KAWASAKI KSRU リードバルブ流用


< 能書き >

我等がアドのリードバルブは50ccであるZZなどと
同様の部品が使用されていて、どう見ても役不足。

2003/04/17現在、待望の亀のBIGリードキットUは
何時発売なのか全くの不明。
現行の亀BIGリードは¥15,000-とかなり高額。

それならば造ってしまえと考えて、
Kawasaki KSR用のリードバルブを流用してみました。


< 目 的 >

リードバルブの開口面積を広げ、高回転時の吸気量UPを狙います。


< チョイス >

     <   チョイス   >

今回、私がチョイスしたのはコレ。
Kawasaki製 KSRU用 リードバルブAssy。(Tも一緒。。)
品番:12021-1015
値段:TAX込 ¥5,240- でした。

< 内 容 >

     <   比  較   >

左がKSR用、右がアドレス110ノーマルです。
若干ですがKSR用の方が幅があります。

     <   比較 2   >

リードバルブを外し、ブロックの開口部を見てみます。
KSR用の方が若干大きいように見えます。

     <   比較 3   >

こちらはインマニ側、面積的には大体同じでした。
アドレス110用の方が正方形に近い形をしています。

     <   採  寸   >

採寸です。
アドのクランクケースの穴 : 縦45mm  横39mm
アドのガスケット内寸法   : 縦44mm  横38mm

KSRリードの寸法   : 縦42mm  横37.5〜39.5mm(台形)

上記の結果より、コレを取り付けるには、
KSRリードの横幅を39.5⇒37.5mmにする必要があります。


写真は、固定用のボルト穴で、
丸印の部分を削る必要があります。

ちなみに開口面積も比較して見ました。
アド用 11.5mm×19mm×4穴 = 874mu
KSR用 14.5mm×21mm×4穴 = 1218mu

で約39%の面積増になります。

更に、真ん中の柱を削除して、リードバルブを一枚ものに
作り変えると・・・。

アド用 28mm×19mm×2穴 = 1064mu
KSR用 33mm×21mm×2穴 = 1386mu

となります。

もし、容量が足りないようであれば、追々考えようと思います。

     <   工程 1   >

まずは、両サイドをベルトサンダーで削ぎ落とします。

そして赤丸の部分。
ボルト穴とまでは行きませんが、
固定ボルト用の逃げを作ります。

これまたグラインダーでザックリ削ります。

     <   工程 2   >



次はリードバルブストッパーです。
アド用は穴が開いているのですが、KSR用は開いていません。

この穴、軽量化の為な訳はありません。
一次圧縮でバルブが閉じるとき、この穴を通って圧力が
リードバルブにかかります。

バルブが開くときは空気が逃げやすくなります。

要は、リードバルブの動作補助の効果が期待できるのです。

     <   工程 3   >

こんな感じで完成です。

     <   工程 4   >

さて、組み込みです。
ここで、問題発生です。

実は、半分予想していた事態で準備しておいたのですが、
クランクケースに仮組込したのですが、リードブロック両サイドの
削った部分が、ベルトサンダーで削った為に
きっちり奥まで削れきれてなく、0.5mm程度浮いてしまいました。

そこで、ガスケットを3枚重ねで取付け、対応する事にしました。
各々ガスケットの間に液状ガスケットをサンドイッチします。

ガスケットはリードブロックの両サイド部分を0.5mm程度
切り抜いておきます。

     <   工程 5   >

アドのクランクケースです。
ノーマルのリードバルブブロックを外し、
ゴミが入らないようにパーツクリーナー等で綺麗にしておきます。

ノーマルリードバルブの外し方が解からない方は
   ↓↓↓コチラ
  BIGキャブキットの取付

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     <   工程 6   >

ネジ穴の位置を合わせksrリードバルブを取り付けます。

     <  工程  7   >

念のため、インマニ側にも液状ガスケットを塗ります。

     <   工程 8   >

そしてマニホールドを取り付けて完了です。


     <  更に比較1  >

BBSでお馴染みの、すったこさんに更なる情報を頂きました。
マロッシ製YAMAHA用 と カメファク製 BIGリードU YAMAHA用
の比較写真です。

左:ノーマル
中:マロッシ
右:カメファク

の順です。

     <  更に比較2  >

開口面積は、KSR用を含めると、

ノーマル:874mu
KSR  :1218mu
マロッシ:1431mu
亀ファク:1519mu

となります。

     <  更に比較3  >

リードバルブの写真です。
左:ノーマル
中:マロッシ
右:カメファク

     <  更に比較4  >

加工に至っては、KSRほど難しく無いようです。
ボルト穴を一ヶ所合わせるだけで装着可になります。

まさかココまでドンピシャとは、私も驚きました。


情報提供のすったこさん、有難うございました。



< 注意事項 >
エンジン部の部品を扱いますので、動作直後は火傷等の原因になりますので
作業はお避け下さい。

取り付けに関して、密閉不足による2次エアーの吸い込みは機関の致命的ダメージに
繋がる可能性があります。
作業の際は十分にご注意ください。


< 使用する材料 >
・ kawasaki KSRT・U用 
  品名:リードバルブASSY 
  品番:12021-1015 
  価格:¥5,240- 

・アドレス110用 インマニガスケット 3枚
  品名:ガスケット・リードバルブ
  品番:13156-43E01
  価格:不明(大量所持の為)


< 使用する工具 >

・ベルトサンダー
・電動リューター
・ハンドグラインダー
・6mmヘキサゴレンチ
・+/−ドライバー
・10/12/14mmメガネ&ソケットレンチ
・スクレーパー


< 使用するケミカル >
・金属部品用ガスケット(耐油性)
・パーツクリーナー


< 参考文献 >

・特になし


< インプレ >

装着後、ローテスに出てみました。
低速域では特に変化は感じません。

少しずつ速度域を上げ、エンジン回転を上げていくと高回転域での
吹けが鋭くなった感じになりました。
パワー的にはさほど体感は出来ない様です。

但し、感触は悪くありません。
数値的な検証は、
セットアップVer14.×系にてタイム計測データをアップする予定です。