山域 |
男鹿山塊 |
コース |
大蛇尾川東俣 |
〜山人完全復活山行〜 |
日程 |
平成17年6月17日〜6月19日 |
データ |
アプローチ 6月17日(金)
東京駅19:16〜那須塩原駅20:36/(タクシー)〜ビジネスホテル「NEWなすの」泊
コースタイム
一日目 6月18日(土)
ビジネスホテル5:00(タクシー)〜大蛇尾川林道入口5:30〜取水口8:00/8:20〜二俣10:00〜2段30m11:00/12:10〜4段ナメ20m15:10〜奥の二俣手前17:30(幕営)
2日目 6月19日(日) 薄曇
テン場5:30〜奥の二俣6:15〜支流20m滝6:40〜15m滝7:20/8:00〜稜線11:30
〜無名峰1870mPひょうたん峠14:00〜ゲート19:30
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昨シーズンは、右足脛骨骨折のため沢登りをすることができなかった。1シーズンぶりに選んだ最初の沢は那須連峰の南西に位置する男鹿山塊の大蛇尾川東俣。一泊二日で行けてあまり人が入っていない静かな沢を楽しもうということで選んだが、沢復活第一弾としてはハードな遡行になってしまった。
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コースタイム
一日目 6月18日(土)
ビジネスホテル5:00(タクシー)〜大蛇尾川林道入口5:30〜取水口8:00/8:20〜二俣10:00〜2段30m11:00/12:10〜4段ナメ20m15:10〜奥の二俣手前17:30(幕営)
前夜発の計画で現地まで入っておかないと、遡行時間が長いのでこの時点でアプローチ敗退になってしまう。今回は奮発して、新幹線&ビジネスホテルで明日に備えることにした。ホテルまでワンメータで行けるので助かる。
前日のうちにタクシーの運転手さんに朝の
5:00に迎えにきてくれるようお願いしておいたので、4:30に起きて出かける準備をする。外は雨は降っていないようだが、霧がかかっている。5:00頃フロントに出てみるとすでに待っていていてくれた。
登山地図と地形図で行く先を説明する。運転手さんも大体分かったようで一安心。出発する。途中、深いガスが道路に立ち込めていた。30分ほどで林道入口。行ける所までタクシーで入ってもらいたかったが
「工事関係者以外 立入禁止」の建看板が道路わきに立っており、それを見た運転手さんは
「立入禁止となっているのでここまでですね」と我々の希望がむなしく飛び散った。車の底がすれる音を聞きながら走ってもらうのも嫌なのでここまでとした。料金は約6000円。
ガスが立ち込めていて薄暗い、いざ歩いてみると、車で行けない事はないので
「やられた〜、先までいけるよ」とモコモコさんと話した。40分ほど歩くと車で入れる限界ポイントに到着。車が3台駐車されていた。ここからは、己の足のみの世界。途中の道は歩きやすくよく整備されている。危険な場所には簡易橋みたいなものが掛けられていた。取水口を目指して黙々と歩く。歩き始めて約2時間30分でようやく取水口に到着。エメラルドグリーンの水が見えて感激。
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思惑外れてここまで・・・。 |
崩壊ポイント、バランスが要求される |
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立派なつり橋もうすぐ取水口 |
取水口エメラルドグリーンの水 |
早速、川原に下りて準備を進める。
8:20分出発。久しぶりにハーネス・ヘルメットを被り気持ちは高まる。例によってモコモコさんの音頭で準備体操をする。ここから二俣までは単調なゴーロ地帯が続く。我々のほかに入渓者がいるようで、石に濡れた足跡が見られる。この方々とは二日目、源頭付近で会うことになる。インゼル(中洲のようなものができて流れが二分されている)まできてようやくここかと現在地を確認できる。ここを過ぎるとすぐに二俣になる。
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穏やかな流れ |
セミ君 |
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モコモコさんが行く |
インゼル |
西俣・東俣を分ける二俣に
10:00着。東沢は西俣に比べると入り口はやや暗い感じがした。二俣を過ぎると、きれいなナメがでてきて、単調な沢旅から解放される。ここから登りやすい癒し系のナメ滝が出てくる。モコモコさんも大喜びだ。
朝方はガスっていたが、この頃になると気温も上がり日差しもでてきて良い天気になる。セミも鳴いていて真夏のような感じ。
11:00、2段30m滝到着。なにやら大物がでてきた。ここはザイルを結んで取り付くことにする。まずは一段目から。観察してみると左から滑り台のような傾斜になっている部分から行けそうな感じなので山人トップで行く。
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30m2段滝、一段目は左を登った。 |
一段目終了ポイントから2段目 |
一段目10m滝、左から登る。2分の1ぐらいまではスイスイと登れた。しかし、ここから上はやや湿っている上にヌルヌルしていて滑りやすい。ここら辺でハーケンを打って安全に登りたいと思って10分ほど探すがいいリスが見つからず・・・。結局時間だけが無駄になった。
そこで、気合を入れてずり上がるようになんとか突破することができた。滑りやすく沢初めで非常に緊張した。一段目を登りきると、残置ハーケンがありここでモコモコさんを迎えることができる。
モコモコさんも滑りやすく苦戦している。「よく登ったね〜」と褒めてもらった。
二段目20m滝、水流の左の樹林帯を登る。モコモコさんから、回収したギアをもらい忘れたまま登ってしまった。
途中であと一歩が出ず、ハーケン1枚打ってランニングをとり、次に丈夫な木の根に二本つなげたスリングをかけてA0で登る。後続のモコモコさんがハーケンを懸命に抜こうとしたが、がっちり決まっていて抜けず一枚残置してしまった。次第に手持ちのギアがなくなりやばいなとなりかけた頃、ようやく滝の落ち口近くの立ち木でセルフビレイをとることができた。
12:10、モコモコさんも、なんとか登ってきた。2段30m滝を登るのに1時間ちょっと掛かってしまった。テン場に着くのは何時になることやら・・・。
2段30m滝をようやく越えたと思うと、次に20m滝がすぐに現れる。ガイドでは右岸、左岸どちらからでも巻けると書かれている。
我々は、ザイル使用で左岸からガレっぽいところを登り落ち口へむかってトラバースした。
丈夫な木の根、立ち木がありランニングには事欠かない。
先ほどよりはスムーズに突破。あとは癒し系の小滝やナメが出て来て余裕が持てるようになる。
←20m滝
女子高生風に言わせてもらうと、「超デカイサルノコシカケみっけちゃいました〜」ということで記念撮影。ちなみに、もう一つ、このサイズのサルノコシカケに遡行中出くわした。
その先にちょっとした小滝があり、釜につかって少し泳げば取り付けそうだったので、モコモコさんに撮影を任せて山人が水につかる。その瞬間、あまりの水の冷たさに引き返す。あのまま強行すれば低体温症間違いなしという感じだ。左に立派なトラロープが張ってあったので、それを利用させてもらい軽く巻く。
この冷たさの原因はすぐ上にあった。雪渓がこのあたりから出てくるのだ。上流に向って入り口は見れば分かるが、出口は厚みがあるようでないので注意しながら進む。山人、モコモコはその辺、経験が足りないので、出口付近は特に注意をして進む。
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デカデカ猿の腰掛け |
ちょっとした小滝 |
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小滝 |
出口が心配 |
15:10、4段ナメ20m滝が現れる。コケむした滝で滑りやすい印象を受けたので、お助け紐をぶら下げて登る。
3段目があと一歩がでず、やや苦労した。写真は3段目まで、4段目は回り込まないと見えない。
ここを過ぎれば、あとはテン場を探しながら先を進むだけ。雪渓がところどころ出てくるようになり、慎重に通過する。
目星をつけて、先へ進むと奥の二俣手前の3m滝が現れた。ここを巻くのは今の時間では厳しい。巻いたとしても、すぐに良いテン場があるとは限らないので目星をつけた場所へ引き返すことにした。
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4段ナメ20m滝 |
奥の二俣手前3m滝 |
17:00、ようやく本日の行動が終了する。寝床を整地して、タープを張る。焚き木は、近くの雪渓の上に豊富にあり集めるのが楽だった。モコモコさんには、焚き火管理を任せて、山人は火がつくまで、ガスでお湯を沸かして赤いきつねを作る。
赤いきつねができたころ、モクモクと煙が立ち上りどうやら焚き付けに成功したようだ。二人で、赤いきつねを食べやっと一息つくことができた。本格的に夕食の準備に取り掛かる。本日のメニューはハムステーキ・麻坊春雨・パスタだ。焚き火の火力は強力で料理がはかどった。
お腹も落ち着き、焚き火を囲みながらゆっくりとお酒を飲む。贅沢な時間だ。明日は行動時間が非常に長いので、適当なところで今夜はお開きになった。
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燃えあがれ〜 |
テン場 |
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