以下に記載したのは、変換ケーブルを作る方法と、直接つなぎ込む方法の、それぞれの布線表です。いずれの場合も、電源系GND(布線表ではBGNDと記載)とアナログ系GND(同、AFGNDと記載)は、混ぜてつないでも一応動作はすると思いますが、動作が不安定になったり音質が劣化する可能性があります。それらを防止する観点から、接続する際は若干の注意が必要です。GND系の接続を含めて、注意点を書いておきます。なお、下表のア〜ウは2/5〜3/5ページの写真と対応しています。
(注)年式や製造ロットによっては、上表と配線色が異なる場合があります。 直接接続の場合は、切り落としたコネクタ(2/5頁の写真)をテスタで 当たって、ピン番号を基準にして配線色を確認するようお奨めします。 |
オーディオ信号(アナログ系)のGNDとデジタル系および電源系のGNDを分離するには、上表のような接続を行えば良く、具体的には以下の通りです。まず、「変換ケーブルを作る」場合は、DIN8pの2番ピン(AFGND)に、オーディオピンコードの外部導体(編組)をL,R合わせて接続します。SONY−BUSの黒色線(BGND)はここにはつなぎません。「直接つなぐ」場合は、車体側ケーブルのオーディオ信号線(白、赤)は集合ケーブル内で独立した同軸線が使われていますので、これらとピンコードを1対1で接続すればOKです。但しこの場合、赤と白、白と赤の接続になりますので、注意が必要です。SONY−BUSの黒色線(BGND)は、「変換ケーブルを作る」場合は外部シールド編組と合わせて、DIN8pのケース(枠)に接続します。「直接つなぐ」場合は、これらを車体側ケーブル内の橙DATAと黒BUS−ONの外部編組に接続します。
実際の作業としては、「変換ケーブルを作る」場合、SONY−BUSケーブルとオーディオピンコードのそれぞれ方端を適当な長さにカットして、その先端にDIN8pのオスコネクタを繋ぐことになると思います。その際、インピーダンス不整合やクロストークを最小限にするには、BUSとオーディオそれぞれの外部編組(シールド)がない状態で並行して走る距離をできるだけ短くした方が良いと思われます。理想的には、変換ケーブルのDIN8p(オス)の首根っこからSONY−BUSケーブルとオーディオピンコードが別々に出てくる(つまりDINコネクタシェル内で変換接続が納まっている)くらいがベストです。工事の都合で、やむなく別線で接続することも考えられます。例えば、DIN8pから適当な線で各ピンを引き出し、コネクタから離れた広いところでSONY−BUSケーブルとオーディオピンコードにつなぎ込む等の方が工事も楽で見た目も綺麗に仕上げやすいと思います。そうした場合も、別線で引き出す長さは極力短くする必要があります。
変換ケーブル自体の全長も、長くしすぎるとトラブルの原因になり得ます。どのくらいが限度かという数字は全く不明ですが、必要最小長(せいぜい数十センチ程度?)にした方が良いと思います。一つの目安としては、純正CDチェンジャーのピグテール長(約30cm?)以下なら、十分なマージンがあると考えて良いと思います。なお、車体側ケーブルの布線色はモデルイヤー等によって異なる場合もあるようなので、ご注意下さい。とくに、私のように「車体側ケーブルに直接つなぐ」場合は、色をあてにせずにピン配置を基準にしてテスター等で当たって確認する必要があります。SONY−BUSについても常に配線色が一定という保証はありませんので、ピン配基準での確認を要します。
(このページは、掲載している方法および結果を保証するものではありません)