泉水川小室谷(正しくは泉水谷小室川谷でした)

日付:2013年8月3−4日

L:自分、メンバー:M井さん、F浦さん

 少しはリーダーとして計画を出さねばということで、大菩薩周辺の沢は行ったことなかったし、レベルもちょうど良さそうだったので、山行計画を提出しました。結果論ですが、自分より経験のあるM井さん、F浦さんで助かりました。この山行より1週間前、山の会の仕事が忙しいのと天気がそれほど良さそうもなかったので、中止にし、どうしようかと思っていたところ、会員の方より声がかかり、再度気を入れなおして、行ってきました。時間もなかったので、再チャレンジの際は募集せずに(1週間前エントリーのあった人で)計画を立ててしまったが、次回は募集をきちんとかけたい。
 リーダーとしてはまだまだでしたが、「リーダーの実力がないのでリーダーは…」のようなことを言っていては永遠に力がつかないとも思うし、とりあえず約束は(なんの?)守れたか。
 リーダーの役を演じる、受け入れることに夢中で、あまりリーダーらしからぬことはできなかった。

今回の山行の大まかなルート図
(登り:赤、下り:黄)
今回の山行のさらに大まかな位置図(赤丸あたり)


出発前に
 今回の山行の模式図

 山行の模式図作成、これを作っているときは「今回こそは」と思っていました。

8月3日
天気:曇り時々晴れ
【コースタイム】8:00 奥多摩駅−8:50/9:05 三条新橋−9:40/10:05 入渓点−12:05 松尾沢との二俣−13:40 石門のすぐ上流の場をテン場とする

 入渓点からの行動に精いっぱいで、奥多摩駅からの交通ルートはほとんど手が回らず、車内ではなんとか挽回しようと道路マップを読みましたが、上手にナビはできませんでした。

9:30 林道を外れる

 「入渓点からの…」など何度言っても仕方ないので、再度地図を見る。下の「山行の位置図」でB地点に右から支沢が流れていることがわかり、それを元に行動したら、大きなずれはなかったものの、リーダーとして、もっと正確に「林道を外れる」地点を把握すべきったと思います。

【今回の水量】通常、水温は冷たくもなく、ぬるくもなく。
 上の「模式図」を見ても、わかりますように、自分の入渓点付近の描写が高度計の標高だけで理解が足らず、他の二方がきちんと理解していたので、迷うことなく入渓点へ(次回は、入渓点からでなく、駐車場からの模式図もきちんと)

9:35 入渓点はもうすぐ

9:40 入渓点
 高度計を、830mにセット。

 【今回の服装(どれほど寒くて、暑かったかという意味で)】沢の中では、自分のいつもの格好(ファイントラック下着に、山用長袖、沢用ズボン、薄めのネオプレーン渓流ソックス、スパッツ、リストバンド、指空きグローブ)。テン場では、夕方4時ころから、長袖下着にタイツを加え、寝るときは雨具上下を着、シュラフカバー一枚で、ちょうど良かったです(タープのみ)。

10:20 2段7mの滝を登る


10:32 6m

10:43 森のきれいな沢


10:45 下の位置図でD地点支沢
 高度計の標高915m、休憩

 自分には、地図読みで、ふっと集中力が途切れ、現在地を見失い、現地を自分の都合のよいように解釈してしまうことがある。下の位置図でD点なのに、E点と勘違いしてしまった。高度計の標高からしてもずれていたし、その前に難しめのS字峡があるはずなのに、「左からの大きな支沢」「他の方も、1本目…」とか言っていたので勘違いしてしまった。もっと総合的な判断を、一つの事に飛びつかない。

11:05 


11:09 曇っていたら、たいしたことない風景だと思う

【今回のロープワーク】ロープが用いられたのは、懸垂(2回、11時半と、11時50分)、登攀(1回、12時50分)でした。

11:12 S字峡

【他のパーティー】二人の沢パーティーと入山から、下山で抜きつ抜かれつをする。他には、石門の滝で会い、中ノ沢近くで幕営をしていた二名のパーティーあり。S字峡手前(より下流)で、釣り師1名(魚影はほとんど見られませんでした)。
 沢終了地点から、大菩薩嶺までは数えきれない人、大菩薩嶺からの下山路はぐっと人が減り15人程度。
 その他、小さい蛇が下の方で3度見れました。

11:30 空中懸垂になるところも少しありました

 もう一パーティーの方々は巻かずに、泳いで突破してました。

抜きつ抜かれつをした二名の方

11:52 再度懸垂

 懸垂の支点となる、木が少しぐらついていて、少々不安がありましたが他に見当たらず、支点に刺激を与えないように懸垂下降でした。

巻いて正解でした。
なんとかなりそうに見えましたが
これはとても登れません

 滝の落ち口までは問題なく行けて、それから先「登れそうか」迷いまして、結局、M井さんの指摘通り左を巻きました。巻いたのち、確認のために上から落ち口より先のルートを見たら、つるつるでとても登れませんでした。

12:00 3mの滝

 3mの滝を上がったところで、先行するM井さんが見当たらず、淵もそれほど深そうになかったので、腰までつかって進んだところで、左岸を下りてくるM井さん、巻いていたのか。
12:05 松尾沢との二俣(高度計の標高970m)

12:45 


12:48


12:50 石門の滝(下部4mの滝)


自分谷達は右岸を 先行パーティーは滝の左わきを

 到着すると、先行パーティーのうち1パーティーは滝の左わきを登っている途中で、もう一パーティーが登り終えるのを待っている状態でした。自分たちは、右岸をM井さんトップで行き、自分がセカンド(タイブロックで)、ラストF浦さんで登りました。残置ロープがあり、それを利用して登りましたが、かなり悪く、タイブロックを使うも久しぶりでずいぶんぎこちなかったです。
 なんとか登り終え、M井さんより「ビレイするか」と言われ、ハイと答えたものの、「M井さんはビレイと言っても、“セカンドが見える位置での確保”を意味していた」が、理解の乏しい自分は単なるビレイをしていしまい、のちほど気がついて、反省しきりです。

13:30

13:35 石門

13:40 石門のすぐ上にて、本日のテン場とする
 高度計の標高1050m
 M井さんより、「他のパーティーと抜きつ抜かれつで時間もくうし、幕営地に問題ないのでここでテントを張っては」というようなことを言われ、リーダーの自分は、「地図読みミス」と「ビレイミス」があり、ちょっと頭を整理したく、さらに、この沢は「足の速いパーティーは1日で抜けてしまうこともあり」という事も聞いていたので、ここまで来れば大丈夫という点もあり、出発前は蛇抜沢(中ノ沢の出合に14時までにつけば蛇抜沢まで)との二俣まで行くつもりでしたが、早めの幕営にしました。

15:10 タープ設営


15:15 ちょっと時間があったので、再度石門に戻り、写真を撮る

 タープを設営、薪を集めたところで、焚火にはまだだいぶ時間があり、焚火開始は16時としました。テン場に着いたときはそれほど疲れてはいませんでしたが、薪は濡れているのが多く、火はなかなかつきませんでした。
 あおぐ:確かにあおいだ方が火が燃え広がってというのはあると思います。でも、燃焼の3要素は、「可燃性物質、酸素、温度(火源)wikipediaより」なので、酸素の面ではプラスになる時があるけど温度の面ではマイナス、個人的には「あおぐというのは、栄養ドリンクのようなもので、補助する力はあるものの、数多くするうちに威力がなくなる」と思うようになってきました。あとは火がつかないで手持ちがなく、居ても立っても居られないとき、なんか仕事した気になるというのもある。
 個人的には、焚火にとって一番大切なのは「焚き付けに使う小枝を、大量に、極力乾いたものにする」ことだと思うようになってきました。

本日も、無事焚火


8月4日
天気:曇り時々晴れ
【コースタイム】4:00 起床、6:10 テン場出発−6:30 中の沢との二俣−8:55 蛇抜沢との二俣−11:35/12:05 登山道−12:30 大菩薩嶺−13:35/13:50 丸川峠−14:25 林道−16:05/16:20 三条新橋

 前日の遅れを取り戻そうと、朝4時に起きました。前日、メタ半分の着火剤でM井さんが焚火をつけたので、自分はメタ1本で問題なく無事着火させました(前日より薪が乾いていたかもしれません)。4時だと辺りはまだ真っ暗でした。

沢の生活は焚火で始まり、焚火で終わる

6:10 テン場出発

6:13


6:20 小室ノ淵

 朝早いこともあり、泳がずに巻きました。巻き道は、この場面以外でも、ほとんどがしっかりしていました。

6:30 中ノ沢との二俣
 高度計の標高を1080mにセット

6:36 先行パーティーはここで幕営(写真中央)

 今回、事前にビバーク地として候補に上がっていたのは、中ノ沢との二俣の地点と、蛇抜沢との二俣の、二地点でしたが、一張ならそれ以外にビバーク適地が多くありました。

6:43 2条6m


6:50 もう一つの先行パーティーはここで幕営

6:52


6:55

【今回のルート(登り)】ぬめった岩が多かったと思います(M井んより:雪の降らない地域の岩はぬめりやすいことが多い)。自分の沢靴のフェルトがだいぶすり減っていたこともあり、微妙な傾斜に戸惑うことが多かったです。

6:56 流木を頼りに左を登りました


7:15

 やはり滝を登るのは、楽しい。「巻く」は仕方なく、するもので、「登る」に比べたら楽しさは半減している。

7:18 この滝は左を登りました


7:32 10m 雨乞滝


7:40 4段40mの滝


7:43 4段40mの滝
 上から2段目の滝、右を巻きました


8:05 4段40mの滝(一番上の滝) 水流左を登りました


8:11


8:15 2段20m


8:37 6mナメ滝


8:49 トロッコの残骸

 「ゴミや残置が多い」と書いてある本もありましたが、今回登ってみて、自分は気になりませんでした。

8:55 蛇抜沢との二俣
 

8:55/9:15 蛇抜沢との二俣:高度計の標高(1355m)(下の位置図でH)
9:30 水量が少なくなり、水を汲みましたが(高度計の標高1410m)、すぐに水が現れ、結局、稜線近くまで水は流れてました。

9:50 多段12m

9:55 左に支沢(高度計の標高1520m)(下の位置図でI)
10:50 休憩(高度計の標高1760m)自分のリストバンドを、外す。

11:05 

 稜線間近で右に逃げるルートが2−3本ありました。本流を行った方が妥当なので、本流を行きました。

11:20 キノコも多くの場所で生えていました

11:20 水枯れる(高度計の標高1825m)

登山道到着

11:35 登山道到着 (下の位置図でJ)(高度計の標高1915m)

これから登る登山道

12:05 沢装備を外して、出発

12:15


12:16


12:20 家に帰って調べました、この花は
 コウリンカ ではないでしょうか


12:35 大菩薩嶺山頂

 登山道に合流してから山頂まで、人が大勢いたのに、丸川峠へのルートに入ったら、急に人が減りました。

13:35 丸川峠の丸川荘

13:35/13:50 丸川峠 高度計の標高(1650m)(下の位置図でL)

14:25 林道(高度計の標高1345m)(下の位置図でM)
 林道が長すぎました。次回は、大黒茂谷を下降したいです。
 林道歩き1時間ほどでずいぶん疲れが出てきたので、大渚山滑降でもらった「速効性エナジージェル shotz」を飲んだら(プラシーボかもしれませんが)疲れが吹っ飛んで、肩の痛みも吹っ飛んでガンガン歩けました。

16:05/16:22 駐車場

今回の山行の位置図
A(三条新橋)→B→C(入渓点)→D→E→F(今回のテン場)→G→H→I→J(登山道)→K→L→M(林道)→C→B→A


【使わなかった装備】共同装備:コンロ、燃料、ハンマー、ハーケン、個人装備:(結果論として):防寒着、ファーストエイドキット等

 F浦さん、M井さん、ありがとうございました。

フェルトの交換が遅すぎたか(山行後の沢靴の靴底) 比較のために新品の沢靴


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