第7回 雑談企画「日本シリーズ前夜祭」

R「Gさん、こんな時期に対談とは珍しいですね。」
G「せっかくファンの中日が優勝しましたからね。パリーグの優勝も決まった事だし、
  日本シリーズの見所なんぞを語ってみようかと思いまして。」
R「えらい力入ってますね。」
G「そりゃそうでしょ。今年の中日は限りなく僕の理想に近いチームですからね。
  いやがおうにも熱が入るってもんです。」

R「(苦笑)解りました。今回はGさんに気が済むまで語っていただきましょう。」

R「さて、まずは対戦相手が西武ライオンズに決まりましたが。」
G「若手中心の似たようなチームなんですが、ダイエーに勝ったとはいえ、ダイエー
  に比べれば迫力はないですよね。」

R「中日にとってはやりやすいと。」
G「いや、むしろモチベーションが下がるのが怖いんですよ。今年はダイエーに勝って
  日本一が合言葉でしたから。実際気が抜ける事は無いと思うんですが、少なく
  ともファンの間ではそんな雰囲気が漂ってますしね。」

R「何が起こるか解らない短期決戦、乗り遅れたらあっという間に終わってしまい
  ますから難しいですよね。」
G「そういう意味では、日本シリーズが今週末から。雨で順延が組み込まれた
  日月の2試合は良いタイミングだったと思います。2試合とも二桁得点しました
  しね。これで乗っていけるかと。」


R「次は西武との戦力比較をしてみたいと思います。まずは投手力ですが。」
G「正直、中日の方が圧倒的に上です。」
R「西武も小野寺、星野、豊田と方程式を持ってると思うんですが。」
G「そりゃ、勝ち試合に出てくる投手を比べたらどのチームだってそんなに差は
  出ませんよ。ローテ投手は置いとくとして、層の厚さが圧倒的に違います。
  中日の方程式は、岡本、平井、岩瀬ですが、誰か調子悪い、ビハインド、
  延長戦の場合はこの他の投手が出てきますよね。ここで、バルデス、落合、
  久本、長峰と右左の投手が揃ってる。これは大きいですよ。5回で2点差ぐらい
  のビハインドならその後ゲームを作れますからね。」

R「お互いにリードした時は良い投手を持ってるという事は、先取点が大事になりそう
  ですね。」
G「勿論です。プレーオフの西武×ダイエーを観てれば解る通り、先取点を取った
  時の西武は粘り強いです。中日はシーズン中逆転が多いとはいえ、そう簡単には
  いかないでしょう。仮に7戦やったとして、逆転勝ちなんか1回か2回ぐらいしかな
  いんじゃないですか。」

R「中継ぎの話ばかりになってしまいましたが、まとめとして両チームのキーポイント
  プレイヤーをあげていただきましょう。」
G「計算できる選手は当然なんで、中日は落合。先発でいくのか中継ぎでいくのか。
  西武は方程式以外の投手、森や三井の復調が大きな鍵になると思います。」

R「なるほど。次は打撃にいってみたいと思います。」

R「さて、打撃です。」
G「投手力の圧倒的な差をカバー出来るくらい圧倒的に西武のが上です。」
R「確かに中日は本塁打が少ないですが、そんなに違いますか。」
G「違います。これがもしダイエーが出てきたらもっと大きく差が出るんですが、
  一番は長打力ですね。均衡した場面の流れを変えるのはやっぱり本塁打なん
  ですよ。中日ははっきり言って、期待出来る打者が一人もいません。西武は外人
  二人に和田が大きいですよね。」

R「しかし中日はシーズン中、大砲だらけの巨人と五分以上に戦って来ましたが。」
G「大砲だけなら良いんですが、西武は足があるんですよねぇ。例えば、1アウト
  1塁3塁。ここでダブルプレーが狙えるとそうでないのは大きいんですよね。
  巨人は9人中8人は狙えるんですが、西武はカブレラ、和田、後は捕手ぐらいで
  しょう。転がせば確実に1点ですよ。これは大きい。」

R「そう考えると強いですね。点の取り方が中日に似てる気がします。」
G「で、大砲の分だけ西武のが上と。そうそう、面白いのがですね、得点圏打率です。」
R「そういえば、リーグトップが両チームにいますね。」
G「それなんですが、中日で高い立浪、荒木は当然スタメン。西武の犬伏(※Gohの
  勘違いです。本当は貝塚でした。)は左の時しかスタメンで出ないんですよね。
  となると、山本昌が先発の時か、終盤の代打要員ですよね。勿体無い気もしま
  すが、守備力とかチームのバランスを考えると控えになる。また、これが西武が
  代打を出し易いオーダーを組むんですよ。」

R「何ですかそれは。」
G「ダイエー打線と比較すると良く解るんですが、ダイエーは2番の所でしか代打の出し
  所が無い。西武はクリンナップ、中島以外はどこでも代打出せるんですよね。面白い
  ですよね。」

R「難しい比較ですよね。普通考えたらオーダー固定のが強そうですが。」
G「いや、間違いなく強いと思いますよ。西武は苦し紛れから生まれた物の、これで1年間
  戦って来て、自分の形にしましたよね。大した物です。」

R「では打撃に関するキープレイヤーをお願いします。」
G「中日は立浪、西武は犬伏というよりは、山本昌の先発日を読めるかという所だと思い
  ます。」

R「?ローテの順番そんなに読み辛いですか。」
G「じゃ、次は先発ローテに行ってみましょうか。」

R「普通に考えたら川上、山本昌、ドミンゴの順で、むしろ西武の方が難しいと思うんです
  が。」
G「松坂が1戦目か2戦目かでしょう。確かに中4日でくるかどうかは微妙ですが、変わり
  になる投手も右だから比較的問題ないと思いますよ。」

R「中日はシーズン中の順番を崩すと。」
G「昌とドミンゴの順番が入れ替わる可能性があるというのは誰もが思う所です。川上を
  軸と考えるでしょうしね。ところが昌に関する面白いデータがあるんですよ。」

R「ほう。」
G「昌は日本シリーズ、88年99年と2回経験してるんですが、両方とも1勝1敗からの
  3戦目に投げてるんですね。しかも両方とも4回までパーフェクト。88年は5回に
  石毛(西武)に放り込まれて自滅し負け。99年は5回2アウト、カウント2-0から
  小久保(ダイエー)に中前。その後城島に2ラン打たれて負け。しかも小久保に投げた
  3球目は小久保が足元で振るバットで中村武のサインが見えなかったというバカみた
  いな理由で打たれてます。両年とも中日は1勝4敗で負けてますから、昌が流れを
  変えて連敗して負けてるんですね。」

R「あれっ、石毛と城島って・・・」
G「そうです。両方ともその年の日本シリーズMVPを取っています。」
R「まさに流れを変えるというか、昌がキーマンって感じですね。」
G「それを考えると、川上が2と7もしくは6戦目。昌が1と6か5戦目の可能性は多いにある
  と思いますよ。」

R「なるほど。ではキープレイヤーは。」
G「西武も中日もありません。昌が何戦目に投げるか!ですね。」

R「さて、Gさんもう言い残す事はありませんか。」
G「まだまだお互い新人監督の比較とかたくさんあるんですが、今日はもういいでしょう。」
R「今日は!?」
G「今週末からですし、後2日くらい余裕ありますからね。1日1テーマでやりますか。」
R「勘弁して下さい。次回は是非とも日本シリーズ後、皆さんの成績発表でお会いしましょう。
  さようなら〜。」
G「明日はエラー率、センターラインの比較でも(ブツブツ)・・・」

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