熊 公 鍛 冶 工 房


熊公の工房における鍛冶作業の日誌
特別な事柄は印を付け『鍛冶作業記録』にも書き込みます

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2023年12月08日(金)
 工房着:午前9時55分  作業開始:午前10時15分−作業終了:午後4時00分
 工房の気温:13度

 今日は早めに帰るつもりで『角手』は2つだけ作るつもりで居ました。でも、鍛造だけ4つ済ませておけば次の作業がグンと楽になると考え、4つ鍛造しました。

 そこから2つだけ仕上げていけば良かったのですが、爪の長さを揃えたり、指穴の成形をしたりしている内に結局4つとも仕上げることにしてしまいました。今日は出来るだけ機械を使って作業することにしたら、昨日より1時間早く終わりました。今日で伊蔵さんのW期目の依頼品全部作り終えることが出来ました。チョット充実感を味わっています。来週発送出来るようにします。

 角手を仕上げてから小松菜・ホウレン草・サンチュを収獲して、帰路に着きました。交通情報を聞くと新大宮バイパスは昨日よりも渋滞している感じでした。そこで初めから荒川右岸コースで帰ることにしました。こちらも少し渋滞するところがあったので1時間かかりました。

 
作品No.1750〜1753 『三本長爪角手』              富士見市からの日没直後の『紅富士』

 上江橋を渡るときはほぼ正面に日没直前のお日様が輝いていて、目がチカチカしましたが、富士見市の田んぼの中の道からは日没直後の富士山が眺められました。『紅富士』を眺めることが出来ました。

 今日12月8日は太平洋戦争の開戦記念日です。あの大戦の悲惨さ、人間は80年くらいで忘れてしまうんですね・・・。ウクライナ戦争、イスラエルとハマスとの戦い、それに呼応してのフーシ派の紅海でのテロ行為・・・。人間は馬鹿なんですね・・・。
 領土を拡大するとか、相手を殲滅するために一般人の犠牲も顧みない武力行使をする。第2次大戦の教訓から国際連盟から国際連合に変革されたのに、安保理の無力さがハッキリしてしまいました。大体国際法を無視して侵略戦争をしているロシアが常任理事国である事がおかしいですね・・・。中国も南シナ海で領有権を主張して実力行使しているし、『拒否権』なんて無くしてしまえば良いように思えます・・・。

 伊蔵さんの依頼品を作り終えたので、残りは八海山の行者さん依頼の『奉納札』と別の行者さん依頼の『火打ち金』の制作です。『火打ち金』は簡単なので、まずこれを作ろうと思って居ます。

 来週の月曜日ですが、日曜日に従兄弟が遊びに来て泊まる事になっています。その為、月曜日はお休みにします。10日はオフクロ様の誕生日で、兄貴も合流して泊まります。長男夫婦も午後顔を出すと言っているので賑やかな一日になりそうです・・・。
2023年12月12日(火)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前10時10分−作業終了:午後3時15分
 工房の気温:11度

 土曜日は教え子の結婚式、横浜の『グランド インターコンチネンタル ホテル』でした。有楽町線・副都心線・東急東横線・みなとみらい線の直通乗り入れがありますから本当に便利です。東上線の最寄り駅から『池袋駅』に出て副都心線に乗車しても良いのですが、東上線の『和光市駅』で乗り換える方法もあります。和光市駅乗り換えは値段が若干高くなりますが、座れる確率が高くなると考え、和光市乗り換えを選びました。急行なので1時間少々で『みなとみらい駅』に着きます。
 和光市では満員で立っていましたが、次の『小竹向原駅』で座ることが出来ました。

 スピーチを頼まれていました。「先生、小学校の頃のエピソードでも話して!!」 と、軽く頼まれていましたから『撒き菱』を用意して、それを使って話す事にしていました。チャペルでの結婚式、その後、外で参加者全員で記念撮影をしていよいよ披露宴会場へ・・・。受付を済ませて席に案内されてビックリ仰天でした。なんと『新婦側主賓』になっていました。ということはスピーチは主賓挨拶です。大役を担って居たことを初めて知りました。エピソードでも話してと言うことだったので、宴たけなわの頃合いにスピーチするとばかり思って居ましたからさあ大変・・・。主賓は職場の上司が担当するのが普通ですよね・・・。新郎側は『執行役員』さんが主賓挨拶でした。
 此処は開き直って小学校の頃のエピソードを少し話して新婦の人となりを伝え、『撒き菱』を使って常々考えて居ることを話し、それをその『撒き菱』を見て思いだして欲しいと話しました。そして、『撒き菱』を瓶に入れてプレゼントしました。いやはや大変でした・・・。(;^_^A

 小学校の時の同期が7人程来ていました。クロークにコートを預けたときに会った教え子はANAのCAになっていました。現在は国内線ではチーフパーサーを務めていると言うことでした。現在ヨーロッパ線はロシア上空は飛行出来ないのでアンカレッジ経由やカラチ経由になっているそうですが、北極圏を飛行する際にオーロラが眺められる話をしてくれて、実際に写真を見せてくれました。10000m上空ですから下に雲海が広がっていて空には緑色のオーロラが輝き、星がその間に見えている素敵な写真でした。
 それから『ハッピーフライト』という映画がありますが、あんな感じのことあるの? と聞いたところ、結構リアルに出来ています。と話してくれました。持ち込み荷物の大きさが規定以上の事って結構有るそうです。そして、彼女は機体の不都合が起きた経験は無いと言うことでした。
 久しぶりに会った教え子も多くて、話せたことが楽しく、それぞれみんな頑張っている事知れて嬉しくなりました。ちなみにこの子達は29才になる子達です。みんなドキッとするくらい美人さんになっていました。でも、集まった7人の内、結婚しているのは1人だけでした・・・。

 翌10日(日)はオフクロ様の95才の誕生日です。田舎の従兄弟をシークレットで招待してありました。サプライズ大成功でした。来年はオフクロ様は年女、「1年後は年女誕生日をお祝いしようね!!」 と、オフクロ様の長寿をみんなで祈りました。
 いつも御世話になっているケーキ屋さん、注文したケーキにはイチゴが通常6つですが、7人集まる話をしていたのでイチゴ7つ付けてくれました。切る時楽でした。感謝です!! 同時に『イチゴ味の生マシュマロ』をプレゼントして下さいました。美味しいものでした。これまた感謝!!

 
飾っている様子の写真送ってくれました                オフクロ様のバースデーケーキ  

 土曜日から少々忙しい時間を過ごしましたが、教え子のモデルさんのような晴れ姿を見る事が出来たし、教え子達とも話せたし、オフクロ様の誕生日を祝い、本当に久しぶりに従兄弟ともお酒が飲めました。長男夫婦も4時間くらいでしたが一緒にお祝い出来たので、本当に賑やかで楽しかったです。

 さて、今日は『鐵左』さんが知り合いの行者さんの願いを聞いて依頼してくれた『火打ち金』作りです。火花は『白紙2号』を使えば良く飛びます。ただ、行者さんの使う『火打ち金』は火花を散らすだけで無く、綺麗な音を立てる必要もあるようです。これが問題・・・。形だけ似せて造ってもちゃんと音が鳴らなくては困ります。そこで1枚自分用に先行して作ってみました。そして、実際に『火打ち石』で音を立ててみました。良い音が鳴ってくれました。火花も良い感じに飛んでくれました。そこで依頼されている4枚を作る事にしました。

 先日、梵字『カーン(不動明王)』の刻印は造ってあります。ただ、大きめに造ってあるのでSS−400(半軟鋼)にはなんとか打刻できましたが、白紙(鋼)だと難しいと考え、赤めた状態で打つことにしました。当然『刻印』の焼きが鈍りますから、2つ打ったら焼き入れし直すことにしました。

 
  作品No.1754〜1758 『火打ち金』              本日の収穫物 ブロッコリー・カリフラワー

 打刻ですが、赤めた状態に打つのは初めての事、まずは熊公の物を使って試しました。迷わず打ち込む必要がある事が分かりました。『鐵左』さん用の打刻から本番です。『鐵座』さんの物も少し躊躇が合った感じです。行者さんのものは2つに打刻しますが、此処では怯まず打ち込みました。良い感じにできました。
 火打ち金は左から熊公用・鐵左さん用・行者さん用(3つ)です。

 火打ち金作りを終えてから『ブロッコリー』と『カリフラワー』を収獲しました。良い大きさに育ってくれています。今年の『芽キャベツ』はクリスマスに間に合いそうです。それから、『ノラボウ菜』ですが、今年が暖かいためでしょうかグングンと大きく成っています。いつもの年の倍くらいの大きさになっています。1月半ばくらいから収穫出来るようになるかも知れないです。

 おそらくは『火床』を使って作業するのは今年はこれが最後だと思います。残っている作業は『八海山の行者』さんに依頼されている『奉納札』作りです。これは『法螺貝・錫杖の図柄』の彫り込みと、文字を鏨で刻む作業になります。明日から少しずつ作業していきます。まずは奉納札を切り出す作業、そして、『法螺貝・錫杖の図柄』の下絵を描く作業が明日です。時間が有ると思うので文字を刻む練習をします。明後日は法螺貝、明明後日は錫杖の図を彫り込む予定です。そして、来週文字を刻んでいくことにします。
2023年12月13日(水)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前10時10分−作業終了:午後1時55分
 工房の気温:12度

 今日からは八海山の行者さん依頼の『奉納札』の制作です。素材は幅50mm 厚さ5mmのSS−400のフラットバーです。まずは切り出してコバを整え、穴を開けました。その後、法螺貝と錫杖の図をマジックペンで下書きしました。
 昨日はここまでに時間が掛かると予想していましたがスムーズに進み、それならとルターを使って彫り込むところまで行う事にしました。
 彫り込んだあとは文字を刻むために印刷した紙を貼り付けて準備しました。同時にこれまで使ってきたフラットバーの端材にも文字の紙をのり付けして、これを使って文字を刻む練習をしました。

 
法螺貝・錫杖その他の彫り込みと文字を刻む位置決め      文字の紙の上から鏨を使って文字を刻む練習  

 文字を刻む練習で使った鏨の刃が少し長いことが分かりました。そこで刃を短くするように改修しました。上の右側の写真の左側の鏨位の幅の刃を使いましたが上手くなく、右側の鏨くらいに刃を短くしました。今日刻む練習をしてみて、小さく刻む方が綺麗になる事が分かりました。
 写真の両方の赤楕円の部分は行者さんの名前が来ます。明日も刻む練習をして、納得いくところまで来たら札の方に刻むことにします。

 刀匠が鏨を筆のように使い本当に綺麗にも字を刻むのは凄い事だと思います。それに近づければと思います。
2023年12月14日(木)
 工房着:午前9時50分  作業開始:午前10時10分−作業終了:午後2時05分
 工房の気温:8度

 今日も鏨で文字を刻む練習のつもりで工房へ行きました。そして、今日も3回ほど端材のフラットバーに文字を刻んでみました。途中で鏨の刃の幅をもう少し縮めた方が良さそうだったので更に縮めて練習しました。その甲斐あって、少し見る事が出来る文字になりました。

 
少し見る事が出来る文字になりました                本番の札をヤニ台に固定する  

 ほんの少しですが鏨の使い方のコツみたいなものを掴んだ感じ、そこで本番の札に文字を刻んでみることにしました。緊張しました。『霊峰八海山』の『霊』の字がコマコマしていて一番苦労しました。

 文字を刻み終えて全体を見ると昨日彫った『法螺貝と錫杖の図』が浅すぎる感じでした。そこで線を深くするように作業して、一旦バーナーで焼き、黒染めしました。

 
作品No.1759 『奉納札』                     今年初めて収穫した大根

 文字は決して上手いものではありませんが、なんとか形になった感じです。ホッとしました。これからも時々鏨で文字を刻む練習をしようと思って居ます。

 作業後、今年初めて大根を収穫しました。その他、長ネギを5本ほど収穫して帰路に着くことにしました。昨日に引き続き、明るいうちに帰って来られてなんかワクワクしました。

 今年の依頼品はこれでお終いにするつもりでしたが、昨晩教え子のお母さんからメールがありました。包丁やナイフなど過去にお買い上げ頂いています。娘さんが美大に進みデッサン用の鉛筆を削るナイフが欲しいと言うことで、来年の二十歳の記念に造って欲しいという連絡でした。切り出しを鍛造するのは久しぶりです。これを造り終えて今年の作業をお終いにしようと思って居ます。

 デザイン等はおまかせと言うことなので、良い記念になるように造ってあげようと思っています。明日は切り出しの鍛造作業です。

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