CAMELOPARDARIS CHAMPIONSHIP(ボルダリング コンペ)

 クライミングの本、雑誌などを読むと、「コンペを見学してみるとよい」などあり、何度か見学してみたが、それなりに楽しかったものの、見るだけでは物足りなく、実際に1度は出てみたかった。一度もコンペに出たことのない人間が、コンペのことを書くのが、申し訳なかった。とはいえ、国内の大会(ありえない)など、縁があるわけでもなく、どこかで草コンペやらないかな、と考えていたところ、普段良く行く、クライミングジムのカメロパルダリスで、コンペが開催されるという情報が入り、(雪山の季節でもあるので)時期はちょっと悪いけど、「参加します」でした。
 恐る恐るスタッフの方に参加を申し込むと、了承していただいた。
 今回コンペは、ビギナー(6〜4級)、ミドル(4〜3級)、エキスパート(2級以上)に分かれ、自分はビギナー (参加費:3,500円)を申し込みました。
 申し込んだものの、カメロパルダリスにおいてコンペ練習課題として設定された、「ビギナー課題」は4級か5級に思えるものが多く(6級は?)、とてつもなく不安でしたが、ダメ元で参加してきました。

この報告は、主観的な内容もあります。他の報告も読むことをお勧めします。

2015年2月15日
【天気】晴れ(室内なので関係ないといえば、関係ないですが、部屋に入ってくる光が明るいです) 

 家を出発した後、考えたことは、『とにかく「お話になる」ようにしよう、「話にならない」だけは避けよう』でした。

カメロパルダリスの大まかな位置(赤丸)
詳しくはカメロパルダリスのページ(Map)をご参照ください


【タイムスケジュール(自分の場合)】
9:00〜9:30 受付
9:30〜9:45 競技説明
10:00〜10:45 ビギナー予選(第1ラウンド)
13:00〜14:00 ビギナー予選(第2ラウンド)(第2ラウンドは、第1ラウンドに登れなかった課題をもう一度)
14:00〜19:00 コンペ見学
19:30 表彰式&閉会式 

カメロパルダリス 入り口

 9時10分頃、カメロパルダリスに到着、満員の人だかり。既に、予選のホールドができていて、予選のホールドは、特別にオブザベの時間がなく誰でも閲覧可で、最初のホールドのみ触って良いとのことでした。受付を無事済ませる(花粉症なので、マスク着用します)。
 登る前に予想:ビギナーの、Bの壁と、10が登れそう。

 男性控室(赤四角は自分が写真に加工しました)  

 コンペ参加者のために、きちんと控え室が用意されていました。ホントの選手みたい(実際選手なのですが)。
 「出場しない時間帯の観戦や店外の外出は自由です」とのことです。

競技説明

 セッション方式(みんなで同時に登る)です。登る課題は予選が10個、決勝が二つ。

A、B、C、D、4つのエリアで予選が行われました


予選・全景(動画)

予選・Aの壁
 (ビギナー1、2課題)

予選・Bの壁
 (ビギナー3、4、5課題)

 

予選・Cの壁
 (ビギナー6、7課題)

予選・Dの壁(写真はミドルクラス)
 (ビギナー8、9、10課題)

自分の成績:完登10課題のうち、4課題、全て1回目、成績7/9位(人数を含まない)、18/25位(人数も入れる)
 西立川に向かう間、コンペが始まって、誰も登らなかったら(譲り合ったら)一番で登ってみようか、などと夢想したけど、実際予選が始まったら、すっと列ができていて、気がついたら列ができていた、という感じでした。このコンペ(予選)で感じたのは、選手(その時間の競技参加者)と観客(純粋な観客、別の時間の競技者)の区別があまりわからなかった。そのせいか、自分は、競技が始まってもそれほどの緊張はなかった。あれで、観客と選手のラインが明確に分かれていたら、良い意味でも悪い意味でも、もっと緊張したと思う。盛り上がったのは良いことですが、明らかに人数オーバー(仕方ありません)だと思います。逆に、決勝は、選手と競技者が明確に区別できるため緊張し、本来の力を発揮できなかった人が多いように見えた(課題が見た目よりも、実際にトライすると難しい課題だったというのもあるかもしれません)。

 一番最初に挑戦したのはD壁の10課題(下右に課題10)、その前に女性で10課題を登る人はいたけど(女性は最後の手前のホールドを取っても良い)、男性は自分が一番。女性が登るのを見ていたら、列に並ぶ前に思ったよりも、難しそう。不安になるが、意を決して、登る。ゴール一手前まで、順調に行くが、そこからゴールが遠い、思い切って手を伸ばしたら、ゴールが取れた。良かった。今回、この10課題が自分の一番のベストでした。続いて、B壁の課題5、難なくゴール。
 続いてA壁の課題2、B壁の課題4、ゴールできたものの、オブザベ不十分というか、ちょっと勢いで行ってしまったというか、途中で次の手を失念してしまうところがありました。集中力に、問題ありかもしれません。4つ立て続けに登れて、コンペ前の不安はどこへやらでした。逆に、ここから面白いように登れなくなりました。
 まず、次に登った7課題、これはビギナーの中で難しい課題なのに、4課題登れて、すーっと向かってしまった。結果、一手も取れず、out。次に登った8課題、オブザベでは登れる気がしたのに、あれっ、出だしが微妙に上手くいかない。

実況も行われていました
 コンペという感じです。

 だいたい8人くらいの列ができている感じでした。早く登りたいような、腕が疲れているので、もう少し列が続いてほしいような
 続いて、1課題に挑戦、ランジ、ではなくてデッドポイントですか(他にも別解あり)、緑色の大きなホールドがスタートで、その上のホールドはもうゴール(下写真:課題1)。普段からトレーニングしていないムーブなので、ゴールに触れることはできるもののout。一回ゴールのホールドを取ろうとして手を思いっきり伸ばしたら、勢い余って、自分の手が上の照明に、当たった音がしただけで、割れなくて良かった。
 4つ登れて、第1ラウンド終了。腕の力が回復すれば、まだまだ登れる気でいた。特に、8課題など、腕の力がなくなっているだけだと思っていた。

       
課題1    課題6   課題8  課題10
(赤四角は自分が写真に加工しました)       

ミドルクラス予選

 13時から、第2ラウンド、腕の疲れはだいぶ解消していた。でも、登れるはずの、課題8がまたしても登れない。逆に、難しいと言われていた、課題6ができそうな気がして、ゴールに何度か触れたけど、out。15分ほど延長されたけど、完登数を増やすことなく、第2ラウンドを終える。課題9は触る気にもならなかった。課題3は触ってみたものの、2手目が遠かった。

 登る前に決意した「お話にする」という目標はクリアーしたが、まさか第2ラウンドで何一つ完登できないとは思わなかった。
 個人的には、集中力に難がある気がした。
 (後日談)当日は、集中力と思ったが、ある程度時間が経った上で思うのは
 登れた課題が全部1度目というのは良くない。
 (1)もっと考えて登る(オブザベ不足)。自分なりに考えているつもりですが、10段階でいうと4程度で、5を超えれば、蓄積するが、超えていないので、経験の割にはスキルがアップしていない。もしくは、修正力というか、登れなかった課題は、「時間間隔を開けて登れば、登れる」というだけで(それはそれで事実なのですが)、分析不足。
 (2)腕の回復が遅い。もしくは、普段、疲れたら帰ってしまっているので、どの程度休めばどの程度回復するか、腕の回復について自分で把握できていない。
 自分の成績:完登数4つ(決勝進出者は、8完登)

エキスパートクラスの8?課題
 自分でも登れそうに見えたのですが
 エキスパートの人でも登れた人は少なかったです。
 今回で、一番予想が外れた課題
 緑四角は自分が写真に加工しました


予選が一通り終わって、
ゲストクライマーの紹介
 「難しかったね」と声をかけていただき、ありがとうございました。


ミドルクラスの決勝進出者は一部
 じゃんけん


決勝用のホールドが追加されます

 決勝は、予選を勝ち抜いた6名が、ビギナーとミドルが一人ずつ(登らない人は別室で待機・他の人が登るところを見れない)、ビギナー課題と、ミドル課題に挑戦し(17:00〜18:00)、最後にエキスパートが、一人ずつエキスパート課題(18:00〜19:00)で行われました。

決勝・全景(動画)  予備知識なしに、この写真を見たら、何だと思うでしょうか


決勝選手、オブザベーション

決勝前に、カメロパルダリスのシャッターが閉められ、観客席の明かりが消え、競技部分のみ、照明が当たり、大会という感じです。「自分が普段行っているジムのコンペでも、ここまでできるのか」感心しました。

ビギナー決勝課題1(赤四角は自分が写真に加工しました) 

自分の予想:中央の矢印で示したホールドの処理が難しいのではないか
結果:確かに、それも間違いではなかったが、スタートからの1手目からの難しさを見落としていた。

ビギナー決勝課題2
(赤四角は自分が写真に加工しました) 

 自分の予想:スタート壁からゴール壁へのトラバースが難しい、ゴール一手前のホールドが持ちずらそう。
 結果:見た限りでは、トラバースは確かにそう、ゴール一手前については、そもそもここまで来れる人は技術のある人なので、なんともいえないけど、特に難しそうではなかった。

コンペ終了、再度各自興味のある課題を


表彰式&閉会式

 コンペ終了後も2月22日まで、コンペ課題は登れました。23、24日でホールド替えが行われて、25日から別の課題になっています。別の用事があって、再度コンペ課題を登ることなく、ホールドが変わってしまった。仕方ないです。

【最後に】クライミングジムに通い続けているのなら、一度は参加してみたいと思っていた、コンペ。体調も万全で、遅刻することなく、(当然か?)、挑戦できて良かったです。
今回の発見
 集中力足りない(当日はそう思ったが、時間が経つと、だから?といった感じ)。何か、漠然としすぎている。当日そう思ったなのなら、それはそれで対策をとらねば。そう思った理由、課題番号10を登って、その後の登りは何かガサツだった。となると対策は、「勢いで登らない、考えて登る、レストを効果的にとる、平常心を保つ」でしょうか。
(後日談)普段、腕が疲れたら帰ってしまっているし、間隔を開けて登れば、で解決してしまっていることもあった。普段、自覚できていない登っているだけでは気づかない、足りない部分のような事が、ふっと結果として出てくるのがコンペかもしれません。

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