1970年代奥の細道

国鉄バス1(日野車)

板橋不二男様から頂いた1970年代撮影の国鉄バスの写真を掲載します。
先ずは日野車です。基本的に東北地方には、日野車といすゞ車しかありませんでした。この時期、まだツーマン車が健在であったほか、旧塗装の車両も最後の活躍をしていました。

岩2く9498
岩2く9498

撮影:板橋不二男様(一ノ関営業所 1977.3.20)

日本国有鉄道 日野RB10(1965年式)

旧塗装の国鉄バスで、系統幕付の中ドア車。
車番は527-5111
方向幕には「白山経由一関」と出ています。前沢から一関に向かう一関本線と呼ばれる路線です。

岩2く9539
岩2く9539

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

日本国有鉄道 日野RB10(1967年式)

旧塗装の国鉄バスで、系統幕付の前中引き戸のワンマンカー。正面に大きく「ワンマン」と掲出しています。
車番は527-7021
方向幕には「久慈−森前」と出ています。陸中山形方面に向かう陸中小国線の途中折り返し系統です。

岩2く9523
岩2く9523

撮影:板橋不二男様(一ノ関営業所 1977.3.20)

日本国有鉄道 日野RE100P(1968年式)

バス窓の前ドア車で、連番の同形車と同じ外観を持ちますが、車番は527-8505。つまり527形であり、他の537形と異なっています。2人掛けの前向きシート主体ではないということでしょうか。
方向幕は「目呂木経由一関」。前沢から一関に向かう一関本線の一系統。

岩2く9524
岩2く9524

撮影:板橋不二男様(北福岡営業所 1977.3.21)

日本国有鉄道 日野RE100P(1968年式)

バス窓の前ドア車で、側面にJNRのマークが入る高速バス塗り分けです。ただ、正面は系統幕付、後面にも方向幕があります。
側面中央部に一つだけ独立した窓がありますが、将来の中ドア増設を見越して改造しやすくした、いわゆる中扉枠と言われる窓配置です。
車番は537-8502。オーバルライトを残します。
行き先は「上斗米」。北福岡駅から斗米駅を経由して西の方へ向かう田子線です。

岩2く9554
岩2く9554

撮影:板橋不二男様(岩泉営業所 1977)

日本国有鉄道 日野RE100P(1968年式)

同形の前ドア車ですが、こちらは岩泉営業所配置車。陸中海岸線と呼ばれる中距離の観光路線が多い岩泉営業所にとっては、必要な車種だったのかもしれません。
写真の角度から、車番が読み取れませんが、上の写真の車両とは一連の番号の車両だと思われます。

岩22か472
岩22か472

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

日本国有鉄道 日野RE100P(1968年式)
岩22か472

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

上の車両と同形車で、久慈営業所配置車。この時期の車両は、前ドア車であっても、正面系統幕付、後面方向幕付のようです。ただし後面の方向幕は使われていません。
車番は537-8509
方向幕は「小袖」。北限の海女で有名な小袖海岸方面への路線です。

岩22か648
岩22か648

撮影:板橋不二男様(遠野駅 1977)

日本国有鉄道 日野RE100(1969年式)

上の1968年式と同形の1969年式。登録番号は新しく、1975年に岩手ナンバーで登録されています。
車番は537-9012。車番が正しいとすればリーフサス。外観は同じでも、この年式から変わったのでしょうか。
方向幕は「岩手八日町」。遠野駅から住田町の世田米に行く途中にある岩手八日町までの区間便。遠野本線です。

岩2く9536
岩2く9536

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

日本国有鉄道 日野RC300P(1968年式)
岩2く9536

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

冷房付ロマンスシートのデラックス車両。方向幕には「久慈」とだけ出ていますが、盛岡−久慈間の「白樺号」などにも使われていたのでしょうか。
後面スタイルは、路線バスタイプの大きさでありながら2枚ガラスというものです。
車番は647-8903

岩2く9598
岩2く9598

撮影:板橋不二男様(北福岡営業所 1977.3.21)

日本国有鉄道 日野RC300P(1968年式)

冷房付のロマンスシート車。貸切バスにも使われたタイプですが、恐らく元は観光路線に投入されていた車両だと思われます。
車番は647-8906
側面の方向幕には「北福岡−軽米」と出ています。北福岡から北東に走り、久慈に行く途中にある軽米町までの軽米線には、このようなデラックス車が使われていたようです。

岩22か140
岩22か140

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

日本国有鉄道 日野RE120(1970年式)
岩22か140

撮影:板橋不二男様(久慈営業所 1977)

標準尺の中ドアツーマン車。車掌台窓の後ろの狭い窓2つが、この型式の特徴。正面には系統幕があり、オーバル形ライトを保っています。国鉄バスではよく高出力車が存在しますが、これはリアに「RE」マークがありますので、標準出力のRE120
側面のつばめマークの上の「国鉄」の文字が塗装のラインとかぶっています。
車番は537-0012

岩22か577
岩22か577

撮影:板橋不二男様(一ノ関営業所 1977.3.20)

日本国有鉄道 日野RE100(1974年式)

新車で登録されたと思われる1974年式のツーマン車。
車番は537-4015

岩22か1045
岩22か1045

撮影:板橋不二男様(一ノ関営業所 1978頃)

日本国有鉄道 日野RE100(1974年式)

上の車両と続き番号ですが、岩手ナンバーでの登録は1977年。どこかで寄り道をしていたようです。
車番は537-4014
今は僚車と隣り合わせに並んでいます。

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80s岩手県のバス“その頃”