっているめ、着き回りが悪く、ちょっと苦労しました。
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