ファイバー スプリング

No1042 2024.0517 

ファイバースプリングとは物体が細い素材の集合体である場合に単一素材とでは、曲がる場合と戻る場合、更に曲げる場合と戻る場合では違いが出る、という説明です。
ファイバースプリングと形状保持バネは概ね同じ事ですが用語の定義に当てはまるもの
共通とする為にファイバースプリングと言う事にしました。
以降写真と共に説明を致します。

これが複合素材の曲がり方の事例の写真です。
ファイバーが3次元網目模様で面的に構成され、それを多層に積層された構造になっております。
曲げた時には繊維の層間に隙間が出来た状態で繊維が曲がります。
繊維が戻る力以上の力を掛けると空隙が大きくなり戻りが少なくなります。
樹脂や金属では繊維では無く粒子が変形をして曲がりますが、戻りが大きくなります。
形状保持樹脂では一旦繊維を縦方向に並べそれを積層させ、空間を確保しているようです。
ファイバーは3次元網目で絡んだ状態、形状保持樹脂は並んだ状態につき、
前者は縦横に曲げが可能、後者は横方向ノミに曲げが可能となります。
※2段階、多段階の曲げについては同じ事ではありますが、ファイバーでは隙間に入り込む構造につきある所からの微力の所では曲げ伸ばしが出来る構造となると思われます。
水に濡らして柔らかくして曲げたならば隙間間や内側方向に皴の形状となって変形が
形成され、伸ばす又はもっと曲げるの作用は元の痕跡は残ります。
当然、乾式でも同じことは言えますが痕跡の度合いが違うのは当然ですね。
乾式状態では強く曲げた後、弱い力では元に戻る性能が有ります。
これがバネ性能(スプリング)と言う事になります。

バルカナイズドファイバーが繊維の結合体であることの説明の写真です。
写真の上下方向が縦目左右方向が横目となります。
縦目横目で強度が変わります。
バネとして使ったり荷重を受ける場合は縦目方向を使うと良いようです。


今までの説明を元に@の状態を湿式で成型しバネ性能をインストールしておいて
Aのような形状に力で伸ばすと@の状態に戻る内部応力を秘めつつA形状が保たれます。
この作用を利用したページロックスプリングと言う事になります。
この技術思想は当初バルカナイズドファイバーに接した時からアイデアの
構築はありました。
形態はコイルばねですが板状のものを曲げても同じことが言えますね。
参考資料として「形状保持バネ」が有ります。参照頂けば幸いです。
形態は違いますがこの原理を利用した商品はあります。
腕巻きメモ(現場優先)ですがAmazonからの販売をしております。
使った方からの評価は高いです。下記をクリックし参照ください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08KP52SLJ?ref=myi_title_dp
その他諸々はありますが一事例として紹介いたします。
これからも違う形態で色んなものを開発していく所存です。
この技術の囲い込み(特許等)は有りません。
皆さんで使って頂けば幸いです。
同じ形状のモノは勘弁して頂きたく存じます。

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