制作プロセス4
「クラリネットとフルートのある静物」(仮題)制作プロセスです。大方完成しました。
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1日目 キャンバスに下地(モデリングペースト、ジェッソ)を塗り鉛筆で描いていきます。 今回はクラリネット・フルートを中心にホウロウポット、巨峰、松ぼっくり、アケビの実などを並べ描いていこうかなと思います。 楽器やテーブルの直線は下書きの段階で薄い線で定規を使いますが、あとは濃い線で形をなぞる段階以降はフリーハンドで描き進めます。そうしないと絵に温かみが出てきません。 デッサンは制作プロセスVを参考にしてください。 |
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2日目 アクリル絵の具(黒)で輪郭を描いていきます。できるだけ正確かつ慎重に描きます。 輪郭を描き終わったら楽器以外の静物のおおよその陰影をつけます(黒)。 |
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3日目 全体にアクリル絵の具で色をつけます。今回はできるだけ明るい画面に仕上げたいなと思っています。 |
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4日目 バックとクラリネットの管体の部分に油絵具で色を塗ります。 バックはモノクロームウォームと白と赤みのあるジョンブリアンの3色を混ぜ合わせながら塗り拡げてみました。 クラリネットの管の部分はインディゴとカーマインを混ぜ濃い紫を作ります。この色を塗ることでアクリルで塗った茶色い下地が生きてくるような気がします。 ここで2〜3日乾燥させます。 次回をお楽しみに!!! |
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5日目 上の画像は4日目 4 の画像を部分拡大したもので、バックと実などの生物だけ着色してありますが、ポット、楽器のキーの一部分がバックの着色により消えかかっています。今回は塗り残した部分や消えかかった部分を着色していこうと思います。 |
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まずは一番奥にあるポットから着色します。大まかに陰影をつけます。 |
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ポットの着色が終わったら、クラリネットのキーやフルートの金属部分の着色。前回のバックの着色で消えかかっている部分を描き起こします。おそらくバックの着色とモティーフの着色を何度も繰り返すことになると思います。 巨峰とアケビも少し塗り重ねました。 4-2と5-2の画像を見比べていただくと違いがわかると思います。 |
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6・7日目 二日かけてバックとそれぞれのモティーフの塗り重ね。 先にバックを塗ります。それによりモティーフの形が曖昧になってくるので二日ばかり乾燥させ、モティーフの固有の色を描き起こします。その後、できるだけ絵全体の空気感が得られるようにジョンブリアンでまとめました。ジョンブリアンはなかなか色が乗りにくいという欠点がありますが、それを利用して全体をまとめるのには好都合な色であると思います。 ☆もっとも私が使用しているジョンブリアンは安い絵の具なので色が乗りにくいのかもしれません。質のいい(値段の高い)絵の具であればしっかりと色が乗るかもしれません。顔料の密度の問題かもね。 |
![]() 1時間〜6時間 |
8〜12日目 背景、各モティーフの細かい修正作業が続きます。形や色調を画面全体が整うまでこの作業が続きます。 明るく温かみのある画面にしたいので結構難しいです。絵全体に言えることですが、特に静物画の場合はバックが暗いと画面を整えるのは比較的簡単なんですけど、明るい画面となると難しいです。 |
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背景と各モティーフの調子を整える。作業が続きます。 |
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大体これで完成に近くなったのかなと思います。できるだけ明るい画面にすることを心がけました。 |