その後の廃車体

十和田観光電鉄

青森県十和田市に本社を置く十和田観光電鉄の廃車体です。国際興業グループであったこともあり、岩手県交通などとの車両の共通性もあり、比べてみると興味ある点もあります。

廃車体
BU10P

撮影:牧場主様(七戸町 2007.6.23)

十和田観光電鉄 いすゞBU10P(1965年式)

丸型ボディの前ドア車で、元は貸切車でしょうか。水色とクリーム色のツートンカラーが見えます。
このボディスタイルのBUは短期間ですが、この車両は非常口が側面後部にあります。中でも後期の車両と言うことかもしれません。

廃車体
BU10

撮影:牧場主様(七戸町 2007.6.23)

十和田観光電鉄 いすゞBU10

なんということもないBU10ですが、前中引き戸、後面方向幕つきなどオリジナルではない車両と思われます。仕様からすると元国際興業ではないかと思いますが、そうであるなら岩手県交通などには来ていなかった1968〜69年式。後面方向幕のガラスには「十和田観光」と表示しています。

廃車体
BU10D

撮影:牧場主様(七戸町 2006.6.25)

十和田観光電鉄 いすゞBU10D(1971年式)

恐らく元北海道中央バスのBU10D。前中引き戸です。
岩手県交通にも同形車が譲渡されていました。

廃車体
BU10

撮影:牧場主様(七戸町 2006.7.16)

十和田観光電鉄 いすゞBU10
BU10

撮影:牧場主様(七戸町 2006.7.16)

川崎ボディの前中折り戸車で、それなりの数が在籍したと記憶しています。前から見ると何と言うことのない車両なのですが、後姿はあるべき方向幕がない独特のスタイルです。
折り戸の窓が大きい1977〜79年式。

廃車体
CCM410

撮影:牧場主様(七戸町 2006.9.9)

十和田観光電鉄 いすゞCCM410

中型バスの廃車体。青1色に塗られていますが、その下から十和田観光のカラーが見えます。
十和田観光電鉄では前乗り前降り方式を採用していたので側面方向幕が前ドア横にあります。

廃車体
MAR470

撮影:牧場主様(六ヶ所村 2006.7.16)

十和田観光電鉄 三菱MAR470

かつては十和田観光にも在籍した三菱車の廃車体。呉羽車体の観光型です。
型式は推定です。

廃車体
MAR470

撮影:九舟様(野辺地町 2017)

十和田観光電鉄 三菱MAR470

川崎ボディの三菱車。正面の方向幕の両脇にスピーカーがついています。
十鉄が国際興業グループになったのは1969年のことですので、それまでに購入したものでしょう。
夏には草に隠れて見えないものの、冬になると現われる廃車体だそうです。

廃車体
BU15KP

撮影:牧場主様(七戸町 2006.6.25)

十和田観光電鉄 いすゞBU15KP

オバQの廃車体。十和田観光では1966〜72年の間に大量のオバQを導入しており、型式も多岐に渡りますが、ここは最終年度のBU15KPと推定しておきます。

廃車体
CRA650

撮影:牧場主様(東北町 2006.9.9)

元十和田観光電鉄 いすゞCRA650

平ボディのロング車。企業の送迎バスとして使用されていたことが外観で分かりますが、元々は国際興業によく見られたタイプ。塗装がはげた部分に赤い色が見えますので、十和田観光を経ての移籍と推察します。

廃車体
CSA650

撮影:牧場主様(七戸町 2006.6.25)

十和田観光電鉄 いすゞK-CSA650

モノコックボディ最終期の貸切バスをスケルトン風に改造した車両。スケルトンスタイルの台頭で年式の割りに古く見えるため、1980年代後半に東北地方でよく見られた改造です。
施工は呉羽車体で、サンシャインデッカーの前構をつけています。側窓も連続窓風に改造されていますが、屋根の深さは変わらないため、前構とは段差があります。後面スタイルだけはそのままです。
最後は中距離路線に格下げされたいたため、赤白カラーで残ったようです。

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80s岩手県のバス“その頃”