火打(北面ルート)

 今シーズンは、全国的に雪が少なく、親睦山スキーの場所が妙高と決まったものの、雪が少ないので直前でルートを再検討したり、2週間前に周囲の状況を見に、近くの大毛無山に行ったりと、「こんな親睦は初めて」でした。山行の数日前に降雪があり、天気も良く、心配した小屋も混んでおらず、あきらめずに計画を行なって、良かったです。
 入山地点と下山地点が離れていて、車でなく、帰り用の荷物を持って入山するのもなんだか久しぶりでしたが、思っていたよりも荷物は増えず、良かったです。

2016年3月26-27日(前夜発)

今回の山行の大まかな位置(26日:赤、27日:黄) 今回の山行のさらに大まかな位置(赤丸)

L:自分、メンバー:Ta田さん、F浦さん、S野さん、F川さん(T村パーティーとは一部同一行動)

3月25日
23:30 新宿西口バスターミナル出発(Ta田さんとは妙高高原駅で合流)(高速バス)
 新宿駅で、コンビニに行った際、ふっと道を見失い、迷ってしまう。夜、雑踏、喧噪で、なんか、記憶の回路が狂ったのか、でも迷った程度で、バスターミナルに戻りました。

3月26日
【天気】晴れのち曇り
【コースタイム】4:45/5:14 長野駅−5:27/5:31 豊野駅−6:00/6:05 妙高高原駅(5人乗りタクシー 2580円)−6:25/8:20 杉の原スキー場−8:40/8:55 ゴンドラ降り場−12:50/13:15 三田原山−13:45/14:00 黒沢池−15:05 高谷池ヒュッテ

 ちょうどダイヤ改正が行なわれる日の前後で、「長野駅発5時31分妙高高原行き」がなくなっていたり、帰りの「笹倉温泉から糸魚川」のバスはきちんと問い合わせたのに、違っていたり、こういうややこしい日は特に再確認が必要かもしれません。妙高高原駅で、タクシー会社の方が「5人乗りのタクシー」を素早く手配していただいて助かりました。

6:30 黒姫山

ここの更衣室は、暖房が効いてます

 ゴンドラ運転開始は8時と聞いていたのに、開始が8時20分と遅れたようです。所々遅れるのはしかたないから、ちゃんと時間管理、すべきなのは、「遅れないこと」ではなくて、時間管理をすること。

7:34 妙高山

9:10

9:15

 基本的には三田原山まで一方的な登りで、緩やかだったのは(1)第3高速リフト終点手前(1850m付近)で傾斜が緩くなったと共に緩めにトラバース、(2)標高1910m付近で沢をトラバース、(3)山頂手前、2280mから穏やかな登り、でした。

9:35 

【今回の(自分の)登り】クライミングサポートもストレス無く使えて、登りはテレマークの時よりも快調。でも、引き抜きキックターンをマスターすれば、もっと早く登れる。

9:45

 10:20 第3高速リフト終点(この時は動いておらず)  




 10:28  

10:31

12:02


 12:10  妙高山

 「沢と同じで山スキーも、先頭で行く場合は、先まで読んでおいて、決めたらまっすぐ進み、方向をコロコロ変えない」なるほどです。

12:12 先ほどよりさらに三田原山山頂に近づいて  

12:15 ガスがずいぶん出てきた


12:30


 一番右が火打山、写真が重なり合っている部分が焼山

12:43  もうすぐピーク

 12:47 山頂一手前    

12:55 山頂からの火打、焼山


13:24

「滑るときにはどこまで滑るか言うべき」、滑る前に、ちゃんとイメージして、一つ一つの斜面を大事に滑ってみよう。

三田原山からの滑りの動画(一部)です

 三田原山からの下りの雪質は良かった。ちょっとした、パウダー。S野さんや、自分のスキー板に雪がついていたこともあり、こんな良い降雪状態になるなら、もう少しワックスをきちんとしていけば良かった。

14:35 黒沢池

 

 
 ガスの流れが速く、あっという間に違う風景になってしまう  

 黒沢池から妙に、自分のお腹の調子が悪くなり、疲れも出てくる。Ta田さんが、先行しすぎたとのことでしたが、無事小屋で合流。
 GPSで位置を確認しようとしたが、操作にまごつく。
 今回の教訓:地図は頭に入っているべき、現場で読図しようとしても上手くいかない。ルートの概略が頭に入っていないと、GPSの操作も時間がかかる(ルート周囲の地名がわかっていると、拡大・縮小の際にルートが画面外にあっても絞り込みやすい。2万5千図を頭に入れる。これは電車内でも予習できること。)

15:02 高谷池ヒュッテ

26日のルートのトラックログ(赤:登り、黄:下り、A:ゴンドラ降り場→B:三田原山→C:黒沢池→D:高谷池ヒュッテ)

26日の「速度/時刻グラフ」(区間1:三田原山まで、区間2:黒沢池まで、区間3:高谷池まで)


高谷池ヒュッテ 3階(冬期は無人小屋)

 心配した小屋の混雑は、小屋に到着した時に出発する人と出会い、夜20時頃2名の方が来た(朝7時頃出発していった)のみは、誰も来ず。その他、今回の山行で出会ったのは、三田原山手前で3人パーティーと合い、影火打のコルで登ってくる数名のパーティー、笹倉温泉に下山する近くで8名程度のパーティーに会った程度でした。
 小屋は広い分、暖まるのも遅いですが、毛布等あるので、この季節なら問題ありませんでした。夜は「敷き布団+毛布、自分のシュラフ+通常の格好」(自分の場合)、シュラフは激混みの場合必要かと思って持っていき、せっかく持ってきたし、次の人のためにできればシュラフを使った方が、小屋の布団も汚れないかと、使用。

17:28 長靴は非常に、便利でした。

 ちょっと雪を取ったり、写真を撮りに外に出る際、長靴は助かりました。

17:30 右から火打、影火打、焼山

3月27日
【天気】晴れ
【コースタイム】8:00 高谷池ヒュッテ−10:00/10:30 火打山−10:50/11:00 影火打と火打のコル標高2340m−11:30 2270mここから滑降−14:45 笹倉温泉
15:45 笹倉温泉−16:25/16:59 糸魚川駅(北陸新幹線)(2時間強で東京駅)

6:07 朝の火打、影火打、焼山

 焼山  火打山

 7:55 出発前写真1  出発前写真2

左:高妻山、乙妻山
右奥:北アルプス

【風景】1日目は三田原山山頂でガスが出ていたので、(ガスがでていた方が良い風景になるというのもありますが)、見えない山もあり、二日目は天気も良く、火打山、焼山、良かったです。山座同定は現地で、高妻山、乙妻山、北アルプス、家に帰ってからカシミールで調べるより、現場で調べた方が…です。

8:07

8:16

8:20

8:30

 8:35 左:高妻山、乙妻山、中央奥:北アルプス、右:金山、天狗原山

 シールでのトラバース:エッジを立てない→谷側に加重を意識するようにする。足を出したときに、にスキー板トップを(先端に?)当てるようにする。
 火打山からの尾根が分かれる2240m付近では、アイスバーンになっている個所もあり、T村パーティーはクトーを使用でしたが、傾斜もきつくなく、距離的にもアイスバーンの部分は短く、シールのみでも問題なく通過。

 9:07 もうすぐ火打山山頂(火打山、影火打、鉾ヶ岳(奥))


         9:56 火打山山頂からの眺め  

 基本的には、自分の場合、半袖山シャツをベース+山用長袖に、アウター(上、下)、薄めのオーバー手袋、薄めインナー手袋、火打山山頂は風があったので、ネックウォーマーで対処、アイゼンを外した後にアウター(上)を脱ぎました。
 ヘルメットは、今回軽量化のため、自分は持っていきませんでしたが、FさんやSさんからは「火打〜影火打が危険なので、今回こそ、必要だ」と。そうかもしれません。といいつつもSさんは、アイゼンを持ってこずに火打山山頂で申告し、他パーティーであるM浦さんから借りていた。今回、ヘルメットは装備表に記載なしですが、アイゼンは記載ありです。


 山頂から、T村パーティーと別ルートです。

山頂からの焼山


10:30 カリカリの斜面なのでアイゼンに履き替えて通過  

 自分は、スキー靴をTLTに変えて、初アイゼン。長時間ではどう出るかまだわからないが、とりあえず、問題なく「初アイゼン」できました。

10:38 アイゼン部隊出発    

11:05 焼山は絵になります

11:10 アイゼンを外し、シールで難所突破します

 影火打のコルからも、斜面が急で雪がなくカリカリなら「どう突破しようか」でしたが、反対側から登ってくる数名のパーティーが見え、問題なさそうなのでアイゼンを外し、でも念のために、シールで突破。

11:40 再び焼山


11:46 動画になります

 27日雪質は26日ほどではなかったですが、良い雪質でした。
 なお、「悪雪は極端なくらい抜重」でした。

焼山

【今回のルート・下り】賽の河原の手前の沢(1424m)を超えた辺りから傾斜が緩くなり、進路も左側を意識して進行。沢を滑っている際は、もっと大きな沢地形かと思ったら、地図にははっきり出ているが案外地形的には思っていたよりも小さかった。雪崩等あると良くないので、沢を滑っている際は、極力、(底ではなく)沢の上部を滑るように滑る。

11:50

 テレマークに比べて、アルペンは難なく滑れる。今シーズンアルペンに変えたものの、そもそもゲレンデで技術など教わった時間は少なかったし、技術的に得たものはほとんどなかった。今シーズンでのゲレンデ特訓は、野沢温泉が雪不足のため中止で、M井教室はかみ合わず、マイカーを購入して、これまで車では行きずらかったスキー場など行ってみたが、その程度。要するに、華麗に滑るとかの曖昧な目標でなく、もっと具体的なわかりやすい目標。何かちょっと見失ってたかもしれません。そもそも、自分の中では経験したことがないくらい、仕事が忙しいのが続き、行くだけで満杯でした。

11:52 標高2100m付近を滑る 
 

 「火打山山頂を11時頃出るようなペース」だけでなく、もっと時間管理をきちんと。個人的にリーダーチェック表みたいなのを作るか。頭ではわかっているのなら、そうすべきかも。

 11:57 ゴールの笹倉温泉は、山に隠れて見えませんが、赤丸辺り


12:08

 自分の個人的な感想としては、今回アルペン(TLT)を使ってみて、急でない個所はテレマーク、急な個所はアルペン。アルペンは悪いところは何もないけど、自分にとって楽しいのはテレマークかもしれない。来シーズンどうするかはとりあえず、不明。でも、昨年まで使っていたテレマーク板・靴は少なくとも使わない。

12:30 焼山


13:20 右から、焼山、影火打、火打山


13:20 高松山(左)

 14:40 ゴールは近い  

14:42

14:45 笹倉温泉

 温泉手前まで、滑れました。

27日のルートのトラックログ(赤:シール装着、黄:シールを外して滑る、茶:アイゼン、
D:高谷池ヒュッテ→E:火打山→F:影火打と火打のコル標高2340m→G:2270mここから滑降→H:笹倉温泉)

【使わなかった装備(結果論として)】共同装備:ピッケル、ツエルト、ロープ8ミリ10m、赤布、個人装備:防寒着、替下着、予備電池、ホイッスル、細引、応急パック、テーピングテープ、医薬品、ローソク、メタ、新聞紙、シュラフカバー、エアマット、テントシューズ、プローブ、替え手袋、カラビナ2枚、スリング

27日の「速度/時刻グラフ」(区間1、3:シール、区間2:アイゼン、区間4:スキー)


糸魚川駅からの風景  
南側は焼山、妙高山、火打山 北側は日本海

 糸魚川駅から、少し前までそこにいた火打山山頂が南側に見え、北側に日本海が見え、久しぶりに長距離の山行ができた気がして、良かったです。

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