登川米子沢

 昨年の9月、自分リーダーで米子沢に行く計画を立てましたが、入渓点を間違えるというミスをして、その時は時間も余裕も無かったので巻機山登山に変更。再び沢シーズンになり、米子沢どうしようかと思っていたところ、M浦さんより募集があり、応募(リーダーであれもこれもで再挑戦よりも、メンバーで再挑戦、昨年の記憶が薄れる前に)。その後、F川さんより同日・同場所で募集、2パーティー合同の山行となる。参加させていただき、ありがとうございました。

2015年8月9日(前夜発)
天気:晴れ

L:会員外Kさん、メンバーM浦さん、会員外Nさん、会員外Hiさん、別パーティー(避難小屋まで)でL:F川さん、S林さん

8月8日
19:20 練馬IC−21:15 塩沢IC
 本来なら、別パーティーの方に乗車ですが、人数のこともあり、自分はF川さんらと向かい、現地駐車場で合流でした。

 
今回の山行の大まかな位置
(赤:沢登り、黄:登山道)
今回の山行のさらに大まかな位置図(赤丸)

8月9日
【コースタイム】6:00 桜坂駐車場−6:18 入渓点−7:15 ナメ沢との二俣(標高1000m)−8:05 栂ノ沢との二俣(標高1140m)−9:06 日影沢との二俣−11:50 1750m二俣−12:30/12:45 避難小屋−13:15 巻機山山頂−13:40 避難小屋−14:40/15:15 四合目−15:30 桜坂駐車場

桜坂駐車場からの米子沢


【今回の暑さ(服装)】沢の中では、自分のいつもの格好(ファイントラック下着に、沢用長袖、沢用ズボン、ネオプレーン渓流ソックス、スパッツ、リストバンド、軍手、ヘルメット)。沢の中では、それで問題なかったけど、登山道の6合目あたりからとても暑かったです(登山道では、アプローチシューズ、スパッツ、リストバンドを外す、ヘルメットを帽子に)

さあ、出発

 前回のことをM浦さんも覚えていて、入渓するまで自分がトップということになりました。わざわざありがとうございます。
 前回のミス:桜坂駐車場(一番奥)を、手前の駐車場と勘違い、その一本南の「深沢」を850mちょっとまで進んでいまい、沢の向きがおかしいことに気がついたものの、引き返して登るほどは時間に余裕がなく、登山道で巻機山に登ることに変更。
 間違えた理由は(1)自分の「初めての、自分より経験者のいないリーダー山行、前夜発日帰り」で、浮き足立っていたうえに、(2)駐車場が1個所でなかった、橋をはさんで手前と奥にある(3)途中まで米子沢と平行に流れるそこそこの大きい沢がすぐ南に一本。
 スタートさえ間違わず、冷静になってみれば、さすがに同じミスを二度繰り返すことはなく、きちんと米子沢入渓、自分の役割遂行、トップをM浦さんに代わっていただきました。

 その他思うのは、今から思うと一つの言葉で現在地と照らし合わせてしまうところが自分にある(一つの言葉で良いなど思っていませんが、ただ振り返ってみると、実際、自分がしていたのは一つの言葉かもしれない。過ぎてみないと、無自覚というのは気がつかない)、一つの見解だと、妙に一致してしまうことが自然にはあります。似たサイズの尾根が平行に走ってしまう、沢が平行に走ってしまう、自然の中では数少ないですが、ある時にはあります。

6:18 表示が出ていた

 同じようなミスをする人、やっぱりいるのかな。

6:19 最初は川原歩き
6:20 昨年(昨年は8:40)はここで引き返したっけ 

 前回あきらめたことについて:自分の個人的な感想としては、「確かに、間違えた事による時間的なロスは完全に遡行できないほどではなかったけど、自分の苦手な微妙な傾斜なので、ルートを間違えた後、登っていたらずいぶん混乱していたと思う。ルートを間違えて、ぐちゃぐちゃしている頭で登っていたら…。前回あきらめたことは間違ってはいなかった。」です。

6:20 堰堤
 7:00
 7:03

【今回の水量】通常でした

7:04 2段20m くの字ナメ滝 左を行きました

 7:08 ナメ沢との二俣  

 初級の沢ですが、7時〜7時半は微妙な傾斜、ベテラン沢屋の方は「何が難しいの?」と、それほど困難無く通過できる気がしますが、室内壁には作れないような、傾斜は緩いけど足を置くにはちょっと抵抗のあるポイントがあり、つっかえる人はつっかえると思います。それは、この米子沢のメインディッシュの大ナメでもそうですが…。晴れれば非常にきれいな沢なので、ぜひ一度遡行することをお勧めしますが、初心者のみでは来ない方が良い気がします。

7:09

 F川さん、今回もありがとうございました。

7:22 10×15mのナメ滝は右を巻きました 7:27 3段40m大滝

 10×15mの滝、3段40mの滝は右を巻きました。7時35分巻き終了、沢に戻る。この巻きは踏み跡がずいぶんはっきりしていて、斜度もなく、巻きの中では易しい方だと思います。

7:40

 7:42 釜をもつ10m滝    右側の岩裏にルート?

8:05 栂ノ沢との二俣(標高1140m)

8:10

8:14 10×15m

8:20 カメラに水滴がついて、イボ付軍手だとはらっても水が抜けない

 8:30 5m

 8:34


8:37 17m滝の上に右岸から滝が流入

8:45


8:47 これから通る 8:47 来た道を振り返って


8:49 雪渓の残骸 8:50  8:52

【他のパーティー】入渓の頃、前方に二人組(沢登り)、遡行終了して沢装備を外しているとき二人組(沢登り)、他に沢では会わず。登山道では、多くの人に会う。

9:00


9:03 多段15m

【今回の読図】上左の写真「多段15m」の右上に小さく水流が写っていますが、ここで日影沢と合流します。滝に心を奪われて、見落としてしまいました。集中力が切れたかのように、ふっと見落とすパターンが、自分にあります。今回は良い例です。逆に、事前に「傾斜が急な所で、右から支沢が入る、要注意」まで読まねばならないのでしょう。ただ単に、「右から支沢」だけですと、見落とす可能性が高いということです。「支沢が流入する場所」の多くは、傾斜が緩い個所が多く、傾斜まで気にしなくても、多くが読めてしまうのですが、それですといつまでも「メンバーの地図読み」です。リーダーの「地図読み」ではありません。

9:05 多段15m(続き)

【今回のロープワーク】ロープは多段15mと、2段10mで使用。いずれも下からリードでビレイして登る形でなく、登り切ってから、お助けのような形で上から出す形。共に、登れる人はロープなしで登る。

9:08 5m

 「5mの滝」にとりつくには、左をトラバースという手もありますが、腰くらいまで淵に浸かって突破という手もあります。

9:12 2段10m


9:16 2段10m(上部) 左を登って(軍手が入ってしまった)

 上部は、左を登って、右に移り、落ち口直下から左を登りました。上部では、ロープ使用の方も。
 F川さんより、ロープワークで「横に枝が出ているような個所に、支点を作成する場合、そのまま巻くと抜けてしまうので、ある程度巻いたところで真ん中を通すようにする」すみません、ちょっと不十分な理解でした。

 
9:31 2段8m  9:36

 右を登りました。

 
9:43 9:47  9:50 7m

 
9:54  

10:12


10:16 6×9m  


10:32 水滴さえついていなければ
軍手だと、はらってもはらっても、同じ事で
一々、外すしかなかったのでした、この点では指空きグローブの方が良い
藪漕ぎなどでは安全なイボ付軍手なのですが


 10:37


10:41 後ろを振り返る

 自分も、恐る恐るという個所が何回かありました。自分の苦手系とはいえ、天気が晴れていても、通過に勇気がいる個所はあるので、天気が悪く増水などあったら、十分注意です。ナメは「晴れと、曇り」では景色が大違いで、曇りで光が当たらないとその良さが半減します。天気が悪そうで、自信が無ければ、入渓しないことをおすすめします。スラブは足裏全体で載り、膝が前に出る感じで。前屈みに、棒立ちに、ならない。

10:42


10:55 2段6m

11:03 5m
出だしで、水をかぶります  
 

 

11:15


11:15 休憩


11:30 4m?


 11:35  2段4m?  

11:41 コイワカガミ ハクサンコザクラだと思います

 このあたり小さなお花畑(お花畑は過剰表現かも?、コイワカガミとハクサンコザクラが点々と)
 沢のツメなのに、傾斜が緩くて、藪漕ぎもなく、その上お花畑まであるとは、米子沢は異世界でした。

11:42 右から支沢


11:45 2段5m

11:47 1750m二俣 振り返る 
左俣 右俣(立ち入り禁止) 

 右俣は、立ち入り禁止とのことです。

12:00

12:10 水をくむ(標高1770二俣)・沢装備を外す

12:30/12:45 避難小屋(F川さん、S林さんらと分かれる)

12:45 山頂を目指す

 下山するF川さん、S林さんらと分かれ、Kさん、M浦さん、Nさん、Hiさんらと自分は、避難小屋に荷物をデポし、空身で巻機山山頂に向かいました。

12:50 池塘  モウセンゴケ

 さらに進むともう一つ池塘↓

13:00 池塘2

 山頂近くにもう一つ池塘あります。

13:05 一般的巻機山山頂より、右中央に避難小屋 一般的山頂より、巻機山山頂への道

13:05 一般的?巻機山山頂
 巻機山は山頂(1967m)と、その手前の一般的?山頂があります。距離にして500m程度、高度差30m程度、その間に危険個所があるわけでもなく、穏やかな道があるのみです。この程度なら良しとして山頂に着いたことにしてしまうか、それとも実際の山頂に行くか。一般的な山頂の方が、立派な山頂ですし、実際の一等三角点はお隣の割引岳、う〜ん、詳しく調べたのでないので何とも言えませんが、体力・時間・気力が余っていたら1967mまで行きましょう。その間に池塘もありますよ。

13:05 一般的山頂よりの眺め


13:15 巻機山山頂 比較のために、13:20 一般的?山頂

13:16 池塘3

13:20 一般的?山頂

13:22 下山


13:32 避難小屋

【今回のルート(下り)】9合目のニセ巻機山からは、一方的な下り。5合目までNさん基本的にトップで、たまに自分がトップになりながら下りるも、5合目を過ぎたあたりで暑さで自分の足が止まり、後ろもいるので、「M浦さんより4合目で待っているように言われた」ことを伝えて、Nさんに先に行ってもらう。ところが、4合目の標識が奥まったところにあったせいか、Nさん4合目を素通り。4合目手前でS林さんに追いつき、抜かすも、自分は念のため4合目でM浦さんらを待つことにする。そして、4合目で追いついたS林さん、先に行き、数分後、M浦さんらとも無事合流。状況を説明して、自分は十分に休憩を取っていたので、説明後出発。その後、先行しているS林さん発見、声をかけて、追い越す。駐車場に着くと、F川さん、Nさんが休んでいました。他のM浦さんパーティーの方々、S林さんも、その後、無事下山。

今回の山行のルート図
(A:駐車場→B:標高1000m二俣→C:1140m二俣→D:1350m二俣→E:1750m二俣→F:避難小屋→G:一般的?山頂→H:巻機山山頂→G→F→A)

【使わなかった装備(結果論として)】個人装備:細引き、非常食、医薬品、三角巾、メタ・ライター、雨具、防寒着、サングラス、等

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