白馬ー親不知で、出会ったトイレ


 あれは、大学1年のことだった。夏合宿で、白馬ー親不知を縦走したのだが、そのとき、見たこともないトイレに出会った。白馬ー親不知間のどこだか、詳しくは覚えていないが、どちらかというと親不知側だと思う。
 その日の行程が終わり、さあテントを張ろう、というとき、このキャンプ場(だったと思う)のトイレは、どこかという話になった。探してみると、トイレの看板があり、その先に小道が続いていたと思う。その先に、見たこともないようなトイレがあった。


 がけの上に、はしごがあり、それがトイレなのである。そして、風が吹くと下にある誰かが使用したトイレットペーパーがフワーッと巻き上がるのである。用をたす時、力むと、揺れて、怖くてしょうがないという、不思議なトイレだった。はしごには、確か「さわがに山岳会」と書いてあったように思う。

 他に、もう15年くらい前になるが、自分が始めて登った本格的な山、鳳凰三山のトイレは、丸太が3本あって、わきに「墜落注意」と書いてあるトイレだった。10年ほど前に行ったときは、そのトイレはなくなっていた。

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