普賢岳(ふげんだけ) 12月編
一人で登る 2003.12.20 |
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6月編の妙見岳,普賢岳はこちら→ |
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場所 |
長崎県小浜町 |
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標高 |
普賢岳1359m
妙見岳1333m
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歩く標高差 |
約500m
(累積約760m) |
歩行距離 |
約6Km |
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所要時間 |
大人
4時間 |
池の原園地駐車場〜30分〜仁田峠駐車場〜30分〜妙見岳〜40分〜普賢岳〜薊谷経由40分〜仁田峠駐車場〜20分〜池原園地駐車場 |
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駐車場 |
仁田峠に駐車場がある。ただし,有料の循環道路を通る必要があり,通行時間に制限がある。
静かに一人歩きをしたければ,早起きして池の原園地に車を停めるべし。
注:池の原園地駐車場は,H15.12月現在,大規模工事中で利用できない。
近くの芝生広場が臨時駐車場として開設されている。
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データ |
懸案の仕事が一段落し,さあ,山へと思っていたところが,この冬一番の寒波襲来。
まあ,寒い寒い。前日,職場から普賢岳を眺めると,うっすらと雪化粧をしている。アイゼンも買ったことだし,少々吹雪いても,雲仙岳なら,道に迷うことはない。よし,普賢岳だ!と決めたところが,前日は飲み会。この1週間,睡眠時間が毎日2〜4時間だったものだから,なかなか起きられず,11時半からの遅い登山開始になってしまった。
家を出ると,まあ,寒い寒い。行きの車の中から五家原岳を見ると,雪もそうないようだ。普賢岳はと見ると雲の中。おまけにすぐ近くには,冬とは思えないような積乱雲が接近している。あの中は吹雪で雷か・・・と一瞬びびったが,後には戻れない。ラジオでは仁田峠が積雪のため交通規制中とのこと。今日は時間も遅くなったので,有料の仁田峠にするかと考える。田代原付近を過ぎると,道路に雪が見え出す。やがて,交通規制の看板。「チェーン装着車以外,通行禁止」 さて,今年初めてのチェーンを巻く。毎年のことだが,1回めは手順を忘れている。チェーンを巻いて走っていると,車が一台,道を飛び出して路肩に落ちている。ちょっとびびりながら車を慎重に進めた。
仁田峠までチェーンを巻いて走るのもおっくうになり,無料の池の原園地に停めることにする。しかし,池の原園地は大規模の工事中だった。えらい掘り返して,立派な駐車場にでもするのか。前で十分だったぞ。芝生広場が臨時の駐車場になっており,車が5台ほど止まっている。「山は大荒れ」の予報にも関わらず,好きな人がいるなあと,いつもながら自分をさしおいて感心する。
池の原園地の気温,マイナス2度。まだ一度も使ったことがないレインスーツを今日は着て出発かと思っていたが,雪は降るか,多少ちらつく程度。スーツをきるほどでもないと考え,ザックにしまい込む。
池原園地からは,舗装路と階段状の道を仁田峠まで進む。雪が積もっており,滑らないように歩く。今日は寒いことを考えて,下着に通販で買ったベルグの黒いプレスサーモのシャツを着込んでいた。もともとこのシャツは暖房のない職場で冬を越せるよう妻が買ってくれたものだったが,温かいので冬の山登りには最適。このシャツは,水分を熱に変えるという話で,ちょっと汗をかくと体がぽかぽかになる。さらっとしていて,水分を吸収しないので心地よい。氷点下で風が強い中,この黒シャツの上にシャツをもう一枚着るだけで登りはもうぽかぽか。その上に上着を着ろうものなら,汗が出てくる。ゆきかう登山者が冬用のヤッケやジャンパー類を着る中,私は春山登山のような格好で登っている。よほど,寒さに強いか変人と思われたろう。でも,暑いんです。このシャツ着ると・・・・
仁田峠に着くと,風が急に強くなる。車は数台のみ。妙見岳,普賢岳はうっすらと白くなっている。が,それほど雪は降っていないようだ。ロープウェイは,これまた工事中だった。
今日は遅くなったので,妙見岳から,国見岳には登らず,普賢岳の登るコースにした。天気は思いの外,回復し,青い空が時々のぞく。視界も良好で,以前春に登ったときよりも,視界がいいくらいだった。妙見岳に向かう道にはきれいな霧氷の木が立ち並ぶ。天草が近くに見える。
妙見岳を過ぎ,国見別れへ。妙見岳から国見岳に向かう道は,低い木々の間の小道を抜け,九千部岳,諫早湾,多良山系の眺めが素晴らしく,さすが国立公園雲仙を感じさせる道だ。今日は眺めもよく,白い道と霧氷がことの他素敵な演出をしていた。普賢岳,平成新山もうっすらと白くなり美しかった。
紅葉茶屋につき,普賢岳に登る。この道は,これまでの道と違い山登りを楽しませてくれる変化のある道である。雪で凍り付いた岩で滑らないように慎重に登る。普賢岳山頂は,がちがちに凍っており,強風が吹き荒れていた。向かいに見える平成新山からは湯気が立ち上っている。周りを霧氷に囲まれながら見る平成新山は格別美しく,自然の厳しさと畏怖を感じざるを得ない。
普賢岳からの下山路で,アイゼン訓練をすることにする。ちょっとどきどきしながら,強風の中アイゼンを装着。おそるおそる足を出す。足の底に爪なんかつけたら,さぞかし歩きにくいんだろうなあと思っていたが,これがことの他歩きやすい。買うとき,店員にアドバイスしてもらった「足を上げて歩いて下さいね。最初は必ずこけますから。(笑) 私も毎年1回目はこけます。」という言葉を思い出し,「見てろ。こけんぞ。」と気合いをいれながら,歩く。こんな凍った下りでこけたら,しゃれにならん。使用感はとてもいいが,岩場なので膝への負担が増す気がした。また,速く歩けないので,よほどの時以外はいらんなあとも思った。雲仙の場合は,慎重に歩けば,今日くらいの雪の量なら,安心のために持っていっておくと言う感じでいいのかもしれない。
「おう,これは優れものだと思いつつ,調子にのるとこけそうになる」といった感じだった。
普賢岳を下りて,薊谷の緩やかな道を歩く。ここから,振り返る普賢岳,平成新山はまた美しかった。
雲仙岳は,全ての四季を通して,楽しめる山だとつくづく思った。
もっと,雪深いときに来てみよう。車で1時間半の場所にこんな素晴らしい山があることを誇りに思える今日の山行だった。
レポートに1回のせた山は,原則としてのせないようにしていたが,今回は前回と季節も正反対のため,のせてみることにしてみた。
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雲仙に近づくと交通規制。チェーンを巻いて,慎重に進む。
(フルタイム4WDのレガシーにチェーンを巻けば無敵だ。と自分では思っているが,事故りたくないもの)
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池の原園地は大規模な工事中で,芝生広場が臨時駐車場になっている。
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仁田峠駐車場まで,舗装路と階段状の凍った道を進む。
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仁田峠に到着。妙見岳をめざす。
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妙見岳ロープウェイに到着。うっすらと雪化粧して美しい。
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天草があんなに近くに見える。雲仙ゴルフ場もうっすらと雪化粧。
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妙見神社に到着。霧氷が美しかった。
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国見岳に向かう道からの普賢岳と九千部岳。
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国見岳と普賢岳に向かう道。登山道には雪が残り,道がはっきりとわかる。
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普賢岳へは変化のある道を進む。
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普賢岳山頂直下の霧氷。真横に伸びてる。
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普賢岳に到着。山頂の広場は凍ってがちがち。
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蒸気が立ち上る平成新山 |
国見岳 |
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山頂から見る霧氷。奥は島原方面 |
山頂直下の霧氷 |
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奥に天草 |
下山路の薊谷は白い登山道 |
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新品のアイゼンを装着し,アイゼン訓練。
なかなかガリッガリッという音が楽しい。
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薊谷の白い道をのんびり歩く。
さすが国立公園雲仙。
久住もいいけど,長崎にもこんないい山があるよ。
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