2022年 つづら岩 秋

今回の山行の大まかな位置

11月5日(土)
天気:曇り時々晴れ
【コースタイム】8:30 臨時駐車場-8:45 林道終点-9:15 水場-9:40 つづら岩-12時過ぎ ケガのため先に下山-17:00頃 林道終点-18:00頃 武蔵五日市駅
L:自分、メンバー:F川さん、Y岸さん、T村Mさん、I永さん、G藤さん、Y本さん、Y田さん、I井さん、M井さん

8:30 臨時駐車場
 いつもの駐車場は、本日、撮影とかで貸し切り、先行者がいて使えず、いつも料金を払っている方に相談して、急遽、置かせていただきました。

 貸し切りなのは、奥多摩連続殺人事件の撮影では? という憶測が…

9:10 綾滝

9:40 つづら岩
 事前の募集案内で「登って、登って、登りましょう、懸垂下降で下りましょう」と告知したものの、様々な雑務にとらわれ、いきなり南面の岩場は、抵抗があり、東面の岩場で、I永さんと岩トレ。他の方は、南面で岩トレ。

 一番右のルートを自分がリードで登り、途中の支点から、登ってくるI永さんをビレイ、東面の岩場をつるべで登る方式をあまりしたことがなく、思った以上に混乱する。途中の支点でトップ交代、上の木までI永さんが登り、登る自分をビレイ。懸垂で自分が先に下りる。ロープの流れを確認したはずが、I永さんが懸垂下降後、いざロープを回収しようとしてもロープが動かない。中央のルンゼを登ってロープを確認すると

イメージ図
 ロープが動かない

上図のように、ロープがなってしまい、ロープが動かない。その時は、登ってきた中央のルンゼをクライムダウンすれば問題ないと、ロープを下に落としてしまった。

10時半ごろケガ
これまでにも何度も、中央のルンゼはロープをつけずに下降しており、問題ないと思ったが、下記、滑落状況の場所で、足を滑らせ、止められず、4m(当初は2mと思っていた)ほど落ちた。

滑落状況 滑落停止位置図


ケガををしてしまった直接の原因

1. ロープをつけて下りなかった、判断ミス。今後、中央のルンゼの下りはロープを利用し懸垂で降りること。(後日談)ロープをつけていたら、ボルダー程度の高さなら、良かったが、それをあの高さでしてはいけなかった。
2. クライムダウンミス:腰を落とす前に、足を下ろしてしまった。左足(上の滑落状況の図の青線辺り)を置いた場所の効きが悪く、足が滑り、止められず、4mほど落ちる、最後に1回30cmほど宙に上がり、止まる。
3. 室内壁で、2度目のトライになると、「このホールドは置けるから」で、さっと置いてしまうこともあるが(何のための室内壁か。自分の目的は、外岩で登れるようになるためでは)、外岩ではトップロープでもない限り、慎重に足を置いて、微妙な場所は3点支持に帰るべき。


ケガををしてしまった遠因 (油断というよりは、機械的(考えずに、まとまらないまま、勢いで)に行動、クライミングに集中できなかったら、深呼吸でもして、少しでも冷静になろう)
 1.リーダーのプレッシャー、様々な雑務、シーズン最初の岩トレ
 2.クライムダウン、室内壁ですることはなく、5月の岩トレでもやっていなかった。

 当然といえば、当然ですが、反省点として、該当山行に集中できるような環境(内面、外面、共に)を作ること、頭の中を、整理すること。今後は、「お互いに、集中できるような環境を作るようにする」ことを心掛けたい。

つづら岩 東面 全体像(左の人型が、滑落地点)

 直後に痛みは長引かず、I永さんからも患部を確認するよう言われて、確認したところ、薄くあざが確認でき、触ってみても、骨に大きな変形は感じられなく、出血もなく、足も動かせた。そのため、打ち身の強いのだと、ばっかり思っていた。体も動けたので、ここで帰るわけには行かないと、念のため、一番簡単な東面の岩場の右ルートを、再度登った。(I永さんリード、自分がセカンド)通常より、時間はかかったものの、終了点まで行けて、懸垂で下りた。登れたものの、痛みが引かないので、下山すべきと判断した。中途半端なケガで、判断をどうすべきだったか、再考したい。(2022年12月の理解:要は打ちどころが、悪かった(通常ではありえなかった))
 (再度登った際、I永さんが、2ピン目のハーケンが錆びていたため、気がつかず、ハーケンの左5cmにある5cmほどの木にセットしていた。自分も老眼が始まっているのですが…)

 12時頃下山開始、下山前に、Y田さんより、ロキソニン湿布薬手当後、痛み止め錠剤をいただき、飲む。
 I永さんと、肩の調子が悪いというY田さん、I井さんと、一緒に(まだ登っている他の方に断って)先に下山。水場で休憩中に、他のメンバーに追いつかれ、追いつかれたメンバーに荷物を持ってもらい、空身で下りました。綾滝の手前で、最近、入会したY本さんが外科医をしているとのことでしたので、触診をしていただいたところ、特に痛くなく、「おそらくは問題なし」「念のためレントゲン」とのこと。綾滝で再度休憩。びっこを引きながらも歩けるが、空身で軽くなっているのに、ちょっとの段差で、一々足が止まる。
 (下山中は、ほとんど、「この程度の痛みで、情けない」と思っていた。骨折という考えは、頭の中になかった)
 17時頃下山(林道終点まで) 林道終点5分前ほどで、地元の方が一名、手助けに来ていただいて、空身でしたが、自力下山。林道終点からは、先に下りていただいた方たちが、本来なら通れない林道を車で上がってきていただいた。つづら岩からの急斜面も遅いながら自力で下りてきたものの、武蔵五日市駅に着いたときは、車に乗るのも痛かった。安心して、急に痛くなったかもしれない。

 19時頃帰宅 G藤さんと、I永さんが自宅まで送ってくれた。途中で、保冷剤、痛み止め錠剤、当日の夕食を購入していただいた。
 ありがとうございました。

 痛み止めを、寝る前に飲む。布団が敷けそうにないので、シュラフ・エアマットで寝た。

=====参考情報===============
(図解 山の救急法 医学的根拠から応急処置法まで 金田正樹・伊藤岳著 東京新聞より)
 受傷直後に判断するには、本人が最も痛がる場所を親指で強く押してみます。声をあげて痛がるようであれば、骨折の可能性があります(マルゲーニュ圧痛という)。
 骨折かどうか、その処置をするかどうか迷ったら、山中では骨折していると判断して応急処置に進みましょう。搬送後、病院でレントゲンを撮って骨折ではなかったとしても、恥じることでもなんでもありません。
 骨折の程度によりますが、多くの場合、受傷者は直後から痛みとともに顔面蒼白になり、冷や汗、吐き気、不安な精神状態になります。

 (山渓テクニカルブック 登山技術書 ⑪セルフレスキュー 渡邉輝男著 山と渓谷社より)
 骨折の応急処置は、RICES処置が基本。Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫:患部をテーピングなどで圧迫することで内出血や腫脹を抑制する)、Elevation(挙上:患部の腫脹を防止するため、患部を心臓よりも高い位置に上げる)、Support(支持・固定)
 RICEのみで、最後のSupport(支持・固定)がない解説もあります。なぜだ。
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その後の詳細はこちら(要パスワード)に記載しましたが、結論のみを記載すると、右足大腿骨頸部骨折でした。

大腿骨骨折とは(動画)1

大腿骨近位部骨折の分類(動画・わかりやすいと思うが…)

大腿骨骨折手術退院後の自宅でできる股関節に負担がかからないリハビリストレッチ(動画)

大腿骨近位部骨折の手術療法とリハビリテーションの注意点-CCS(CCHS)、ハンソンピンの特徴を踏まえて-(動画)

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