久住山(くじゅうさん)・中岳(なかだけ) (雲の中編)
 一人で登る  2003.4.26
場所 大分県玖珠町・九重町  ←地形図はここをクリック  
標高 久住山1787m
中岳1791m
歩く標高差 約500m 歩行距離 今回は約14Km
所要時間
大人
(6時間)
大曲駐車場〜30分〜牧の戸登山口〜30分〜扇ヶ鼻分岐〜35分〜久住分かれ〜30分〜久住山〜40分〜中岳〜40分〜久住分かれ〜30分〜北千里浜〜20分〜すがもり越〜30分〜大曲駐車場
データ  前日の天気予報は「曇り一時雨,朝のうちから晴れ」
当日朝3時の予報も「曇り一時雨,朝のうちから晴れ」
 意を決して,出発。
 そして午前6時の予報
「曇り一時雨,昼頃から晴れ
おいおい,晴れるのが遅くなっとるやないか。そのうち晴れるだろうと楽天的な気分で,瀬の本付近へ。よよっ,霧でまわりがまったく見えない。カッパ(レインスーツなど持っていない。一応上下ではあるナイロンのカッパ)を着込む覚悟を決める。大曲駐車場に到着。さすがに誰も駐車していない。(笑)

 リュックカバーも持たないので,
ゴミ袋とセロテープでリュックの防水をほどこす。我ながら,ここまでやるかと思いつつ,大曲駐車場をあとにする。大曲駐車場から牧の戸峠までは,やまなみハイウェイを徒歩で30分ほど歩く。牧の戸に着くと,ありゃありゃ車が10台くらい停まっている。みんな好きやなあと,自分のことはさておいてひとしきり感心する。

 
「そのうち晴れるやろう」の気分のまま登山開始。最初は,舗装してある階段を登る。やがて東屋をすぎると木製の階段へ。そして,やっと登山道らしくなる。さすがにたくさんの登山者が登る山だけあり,登山道は踏み固められ,道が途中途中二股に分かれる。(きっと登りと下り用だろう。)

 霧の中,
「たぶんこの横はがけだなあ。晴れていればきれいなはずなのに。いやいや,昼から晴れるはず・・・」と自分に言い聞かせるよう登り続ける。

 霧で道がわからなくなるが,岩につけられた黄色のペンキが目印になる。これがないと遭難してしまう。天気のいい日に見ると,ペンキだらけで汚いという話を聞くが,急な霧や雪のとき,命を救ってくれるものであろう。

 久住分かれに着くと,こんな天気にも関わらずたくさんの人が休憩していた。上には上がいるもんだ。しばらくの急な斜面を上がると久住山山頂らしきところへ。(だってまわりが何も見えず,木の板を見て,頂上かなと思った(笑)) 霧の中いてもしょうがないので,中岳へ。御池の渕を通り,やがて中岳へ。中岳の頂上近くは,「晴れていれば,いい眺めだろう」と思わせる斜面だった。

 中岳から久住分かれに戻り,北千里が浜をめざす。急な斜面をすべらないように降りていく。歩く左の山からは火山のガスが噴出する「ゴォー」という低い音が響く。臭いに気をつけながら,北千里が浜へ。山の中にこんな平原があるなんてと霧で全体像は見えないが,ひとりしきり感心する。私が生まれた頃,この北千里が浜で10名弱の遭難事故死があったらしい。そんな歴史を霧の中に思い浮かべながら歩き進める。

 やがて,北千里が浜は右に折れ,すがもり越への分岐点に来た。ガレ場を少し登るとすがもり越の非難小屋に到着。昔の面影と歴史を感じる避難小屋だ。
九重連山は昔から人々を惹きつけ,さまざまな歴史を持つ山である。人の手があちこちに入っているが,それはそれでさまざまな人の思いや刻み込まれた歴史を彷彿させるものがある。霧だっただけにいろいろな思いにふけった山行だった。

 すがもり越を下り,硫黄山の噴煙を見ながら,大曲駐車場へ。途中から見た長者原はいい天気でした。この日,1400m付近よりは雲がかかっており,
下界は予報通りいい天気だったようです。(笑) 休みの日と天気と久住の眺めを堪能できる日はいつかなと思いつつ,こんな山歩きもいいなあと思った今日でした。だって,久住でこんな静かな山歩きってそうできないですよね。
駐車場 長者原,大曲,牧の戸。それと路肩に駐車スペースがありました。
山登りTOP
リュックにビニールを巻いて,いざ出陣!
牧ノ戸峠の登山口
舗装路を登り,東屋を経て,木製の階段を登る
みずたまりを避けながら  霧にも負けず
久住分かれの避難小屋に到着
あまり実感はないが,久住山山頂に到着
これまた実感はないが,九州の最高峰中岳山頂に到着
黄色のペンキを目印に北千里が浜へ
人々の思いと歴史を感じる北千里が浜
そして,すがもり越へ
すがもり小屋の横にある県警のパトカー?どう使うの?
硫黄山の噴煙を見ながら,帰路に着きます。長者原は晴れていて美しかった。
晴れの久住が
見たいんだ