15年 沢の救助訓練

2015年6月6−7日

参加者:I井さん、N井さん、M上さん、M浦さん、S木2さん、T村夫妻、I永さん、自分、(6日のみ)F浦さん、Ta田さん、S野さん、N片さん、M田さん、(6日夕から)M井さん、S林さん、(7日朝から)Y口さん、M岡さん

6日
天気:晴れ
【訓練記録】9:10 東日原バス停−9:35 岳稜岩、10:10〜12:30、13:00〜16:30頃 訓練

9:10 水くみ場

 

懸垂下降の仮固定

・懸垂下降の仮固定(講師:M上さん)
 半マストでの懸垂:逆手でロープを持って、ひっくり返してロープの上の部分を持つ(これはF浦さんよりの情報)(右手で作ったら、右手でカラビナを入れる)

 
 口径の違うロープの場合の、懸垂下降 支点を1周して、ロープをカラビナに掛ける

  口径の違うロープを連結(ロープ1本で懸垂するにはロープの長さが足りないとき)
 1.メインロープに8の字結びを作って、管付きカラビナにかける。
 2.支点を1周して、メインロープを管付きカラビナに掛ける。
 3.補助ロープに、8の字結びを作って、管付きカラビナにかける(補助ロープは回収用で、懸垂には使わない)。
 4.メインロープで懸垂し終わったら、補助ロープの方を引いて回収。

・宙づりからの自己脱出(見本のみ)(講師:F浦さん)

宙づりからの自己脱出

 ハーネス部分と、足の部分にフリクションヒッチはこれまで通り。「宙づりからの自己脱出」に使うフリクションヒッチは、カラビナバッチマンがお勧めとのことです。

・ライジング(講師:S野さん)

ライジング

 タイブロックの使い方について、カラビナとタイブロックの間にロープが来るようにするのが正しい方法とされてますが、加重がロープの方向にかかる場合は確かにそうですが、今回のような場合は、そうでもない(そんなこと言っていないか?)。(後日談)ネットなど見た限りでは、ライジングのように、「上方向にロープが引かれる」場合は、タイブロックがロープから離れてしまうことがあるので「カラビナとタイブロックの間にロープが来るようにする」のが正しい。登攀等、下から上へ上がって行く分には、タイブロックの基部を親指で押しながら、効いていることを確認しながら登ればカラビナとタイブロックの間にロープが入らなくても良い。ということは、重りをつけて、タイブロックが常に圧がかかれば? ロープが動いて、重りがタイブロックからロープが離れてしまう方向にずれたら、役立たずなので、重りではダメなのだろう。

カラビナとタイブロックの間にロープ カラビナとタイブロックの間にロープ タイブロックの基部を親指で押しながら

・ディスタンスブレーキ(手を負傷)(講師:N片さん):写真を撮るのを忘れてました。
 怪我人の前に上から下りて来たら、ビレイヤーはロープを仮固定。怪我人を救助者がセットしたら、仮固定解除。

タープ村のできあがり

【今回の寒さ(服装)】ヘルメット、ファイントラック下着に、沢用ズボン、軍手、泳ぎ用長袖、アプローチシューズ、夜はインナーシュラフに、シュラフカバー、タープでちょうど良く、渡渉訓練の時はスパッツ、ネオプレーン渓流ソックス、渓流シューズ(アプローチシューズを脱ぎ)。

本年も、焚き火


7日
天気:晴れ
【訓練記録】7:50〜12:00、13:00〜14:20 訓練、15:00 岳稜岩出発 15:25 東日原バス停、M井号、M上号にて奥多摩駅まで

・搬送法(講師:自分)
 道具を使わない搬送:ドラッグ法、吊り上げ法(二人で行う、一人がドラッグ法で、もう一人は怪我人の交差した足を持つ)、ヒューマンチェイン

ヒューマンチェイン

 ヒューマンチェインは、「(怪我人の)頭を持つ人が一番力の強い人、(怪我人の)足の方は人が少なくて良い」でした。

雨具を使った搬送法

道具を使った搬送法
 ・テープスリングを利用した搬送法
 ・雨具(上下)を使った搬送法
 上着のポケットに詰め物をして、クローブヒッチで結びつけると思いきや、それは「ザックと雨具(上)を使った」方法で、この場合、すっぽ抜け防止のためにポケットに詰め物をするだけで、クローブヒッチは使いません。
 ・ザックを使った搬送法(この方法がベストではないかと、もっぱら評判でした)
 ・ザックと雨具(上)を使った搬送法
 ポケットに詰め物をして、(クローブヒッチで結びつけた)スリングは、「テープスリングを利用した搬送法」と同じく、救助者の胸の前でまとめるのかと思いきや、「ザック上部のループに縛る」とのこと。「テープスリングを利用した搬送法」は、縛ろうにも、縛る部分がないから、胸の前でまとめているのか。

一人で背負いあげる方法

 (1)仰向けになっている怪我人の横に、同じ向きで仰向けになり、怪我人の股に、救助者の足を入れる。
 (2)救助者から遠い方の手を両手でつかみ、怪我人が、救助者の上になるように、回転(手と足は連動)(上写真)(左:怪我人役、右:救助者役)
 (3)怪我人が落ちないよう、体勢を維持しながら、背負いあげる。
 自分も挑戦、なんとか背負えたものの、人を一人背負うだけでも大変なのでした。

・懸垂下降の仮固定(復習)

 前日に、緩い斜面で訓練したものの、「やはり垂直な壁で、きちんと動作確認」ということで。この時は、念のためにバックアップ(もう1本ロープをつけて下でビレイ)しながら、でした。ムンターミュールが問題なくできました。実際やってみて、緩やかな斜面だと、なんとなくで終わってしまった。実際に、垂直な壁で確認できて良かった。

【他のパーティー】7日岳稜岩にて、アブミで登る4〜5人パーティー、その他は釣り師6〜7名、ハイカー3,4名程度。

・仮固定→宙づりからの自己脱出

 方法自体はわかっていましたが、実際に、シーズン初めで、何回巻き付ければという感覚をだいぶ忘れていて、フリクションヒッチが効かず落ちるか、効き過ぎて上げることができないのか、の二つになってしまった。案外、シーズン始めに確認すべき事項かもしれません。また、1本のスリングで解決しようとすると、どうしてもスリングが長くなり、巻き付けるのに面倒⇒スリングを継ぎ足せば良い
 その他:管付きカラビナが一つしかない場合、足でなく、ハーネスの方に管付き

・渡渉訓練(講師:I井さん)
 ストック渡渉
 横列スクラム徒渉

横列スクラム徒渉


相対スクラム渡渉

 相対スクラム渡渉は、念のため確認したのですが、後ろ向きに徒渉するのは怖い。(後日談)本を確認したら、「上流側の人と、下流側の人と」いうように分かれるので、後ろ向きに徒渉するのはあり得ないのでした。

末端行換三角法(説明)

 徒渉の際、ついロープを持ってしまうのですが、ロープを持つというよりは、ロープに体を預ける形とでした。
 サブビレイヤーが支点に近づきすぎると、徒渉者が流されたとき、徒渉者をサブビレイヤーが引くのに苦労します。サブビレイヤーはできる限り、支点から離れて、「支点・徒渉者・サブビレイヤーの角度が大きくなるように」とのことです。

末端行換三角法(訓練)

【使わなかった装備(結果論として)】三角巾、F川さん提供の10リットルポリタンクに、水をくむなどしていったが、3つくらい余ってしまった。

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