かぐらテント泊

2013年2月23−24日
L:自分、メンバー:M上さん

 今まで、テント泊は何度もしましたが、自分で様々な決定をすることはありませんでした。自分の所属している山の会で、最近新人会員育成プログラムが始まり、当初、その中の一つに「雪山での生活」があった(と記憶)ので、自分がどの程度できるか挑戦してみたかった。それなら自分がリーダーで、ということで計画を出しました。計画は当初、かぐらを提出したものの、かぐらでは新鮮味がないということで、次に湯の丸に変わり、その後、湯の丸はテント泊に厳しいとの情報が流れ、「(山頂は天気が良ければ目指す程度で)桧枝岐→会津駒」を提出したものの、あまりにも天気が悪く、アプローチも悪く、当初予定したかぐらに戻りました。

今回の山行の大まかな位置

(前日まで)
 テントは木曜に購入しました。1週間前、カモシカで、テントのおおよその値段を見る。4万円前後、なんとかなりそう。他の方にメールで4万円予算で、良いテントがないか聞く。特に、返信なし。ミーティングでF川さんより、標高2000m以下ならテントは特にどれでも良いといわれる。
 まず職場より一番近い山の店、デナリへ、テントが見当たりません。店員さんに聞くと、テントは売っていないとのこと。仕方ない、カモシカへ行き、店員さんに、「2000m以下の雪山に使いたい」というと、エスパースのマキシマムナノを勧められる。次に、内張りを選ぶか、フライを選ぶか聞かれる。しまった、予算オーバーだ。他の方から返信がなかったのはそういうことなのか。内張りは保温効果はあるけれけど、雨が降った時は良くないとのこと。予算オーバーですが、テントとフライを購入です。

 さてさて、当初は、前回神楽に来た時に泊まった「和田小屋近くの白樺沢と清八沢の二俣辺り」(上の地図でC)でテント泊をする予定でした。でも、時と場合によりますが、一般論として、「谷筋や雪が吹きだまる場所」は×とのことです。雪山テント設営のリーダーは慣れていないので、少し不安でした。では、代わりの候補地ということで、自分が探したのが、向山南側(上の「今回の山行の大まかな位置」でA地点)辺りがテントを設営するのに良さそうです。まず、向山南側に行って、それでだめだったら和田小屋近くの方に設営しよう。

2月23日
 購入したばかりなので、行く前にテントを家で設営してから行きました。ポールは1本余る。ペグは持っていかない。張綱を使いやすいようセット。説明書を読むと、張綱用グロメットというのがあり、フライを取り付ける際、ポールの中間部分に引っ掛ける部分がありました、以前やったことあるような、ないような(夏山で風が強いときなどすべきですが、冬山で平らな所では?)。

右が「アイゼくん」を収納ケースに入れたところ
左隣は大きさがわかるようにヘッドランプを
ビンディングの上にのせて


 テント設営も無事終わり、時間がありそうなので、最近購入した、テレマークスキー用アイゼン「アイゼくん」を試してみる。ブラックダイヤモンドのOシリーズは付いている突起部分を外せと説明書にはありますが、外さなくても良いみたいです。ビンディングの下から入れようとしたらうまくいかない。再度、サイトなど確認するとただ単に、ビンディングの上に置いて靴を履いてしまえばよいことがわかる。そんなこんなをしていたら11時東所沢集合でぴったりでした。
 

15:40 スキー場の方にも邪魔にならない場所で設営

【天気】 雪
【コースタイム】11:20頃 所沢IC−13:20 湯沢IC−13:40/14:10 かぐらスキー場
 予定通り、かぐらスキー場に到着、「向山南側」にしようか「和田小屋近く」にしようか、とりあえず向山までのリフトを買って、だめならゴンドラに乗って和田小屋近くでと思って、受付に行き、自分の考えを伝えると、(今から考えれば当然かもしれませんが)窓口の人がきつく、「上のロープウェーを下りたところのインフォメーションでゴンドラの券購入可能」とのこと。ロープウェーに乗り、不安だったので、先にインフォメーションに行くと、「ゴンドラ乗り場」で聞いてく欲しいとのこと。さらにリフトに乗り、下りたところで向山に行こうとしましたが、テント泊に慣れている人ならまだしも、今回がリーダー始めての自分は、どこが良いかなど、うろちょろしていたらスキー場の人に不信がられ、心配をかける(自意識過剰)。変な所にテントを張って、パトロールの人が夜中に来て、など考えると、下りてスキー場わきで張った方が良いと思い、M上さんに話し、同意を得て、早くも下山。
 スキー場わきをさらに進んで、人里を離れ、スキー場の方にも邪魔にならない場所で設営。近隣の人の視界からも、水辺からも離れていて、上から落雪もない場所。

近隣の視界からも離れて 水辺からも離れて

 設営場所が決まったら、スキー板を履いたまま、雪を踏み固め、雪が締まってきたところで、スキー板を脱いで再度踏み固める。スキー板を脱いで踏み固め終わったら、テント設営。テントの入口は風下にして、次に入口の前の雪を掘ったら深く掘りすぎて(膝まで→ひざ下くらい)逆に使いずらかったです。

 まだ時間が余っていたので、持ってきたテレマークスキー用アイゼン「アイゼくん」を試してみました。ちょっとした斜度ならアイゼくんのみで登れるようです(シールより装着簡単)。ずいぶんと大きくて、かさばるのが玉にきずですが、カラビナをかければザックの外に取り付けられ、ずいぶん持ちやすいです。今度試すのなら、シールと併用してどうなるか、実際に急な斜面でどうなるかです。
 まだまだ時間があるので、水つくりの準備のために大きなビニール袋に雪を入れて、その他トイレなどを作って、4時ころテントの中に入りました。すぐ近くを川が流れていたので、その水を汲むというのも有でしたが、時間もあまっていたので、2リットル強の水を作りました。トイレのため、何度かテント外に出るたびに、テント周りの除雪をする。
 M上さんのマーボ春雨は簡単にできてしまって、8時ころ寝ました。2−3人用のテントに、2人でしたが2人では広すぎました。

アイゼくん、装着

【今回の服装】ゲレンデスキー装備に、テント内では防寒着プラス、寝るときはシュラフカバー+インナーシュラフ+3シーズンシュラフ+テントマット+エアーマットでちょうど良かったです。

2月24日
【天気】吹雪
【コースタイム】8:00ロープウェー乗る−10:10 吹雪のためゲレンデスキー終了、10:55 かぐらスキー場−11:50/12:25 貝掛温泉−15:15 月夜野IC−17:30 所沢IC

6:35 朝のマイテント

 6時ころ起きて、7時ころテントを撤収して出発(ガス1個は不安でしたが、かなり余りました)。テント装備は車の中に入れ、軽身でゲレンデスキーです。リフト売り場に行くと、リフトは1番下とロープウェーしか動いていないという。一時は近くの神立スキー場へなどとも思いましたが、スキー靴も履いてしまったし、車で行く場合の道が(自分にとって)不明瞭など、時間がかかりそうなので、結局、かぐらにしました。
 天候も悪いので、午前券のみにする。リフトを下りると、スキー板が前に進みずらい。凍った雪が板に少し、張り付いていました。板を外して、凍った雪をそぎ落とす。

 視界は悪かったですが、滑るのに差し支えるほどでもありません。でも、頬にあたる、雪が冷たいので、ネックウォーマー着用。滑るのには、差し支えないものの、楽しくないし、集中できない。一通り、動作の確認等をして、早々に帰宅。

貝掛温泉

 M上さんが行ってみたい、温泉があるというので、そちらに向かう。M上さんには、今回、二転三転のプランに愚痴を言わず、付きあってもらった。ありがとうございます、ということで、秘湯、貝掛温泉へ。温泉への道は、片側通行で、対向車が来たらもう大変。とても趣のある所でした。電話機など、黒電話より古いタイプで、昭和のまま止まっているような。
 湯沢ICへの道は閉鎖されているとのことでしたので、月夜野ICの方へ回りました。

【今回の事前予習】

テントを設営するために

1.雪山テント設営に不向きな場所(山と渓谷社 登山技術全書 3 雪山登山、参)
 a.稜線の強風地帯(ブロックをつくるなどすれば多少は抑えることができる)
 b.谷筋や雪が吹きだまる場所、雪斜面の途中:雪崩を避ける

2.雪山テント設営に向いている場所
 a.稜線の風下側
 b.緩やかな尾根
 c.大きな木が生えている周囲

1と2の条件で、大きく場所を絞り込んだら

テントを設営するために、上のイラスト(?)で
 A:樹林帯の場合、上部からの雪塊の落下が来ないような場所を選ぶ
 B:テントの入り口は、雪を掘り下げる
 C:降雪時は、雪かきをするので、その分のスペースを作っておく
 D:テントの入り口は、風下側

雪山の生活術
 1.トイレは風が当たらないよう深く掘り下げる
 2.ポリ袋(40リットルくらい)を数枚持って行くと便利

【使わなかった装備】共同装備:赤布、、個人装備:メタ、応急バッグとテーピング、医薬品、替え手袋、サングラス、シール、ビーコン、プローブ(結果論として)

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