北ア 常念岳

2022年8月14-15日
単独行

 年に一度は、単独縦走がしたい。岳人7月号を読んで、燕〜大天井〜常念のルートを考えたが、燕のテント場は小さく、事前の予約必要でもう満員。仕方ない、常念〜蝶ヶ岳のルートならテン場を確保できる。これだから縦走は〇×●。
 事前の天気予報(上高地・豊科・穂高):5日ぐらい前は13〜15日晴れマーク、4日ぐらい前になって突然台風が発生して13日の天気が悪くなる、2日ぐらい前には、14日の天気は晴れだが、15日が1時間ごとの天気予報だと雨、1日予報だと晴れマークのなんとも不思議な天気予報になっていた。台風に気を取られて、事前の準備ができなかったと、後になって思う。

13日 松本の宿に泊まる
 台風を避けて、中央道ではなく、関越で松本に向かう。圏央道にいる間は雨が激しかったが、鶴ヶ島JCTで関越に入ってからは、ほとんど降らず、藤岡JCTより上信越道に入ったら、再び雨が強くなり、佐久平あたりで雨が止む。松本は晴れ。14日の夕食、15日の朝食の準備をしていなかったが、宿近くに好日山荘があったので、山食を購入。翌朝の目覚ましに、携帯のアプリを使ったら、なぜか一晩中携帯が点いた状態になってしまい、朝起きたら、バッテリーがほとんどなくなっていた。

今回の山行の大まかな位置図
 赤:14日、黄:15日
今回の山行のさらに大まかな位置図

8月14日(日)
天気:曇り後雨
【コースタイム】7:00/7:10 冷沢小屋前の駐車場ー7:35/7:50 一ノ沢登山口−12:15 常念小屋

 6:05 赤丸が常念ではないかと

 百名山の自分の自論は、下から見ても良い山、登る前に里からの写真を撮っておきたい。赤丸が常念だと思います。

7:15 一般車駐車場は冷沢小屋と思っていたら
 (20台くらい停められる駐車スペースが道路わき)

 一般車駐車場は冷沢小屋(無人)と思っていたら、冷沢小屋は一般車駐車場からかなり離れていました。エアリアを見ると、冷沢小屋に一般車駐車場があるように見えてしまう(私にはそう見えてしまった)人もいるかもしれませんが、(事実を知った後、改めて確認すると)エアリアにも、駐車場マークと冷沢小屋は離れていました。20台くらい停められる駐車スペースが道路わきにあり、さらに2分ほど行くと、道路わき左にまとまった駐車場がありました。その先も道路は、一ノ沢登山口まで続いていますが、一ノ沢登山口まで進めるのは業務用の車のみです。

さらに2分ほど行くと、道路わき左に
 まとまった駐車場


7:29 中央奥が常念だと思っていたが、その隣の横通岳の可能性が高い。

 歩き始めて数分で左足登山靴のソールが剥がれたような気がした。触ってみたら、特に違和感はなかったので、そのまま歩いた。

7:34 一ノ沢登山口

 一ノ沢登山口で登山届を提出。ポストに入れようとしたら、隣の小さな建物(登山相談所)に人がいて、そちらに提出でした。「常念〜蝶ヶ岳間は、水場がないので、常念小屋で購入すべき」とのこと。
 ザックを下ろし、改めて、先ほどの登山靴のソールを確認すると、左右共に、真ん中あたりから大きく剥がれた。

真ん中あたりから大きく剥がれた
(写真は帰宅後)

 「これはダメだ」と思い、登山相談所の方に、「針金はないですか、登山靴のソールが剥がれました。なんだったら、駐車場に戻れば、もう1足靴あります」ことを伝えると、車で送ってくれるという。
 久しぶりに使う靴で、経年劣化のことが頭の片隅にあったので、念のため、アプローチシューズを持ってきたのでした。(登山靴の方が歩きやすかった)
 「ありがとうござます」車で、マイカーを置いたところまで送っていただき、アプローチシューズに履き替え、再度、一ノ沢登山口まで送っていただきました。車内で、台風の影響を聞くと、「台風の影響はほとんどなく、増水もしていいない」とのことでした。

7:55 ツリフネソウ


7:57 フクシマシャジン


8:06 山の神
 この案内板には「山の神 1480」
 とありますが、1380の間違いだと思います。 


8:27 沢沿いのルートです


9:00 トリカブト


9:23 正面に見えるのは常念岳ではなく、常念乗越?


10:05 左から前常念、常念、常念乗越

10:38


10:42 振り返って


10:50 胸突八丁 高巻き道注意

 バテてたりしていなければ、ほぼ問題ありません(個人の感想です)。あとは、下りの人とすれ違う時、注意が必要な程度です。

10:55 振り返って 安曇野・松本方面


10:59 2110m二俣


11:03 別の二俣?
 二俣地形

11:13 徒渉点

 休憩:この頃までは全く問題なかったですが、最後の登りは、自分の動きが悪かったです。

12:07 常念乗越は近い
 でも、ガスが上がってきてしまった

 この頃から風が吹いてきました。

12:08 反対側に回れば、本日のゴール常念乗越

安曇野・松本方面

 半袖の上に長袖でちょうど良かったですが、小屋周辺では風があったので、寒かったです。夜は、テントマット+エアーマット、シュラフカバー、シュラフでちょうど良かったです。

12:12 常念乗越からの常念山頂方面(南側)

 行動中、マスクをしている人はほとんど見ませんでした。自分も、最初は、アゴマスクにして、行き交う時だけマスクをしましたが、ほぼ問題なさそうなので、外しました。小屋周辺では、ほとんどの人がマスクでした。

常念乗越 右奥が横通岳、左奥が東天井岳(北側)

ドローンを飛ばしている人がいました テント泊2,000円


15日の天気がそれほど良くないことは、覚悟していたが、14日は晴れだと思っていた。しかも、こんなに雨が降るとは、想定外で、雨の準備が足りなかった。

13:05 テント設営完了? 何かが違う

 風が強くなさそうな、場所を選んで、テント設営。ポールを組み立てて、あれ?、と思うも、その時点では何が間違っているかわからず、風も強く、雨も降ってきてしまったので、とにかく設営。久しぶりにペグを使う。
 雨が降り出したのは、テント設営中から。風は設営したころが一番強かった。
 テン場は、ちょうど良い混み具合といったほどだったと記憶しています。

常念小屋

 風は1時間ほどで収まる。あれ、片側のポールが反対に入っている。気がつきました。トイレに出たついでに、ポールを、無事直しました。

16:10 無事修正

 14日の天気予報は良かったので、(入山前は)火器はテントの外で使えばよいと思っていた。しかし、この雨。単独行は安全第一なので、テントの外で煮炊きをするか。身はテント内で、火器のみ外に出して、湯を沸かせばと考えるものの、焦りが生じたのかコンロの自動点火装置が点かない。そして、コンロの自動点火装置が点かなかったのは仕方ないとしても、ライターが点かず、非常用のマッチもなぜか点かなかった。仕方がないので、小屋まで行き、ライターを買いました。出発前に、ガスが点くか点かないかだけではなく、ライターの確認をすべきでした。(後日談)持っていったライターは、家に帰って確認するも、点かず、マッチは家に帰って確認したら点いた。どうして、家に帰ると点くのだろう。


 


 天気予報はしょせん天気予報。危険なことをしてはいけないが、鈴蘭に入ってからというもの天気予報に振り回されている気がする。台風直後の天気予報は難しいのだろうか。少なくとも自分が閲覧した天気予報(山の天気ではありませんでしたが)は大きく外れた。
 山の天気もiPadにインストールはしていたものの、直前の予報しか見れないし、山にiPadを持っていく習慣がないので、有効に使えていない。(後日談)iPhoneにもインストールしました。

 小屋にライターを借りに行ったついでに(小屋に掲示されてあった)15日の天気予報を確認すると、「稜線は雷をともなった雨模様。雨は午後弱まるが、風は強くなる」との掲示。小屋の人に「急に天気予報が変わった」のですか? 聞いてみるも。小屋の人の反応は、なんかうやむや「山の天気は変わりやすい」「特に変化なし」か判明せず、少なくとも、この天気予報は意外ではなかったようだ。翌日の、常念〜蝶ヶ岳、断念。

14日のトラックログ
A:駐車場、B:冷沢小屋、C:一ノ沢登山口、D:胸突八丁、E:常念乗越


8月15日(月)
天気:朝のうち曇り、後雨
【コースタイム】5:25 常念小屋−6:35/6:40 常念岳−7:18/8:10 常念小屋−11:53 冷沢小屋前の駐車場

5:05 日の出

 前日の小屋天気予報からすると、常念をあきらめることも考えていたが、朝起きると、まさかの日の出、常念は行ける。
 多くの荷物をテントに置いて出発です。手がかじかむかもしれないと思ったので、軍手を装着。
 テントに残して行った荷物(テント一式、ガスヘッド、ガスボンベ、コッフェル(小・中)、シュラフ)
 結局、何も使わなかった。食べなかった、飲まなかった。結果論ですが

朝の常念岳山頂方面(手前の小ピーク(2760m))
 山頂は先

 空身で登っている人も多かった。

5:27 常念小屋と、天気が良ければ槍ヶ岳が見えたと

5:44 右奥が横通岳、左奥が東天井岳 偽ピークは近い


5:51 トウヤクリンドウ


5:56 常念岳東北東尾根

5:56 北北西〜北東側(右奥:有明山、下の写真で左の雲に隠れている辺りが大天井岳?)


6:10 北北西〜東側


6:16 常念岳山頂が見えました(偽ピークを越える)

 天気がこんななので、ニセピークで登頂を断念している人もいました。そもそも常念をピストンしようとせずに、常念小屋から一ノ沢登山口に戻っていた人も多くいました。

6:18

6:20 ガスがどんどん上がってくる


6:23 山頂はもうすぐ

 雨が降ってきたのはこの頃か

6:35 ピーク写真 なんか怪しい中国人みたいですが…

 いろいろあったが、無事、常念岳山頂到着。山頂からの視界はゼロです。山頂は岩場。天気予報も悪いので、山頂より、即撤退。

6:51 来た道を戻る


7:06

雨具下を着けていなかったので、この頃、少し濡れたパンツがモモにまとわりつく。

7:18 常念乗越
 テントに戻る。テントに入って、雨具下を装着。軍手は外す。休憩をとって、テントをたたんで出発。

8:10 常念乗越に戻り、常念山頂を振り返る

8:32 さようなら常念岳


9:36 標高1900付近の徒渉点

昨日から、雨続きでしたが、問題なく渡れました。増水が心配でしたが、他の場所でも、全く問題ありませんでした。道がぬかるんでた箇所もありましたが、この雨量にしては、小規模でした。

10:40 大滝

11:14 古池

 往路は気がつかなかった。

11:35 一ノ沢登山口を振り返る

 管理人さんに(昨日の靴の件の)再度のお礼と下山報告を、受け入れていただいたけど、むしろ過剰だったかもしれない。

15日のトラックログ(赤:登り、黄:下り)
A:駐車場、C:一ノ沢登山口、E:常念乗越、F:2760偽ピーク、G:常念岳山頂


 帰りは中央道にて帰りました。甲府であえて高速を下りて、入浴(運転が得意でないため、休憩の意味で)、草津温泉。温泉は詳しくないのですが、個人的に悪くなかったです。談合坂SAまで渋滞等ありませんでしたが、通過後渋滞。

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