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明治維新



 夏休み前、外国人向けに必ずやる授業がある。
 『日本の夜明け』  明治維新。

 江戸幕末、ペリー来航から明治維新までの授業…。

 もう数年前から毎年やっている授業。
 卒業間近の学生たちに、最後に何かを伝えたくて考えた幕末ストーリー。

 初めの頃は日本語狂師の猛反対に遭い、卒業直前にやっていたけど、日本語教師の発想の異常ぶりが露呈されてからは完全に無視し、夏休み直前にやる。異を唱える者は無条件でクビ。なぜ、そんな馬鹿と仕事をしなければならないのか(嘲笑)!
 とりあえず、授業の目的はいくつかあるけど、まずとにかくあいつ等に『日本人なら誰でも知っていること』を教えたい、そんな感じで始めた。やればやるほど味が出てくるんだけど、やればやるほど、授業に使う写真がぼろぼろになってくる。幕末の志士たちを、B4サイズの光沢紙にプリントアウトした写真で紹介しながら、歴史の流れとドラマを説明。

私 『坂本竜馬を知らない日本人はいない。』

 けど、彼らは全く知らない(爆)。歴史マニアが知っているくらい。けど、歴史マニアほど戦国時代が好き。特に『信長の野望』(爆)。

 上野の西郷さんの前でわけも分からず写真を撮るのが静かなブーム(爆)。
 そこでいろんな話をしてやる。

 男子学生なら、その歴史的背景と幕末の志士たちの志に心打たれるのだが、女の子にはちょっと…ってことで、

私 『彼は女子高校生にも人気があって〜。』

 みたいな話も交えて続ける。

私 『写真は格好悪いけど、イケ面だったみたいだよ、土方さん。』

 確かに写真が悪い。大久保利通に至ってはゴリラそのもの(爆)。

 吉田松陰、坂本竜馬、西郷隆盛、勝海舟、大久保利通、高杉晋作、それぞれの人物を中心に歴史の流れを説明し、生麦事件、長州藩、薩摩藩、下関砲台占領、薩英戦争、新撰組、薩長同盟、大政奉還、王政復古の大号令、キーとなる言葉の解説と流れを説明する。

 始めは遠巻きだったのが、やがて身を乗り出して聞き入ってくる。
 関心を持ち始める。
 誰も寝ない。

 私語は…あるけど、私の説明に対する議論や疑問をお互いに投げかけている状態。

 授業が進み、歴史はクライマックスへ。
 鳥羽伏見の戦い、戊辰戦争の流れ。
 江戸総攻撃開始の直前、官軍に乗り込んで来たのが『勝海舟』。

 西郷隆盛と勝海舟の会談の後、江戸城無血開城が行われた。この時、いろいろな話がなされ、いろいろな説があるけど、私が一番大きいと感じたのは外国の干渉。
 官軍の後ろにはイギリスがついている。江戸幕府の後ろにはフランスがついている。もし江戸城総攻撃となって戦火が交えれば、幕府はフランスに救援を求め、それに対抗すべく官軍はイギリスに救援を求め、英仏が日本へ干渉してくる。

 これって、他の植民地支配と同じ構造だ!

 外国人学生の目の色が変わる(爆)。

 ずっと意識して話すのは、勝海舟だけでなく、さまざまな人物の物語り…。
 終わる頃には、それら歴史上の人物のファンができている。卒業前にやると、その後の和服着付け教室で皆が皆、坂本竜馬のポーズで写真に写るくらい(爆)。

学 『○○(事件)があったから日本は〜。』
学 『○○(人物)がいたから日本はアジアで唯一植民地支配から免れた。』

 興奮しながら思い思いのことを口にする。それは、様々な人物の思いが交錯して出来上がる『三国志』を読んだ後のよう。

 彼らが全く知らなかった日本の姿を教える!
 そして、幕末・明治維新ファンが大勢誕生する!!

 …っつうか、ここら辺の歴史、普通に面白いもん(爆)。
 余裕があれば西南戦争まで進め、そして、彼らの思い思いの疑問にこたえつつ、時計を見ながらタイミングを計る。

 終了間際のタイミングを計って、最後のメッセージ…。

 戊辰戦争では多くの“名もない兵士たち”が戊辰戦争で命を落とした。
 こんな話題には、

学 『そうです。中国でも革命や解放戦争で活躍したのは将軍ではなく、名前も知らない多くの兵士たちでした。』

 …みたいな反応が来る。それを誘う。
 そして、

私 『戊辰戦争で死んだ兵士たちは、今、どこにいますか?』

 …の質問に、

学 『○○墓地!』

 …と、適当に知ってる名前を言った学生の答えにみんなが大爆笑。
 すると、ある学生が嫌な顔をしながら、

学 『違います!!天国です!!』

 …ほぉ、幕末ファン誕生(爆)。

私 『いいえ。天国ではありません。』
学 『そんなことありません!国のために戦って死んだ英雄です。地獄へは絶対に行きません。』

 “愛国教育”を受けて育った国の連中は、『救国の英雄話』に敏感。
 半ば興奮気味に自分の考えをぶつけてくる。

私 『はい。地獄へも行きません。そして、兵士だけでなくさっき話した吉田松陰や坂本龍馬、高杉晋作もそこにいます。』

 目を輝かせて聞いてくる。

学 『それはどこですか!!!?』

 

 そんな純朴な中国人、韓国人、東南アジア人たちに対し、

 

私 『はい。実は彼らは今ここにいます。』

 

 

 …と言いながらホワイトボードに写真を貼る。

 

 

 

 

私 『 靖国神社です。』

 

 

 

 

 

 

 

 



 

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