制作プロセスV


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フルートのある静物 (水彩)の制作プロセスをご紹介します。
友人の所有するフルートをお借りして制作しています。
まず30号変形のサイズにワトソン紙を用意しました。実物を目の前に置き鉛筆でできるだけ正確に形をとります。使用する鉛筆は2H。のちに水性ボールペンでなぞり描きをするのであまり濃くならないように描いていきます。


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モティーフはフルサイズで描きたいので手元に置きながら描いていきます。
基本的にはフリーハンドで描いていきたいと思います。しかしモティーフの形状が直線的であるため、フルートの筒の部分は最初定規を用いて薄く線を描きます。その上からフリーハンドで慎重に線をなぞっていきます。また、長い直線の部分は腕鎮を用いて描きます。
キーの部分はフリーハンドです。はじめのうちは円もいびつになりがちですが、息を止めながら慎重に描いていきます。そのうちにだんだんと円も円らしくなっていきます。細かいことはあまり気にすることはありません。


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左右対称のグラスを描く。メモ用紙(カレンダーの裏など)で簡単な定規を作り左右の対称いびつにならないように慎重に描きます。鉛筆描きで約2時間。

鉛筆の線の上をボールペンでなぞります。ボールペンを用いるときは完全にフリーハンドで描きます。多少の線の曲がりが絵の味わいとなります。


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ボールペンで描く段階で陰影をつけます。実物の陰影をそのまま写そうとするととても大変です。陰影は大まかに描くことが大切だと思います。光沢のある金属なのではっきりとした陰影を直線的に描くといいと思います。腕鎮の助けを借りて半フリーハンドで陰影を描いていきます。

約1時間30分


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透明水彩で色を付けていきます。ハイライトと一番暗い部分をしっかりと見極め中間色を2段階位に設けて塗っていきます。
少しはフルートらしくなったでしょうか。
約1時間30分


これを習作としていずれ油絵にしたいなと思います。
さらに前回描いたクラリネットと組み合わせた構図で油絵にする構想もできています。
いつになることやらわかりませんがこうご期待。