ぼくらの町の大事件

京王帝都5・・・事件のあと(いすゞ)

府中営業所が三菱に席巻されたという7年間の大事件の後、しれっと戻って来たいすゞ車は、富士重工ボディに変っていました。
事件の前のいすゞ車は、川崎ボディが主体だったのですが、この富士重工への転身はなぜなのか。もっとも、いすゞ復活直前に廃車となった日産ディーゼルの面影もある富士重工ボディのカムバックは、嬉しい事でもありました。
いすゞ復活と同時に長尺3扉車攻勢も一段落し、ノーマルな2ドア車になりました。

京王帝都電鉄 いすゞBU10(1978年式)
京王帝都

多摩22か1521 社番:B1030
撮影:府中駅(1982.11.20)

府中営業所のいすゞ復活第1弾。ボディは富士重工になりました。
標準床で、冷房もありません。
三菱最後のMPと同時に入って来たのか、翌年以降、調布営業所から転じてきたのか、その辺は覚えていません。

京王帝都電鉄 いすゞBU10V(1979年式)
京王帝都

多摩22か1750 社番:B1039
撮影:武蔵小金井駅(1980.7)

こちらは低床車で冷房車になりました。
上の標準床と外観の区別は難しいのですが、前照灯が出っ張っていたりすることで見分けられます。

京王帝都電鉄 いすゞK-CJM500(1980年式)
京王帝都

多摩22か1926 社番:B1054
撮影:府中駅(1980.12.17)

1980年から、前面が大型方向幕になりました。同時に前面窓を拡大してバランスを取っているのが、富士重工3Eボディの特徴。
1982年まで、同じスタイルで入っています。

京王帝都電鉄 いすゞK-CPM550(1981年式)
京王帝都

多摩22か2083 社番:B1061
撮影:府中営業所(1981.7.5)

ある日府中営業所に、貸切・高速カラーの路線バスがいました。これが、休日には中央高速バスとして富士五湖まで走るといういわゆる「ワンロマ車」です。
メトロ窓、高速カラー、そして客席の眺望を阻害しないための屋根上に飛び出した方向幕と中ドア4枚折り戸など、異色の仕様になっています。
4両あって、寺82系統(国分寺駅〜国立駅)で使用されていました。

京王帝都電鉄 いすゞK-CPM550(1981年式)
京王帝都

多摩22か2084 社番:B1062
撮影:国立駅(1986.8.11)

まだ登場から5年という頃、第3世代のワンロマ車が登場したため、一般化改造が行われたようで、側面方向幕が前ドア次位の側窓レベルに降ろされました。
この後一般カラーに塗り替えられたそうですが、そこまでは見ていません。

京王帝都電鉄 いすゞK-CJM550(1981年式)
京王帝都

多摩22か2163 社番:B1063
撮影:国立駅(1981.11.29)

ワンロマ車が入る一方で、三菱時代の産物かと思っていた3扉車が、いすゞになってからも導入されました。

京王帝都電鉄 いすゞK-CJM500(1982年式)
京王帝都

多摩22か2357 社番:B1079
撮影:府中駅(1982.10.10)

1982年に、10数年ぶりに川崎車体が復活しました。今後、富士重工と並行導入されることになります。
前面の大型方向幕が屋根にはみ出していたり、後部の屋根上に大きなクーラーのユニットを載せていたり、ちょっと違和感があります。
ボディメーカー選択の基準は不明ですが、前面窓が平面ガラスだった期間、川崎ボディを導入していません。

京王帝都電鉄 いすゞK-CJM500(1983年式)
京王帝都

多摩22か2547 社番:B1084
撮影:府中営業所(1983.7.18)

1983年の川崎ボディは、戸袋と引き戸の窓が縦に大きくなりました。
もっとも、富士重工がモデルチェンジをしたため、川崎ボディは見劣りがしました。「富士重工だけでよかったのに」と勝手なイライラを感じていた高校生でした。

京王帝都電鉄 いすゞK-CJM500(1983年式)
京王帝都

多摩22か2584 社番:B1089
撮影:府中営業所(1983.7.1)

1983年には、富士重工がモデルチェンジにより、5Eと呼ばれる近代的なボディスタイルになりました。
前面の2/3くらいがガラスで、方向幕を内蔵したスタイルは、ちょうど国鉄中央線に201系が増え始めた頃で、同じようなインパクトがありました。

京王帝都電鉄 いすゞP-LV314L(1984年式)
京王帝都

多摩22か2818 社番:B1094
撮影:府中駅(1985.1.15)

1984年に川崎ボディがフルモデルチェンジを行い、キュービックスタイルの斬新な新車が府中営業所にも登場しました。
今度は、「富士重工よりこっちのボディの方がカッコいい!」と勝手なことを思いました。

京王帝都電鉄 いすゞP-LV314L(1984年式)
京王帝都

多摩22か2798 社番:B1103
撮影:府中駅(1985.1.15)

富士重工ボディも、戸袋窓が四角くなったり、リベットレスになったりと、スタイルをブラッシュアップしています。
私が府中営業所ウオッチができたのはここまでです。

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