2309 笠科川大赤沢

2023年9月17-18日(前夜発)
L:自分、メンバー:F川さん、S林さん

 ケガをして、歩ける・登れるようになって、運動ができるようになって、例えば「ボルダリングで微妙に手の位置を変えるだけでヒイヒイ言っていたのがラクにできてしまう」ようなことはあり得ますが、山行が決まって、必死に計画書書きました。今の自分なりにベストを尽くしました。
 母の3回忌があったり、左手人差し指をケガしたりで、3連休は、一人で岳稜岩のビバークとかでお茶を濁そうかと思っていたところ、F川さんより、お誘いを受け、「時間もないので、簡単そうで泊りの沢・遠くないところ」で、笠科川大赤沢を選びました。まずは行くことからしか始まらないと思いますが、そもそも、F川さん提案の沢に対応できず、私の希望に付き合っていただき、ありがとうございました。

9月16日(土)
20:25 練馬IC−21:45 沼田IC−22:00 道の駅白沢 

今回の山行の大まかな位置図
 赤:17日、黄:18日
今回の山行のさらに大まかな位置図

9月17日(日)
天気:曇り時々晴れ
5:40 起床、6:15 道の駅白沢−6:35/7:05 コンビニにて朝食−7:30 津奈木橋近くの駐車スペース
【コースタイム】8:13 津奈木橋近くの駐車スペース−8:37 大赤沢下降点(入渓点)−12:00 1490m二俣−13:30 1610m二俣−13:55 標高1645m付近で、右岸に良いテン場

8:13 津奈木橋を坤六峠側に5分ほど進んだ
   地点にある駐車スペース

 厳しめの沢には、準備不足で行けない、初級の沢でゆっくり目に行けば、まずは行くことから継続したい…。駐車スペースに着き、F川さんより予備キーをいただき、沢装備の支度をしていたら、当然F川さんは準備万端。S林さんも、前泊地で準備を整え、気がついたら、自分がビリに、準備をしている間に、二人とも出発。自分もようやく、準備ができて、念のため、車のドアを確認したら、バックのドアの鍵が施錠できない。施錠のスイッチを押しても、押しても施錠できない。追いついて、F川さんに確認と思い、施錠作業をして、出発。津奈木橋、二人待っていない、小赤沢にかかる橋、待っていない、大赤沢下降点、いました。ドアのことを伝えたら、鍵を持っている人がいたら、離れないとバックのドアだけは施錠できない設定になっている、とのことでした。

8:15 津奈木橋


8:30 小赤沢にかかる橋を通過

 この橋を過ぎたら、大赤沢下降点が対岸にある地点が現れるので注意です。

8:37 大赤沢下降点

 ガイド本ですと、「車から降りたら来た道路を15分戻ると…」とありますが、15分では着きません。およそ25分かかりました。写真のガードレールを越えたら、左側に大赤沢への踏み跡ありました。

8:42 笠科川と大赤沢の二俣 二俣を振り返って

8:44

 水量は通常だと思います。モモまでつかる地点はありましたが、腰まではありませんでした。

8:47 一つ目堰堤 8:51 二つ目堰堤

 共に、左を巻きました。簡単に巻けます。

8:58 4m


9:08   

 

9:25 小滝が続く








 9:43 1320m二俣?  

 GPSの記録からすると、この写真の辺りで1320m二俣なのですが、記憶があいまいです。

10:20


10:37 

 右を行きました。直登したら、難しそうな滝はあるものの、7mの滝を除いて、ほとんどが、沢幅が広くどちらか脇を通過できました。

10:42 小滝を登る


10:46


10:50

左を登りました。

11:11 1450m二俣?


11:15


11:18 7mの滝 11:34 右を登りました

 この7mの滝のみロープを出して登りました。傾斜はたいしたことないですが、ガバがなく、出だしの姿勢が厄介で荷物を背負っては、微妙なバランスが取れないので、空身で登りました。右を登り、最初の姿勢で、ちょっと迷ったものの、水流、ギリギリ辺りで安定でき、2mくらい上で、テラス状になっていて、右の木に取らないよりましと支点を取りました。あとは、最後の一手に迷ったものの、無事、トップで登れました。滝の奥に太い木があったので、何はともあれ、ロープをFix。二番手のS林さんも、「当初、ザックで登ろうと試みたが、ホールドが微妙でしたのであきらめた」とのことで、空身で登っていました。S林さん、無事、登攀後、二人でザックを引き上げました。ザックは、何度か、岩に引っかかることがありましたが、そんな時でも、微妙に下ろして引っかかりを外して再度引き上げたら、問題なく、ザックを引き上げられました。さて、ラストのF川さんをビレイするか、2本のロープを使ってと思ったら、一本はS林さんがセルフに使って外したくなさそうです。滝手前は良い支点もなく、どうしようかと思いましたが、沢床に手ごろな岩があり、安定しているので、「これは肩がらみかもしれない、F川さんだし、出だしのホールドが微妙なだけなので、大きなグランドフォールはない。それに、何かあったとしてもS林さんいるし」と考え、肩がらみでビレイしたら、信じられないくらい順調にビレイできました。下手に、支点をとって失敗するのなら、時と場合により、肩がらみかもしれない。

12:00 1490m二俣

 豊野さんの書籍「沢登り 銘渓62選」ですと、7mの滝の後に、1490mが来るように読めます(明確にそうは書いていない)。現場と、遡行図とずいぶん合わなかった。遡行図はあくまでも参考ですし、遡行図が、2014年7月なので、そもそも沢自体が変わってしまったかもしれない。自分の見方が間違っていたかもしれない。とにかく、ずいぶん合わなかった。

 12:30  


13:16 インゼロ?

 標高的に二俣があるはずがないのですが、インゼロだったかもしれない。

13:30 1610m二俣

 豊野さんのガイド本によると、1665mの二俣辺りに、良いテン場があるはずですが、1610mを過ぎた辺りで、左岸に良いテン場、ここでは早すぎるし、もうちょっと行ってみよう。ずいぶん遡行図と合わないので、GPSで確認するも、先に1665mの二俣の下流にいて、別の沢にいるわけではない。そんなこんなで進んでいるうちに、

13:55 標高1645m付近で、右岸に良いテン場あり、幕営決定。自分のみ、空身で1665mの二俣を探しに遡行。

今回の山行のトラックログ(17日)
 A→B→C→D→E→F→G
A:津奈木橋近くの駐車スペース、B:津奈木橋、C:小赤沢にかかる橋、D:入渓点、E:1490m二俣、F:1610m二俣、G:1645m付近テン場


17日の時刻・スピード(縦軸:スピード、横軸:時刻) 

 行けども、行けども、二俣は出てこないし、良いテン場も出てこない。高度計の標高1700m(この時高度計は20mほどずれていて実際は1680mぐらいです)で、さすがにあきらめて引き返す。戻ることを決意してから、10分後くらいに、なんと二俣が現れる。水流が岩の下をくぐるようにつながっていて、見落としたのでした。周囲を見渡すも、良いテン場はありませんでした。気付かず、左の支沢を進んでいた。

14:20 1665m二俣
 わかりづらい二俣です。上流から撮りました。

 テン場に戻ると、もうずいぶんと薪が集められていました。行く前には上流なので、薪がなかったらどうしよう、でしたが、「流木だけでなく、林に入れば薪がある」で、一晩の焚火をするのに問題なく薪はありました。

15:05 タープ設営   


15:06 林に入れば薪はある 15:40

 

16:20

 今回の夕飯は、ポトフとご飯でした。焚火は火加減の調節が難しく、料理がずいぶん制限されるのですが、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、じっくり煮込まれて、美味しいポトフでした。

18:40

 夜、0時頃目を覚ますと、頭がとてもかゆかった。汗か、タープからの伝わった水滴か、頭が少し湿っていた。なかなかかゆみが収まらないので、フリースで頭を拭くようにしたら、かゆみは収まり、なぜか翌日、かゆみは消えていた。

9月18日(敬老の日)
天気:曇り時々晴れ
【コースタイム】6:55 1645m付近テン場−7:07 1665m二俣−9:26/9:50 1968.9mとアヤメ平の間の、コル(登山道と合流)−11:20/11:30 鳩待峠−12:22 津奈木橋−12:25 津奈木橋近くの駐車スペース
         12:45 津奈木橋近くの駐車スペース−13:45/14:15 道の駅白沢にて入浴−14:25 沼田IC−16:35 練馬IC

5:09

 朝、起きると、F川さんが薪に火をつけていた。時間に余裕のある、山行なのですが、遅れをとってしまった。シュラフとシュラフカバーを入れる袋がなくて、探しまくるも、最後の方で、アマブタから出てくる。前日、きちんと整理しないで寝てしまったということ。

5:47

6:55 テン場出発

7:07 1665m二俣

 この二俣を前日、通過したはずなのですが、それでも数歩左の支沢に入って自分が気づいたのと、F川さんが下から声をかけたのは同時だったと思う。F川さん、なんで気がついたのか、二俣地形?

7:54

 歩いている距離は長いのですが、傾斜が緩いので、標高が高くならない。

7:58 1760m二俣
 自分はここで水を汲みました

 自分のみ、ここで水を汲みましたが、まだまだ水流はありました。

8:20 標高1800m付近

 二人は、ここで水を汲みました

8:27 ここら辺で一旦水が枯れたと思いきや
 すぐ復活


 8:28 藪が濃くなってきました  8:34

 基本的に緩やかな沢でしたが、この辺りから、傾斜が出てきました。

9:00 ここで完全に水が枯れたと

 水が枯れた辺りで、沢形もなくなりました。藪はありましたが、手で押しのければ簡単に進められる藪で、たまに木に行く手を遮られるものの、迂回すれば問題ありませんでした。

9:08 視界が一気に広がる

 視界が開けたものの、藪自体はまだ続きましたし、登山道は、まだ先です。それでも、視界が広がるというのは「よし」ですし、うれしいものです。写真中央の低木帯を右に行きました。

9:23 湿原に出る それでも、登山道はまだ先


9:25 登山道が見えました

9:26 登山道合流
 登山道に合流した地点で、ガイドさんとその参加者の2名に出合う。ガイドさんより、「調査ですか」と聞かれ、自分が馬鹿正直に「沢登りです」と答えたため、「湿原を荒らすので立ち入るのは控えてください」と言われる。ガイドブックに載っていたので来てしまったが、そういうことか、仕方がありません。沢登りの最中、一人の人にも会いませんでしたが、登山道に合流してから鳩待峠まで大勢の人とすれ違いました。一人単独行の女性がいて、抜きつ抜かれつをしてしまう。単独行の女性の熊鈴が後ろから、鳴ってくると、気になって仕方なかった。
9:50 沢装備を外して出発

9:57 至仏山と笠ヶ岳

 中央右が至仏山、中央左の三角形が笠ヶ岳

10:11 横田代からの至仏(笠ヶ岳は木と重なり見えない) 10:13 至仏山と笠ヶ岳


10:19 池塘

 温暖化のせいか、湿原の草本がだいぶ枯れているように見えた。

10:29


11:20 鳩待峠 11:23

 マイカー規制により、鳩待峠から、通常の登山者はバスを利用。バスは津奈木橋で止まらないので、自分達は、車道を歩きます。津奈木橋まで、橋が3つあり、良い目印になりました。

12:22 津奈木橋


今回の山行のトラックログ(18日)(赤:沢登り、黄:登山道+林道)
 G→H→I→J→B→A
 G:1645m付近テン場、H:1665m二俣、I:1968.9mとアヤメ平の間の、コル(登山道と合流)、J:鳩待峠
 A:津奈木場近くの駐車スペース、B:津奈木橋


18日の時刻・スピード(縦軸:スピード、横軸:時刻) (区間1:沢登り、区間2:登山道・林道)


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