2014年8月11日(月)〜12日(火)
大滝山(2616m)トレッキング


場 所 長野県松本市
アクセス 【初日】本庄児玉IC→安曇野IC→三郷スカイライン(終点:駐車場)→冷沢分岐
     →鍋冠山→大滝山(北峰)→大滝山荘(泊)
【二日目】大滝山荘→鍋冠山→冷沢分岐→駐車場→帰路
トレッカー YMSKパパ、YMSKママ、Kou(長男)、Koto(長女)、

2014年8月11日(月) 晴れのち曇り時々雨。 12日(火)雨。
 すごく久しぶりに家族全員でのトレッキングです。全員揃ったのは、2011年の常念〜燕岳縦走以来。でも、それぞれ都合があるため、行ける日取りは11日と12日の一泊二日。じゃあ、どこに行くか?
 この時期はどこの山小屋も混むので、できるだけ空いていそうな所を探した結果、良さそうなところを発見。ワンダーフォーゲル6月号に掲載されていた、大滝山&大滝山荘。取材日は2013年ですが、お盆の時期の土曜日でもガラガラ状態。静かな山登り&小屋泊まりができるとのこと。しかも蝶ガ岳同様に穂高、槍の展望は抜群の様子。もう、行くっきゃないでしょう。
 ところが、6日頃から台風11号が怪しい動き。早く通過してくれと祈っていたら、10日中には日本海へ出てしまう見込み。台風一過の快晴が期待できそうです。

 午前2:20に自宅を出発。関越道、上信越道、長野道を経由して安曇野ICへ。そこから、安曇野市三郷小倉の三郷スカイラインに入り終点まで。終点(展望台)には、5:30に到着しました。駐車場はありませんが、路肩に数台停められるスペースがあり、この時点で他に1台停まっていました。また、トイレ(思ったよりきれい)もありました。

 少し雨が降っていたため、日が昇ってくるときれいな虹がかかりました。この時点では、晴れると信じていたのに。。。。
 6:22にスカイライン終点を出発。先ずは林道を通って冷沢(つめたさわ)の登山口へ向かいます。
 20分程して車両止めのゲートが現れました。付近には車が2,3台置けるスペースがあるのですが、途中の道には、落石したばかりのような石ごろごろ、しかも結構、角が尖っているので、歩いて正解だったと思います。

 天気は日が差したり、曇ったり、時たま、にわか雨が降ったりです。くどいようだけど、台風一過の快晴を期待していたのに。。。。


 8:05。冷沢登山口に到着。標識には大滝山まで4時間30分と書いてあるのですが???ちょっと違うのでは?
ガイドブックでは、ここから鍋冠山まで、1時間30分。そこから、大滝山までは、4時間なので、計5時間半。1時間ずれている。どっちが正しいのだ?



 冷沢登山口からは樹林帯の中を登って行きます。
 道端には色々なキノコが生えており、その中の1本がこれ!赤いキノコ。これって、ベニテングタケでは?初めて生を見ました。

 10:40。やっと鍋冠山に到着。展望は無く、標識が無ければ素通りするような場所です。
 冷沢からここまでのコースタイム1h30mに対し、2時間35分もかかってしまいました。結構登りがきつく、妻が遅れ始めました。長女は運動部に入ったせいか、かなり元気。人がいないことを良いことに、大声で歌いながら登っていきます(いい熊よけです)。

 鍋冠山から大滝山までは4hのコース。途中の八丁ダルミと呼ばれる所はほぼ平坦な道のりなので、少しは楽に歩けましたが、行けども行けども林の中なので、結構飽きてきます。
 12時になろうとしていたので、昼食を取ることにしました。今日は山めし。早ゆでパスタを使ったペペロンチーノとわかめスープです。(
マウスオーバー

 静かな山登りを期待していた通り、本当に静かです。まだ誰とも会っていません。昼食も平らなところが無かったので、登山道の真ん中に陣取ってしまいましたが、誰も通りませんでした。
 八丁ダルミの後は、明日の下りが心配になるような急な登り。あと1kmの標識で励まされるが、とても厳しい、我慢の登りでした。


 14:14。蝶ガ岳、大滝山の分岐に到着。雲の中のようで、周りはガスだらけで何も見えません。ちなみに、この分岐に到着する寸前に、下りの登山者1人。大滝山に向かう道で、やはり下りの登山者1人に会いました。

 14:20、大滝山荘に到着。休憩時間もいれて8時間かかりました。結構、きつかったです。
 山小屋の談話室兼食堂でビール(山小屋で購入)やコーヒー(自分で沸かしたもの)を飲んでくつろいでいたら、1組(2人)の登山者もやってきてました。今日は自分達4人とこのお二人、計6人が宿泊者で、それぞれ、大(中?)部屋を個室のように使わせていただきました。一応、山小屋の定員は30人です。


 夕食は17:30から。おでんとカレーです。水分補給と小屋への貢献を兼ねて、またビールを飲みながら食事です。
長女は珍しく、ごはんをお代わりしていました。

 食事の後は、スタッフの方も交えて、談話会に突入。ここで、色々な事を聞かせてもらいました。
 例えば、後から来たお二人は長野の方で、最初はご夫婦かと思ったら違っていて、男性の方は定年後、山の本(「信州の山」というガイドブックです)を書いているのだと。で、その方、曰く、スカイラインの終点に埼玉ナンバーの車が置いてあったので、ビックリ(鍋冠山を通るルートは超マイナーなようです)。そして、この大滝山荘に人が泊まっているのに2度ビックリしたとの事。女性の方は、男性の書かれた本を読み、知り合いになられ、いろいろな山に連れて行ってもらっているのだとか。
 山小屋のスタッフの方は、蝶ガ岳ヒュッテから何日かごとに交代で来るのだが、人の多い蝶ガ岳ヒュッテに比べ、ここは人も少なく、また、このような所に来る登山者は山や山小屋のことを十分知っている人たちなので、仕事も楽だとか。
 色々な話を聞かせてもらい、21時に布団に入りました。ちなみに、この日は満月で、大滝山からは穂高に沈む月が見られるはずだったのに、夕方からの雨で断念です。カメラと三脚が重い。


 ご来光が見えるかな?と思って4時に一旦起きたのですが、雨でした。おかしい、台風ははるか彼方に去ったはずなのに。
 朝食は5:30から。山小屋らしいおかずで、ご飯と味噌汁はお代わり自由。当然ながらお代わりさせていただきました。
 雨は一向に止む気配がないので完全防備の末、7:30に下山しました。
 そうそう、前日、こどもがバッジを買おうとしたら、まだ、小屋に届いていないけど、蝶ガ岳ヒュッテには届いているので、早朝、スタッフの方が雨の中を蝶ガ岳ヒュッテまで取りに行ってくださいました。感謝です。

雨の中をとぼとぼ歩いていると、濡れた木の根に足を滑らせ、あっ!と思ったときは左斜面に滑り落ちてしまいました。樹林帯の中なので岩とかが無い反面、シダのような下草が生い茂っていたので、滑る事滑る事。まるで、天然ウォ−タースライダー。意図しない尻セードーの姿勢のまま10mほど滑り落ちてしまいました。後ろに居た長女曰く、「近道するため、滑っていったのかと思った。」とか。上に戻るのは無理なので、藪こぎしながら30mほどトラバースすると、登山道に戻ることが出来ました。あ〜ぁ、良かった(青のレインウェアが私です。妻が現場写真を撮ってくれました)

昨日は気づかなかったのですが、コケの間から真っ白い植物が。これって、ギンリョウソウってやつ?光合成をしないので葉緑素を持たず、ゆえに色が白。あれっ?逆かな?葉緑素を持たないから光合成が出来ない? まっ、いずれにせよ、初めて見ました。ベニテングといい、ギンリョウソウといい、今回は珍しい植物が収穫のようです。
 12:20。駐車場まで戻ってきました。コースタイム4hに対し、休憩時間を含めて4時間50分かかりました。
この後、あらかじめ調べておいた、近くのそば屋へ昼食に行ったのですが、そばがなくなったので今日は終わりとの事。早っ!仕方なく、長野道に入り、SAで昼食を取り、帰路につきました。

今回のトレッキングは、天候に恵まれず、またルートもずっと林の中のため、精神的に厳しいものでした。しかし、その分、静かな山登りを堪能する事ができ、また、人がいない分、山小屋での人との出会いや話では、今までには無い濃厚なものとなりました。
 妻は下山の翌日、早速、山小屋で出会った方の本を購入していました。山小屋での話では、「手書きだから読みにくいよ。」と言われたので、いまどき、手書きの文字なんて、自費出版?なんて思っていたら、全然。手書きと言われたのは、絵地図のことで、むしろ、こういう絵地図は実際に行った人ではないと描けない物なので信頼性は抜群だと思います。
 この本を参照して、今後益々、マイナーな山にのめり込みそうです。


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