2014 沢の救助訓練

2014年6月21-22日
L:Y口さん、メンバー:F川さん、Y田さん、M浦さん、S木2さん、N片さん、自分、(遅刻)Y和さん、(土のみ)S木さん、S藤さん、F浦さん、MMさん、
(土曜夜から)M井さん、I崎さん、S林さん、(日のみ)M上さん、(土と日朝まで)I井さん

6月21日
【天気】曇り時々雨
【コースタイム】8:35 奥多摩駅−8:50 東日原バス停手前の駐車場−10:00 岳稜岩・訓練場、10:30頃〜16:30 救助訓練 

今回の訓練の大まかな位置

 救助訓練は、単に救助の訓練だけでなく、ロープというものへの理解を深める場でもあります。
 

10:00 訓練場に到着


10:30頃−12:00 徒渉訓練(末端交換三角法)

徒渉訓練

 トップが渡る時、上流の支点はFix。操作は下流。
 ただ単に末端を交換するだけでなく、ロープが余るから、その処理でだいぶややこしくなる。
 末端を移動する際に
 (1)ロープの余った部分を束ねる
 (2)末端を結ぶ
 (3)ロープが流れないように、ピンと張る
 末端交換三角法の欠点:ピンと張らないと結び目が流され、岩角等に引っかかってしまい、水の流れがあるので、どうにもならなくなってしまう。
 トップが渡りきったら、トップが良い支点を探すために動くのか、それとも対岸に残った人が動くのか、事前におおよそを決めておく。渡ってみないとわからないこともあるが、川を挟むと意思疎通はだいぶ困難になる。
 末端交換三角法は、振り子トラバースの応用。いきなり末端交換を理解するよりも、振り子トラバースを理解してから、末端交換を再確認した方が飲み込みが早くなるとも言える。逆に、末端交換三角法を使うほど危険でもないときは、振り子トラバースで処理した方が時間を節約できる。末端交換三角方はきちんと行えば安全だけど、それなりに手間と理解が必要。

12:30−16:30 懸垂下降のロープ連結、懸垂下降の結び目通過、懸垂下降の仮固定、懸垂下降の仮固定+自己脱出、ライジング

 懸垂下降のロープ連結  

 8mmでシングル懸垂するとき  

8mmロープでシングル懸垂をするときは、エイト管の大と小を逆にすると、ロープが滑りすぎない。
 (後日談)増補改訂新版イラスト・クライミング
 P34にもでていました。

エイト管でビレイする方法
 S野さん、良かったですね 

(後日談)増補改訂新版イラスト・クライミング
 P33にもでていました。
 イラスト・クライミングすごい。


班に分かれて、結び目通過、仮固定、仮固定+自己脱出を各自確認。

懸垂下降の結び目通過

(1)ロープの結び目通過:ロープの結び目通過は特別なこともなく、ただ単に通過するだけ、事前に確認しておけば、いざというとき慌てません。
 (注)今回は結び目が小さかったため、難なく通過できましたが、正式な「ロープの連結部の通過」はきちんと方法があります。
(2)懸垂下降での仮固定
(3)懸垂下降での仮固定から、登り返し(自己脱出)

 
 懸垂下降の仮固定  仮固定から、さらに自己脱出へ  


時間が余ったので、ライジングを

救助訓練を習い始めて
?年、事前に復習しておいたものの
ようやくライジングのシステムを一発で作れるようになってきました


 
 ライジングのシステムを使い
引き上げているところ
 


 
 実験:左のタイブロックをATCガイドに変えて  

 Yさんより、一番左のタイブロックをATCガイドに変えてみてはとのことで、実際にやってみると、この時は(後日談有り)上手くいき、タイブロックのようにロープも痛めないし、タイブロックよりも(自分は)、持って行く確率が高いし、使い方も慣れている、タイブロックに必要な重りもいらない。「これだ」と一時は思っていました。

「1/6システム」は右図のように
「1/3システム」に比べて、事故者の末端にカラビナを付けるだけの形で
黄色の部分が追加になります


1/6なら、二人を持ち上げることも


ツエルト設営 他の方に助けてもらい、なんとかセット

 今回の宿泊は、「ツエルト所持者はツエルトを使ってみよう」でした。事前に室内で実際にやってみたものの、「こんな感じ」程度で納得してしまい、本番になってツエルトの真ん中の黒いヒモ部分がポールに上手く引っかからず、ツエルトのポールがふらついて仕方がない。ツエルトの張り綱をツエルトに先にセットし、それにポールをセットしようとしたことが誤りで、(1)「ポールに張り綱をセット」してから、ツエルトを(1)にセット、でした。

焚き火

 3つの食事班とも、全てカレーでした。我が班は、自分がツエルト作成に夢中になっているうちに、ご飯を焦がしてしまいました。ご飯担当を決めて、決まった方は、ご飯に集中するように。


6月22日
【天気】雨のち曇り
【コースタイム】8:30頃〜11:00頃 徒渉訓練+α、昼食など、12:00〜12:40 搬送法、12:45〜13:30頃 ディスタンスブレーキ、ライジング、14:10 岳稜岩出発、15:55 駐車場出発

例年だと、ここで焚き火をしているのですが、今年は水量が多く


朝の風景


夜中に雨がまとまって降り、焚き火をあきらめていましたが、付ける人が付けたらつきました。

 まとまった雨が降りました。根拠なく焚き火はダメかとあきらめてました。でも、あんなに雨が降ったのに、付ける人が付けたら付くのです。「雨が降っても、薪の芯まで濡れていなければ付く」等、言われたことを思い出す。

 末端交換三角法による徒渉  

 前日も行った末端交換三角方ですが、日曜になって来た人もいるので、再確認。毎年行っている場所では、水量が多くてできなかったので、別の場所で訓練です。スクラム徒渉もしました。

介助懸垂

 (1)エイト管にロープを通常の形でセット、(2)エイト管の小さい輪にシステムAの真ん中のカラビナをセット、長い方のカラビナを自分のハーネスにセット、(3)下降器の下にバックアップのオートブロック、(4)操作しやすいようにオートブロック下部のロープをワンターン
  今回、介助懸垂は、徒渉訓練の後の作業なため、ロープが水に濡れていて流れが悪く、思うように作業できず、その他、形を覚えるのに終始していて、一つ一つの作業の意味まで考えていなかった。オートブロックはバックアップ(両手を離しても大丈夫なように)のためです。(1)+(2)+(3)(4)なので、複雑です。わけがわからなくなったら、(1)+(2)で動作確認、(1)+(3)(4)で動作確認し、それぞれ意味を把握した上で、(1)+(2)+(3)(4)をする。

雨具+ザックを使用した搬送法


 ザックを使用した搬送法
 こちらの方がお勧めとのことです
 (ザックを反転し、手を通すところにけが人が入ります)


ディスタンスブレーキ


ライジング(滑車3つ使用) 右上のクレムヘイスト

 最初、前日に教わったATCガイドを使った方法で行ったら、異様に重く、ATCガイドは、制動が利くので、ライジングには不向きとのことです。では、なぜ、前日気がつかなかったか。乾いたロープで行っていたため、特に違和感なく、行えてしまっていたのです。ところが、徒渉訓練に使用したロープを使ったら、ぐっとロープの流れが悪くなり、前日ごまかせた点がごまかせなくなっていました。自分が、制動のかかる方法を選択してしまったので、滑車を使った楽に上げるシステムが示されました。ポイントは、右上のクレムヘイストで、これがないとロープを引っ張る人が手を離した場合、事故者が落っこちてしまいます。

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