その後の廃車体
岩手県交通8(岩手県南バス3)
岩手県南バスの廃車体のうち、日野車以外をまとめてみます。廃車体
撮影:長谷川竜様(岩手県 2014.6.21)
岩手県南バス いすゞBX731E
撮影:長谷川竜様(岩手県 2014.6.21)
北村製作所製ボディを持つキャブオーバーバスの廃車体。
いつからここに置かれていたのかは分かりませんが、リアのバンパーとナンバープレート枠を突き抜けて木が育っています。
正面のいすゞエンブレムが1960〜63年頃のタイプで、前照灯は2灯ということで、BX731Eと推察します。
廃車体
撮影:一関市民様(水沢市 2004.4.24)
岩手県交通 いすゞBX721E
撮影:一関市民様(水沢市 2004.4.24)
いすゞのキャブオーバーバスです。私も同じ廃車体を撮影しています。
型式は推定です。
なお、最初は北村製作所製のボディかと思いましたが、後面スタイルが川崎ボディの1959年までのスタイルとそっくりなことに気づきました。
廃車体
撮影:岩手人様(岩手県 2002.10)
岩手県南バス いすゞBXD30E(1963年式)
撮影:長谷川竜様(岩手県 2013.11.2)
元岩手県南バスのキャブオーバーバス。建物の間に置かれています。
窓ガラスがないなどの破損が見られますが、人の目が届く所にあるせいか、年式の割にはいい状態だと思います。
廃車体
撮影:終点横川目様(北上市 2008.4.29)
岩手県南バス 日産デ4R82(1966年式)
富士重工製のディの廃車体で、一見いすゞBA741かと思いましたが、正面のエンブレムと屋根上のダクトの位置からUD車であることが分かります。岩手県南バスが自社発注した数少ない日産ディーゼル車です。初期のワンマンカ―として購入した3台のうちの1台だと思われます。
(この廃車体は撮影後間もなく撤去されたとのことです)
廃車体
撮影:一関市民様(東山町 2004.4.4)
岩手県交通 いすゞBA741
撮影:一関市民様(東山町 2004.4.4)
岩手県南バスでは珍しい富士重工製車体のいすゞ車です。ヘッドライトが2灯なので1963年式でしょうか。
富士重工製車体であること以外にも後部方向幕付など譲受車らしい特徴を備えていますが,撮影者によると,後面の塗装がはがれた跡から旧社名らしき文字が見えているとのこと。その文字は「相模鉄道」と解読できるということです。さらに部分的な拡大写真を見ると,グレー地に茶色い細い線が見えてきました。
前身各社を含めて,岩手県交通での相模鉄道からの譲受車というのは初めて見ました。
(撮影者によると,2006年6月現在撤去済み)
廃車体
撮影:岩手県交通ファン様(遠野営業所 2004.4.25)
岩手県交通 いすゞBA20(1967年式)
岩手県交通の廃車体で,私もこの場所で見かけた廃車体です。
側面の「岩手県交通」の文字の下から「岩手県南バス」の文字が現れてきています。後ろのほうに比べて前のほうの塗装の劣化は少ないように見受けられます。
廃車体(岩22か60)
撮影:岩手県交通ファン様(岩手県 2005.6.26)
岩手県交通 いすゞBU05(1971年式)
撮影:岩手県交通ファン様(岩手県 2005.6.26)
県南バスのツーマン車に前ドアを増設したもの。同時に中ドア次位に側面方向幕を設置していますが、同年式の日野RE100と同じ特徴です。
退色してきたせいで、「岩手県南バス」の「南バス」を消して「交通」を書いた痕跡や後面の「IKB」を消した痕などが見えてきています。
廃車体
撮影:終点横川目様(水沢市 2002.4.6)
岩手県交通 いすゞBU05(1971年式)
県南バスのツーマン車に前ドアを増設した車両で、上の写真の車両と同型車です。やはり増設の前ドアは丈が低くなっています。
ワンマン化の際に改造を受けた側面方向幕、ワンマン表示幕などの周りに特に錆が進んでいるように見えます。
(この廃車体は既に撤去されています)
廃車体
撮影:長谷川竜様(一関市 2014.7.13)
岩手県交通 いすゞBU04(1976年式)
撮影:長谷川竜様(一関市 2014.7.13)
県交通カラーのBU04がコンテナの隙間から見えています。これだけだと、オリジナル車なのか元国際興業なのか、はたまた元県南バスなのかよく分かりません。ただ、塗装の一部から赤い下地が見えていることから、県南バスのように見えてきます。
そして後ろに回ると方向幕のない大型窓。やはり下地に赤色が見えますので、県南バスが1976年に導入した車両でしょう。1980年代末期に県交通カラーに塗り替えられました。
廃車体
撮影:一関市民様(金ヶ崎町 2003.9.21)
岩手県交通 三菱MR410(1976年式)
撮影:一関市民様(金ヶ崎町 2003.9.21)
元岩手県南バスのMR410です。本文の現役時代の写真では,非常口側や後ろ姿をお目にかけることが出来ませんでしたので,この写真でじっくりご覧ください。この年式になるとエンジン通気孔の数がかなり少なくなっているのが分かります。
最初は県交通成立後の車両かと思いましたが、屋根上の塗り分け線や正面エンブレム痕の白色、ナンバープレートの台座位置などから、県南バスカラーを県交通カラーに塗り替えた車両だと分かりました。
(撮影者によると,2003年12月現在撤去済み)
廃車体
撮影:終点横川目様(金ヶ崎町 2005.11.3)
岩手県南バス 日産U592(1959年式)
撮影:終点横川目様(金ヶ崎町 2005.11.3)
岩手県南バスのボンネットバスの廃車体です。方向幕両脇の明かり窓に昭和20年代のテイストが残ります。
ボンネットの形状は1959年までの日産。ボディは本などで見たことがありましたが、銘板から北村製作所であることが分かりました。県交通の「まきば号」に見られたボディの1世代前のスタイルでしょうか。正面窓も明るく明朗、側面のスタンディーウィンドウもかなり大きいのが特徴です。
撮影者が所有者の許可の下で調査した結果、型式と年式が判明。また、「県南バス」の文字の下に「東部バス」の文字があったそうです。釜石に本社を置き、1966年に県南バスに統合された東部バスの貴重な生き残りです。
なお、U592型は、民生からディーゼルエンジンの供給を受けた日産車。
(注1)
廃車体
撮影:海さん様(千厩町 2006.2.6)
岩手県南バス 日産U592(推定)
撮影:海さん様(千厩町 2006.2.6)
採石場にあるという残骸のようになってしまったボンネットバス。場所を聞かなければどこのバスだか見当がつきませんが、よく見ると岩手県南バスの塗り分け線が見えます。車体は上のものと同じ北村製作所の旧ボディ。窓配置も同じに見えるので、同じ型式と推察しました。ボンネット形状も見えない中では年式も分からず、何の根拠もありませんが。