その後の廃車体(福島県)
福島交通
福島県福島市に本社のある福島交通の廃車体です。福島交通では古くから三菱車を中心に導入しており、ワンマン化後には前後ドアを採用し、かなり長きにわたって統一的な仕様の車両を増備し続けていたのが特徴です。また、資本関係のあった安全車体のボディが採用されており、廃車体としてそれらも見ることができます。
廃車体
撮影:伏見正浩様(宮城県 2018.5.16)
福島交通 ボンネットバス
撮影:伏見正浩様(宮城県 2018.5.16)
風光明媚な田んぼの脇に錆びた車体を傾けた廃車体。通りすがりに伏見さんが発見したものです。
車体の特徴から、安全車体であることが分かります。また、側面中央部に丸い社紋が残されていましたが、これが福島交通の前身である福島電気鉄道のもの。福島交通には安全車体が多く導入されていたので、同社で間違いないでしょう。
ボンネット部分が失われていますので、シャーシメーカーはよく分かりませんが、日産自動車製はそれなりの数があったようです。
廃車体
撮影:里の杜のメルファ7様(福島市 1986)
福島交通 三菱MAR470
撮影:里の杜のメルファ7様(福島市 1986)
1986年頃に福島市で撮影したと言う廃車体。
一見川崎車体に見えますが,撮影者によると安全車体だそうです。安全車体は1964年に川崎航空機と業務提携し,間もなくバス製造を川崎に譲渡しています。
このボディスタイルは川崎の1964〜65年ごろのものとよく似ており,提携期間中のものと推察できます。後面窓は平面2枚ガラス。これはシャーシが三菱だからでしょうか。側面最後位の窓の形も独特です。
なお,ヘッドライトは4灯で三菱車体のものと同じタイプ。これは1966年以降の三菱MRの特徴なので,川崎の同型ボディの製造期間とは一致しません。
廃車体
撮影:旅男K様(福島県 2007.11.11)
福島交通 三菱MAR470
撮影:旅男K様(福島県 2007.11.11)
福島交通に多かった安全車体の三菱車。川崎車体との提携により、川崎と見分けがつきません。ただし前照灯4灯は1966年以降の三菱車なので、その時期丸型ボディではなかった川崎ボディでは存在しないスタイルです。
恐らく1986年撮影のものと同タイプの車両です。
廃車体
撮影:ソルティドッグ様(福島県 2013.9.7)
福島交通 三菱MR480
撮影:ソルティドッグ様(福島県 2013.9.7)
宿泊施設の別館として使われている福島交通の旧塗装。最近利用者の手により塗り直されたそうですが、福島交通カラーのイメージは残されています。
川崎ボディと共通のこのボディは安全車体製で、資本関係にあった福島交通にはよく見られます。1966年式くらいだと思われます。もちろん、これが21世紀に残されていると言うのは、驚くべきことです。
廃車体
撮影:一関市民様(福島県 2009.4.26)
福島交通 三菱MR410
撮影:一関市民様(福島県 2009.4.26)
白1色に塗られている前後ドアワンマンカーの廃車体。福島交通に数多く見られたタイプです。後面に方向幕がついているように見えましたが、広告受けのようです。
畑の脇に休憩所か何かの役割で置いてあるようです。ガスメーターもついていますので、中で食事も出来るのかもしれません。
廃車体
撮影:ソルティドッグ様(福島県 2013.7.7)
福島交通 MR470
福島交通の前後ドア車。1967〜73年の間のスタイルです。
福島交通のワンマンカーは、一貫して前後ドアのこの仕様で導入されます。また、東北地方では少数派の三菱ボディを架装していることも一貫しています。それは平成時代まで続きます。