その後の廃車体
岩手県北バス2(日野車2・・・観光タイプ)
ここでは、2000年代に残る岩手県北自動車の廃車体のうち、観光タイプの車両をまとめます。県北バスでは元々路線バスでもメトロ窓の車両が多いため、ここでは、正面窓がルーフラインまである大型窓のタイプを観光タイプとしてまとめています。廃車体
撮影:終点横川目様(岩手県 2007.12.15)
岩手県北自動車 日野RC300P
撮影:終点横川目様(岩手県 2007.12.15)
窓ガラスはすべて割れていますが、富士重工製ボディの観光タイプと分かる廃車体。元々は貸切車だったと思われますが、側面行き先表示板などから路線バスに格下げされていたことが分かります。
1967〜69年式と思われますが、県北バスで日野・富士重工の組み合わせは初めて見ました。屋根中央部の両側に見慣れないベンチレーターがありますが、サブエンジン冷房車でしょうか。
型式は推定。
廃車体
撮影:左党89号様(岩手県 2006.11.12)
岩手県北自動車 日野RC300P
県北バスの貸切格下げ車。県北バスには珍しくメトロ窓が斜めになっています。
何に利用されているのか屋根をかぶっています。
廃車体
撮影:左党89号様(岩手県 2020.6.17)
岩手県北自動車 日野RC320P
撮影:左党89号様(岩手県 2006.11.12)
県北バスの貸切格下げ車。 だいぶ退色していますが、貸切バスだったことを示す側面の社紋が残っています。
廃車体
撮影:53様(岩手県 2015.8.24)
岩手県北自動車 日野RV100P
撮影:終点横川目様(岩手県 2007.12.8)
岩手県北バスによくある日野の観光タイプですが、後面のエンジン通気孔が中央に1個しかないので、初期の観光シャーシであるRV100Pであることが分かります。
他の例に漏れず、最後は路線バスに格下げされていたようで、前ドア脇に行き先表示板入れが見えます。
最初に終点横川目山から後ろ画像をいただいていましたが、2015年に53様から前画像をいただきました。その際、マスクの外れた後から薄緑色が見え、向かって右側のワイパー付け根、後ろ画像での車幅灯の跡などに富士急行のグリーンベルトと思われる痕跡が見えたため、富士急行からの譲受車と推察します。
富士急行の写真(RC300P)
撮影:53様(沼津駅)
53様からこの車両の出自を知るための参考写真もいただきました。
まずは富士急行の似たような車両(RC300P)です。マスク形状は同じです。このマスクにグリーンベルトはかかっていないので、これを外すと地色の薄緑色のみが見えることになるでしょう。フォグランプが角形で、メーカーのエンブレムがついていないのが特徴です。
岩手県北バスの現役時代
撮影:53様(盛岡バスセンター 1982.1)
こちらは岩手県北自動車の岩22か955です。廃車体のRV100Pとは、向かって左側のフォグランプ脇の錆に共通点があり、同一個体である可能性があります。富士急行の写真と見比べると、角形のフォグランプなど共通点があります。ただし、日野のウィングマークは取り付けられています。
この車両は岩手ナンバーでは1977年の登録で、1969〜72年式のRV100Pにしては、早めの譲渡です。もっとも、同じ富士急行から岩手県交通、岩手急行バスへは、ほぼ同じ時期に富士急行からいすゞのBU20KP(1971年式)が転じて来ていますので、このくらいの年式で放出していたのでしょう。
廃車体
撮影:岩手県交通ファン様(岩手県 2007.5.12)
岩手県北自動車 日野RV730P
岩手県北バスにはよくあった日野の貸切格下げ車。貸切時代に社名表示だったところに方向幕の枠が取り付けられています。1976〜77年式。
数の少ない県北バスの廃車体ですが、その中で最も新しい車両です。