第１回　「戦力分析　パリーグ編」


レポーター（以下Ｒ）「日本中を熱狂の渦に巻き込んだＷＢＣ２連覇の余韻が残る中、
　　早くもプロ野球が開幕直前。今年は久々となるセパ同時開幕という事で、早速、
　　恒例の戦力分析を行いたいと思います。本日のゲストはこの方」
Ｇｏｈ（以下Ｇ）「ＷＢＣは仕事でコラムを引き受けていた事もあって、日本だけじゃなく、
　　いろんな試合見て感動させてもらいました。あっどうも、Ｇｏｈです」
Ｒ「Ｇｏｈさんも世間のご多分に漏れず、燃え尽き症候群らしいですね」
Ｇ「そうなのよ、おかげでオープン戦や甲子園に殆ど目がいかなくてね」
Ｒ「それじゃ困るんで、今日は頑張ってください。それからもう一方」
？「・・・・・あっすいません、イチゴパフェください」
Ｇ「おい、お前だ！自己紹介しろ！」
ゆうすずみ（以下ゆ）「何で呼ばれたのか解りませんが、初めまして、ゆうすずみです」
Ｒ「ゆうすずみさんはどこのファンなんですか？」
ゆ「野球は詳しくないんです。でもＷＢＣの決勝戦だけはＴＶで見ました」
Ｒ「なるほど」
ゆ「知ってる選手は一人もいませんでしたが」
Ｒ「・・・失礼ですが、何で呼んだんですか？」
Ｇ「仕方ないだろうが、ちょうどこのタイミングで尋ねて来たから連れてきた」
Ｒ「・・・なるほど。それからゆうすずみさんの膝の上に乗ってる猫については触れちゃ
　　いけないんですね」
「にゃ〜」
ゆ「岩隈には感動したとネコ銀が言ってます」
Ｒ「絶対そんな事言ってません！」


埼玉西武ライオンズ

Ｒ「まずは昨年の覇者、そしてアジア王者となった西武ライオンズです」
Ｇ「中島・片岡・涌井・ボカチカとＷＢＣで持っていかれたけど、みんな頑張ったね」
Ｒ「いつもより早い調整とかＷＢＣの影響は出ませんか？」
Ｇ「勿論、疲れとかあるだろうけど野手はそれ程でも無いと思う。ただ、３年前のロッテ
　　がそうだった様に、投手はボールの違いとか大きいだろうね」
Ｒ「そういう意味ではエースが持っていかれたチームというのは苦労しそうですね」
Ｇ「まぁ前のロッテは見事に団体で持っていかれたけど、今回はそこまで偏ってないか
　　ら痛いのは選手層が薄いのに二人持ってかれた楽天ぐらいだよ」
Ｒ「なるほど。では西武の話題に戻りますが、昨年、中軸を打っていたブラゼルが抜け、
　　その穴を埋めるのではなく、渋い補強をしました」
Ｇ「野手では唯一の補強といえる巨人からの清水は大きそうに見えるんだけど、清水は
　　出るのが３年遅かったなぁ・・・。ＤＨや代打での使われ方になると思うけど、正直そ
　　こまでの活躍は無理。西武お得意の、控え選手併用の１枚だろうね」
Ｒ「という事は、昨年からブラゼルが抜けただけというマイナス評価ですね」
Ｇ「そこが難しい所なんだけど、間違いなく若い選手達は昨年で自信つけて成長してる。
　　昨年最多安打の栗山はオープン戦首位打者をとったし、他の選手も元気だからね。
　　ただ、それはミスしても許すというノビノビ野球の中での事で、今年は細かいミスは
　　減らして厳しい野球をやると言ってるから選手が切り替わるといいね」
Ｒ「そういう意味でチーム戦術が注目でしたか」
Ｇ「問題起こしたデーブがいなくなったのはいいとしても、本来そういう野球が得意な、
　　ヘッドの黒江さんがコーチ陣の不仲でいなくなったのは大きいかもね」
Ｒ「後はワズディンを注目に挙げられました。元々、全米ドラフト１巡目選手。７年前に
　　巨人で活躍出来なかったのが３７歳にして再来日です」
Ｇ「向こうでは球速を増して抑えとして活躍してたみたいだけど、後ろは比較的しっかり
　　してるし使われ方がどうなるんだろうね」
「にゃ〜」
ゆ「銀いわく、オープン戦では先発として使われて試合は作っていたそうです」
Ｇ「なるほど。駒の割には手薄な先発陣だから、意外と鍵を握るかもしれないな」
Ｒ「何であなた達は猫と会話が成立してるんですか！」
Ｇ「いい加減、お前も慣れようぜ〜」
Ｒ「猫の言葉なんか解りたくありません！」


オリックスバファローズ

Ｒ「ローズが日本人登録という事で、ラロッカ・カブレラ・ローズ・フェルナンデスと、オー
　　プン戦で１イニング４ＨＲという事をやってのけたオリックスです」
Ｇ「相変わらずここは訳解らない事やってるね。昨年もそうだったけど、ここは本気で解
　　らんわ」
Ｒ「オープン戦を少しチェックしてきたんですが、新戦力の外国人投手二人は中継ぎで
　　使われる様です。それと大村が元気なかったですね」
Ｇ「それでか、相手によっては出塁率高いラロッカを１番にするとか言ってたのは」
「にゃ〜」
Ｇ「マジかよ！」
Ｒ「今何て言ったんですか？」
Ｇ「１番北川ってのもあったらしい」
Ｒ「はい、とにかくオープン戦は打順もポジションも毎試合メチャクチャでした」
Ｇ「ここは外国人全員使うならローズがレフト、フェルナンデスがサードになるだろうから、
　　打撃重視で行くと守備が大変そうだな」
Ｒ「毎試合、いかに調子の良い、または相性の良い選手を出せるか、首脳陣の手腕が
　　問われそうですね」
Ｇ「今年は首位打者で小瀬でもと思って期待してたんだが、これは出番少なそうだな」
Ｒ「日本ハムから加入の金澤とルーキーの西川を注目に挙げられましたが」
Ｇ「頭数だけは揃ってる先発に抑えの加藤と、調子はともかく計算は立つから、そこまで
　　いかに繋ぐかなんだけど、川越・菊地原が１年間持たないだろうし、この二人はそこ
　　そこ出番多そうだから注目してみた。西川は一度見たけど面白い球投げてたよ」
Ｒ「なるほど。後は毎年課題の走力ですが」
Ｇ「代走の鈴木、高波、後は今年も坂口頼みという所じゃないかな。守備力は、控え内野
　　手の層だけは無駄に厚いから、終盤はスタメン総入れ替えとか全く別のチームになる
　　と思うよ」


北海道日本ハムファイターズ

Ｒ「エース、ダルビッシュを要する日本ハムですが、グリン、マイケルと計算出来る投手
　　が抜けました」
Ｇ「抑えの武田久は経験もあるし、そこそこ計算出来るでしょう。ただそこまで繋ぐ投手
　　で１年間計算出来るのがいないから、そこをどうするか。谷元はかなり面白い存在
　　になると思うね」
Ｒ「後は開幕ローテを掴みとった榊原と今年は新人に期待ですね」
「にゃ〜」
ゆ「榊原はシーズン途中からセットアップを任されるかもしれないそうです」
Ｇ「なるほど、去年の中日の吉見みたいな感じか」
Ｒ「ゆうすずみさん野球詳しいですね」
ゆ「いえ、通訳してるだけです」
Ｒ「・・・・・・」
Ｇ「後は怪我から完全復帰した糸井が元気だし、待望の右の大砲、二岡も何とか開幕
　　１軍には間に合った。それとテスト入団だったヒメネスが計算たったのは大きいね」
Ｒ「手元の資料では３Ａで通算１００本塁打となってます」
Ｇ「札幌ドームは広いから長打は難しいけど、それでも怖さが違うからね」
Ｒ「今年もこのチームは投手力で１点を守る野球になるんでしょうか？」
Ｇ「そのはずなんだけど、去年まで嫌らしさはあったのに、今年はどうもそれを感じない
　　んだよねぇ。まぁ自分の役目を解ってる選手が多いから大崩は考えにくいんだけど、
　　去年みたいなお祭り野球のチームが上位に来て、そこに大きく負け越しなんて事も
　　ありえるかもよ」
Ｒ「そういう時に生きてくるのが、広い札幌ドームという訳ですね」


千葉ロッテマリーンズ

Ｒ「大リーガー井口の加入が大きいマリーンズです。その割には注目選手の中に、名
　　前がありませんね」
Ｇ「何か４番に入る事が多かったみたいだけど、このチームは４番関係ないからなぁ・・・。
　　注目選手は敢えて西岡を挙げさせてもらったんだけど、知り合いのロッテファンが、
　　今年の西岡は活躍する条件というのが揃ってるらしく、注目ですよと言ってたから
　　便乗させてもらった。ちなみに細かい事は知らん」
Ｒ「それと根元の名前が挙がってますが、井口の加入で出番が少なくなると思いますが」
Ｇ「本当に勿体無いよね。まぁ井口も１年間フル出場は当然無理だろうし、西岡も腰の
　　状態があるから、そういう意味で根元の使い方というのがポイントになると思う。他
　　のチームならスタメンでもおかしくないぐらいの選手だしね」
Ｒ「なるほど。それとオープン戦では新外国人の二人が元気でした」
Ｇ「そうらしいね。これもそのロッテファンに聞いたんだけど、二人ともどこ守るか解らな
　　いんだって？」
「にゃ〜」
ゆ「他にも、早坂・田中雅・新里と捕手も含めてどこでも守れる選手ばっかりだそうです」
Ｒ「絶対そんな長い事言ってませんよ！」
Ｇ「いい加減慣れろって。そういや早坂も今は外野やってるんだっけ。貴重な代走と守備
　　固めとして１軍に残ってくるんだろなぁ」
Ｒ「それから２年目の中継ぎ、伊藤の名前を挙げられました」
Ｇ「成瀬が出遅れてるけど、川崎・荻野と後ろがしっかりしてて、他の中継ぎも層が厚い
　　し、そんな中、伊藤の信頼度というのは高いみたいだから、セットアップの１枚として
　　タイトル争いに絡んでくるかもしれないよ」
「にゃ〜」
ゆ「今年の新人は話題性では抜群と言ってます」
Ｒ「え〜、手元の資料によりますと、香月・上野は、それぞれオリックス・巨人にお兄さん
　　がいる兄弟選手ですね。それから木村は０６年に横浜からドラフトにかかって拒否、
　　その後の栄養費問題で対外試合禁止の処分になったのを乗り越えてのプロ入りと」
Ｇ「なるほど、流石は銀だ。細かい所までチェックしてるな」
Ｒ「いやいや、ゆうすずみさん実はあなた野球詳しいでしょ！？」
ゆ「いえ全く。私は翻訳してるだけです」


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