各部の強化と引き換えに、時には寿命を縮めたり、
高負荷のしわ寄せが来たりと、チューニングは良い事ばかりではありません。
コチラでは、プロジェクトを進める上で発生した
大小様々なトラブルを紹介したいと思います。
このデータが閲覧者の皆様が後々チューニングされた際の、
点検箇所の参考になれば、私も嬉しく思います。
< 目次 >
・<油断大敵!?★木っ端ミジンコ(死後)ベルト編★>-2004/07/20-
・<加速と引き換え?★トルクカムの落とし穴編★>-2003/08/22-
・<燃費に比例?★ジョリジョリベルト編★>-2003/06/29-
・<やりすぎ厳禁?★吸気系チューンの恐怖編★>-2003/04/28-
・<ハズレ部品?★イグニションコイル編★> -2003/04/05-
・<クラッチの限界?★高トルク?編★> -2003/02/25-
・<MJと排気温度 ★マフラー編★> -2003/01/16-
・<MJと気温 ★PE24編★> -2002/10/17-
・<アドの持病? ★ドライブVベルト編★> -2002/09/23-
<油断大敵!?★木っ端ミジンコ(死後)ベルト編★>
-2004/07/20-
一本目の亀ベルトを交換してから約一年。
走行距離にして約3060km。
その時は突然訪れました。
弊HPのBBS上にてベルト切れの話題が相次いで、
「私もソロソロ・・」と点検して翌日の事でした。
通勤途中で変速の異常に気付き、スローダウンしながら
会社手前1キロに差し掛かった所で、
「ココからなら押しても行ける!」と全開敢行。
すると・・・・・。
バチン!!・・・・・機関沈黙・・・・・・・。
クラッチケースカバーの排気口からはこんな物が・・・・。
さてわ・・・・。
やっぱり・・・・・・。
前日の点検では19mm。小さなクラック以外は特に外観異常なし。
前回の交換時は18.5mmで内部ケブラーのホツレが発生していたので
それと比べりゃ「まだ平気だろ?」
と思っていましたが、甘ちゃんでした。
確かに、昨年と同じ様な車両の仕様で500kmも多く走っていたので
予想以上に見えない所で劣化が進んでいたのかもしれません。
否、劣化が見抜けなかった自分の責任でしょう・・・。
警戒心か予知能力かは判りませんが、予備のベルトを持ち歩いていたので
その場は事なき終えましたが、前日点検した部分だけに
直後のトラブルはブルーになりますね。
今の仕様では、幅19mm、走行2500kmが交換限度か!?
<加速と引き換え?★トルクカムの落とし穴編★>
-2003/08/22-
ジョリジョリベルトが真因と思っていたのですが、
ベルト交換後も、最高速は劇的な改善が見られず、困っていました。
ノーマルのセンタースプリングを使うとあからさまに悪い・・・。
ここまでは判っていたのですが・・。
しばらく走って、ふとクラッチカバーを開けてみると・・・・。
亀プーリーなのに、持病のベルトセンター削れが
発生していないではありませんか!!
これは、プライマリーなりセカンダリーなり、どちらかの
動作不良が原因で最大変速していない事を意味しています。
要は6速ギアのマシンが5速までしか
使えてない状態なのです。
なんと、この兆候は、亀製トルクカムを入れた 2002/11 頃から
引きずっていた見たいです。
特に動作に不具合がなくても
セカンダリーを組みなおすと最高速は一時的に復活するので
チョッとした汚れでも影響が出るのかな?
デリケートだなぁ・・と思っていたのですが、それは大きな勘違いでした。
原因はトルクカムの動作範囲とセンスプの張力に関係が有ったのです。
とりあえず、特筆すべきは、ノーマルスプリング
(両サイドがフックになってる奴)と亀のトルクカムの相性は
激マズ・・・って所です。
詳しくは、コチラ!
↓↓↓
センタースプリングシートベアリング
<燃費に比例?★ジョリジョリベルト編★>
-2003/06/29-
最高速低下の真因と見られる、ベルトを交換しました。
走行約2480km 新品時より1.5mm細くなってました。
ちょっと早いような・・・。
今まで乗ったスクーターは2mm減るのに5000km程度走っていたので
過激な減り具合に感じます。
燃費も悪いと消耗品の寿命も悪いのでしょうか・・・?
外したベルトは予想を越える疲労度でした・・・。
ササクレを引っ張るとこんな風に・・・。
コレが走行中絡まったら・・・・。
怖い話です。。
いたるところにこんな感じでクラックが・・・。
<やりすぎ厳禁?★吸気系チューンの恐怖編★>
-2003/04/28-
KSRのリードバルブを装着しようと、以前、開口部の
拡張加工をしたノーマルリードバルブを外してみると・・・。
げっ!! なんじゃこりゃぁ!!!
リードバルブストッパーがくの字に遣られています。
どうやら原因は、リードバルブとストッパーの間に
挟んだワッシャーの様です。
ワッシャーの厚みでストッパーが浮いた事で
クランクのバランサーとのクリアランスが
無くなり、接触⇒玉砕となったようです。
それにしても、凄いパワーだ。
こっぱ微塵⇒クランク挟まり⇒エンジン死亡
にならなくて良かったです。
この状態で4ヶ月も走っていたのだから鳥肌物です。
<ハズレ部品?★イグニションコイル編★>
-2003/04/05-
何だか今日は吹けにバラツキが・・・・
と思っていながら週末放置プレイを慣行すると・・・。
2度と目を覚まさなくなってしまいました。
調査の結果は、プラグの火花が飛んでいないという事から始まり
イグニションコイルと判明。(以降 IGコイル)
CDIのコンデンサーに貯められた電気を定条件で開放し
プラグをスパークさせます。
このIGコイル死亡の為、エンジンがかからなくなってしまったのです。
そんな死亡したIGコイルを観察していると・・・。
何だか内部より圧力のかかったようなクラックが・・・
手でニギニギしてみましたが、硬いです。
とても外側からの圧迫変形したものとは思えません。
どうせ、使えないIGコイルだし・・・
皆さんも中がどうなっているか気になる事と思います。
そんな訳で分解して見ました。
なにやら内部もクラックが入っています。
一部、焦げ目らしきものも・・・
なんでしょう・・・?
発熱による物っぽいですが原因はまるで不明です。
入力(一次)側のコイルなのか、出力(二次)側のコイル
なのか不具合原因がまるっきり不明です・・・。
この辺の変更部品と言えば、プラグコード位ですが・・。
ちなみにもっと分解してみました。
赤丸の部分に注目。誘導起電力に必要不可欠な
鉄心です。
今回、このIGコイルの代替としてRS125用を
導入したのですが、RS用は、ここの部分が
約4倍近く大きかったです。
まあ、コレがデカイとどうなのか判りませんが・・。
コイルの巻き数でいくらでも特性が変わるので・・。
<クラッチの限界?★高トルク?編★>
-2003/02/25-
ボアアップしてからと言うもの、最近クラッチの圧着不足の様な
現象を感じています。
特に、私の通勤路はSTOP&GOが多く、クラッチの入り切りが多目です。
先日、センスプ交換する際にクラッチアウターを外したのですが、
手にしたアウターを見てビックリ。
??!アウターの青い部分。
別に塗装した訳ではありません。どうやら摩擦熱⇒高温による変色のようです。
ボアアップ後のトルクアップにより、クラッチミートしてからも
すべりが生じているのでしょうか・・・?。
どちらかと言うと、クラッチがアウターと完全に一体化するまで
時間がかかっているのかもしれません。
まさかと思うのですが、それ以外に検討付きません。
年末にクラッチカバーを開けたときは何とも無かったのですから・・。
ちなみに、ボアアップ前のアウターの色は、、、。
少し見難いですが、変色の気配なんて微塵も感じません。
コレって・・・やっぱり滑りにより発熱している様です。
社外部品のシューの面積が広い軽量タイプの選択肢もあるのですが、
いかんせんウチのアドはノーマルチャンバー・・・。
軽量クラッチを満足に広げられるほど、高回転で回せるかどうか・・。
只今、純正流用で良い物を物色中です。
<MJと排気温度 ★マフラー編★>
-2003/01/16-
キャブのセッティングが適切でなく、ガソリンが薄い状態ですと、
燃焼温度が上昇の傾向にあります。
この混合気の薄い状態をリーン状態と言います。
基本的に、希薄燃焼気味の方がパワーが出ます。
排気温度が高いほうが、空気の流速も速く、排気速度の
促進効果があがりパワーが出るのです。
しかしながら、焼き付きやデトネーション等の熱のトラブルとも紙一重です。
今回は、薄すぎるセッティングでのマフラーの中身(排ガス規制マフラー)の
状態を撮影してみました。
会社からの帰宅で15分走行後のマフラーです。
フラッシュを焚いた状態です。
特に変化は見られませんね・・・。 これが・・・。
フラッシュ無しの状態です。 内部(おそらく触媒)が高熱で
発光しています。
この状態ですと、キーをOFFにしてエンジン停止後に
シリンダー内に残った不燃ガスが、マフラー内で発火して
エンジン停止数秒後に「ボンッ!」とミスファイアを発生します。
このミスファイアのあるときは、結構、危険信号です。
余談ですが・・・。
走行2000kmくらいでこんなにマフラーが錆びてしまって良いのでしょうか・・?
<MJと気温 ★PE24編★>
-2002/10/17-
夏場に合わせたセッティング。
気温30℃前後で少し濃かったのですが、秋口に入り
気温は25℃前後になりました。
プラグの焼け具合もよろしくなり、おおちゃく者の私は
ただ乗るだけ・・・。そのときは・・・。
↑↑↑こうでした。
街乗りレベルで私が推奨する焼け具合です。
ちょっと濃いように見えますが、信号待ち、渋滞などの状況を加味すると
こんなモンです。 赤矢印部はキタキツネとは言いがたい茶色。
水色矢印部は黒いものの乾いた状態です。
コレで水色矢印部が濡れている時は若干濃い目と判断します。コレが3週間後ヤヴァイ事になろうとは・・・・。
秋も深まり始め気温は20℃前後に・・・。
駆動系のチェックのついでにいっちょプラグも・・・・。
ちょっと角度が違い見難いですが・・・・。
水色矢印部、ハッキリ言って白いです。
その付近もキツネ色。
焼けすぎだぁ!!!こりゃぁ!!
赤矢印部に至っては茶色いものの薄茶です。
毎日片道5km15分足らずの道のりを
渋滞、踏み切り待ちを含めてこの状態です・・・。
コレで長時間の全快を喰らわそうものなら・・・・。
慌ててMJの番数を上げました。
シビアといわれるPE24・・・。
気温約5℃の違いでコレです。
これからは気を付け様と思います・・・。反省です・・。
PE24のオーナー皆様もご注意を・・・。
って・・。こんなオオチャク私だけですね・・・
<アドの持病? ★ドライブVベルト編★>
-2002/09/23-
ハイスピードプーリーを付けることにより、アド特有の持病、
ベルトのセンター削れがひどくなった様子です。
コレは、装着後、約550km走行後の写真です。
今後、定期的な点検が必要そうです。
コレはクラッチケース内の写真です。
走行中、こんな所にもベルトは当たっています。
赤○は高速時、黄○は低速時です。