第2回 「戦力分析 セリーグ編」
レポーター(以下R)「前回のスタジオから一転、いつもの騒々しい喫茶店。第2回戦
力分析セリーグ編という事で、本日はいつも通りにGさんとお送りします。」
Goh(以下G)「そんなに嫌でしたか?あっ、どうもGohです。」
R「こっちは素人ですからね、流石に緊張しましたよ。さて、セリーグも開幕という事で
前回同様チーム毎に纏めて行こうと思うんですが、今回は何か特殊な事をやりま
すか?ゲスト呼んだりとか。」
G「ああ、この短期間じゃ何も仕込めないよ。今日は特に何も準備してないから、完全
に任せるわ、よろしく。」
R「それを聞いて安心しました。ではちょっと進行で考えて来たんですが、前回2チー
ムずつやったじゃないですか。で、昨年のセリーグペナントは、見事に2強2中2弱
の3つに分かれたんで、今日も2チームずつ。その両チームの比較で進めて行こう
かと思ってるんですがどうでしょう?」
G「いいんじゃないの?上手く行くかはやってみてのお楽しみって事で。」
R「ありがとうございます。では早速ですが、昨年の2強、阪神と中日からです。」
阪神タイガース
OUT |
石毛 佐久本→YB 前川→B 中谷→E 久慈 立川 |
IN |
オクスプリング(投) 相木(投) 前田忠(内) |
新人 |
|
中日ドラゴンズ
OUT |
野口→G 平松 田上→H 仲澤→H 大西→G 大友
森→F 土屋→E |
IN |
デニー(投) ガルバ(投) 鳥谷部(投) ペレイラ(投)
小田(捕) 上田(外) |
新人 |
藤井(外) |
R「昨年のリーグ覇者、日本シリーズ4連敗の雪辱に燃える阪神と、交流戦で危うく
最下位になりかけた中日の2チームです。中日といえばGさんのファンチームです
が、昨年は残念でしたね。」
G「昨年の対談の時にも話しましたが、交流戦はある程度覚悟してたとはいえ、ちょ
いと負けすぎでしたよね。今年は根拠があるんで大丈夫だと思ってますよ。交流戦
だけはですが。」
R「ほう、強気なのか弱気なのか微妙な発言ですね。ところでその根拠とは?」
G「ええ内緒です。いや、隠す程の事じゃないんですが、ま、自分の予想発表の時に
でも語りますよ。」
R「ではその内語ってもらうとして、この2チームといえば豊富な投手陣という事で、
投手陣の比較をお願いします。」
G「昨年はJFKと阪神が鉄壁の中継ぎ陣を誇りましたが、ウィリアムスが前半戦絶望。
藤川が日本シリーズでロッテが見せたフォークを捨てて真っ直ぐ1本に絞るという、
各チーム絶対にやってくる戦術にどう対処するか。幸い二段モーションの対応は出
来てるみたいなんでそれは問題ないですが、中日の投手陣に比べると不安要素
はいくつかありますね。」
R「ウィリアムスの変わりはオープン戦を見る限りだと吉野・能見という所になるんで
しょうか。」
G「後は中村奉まで入れときましょうか。この2チームはどちらも抑えがしっかりしてる
からそこまでどう繋ぐかって所なんですが、一番の違いは左の枚数だと思うんです
ね。中日は、高橋・久本・石井と実績のある選手だけで3枚いる。阪神は吉野が
頑張ると思いますが、調子落とした時に代わりがいないんですよ。その分、右の中
継ぎが充実してるんで、そこでカバーする事になるでしょう。」
R「先発についてもお願いします。」 G「阪神は実績のある投手陣がどこまで昨年通りに働けるか。一方、中日はおかしいぐ
らいに高いレベルでのローテ争いを8人ぐらいでしてるんで、一人二人怪我しても、
全く問題ないでしょう。ドミンゴの復帰も大きいですしね。」
R「では打撃の方はどうでしょう?どちらも一発よりは繋ぎの野球をやるチームですが。」
G「阪神のスタメンは昨年と殆ど変わらないと思います。むしろ、どちらも好調な、藤本・
関本のセカンド争い、檜山・浜中・スペンサーのライト争いに割って入る、林・赤松
の若手が面白いんですが、正直どこまで使われるか。」
R「金本・赤星とフル出場で2箇所埋まってますからね。」
G「中日は井端3番固定というのがどうでるか。正直、僕は大反対なんですが、オープ
ン戦を見る限り、2番はライト藤井。頑張ってはいるんですが、荒木が塁にいる時に
ランナー警戒しながらでも打ち取れる打者なんですよね。こうなると盗塁やエンドラ
ンがかけ辛くなるんで、井端が固定なら立浪2番とか、日ハムから入った上田を2
番とか、真っ直ぐに強い打者を置いて欲しい所です。」
R「得点圏打率がトップだった井端を3番という事は、福留が5番っていうのも勿体無い
気がしますね。」
G「ウッズの敬遠対策にはいいかも知れませんが、HRを見せられた後に打席入ると、
大振りして打率落としそうだなぁ・・・」
R「最後に、この両チームは今年も優勝候補で間違い無いですね?」
G「投手力の強いチームは安定してますから間違いはありません・・・が、今年はどこも
強いんですよ。だからこの2チームに関しては、どんなに崩れても最下位は無いと
しか言えませんね今年は。それくらい混戦になると思いますよ。」
横浜ベイスターズ
OUT |
佐々木 斉藤 ホルツ セドリック→E ウィット |
IN |
ベバリン(投) 佐久本(投) |
新人 |
高宮(投) |
東京ヤクルトスワローズ
OUT |
山本 杉本 佐藤真 |
IN |
高津(投) 石井一(投) 木田(投) ラロッカ(内) |
新人 |
松井(投) 竹内(外) 飯原(外) |
R「昨年は、最後まで目を話せないAクラス争いを演じた2チームです。横浜は昨年
とそんなに戦力が変わったという気がしないんですが、ヤクルトが大幅補強と
言ってもいぐらいの補強をしましたね。」
G「そうなんですよ。3年後、5年後を見据えた補強では無いとはいえ、大リーグ帰り
の3投手、そしてラロッカの加入。今年戦う分にいは申し分の無い補強ですね。」
R「そして、何と言っても29年ぶり、古田プレイングマネージャーです。」
G「球界に明るい日本人監督っていないですからね、個人的にかなり期待してます
よ。それに○年ぶりというのはヤクルトだけではありません。横浜だって。」
R「あれ?何かありましたっけ?」
G「大洋時代、日本一に輝いた1960年以来、46年ぶりの外国人野手不在です。
もっとも昨年も似たような物でしたがね。でも、横浜の戦力を考えると、若手も伸
びてきてるし、面白い試みだと思いますよ。」
R「ではその野手の話から行きたいと思います。ヤクルトは昨年の首位打者青木、
横浜は2000本安打に後39本と迫った石井琢というお互いに素晴らしいリード
オフマンがいますね。」 G「青木は2年目のジンクスという言葉がありますが、足に調子は無いですからね。
200本安打はともかく、今年の青木は盗塁数に注目です。かなり走ってくるはず
なんで。一方、石井琢ですが、全盛期の活躍は無くなりましたが、それでもここ
一番の勝負強さや試合の流れを読んだバッティングは健在ですから、どちらも良
い選手ですよね。」
R「そしてこれまた近いのが、横浜は金城・佐伯・多村、ヤクルトは、岩村・ラミレス・
ラロッカとどちらも侮れない実績ある中軸を持っています。」
G「全員、チャンスに強くてしぶとい打者ですねぇ。ただ、打撃の良い両チーム、ある
意味クリンナップが打つのは当然として、その周りの野手。横浜だったら、小池・
種田。ヤクルトだったら、古田は今年は自分所じゃないんで計算に入れないとして、
リグス・宮本。この辺りが当たりだすと切れ目が無い打線の出来上がりですから
ね。むしろチーム順位まで直結する注目は脇役の活躍でしょう。」
R「では投手陣ですが、どうしてもヤクルトの帰国組に目が行ってしまいます。」 G「そりゃしょうがないでしょう。しかし石井一と高津の復帰は大きいなぁ。それにヤク
ルトは右の中継ぎが意外と薄いんで、木田も大きいんですよ。残念ながら石井弘
が怪我で少し出遅れてますが、その間は五十嵐が抑え、高津もいるし左の中継ぎ
が薄い事意外は全く問題ないですね。そして横浜ですが・・・」
R「左の薄さという意味では横浜も負けていませんね。」
G「そう、トライアウトで獲った佐久本一人。ホルツはいい投手だったのになぁ、本当に
勿体無い。まぁ、いない物はしょうがないですが、その分、木塚・加藤・川村・クル
ーンと、右の中継ぎはレベル高いですからね。昨年通りの活躍をすれば、何も問題
無いでしょう。」
R「そして先発なんですが、ヤクルトは何と藤井・石川・石井一の左が3枚。セリーグは
左の好打者が多い事を考えるとこれは大きくないですか?」
G「正直、左打者に強い石井一の復帰は滅茶苦茶でかいですよ。それに横浜だって
左の先発は土肥の1枚とはいえ、これまた左に絶対の自信を持っている。昨年も
言いましたが、セリーグの左投手は右打者に強くて左に弱い投手が多いですから
ね。左打者に強いとそれだけで計算出来ますから、活躍は必至でしょう。」
R「では、今年もこの2チームは侮れないという事でいいですね。」
G「侮れない所か、歯車が噛み合うと優勝までありますよ。」
読売ジャイアンツ
OUT |
柏田 中村 條辺 シコースキー マレン 岡島→F
西山 小田→D 清原→Bs 後藤 江藤→L 元木
ローズ |
IN |
豊田(投) 野口(投) パウエル(投) グローバー(投)
實松(捕) 小坂(内) ディロン(内) 李(内) 大西(外)
古城(内) |
新人 |
福田(投) |
広島東洋カープ
OUT |
小林幹 澤崎 デイビー→E レイボーン 野村 福地
ラロッカ→S |
IN |
ダグラス(投) 青木勇(投) マルテ(投) |
新人 |
梵(内) |
R「毎年優勝候補と言われながら昨年はまさかの5位。そしてここ数年Bクラスながら
最下位は11年ぶりだったという広島です。」
G「まず巨人からですが、今年も優勝候補です。むしろ筆頭と言ってもいいぐらいの戦
力は揃ってます。」
R「しかし毎年戦力は整ってる様に思えるんですが?」
G「いや、今年は違うんですよ。一番大きいのは原監督になったという事です。原さん
の特徴は失敗してもまたチャンスを与える事。巨人はミスしたら即2軍と精神的重
圧がある限り、絶対に若手は伸びないんですが、原さんだとそれが無いんですよ
ね。鈴木・亀井・矢野と外野争いに代表される様に投手陣は勿論、いい若手は揃
ってますからね。これは脅威ですよ。」
R「一方、広島もブラウン新監督、何と外国人監督を招聘しました。」
G「これは思い切りましたよねぇ。個人的には達っちゃんあたりで明るいチームを作っ
て欲しかったんですが、キャンプから伝統の練習時間に制限をかけて減らすなど、
果たして采配がどこまで浸透するか。これは楽しみでもあるんですが、ちょっと一
年では難しいかなと思っています。」
R「では、実際の戦力についてですが、投手陣からお願いします。」
G「まず、ソフトバンクから尾花コーチを迎え、整備された巨人。オープン戦を見る限り、
野間口・内海・福田・林と若手が絶好調で、工藤・桑田・高橋・外国人が順調。これ
がシーズンで出せるかは別として、誰がどこをやるかはさっぱり想像つきません。」
R「どうやら、先発をベテランで回して若手は中継ぎとの情報が入ってますが。」
G「という事は、左の中継ぎが、前田・佐藤・林・内海、ああ、それは岡島トレードに出
しますわな。そして抑え候補に豊田ですか。まぁ豪華な中継ぎですね。」
R「巨人の話ばかりになってますが、広島はどうでしょう?」
G「毎年恒例、広島投手陣の話題といえば佐々岡がどこをやるかだけなんですが、
今年は違いますよ。計算出来る抑えとしてベイルがいる。逆算が出来るというのは
チームを組み立てる上で大きいんですよ。」
R「毎年言ってますね。抑えが固まってるチームは強いと。」
G「そう、そういう意味では今年のセリーグは全部抑えが決まってるから難しいんです
がね。で広島ですが、このチームのポイントは左の投手です。先発は僕の一押し、
大島。いいキレのボール投げてますよ。そして中継ぎは高橋建と広池です。」
R「ここも左投手ですか。何か今日は左投手の話題ばかりですね。」
G「それはしょうがないでしょう、実際左は貴重ですからね。」
R「打撃陣の方ですが、巨人は李の加入。広島は嶋・栗原がオープン戦元気でした。」
G「今度は広島から行きましょか。昨年、地元広島以外では全く打てなかった嶋です
が、流石に今年は大丈夫でしょう。注目は3年後ぐらいにHR王として期待してる
栗原ですよ。」
R「オープン戦は後半バテましたが5本打ちました。」
G「今年は1塁のポジションを約束されてますからね。かなり首脳陣の期待を集めてる
事を考えると1年間出続けるでしょうから、まずは30本を目指して欲しいですね。
そして打率はいいですが打点80。ただのHR打者は嫌いなんですが、栗原はチャ
ンスで犠牲フライが打てる打者と期待してます。」
R「緒方・前田・新井・嶋が元気なうちに栗原が大成するとこれは怖い打線になります
ね。」
G「後は広島ここ数年の課題、守備の上手い内野ですね。これはもう山崎・尾形、後は
ルーキーで永川とは小学校以来の幼馴染という梵に期待しましょう。」
R「では巨人ですが、ローズ・清原と抜け、爆発力は減りましたが、アジアのHR王李、
昨年アジア一を経験したベテラン小坂の加入は大きそうですね。」
G「右の小久保、左の李、これは怖い打線ですよ。それに小坂が加入したお陰で、二
岡・仁志と調子の良い選手を使えばいいという事になりますからね。高橋の怪我が
どれくらいの状態なのか解りませんが、先程言った外野の若手も面白いし、何せ
1番清水はやっぱり怖いですよ。」
R「問題は全く無さそうですね。」
G「いや、あるとすれば捕手の阿部ですね。相変わらずリードが大問題ですが、でも
正直これぐらいハンデが無いと間違いなく優勝しますからね。」
R「まぁ何にせよ強いと。では巨人は今年も優勝候補として、広島は?」
G「流石に優勝までは言えません。ただ全体的に今年は他のチームが戦力整ってるん
で、投手の顔ぶれを見ると見劣りしてしまうんですが、打線の顔ぶれを見るとリーグ
でもトップクラスですからね。Aクラスは全然ありますよ。せめて先発、中継ぎともう
1枚ずついればなぁ・・・」
R「さて、これでセリーグを見てきた訳ですが、今年のセリーグはどのような展開になる
と予想されますか?」
G「毎年、こんなもんだろうと決めといて予想〆切前で修正入れるぐらいなんですが、今
年は正直さっぱり解りません。最終的には選手層の厚さで順位をつける事になるの
かなぁ。ま、それぐらい混戦になると思ってますよ。」
R「そういえば、○×問題が出揃ったと聞きましたが〆切が4月末日、そろそろ発表しな
いといけないんでは?」
G「ああそうですね。ここで発表してしまいましょうか。」
R |
パリーグでシーズン優勝したチームがプレーオフを制す。 |
Goh |
(中日)朝倉の登板数が年間で20試合以上。
(中日に限らず) |
K氏 |
(横浜)多村の連続試合出場が6/30まで続く |
山Q |
(ロッテ)チームが6連敗以上する。 |
モコモコ |
(オリックス)清原と中村紀のHR合計数が35本以上。 |
R「とりあえず今年も問題作成に参加させていただきました。」
G「全体の問題をよろしくとは言ったけど、それ選んだか。」
R「いや、WBCがシーズン中なら勿論それなんですが、他に目玉になるような事無い
んですよね。本当は田中幸が2000本達成するかとも思ったんですが、個人より
は、問題になってるプレーオフ制度についてのが良いかと。」
G「あれ、そういえばプレーオフの制度は結局どうなったんだっけ?」
R「今年は、シーズン優勝のチームがゲーム差関係無く無条件で1勝。後はホームゲ
ームの開催権利も少し変更になってますが、これは特に問題無いと思います。」
G「なるほど、そうなるとシーズン優勝チームが圧倒的に有利になるなぁ。まぁそこま
で解ってて問題作ったんだろうからいいけどさ。」
R「正直、他の問題が思いつかなかったんですがね。それにしても、今年は面白そう
な問題が揃いましたね。ところでGさんの中日に限らずというのは?」
G「ああ、朝倉はシーズン中に移籍の可能性があるからさ。その場合は問題が成立
しなくなるから、移籍先の登板数も合わせて20以上って事ね。」
R「そうなると、移籍した場合のが登板数が増えそうですね。」
G「しかし他の3人とも面白い問題作ったなぁ。モコモコさんの本塁打数に関しては、
最初40で来たのを数字変えさせてもらったけど、結果的に偏ったとしても今の段
階ではどっちに偏るか想像付かないいい問題ばかりですよ。」
R「ではこの5問に、新たに加わった交流戦優勝チームと、オールスターMVP選手
の項目を追加して、例年通り4月末日必着という事でよろしいですね?」
G「ええ、それでお願いします。今年も4人の熱い戦いが繰り広げられますよ。」
R「では、皆さんの予想を楽しみにしつつ、次回はGさんの予想確定した時に発表とい
形でお会いしましょう。本日はありがとうございました。」
G「失礼しました。」 |