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CHINAN HINKAN

 

済南賓館の山東料理を味わう
〜〜40回目の結婚記念日の夕餉〜〜

 
 2月のある土曜日,日本テレビの「ぶらり途中下車の旅」を見ていたら,済南賓館の紹介があった。
 以前,この店の話を聞いていて一度行って見たいと思っていたのだが,「そうだ 今度のわたし達夫婦の
結婚記念日に行こう!」と決め,すぐに予約を入れた。記念日は3月20日(月)だが,折悪しくこの店は,土・日・月と祝日は休みなので二日遅れの3/22(水)に行くことにした。

 四谷駅を出て新宿通りを新宿方面へ数十メートルほど行って,左の横道を少し入ったところ,右手に「済南賓館」という青色の看板がかかっているのですぐ分かる。この横丁は,日本全国の銘酒が揃っているということで,日本酒通の間では有名な
”鈴伝”という酒屋がある通りなので,わたしは前に何回か来ている。よって今晩の目的地「済南賓館」には難なく到着した。

 店は,普通のマンションの中にあり,駐車場の横を通り抜けた一番奥にある。
旅館風の玄関を入ると店の主人 佐藤孟江・浩六夫妻が出迎えてくれる。おそらく孟江さんの娘さんと思われる人が奥に案内してくれる。
10畳位の部屋を二つぶち抜いたくらいの部屋にテーブルが4っ,全部で18席しかない落ち着いた部屋で食事をすることが出来る。
完全予約制で,かなり前カら申し込まないと空いていないらしい。

 まず,青島ビール(小瓶)で乾杯!
続いてわたしは,老酒(160種類もあるのでどれにするか選べと瓶やら甕が並べられた棚に案内されるが,そういわれても困る,なんでもいいから早く飲みたいんじゃ! 一番ポピュラーだという甕に入っているのを2合頼む。妻はお茶ポットを所望する,「中国茶は中国料理にピッタリだ」と言う。わたしは,「老酒は中国料理にピッタリだ!」と返す。
 
 この店の主人佐藤孟江さんは,戦前,お父上が中国山東省済南で,仕事をされていた関係で少女時代を済南で過ごし,中国料理に非常な興味を持ち,地元の料理店に入門して,料理長に特訓を受けたという。戦後,紆余曲折を経て新宿に店を開き現在に到ったという。そこら辺の話が自叙伝風の著書「済南賓館物語」に詳しい。

 さて,以下に当日の料理の写真を,ずらりと並べる。飲み物込みで一人1万2000円也
前 菜 ゆば巻き揚げ
 
 上から時計回りに,薄くスライスされた豚の舌,三色玉子(ピータンと2種類の玉子の厚焼き),豚の耳,きゅうり,数の子,細切り豆腐(麺のように見えるが干し豆腐),そら豆。 
 
 エビ・鮑・シイタケ・竹の子が入っていて,カリッとした揚げ加減がバッチリ! 
ネギとイカの辛味炒め フカひれとチンゲン菜
   
   
マナガツオの揚げ物 合鴨炒めと菜の花

 14種類の漢方を使って半年寝かせた造った酢をメインとしたタレがかかっているという説明あり。漢方薬の匂いと独特の味がとてもヘルシーな感じ!
大正エビのチリソース 水餃子
 エビは頭から尻尾まで全部食べられる。  日本で餃子と言えば脂っこいものが頭に浮かぶが,本場の水餃子は,味のしみた具を暖かく包んだ厚めの皮が口の中でえもいわれぬほんわか感がとろりと溶けて・・・・ ああ〜美味しい!
混ぜご飯 アンズと愛玉

 炒めてはなくて,脂っこくもなく美味しかった!
 干しアンズと寒天風の愛玉。愛玉とは何ぞや?答えを聞き漏らした。
 
 帰り道,大通りに出る手前にある全国銘酒店に寄って,「八海山純米吟醸」をもとめる。雨が強く降りだして来たが,地下鉄一本で家まで帰れるので安心あんしん!
ちょいとほろ酔い気分で家路に着く。

 後日談:漢方薬膳料理の効果か? 翌朝我が息子 久しぶりに元気いっぱいとなったとさ!

 済南賓館についてのコメントのあるウェブサイト
   タムタムの中華料理日記 済南賓館 
   JK's Sketch Book28 Feb 2004 
   済南賓館

24 MAR 2006

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