この企画ユニットを結成したことで織田哲郎のテレビでの露出は増えました。「ミュージック・ステーション」や「夜のヒットスタジオ」や「ジャストポップアップ(NHK)」などに何度か出演しています。 アルバムとしては「Vol.1」から「Vol.3」まで3枚リリースされていますが3枚目にはあまり愛着がありません。織田さんの曲が2曲しか入ってないからです。まあ、そのあたりは後で詳しく書きますね。 まずは1枚目のアルバムから。タイトルが「チューブ 渚のカセットvol.1」です。チューブに関するアーティストを集めて作ったというのが当初の企画意図だったと思います。織田さんの「Ships」が発売された年の暮れ(12月)にリリースされています。チューブ以外の参加者は織田哲郎・亜蘭知子(チューブの曲の詞を書いてた人・・・「シーズン・イン・ザ・サン」の詞もこの人です・・・あまり歌は上手くないのですが、アルバムを何枚も出してたりします)・栗林誠一郎(チューブのベーシストがが交通事故を起こして入院していた時期にベーシストの代役をつとめていた人・・・のちにBBクィーンズにも参加)・伊藤一義(チューブのツアーでコーラスを担当していた人・・・今もやっているのかな?)といった面々です。このアルバムでは私にとって大きな収穫がいくつかありました。そのひとつは、「栗林誠一郎というボーカリストを発見した」ということ。このアルバムを聞くまでは存在すら知らなかったのですが、アルバムの8曲目に収録されている「ダンス・ウィズ・ユー」を聴いて、ガツンと衝撃を受けました。たぶんこれは彼がチューブに作家として提供した曲のセルフカバーなんですが、彼の独特のハイトーンボーカルがすっかり気に入ってしまいました。この曲に出会えただけでもこのアルバムを買った価値があったというものです。もうひとつの収穫は「織田さんがソロになる前のバンド(9thイメージ)でやっていた曲が聴けた」ということ。3曲目の「ステキなサタデーナイト」(9thイメージ時代のタイトルは「土曜日の夜」)とアルバム最後の「サンディー」です。この時点では9thイメージのCDは再発されてなかったので(この1年後に発売されますが・・・)、かなり貴重でしたね。実は「ステキなサタデーナイト」はチューブのセカンドかファーストのアルバムでもカバーされており(何しろ前田君は織田さんの昔からのファンでしたから)、聴いたことはありましたが、そちらはあくまでもチューブの曲でしたからね。織田さんもコーラスで参加してたけど。このアルバムでは五分と五分にわたりあっています。ツインボーカルってやつですね、前田君との。「サンディー」も実はチューブのアルバムでカバーされていますが、今回は前田君の邪魔なボーカル(失礼)が入ることもなく、全編織田さんのすばらしいボーカルのみでお楽しみいただけます。「Vol.1」では12曲中8曲が織田さんの曲です。(栗林くんのが3曲) さて、売り上げ的にはたぶん一番成績が良かったであろう「vol.2」。リリースは1枚目の半年後の1988年の6月。メンバーは前回とほぼ同じですが、どういうわけか「かまやつひろし」が加入しています。謎だ(笑)。このアルバムにおける収穫はやはり「シーズン・イン・ザ・サン」の織田さんソロ・バージョンが収録されていることに尽きますね。これが聴きたかったのですよ、2年前からずっと。シングルカットされた「Be My Venus」のカップリングとしても「シーズン・イン・ザ・サン」の英語バージョンを披露しています。「Be My Venus」ではけっこうテレビに出ましたね。私のビデオコレクションにもしっかり入っております。Mステに出たときは前田君が歌詞を間違えたんですよ。あれって生放送ですからねえ。このアルバムでは12曲中織田さんの曲は5曲に減少(泣)。 さていよいよ最後の「Vol.3」ですが、前述の通り、織田さんの参加度が低いので愛着があまりありません。したがって、あまり書くこともないと(笑)。このアルバムでの新加入は近藤房之助と坪倉唯子のBBクィーンズのボーカルコンビ。リリースは1989年の7月。私にとっては冒頭の曲「DAY IN VACATION」で織田さんのメロディとボーカルが楽しめるということ以外にはあまり意味のないアルバムでした。「DAY〜」はシングルカットされたので、この曲で「夜ヒット」にも出たのですが、その時織田さんはピアノを弾きながら歌ってましたね。 |