3.アンダーカバー補修 (1/2ページ)

 昨年の冬、スタッドレスを購入して万座温泉に行って来ました。ところが向こうで宿泊している間に、何年に一度という大雪に見舞われてしまい、図らずもスタッドレスの威力を試すハメになりました。GOLF4は、積雪路でバックすると写真黄色矢印のアンダーカバー部分に雪が溜まって破損しやすいと言われており、私もバックには気をつけていました。しかし、前進はそう気を付けてもいられず、やむを得ずかなりラッセルしてしまいました。心配だったので帰って見てみましたら、案の定、写真の赤矢印部分が壊れていました。破損部は、アンダーカバーが左右後方に回り込んだところです。

   

 左写真は運転席側の破損部のアップです。右写真は、まだ健全だったときの同じ部分です(撮影アングルが若干異なりますが)。アンダーカバーの後端をサスペンションフレームに止めている辺りがダメージを受け、ネジだけを残してその周辺がチギレてなくなっていました。写真を見比べると、かなり大きな範囲で欠落しているのが分かります。この部分は、前側に開放した形状になっており、ラッセルすると雪に刺さって掘り起こすような感じになります。ちょっと設計マズいんじゃないでしょうかって感じです。ちなみに、私の車は車高が下がっているといっても10mm程度であり、雪道でこの部分が壊れやすいのはノーマルでも同じだと思います。

 こちらは助手席側のアップで、チギレるまではいっていませんでしたが、大きくメクレ返っています。部品を交換しようかとも思いましたが、良く見てみると助手席側は補修で元に戻りそうです。運転席側は欠落部分があるので復元は不可能ですが、確認した感じでは、運転席側に限ってはこのネジが固定されてなくても問題なさそうです。どうせ交換しても、またラッセルすればチギれるのが目に見えているので、割れがこれ以上広がらないよう修復して済ますことにしました。

 さて、この辺りを補修するには、車の下にもぐる必要があります。で、車の下にもぐる場合は、たとえチョットのことであっても馬掛けが必須です。馬(リジッドトラック)は割と安く買えますから、下にもぐろうという場合はケチってはいけません。ジャッキアップでもぐると命仕事になりますから、絶対にダメです。ここでは、馬を掛けるポイント(位置)を紹介しておきます。一般的には、下の写真の位置が良いと思います。

   

運転席側 (↓拡大)           助手席側 (↓拡大)

        

 写真のように、フロアの補強メンバ部分に馬を掛けますが、補強メンバが前上方に曲がる手前あたりがベストです。ここであれば、多少荒っぽい掛け方をしてもボディが変形するようなことはありません。また、ジャッキと馬の足が干渉せず、作業もやりやすいです。これ以外の場所に掛けた場合は、ボディの板金が簡単に歪みますから、要注意です。この少し外側のフロアの平面部とかもヤバイです。なお、リア側は、良い写真がない(撮り忘れた)ので、写真を撮って別の機会に紹介します。(こちらをご参照下さい)

 ジャッキアップして馬を掛ける具体的なやり方については、左右を少しづつ交互に上げる必要があります。片側だけを一気に上げるとボディに無理がかかりますし、危険でもあります。高く上げる場合は、車載ジャッキなどでは途中でとどかなくなります。ジャッキを一杯一杯まで使うのは不安定で危険なので、その場合は一旦低めに馬を掛けてからレンガ等でジャッキを嵩上げして、さらに上げていくようにします。2003.05追記:レンガ等で嵩上げするジャッキの使い方は、正規の使い方ではなく、危険です。パンタジャッキで上げられる以上に上げたい場合は、ストロークの大きいフロアジャッキ等を使う必要があります(詳細はこちら参照)。それから、馬を掛けたら下に潜る前に、左右のサイドシルの下辺りに寝かせたタイヤ(ホイール付き)を敷いておき、地震などで万が一馬がコケても生存空間が確保できるようにしておきます。

 また、馬は上げるよりも下ろす方が意外と難しいです。特に高く上げた場合は、下手に下ろすとジャッキが途中でズッコケますので要注意です。安全に下ろすには、左右少しづつ交互に下げるようにします。かつ車が下がるに従って若干前方に出ますので、その分を考慮して始めにジャッキを掛ける向きを垂直よりもほんの少し後傾させて掛けるのが良いようです。それから、万が一ジャッキがズッコケる可能性も考えて、必ず先にタイヤを着けてから下ろし始めます。タイヤが重いからといって、途中まで下ろしてからタイヤを着けようというのは、不安全です。

(このページは、掲載している方法および結果を保証するものではありません)