クライミング ワールドカップ(印西) 2012

 久しぶりのコンペ観戦でしたが、面白く、観戦に行って良かったです。クライミングをしていなければこの大会にも出会わなかったので、クライミングをしていて良かったです。またクライミングに行きます。なお、細かなクライミングテクニックにつきましては、他の方の記事を参照してください。
 季節の移り目で観戦しやすかった(夏シーズン、冬シーズンの真っただ中だと、山に行きたくなり、観戦をあきらめたくなる)というのもあります。

2012年10月27-28日

10月27日
【天気】 晴れ
【コースタイム】 7:00 立川駅−7:38/7:41 神田駅−7:49/7:52 日暮里駅−8:21/8:24 我孫子駅−8:42/9:00 木下駅(きおろしと読むそうです)−9:15 印西市松下公園総合体育館

今回のコンペ観戦の大まかな位置図
(A:木下駅、B:泊まったビジネスホテルのある場所、C:印西市松下公園総合体育館)

【持ち物】筆記用具、カメラ(充電器含む)、カサ、双眼鏡、携帯電話、チケット

8:45 駅を降りると、案内所が

駅から、大会の行われる2日間だけ無料のシャトルバスが

印西市松下公園総合体育館到着

9:17 二つのリード壁が


ホールドは、女子予選、男子予選、準決勝、女子決勝、男子決勝とつけかえられます。壁は二つあり、どちらか一方を登ります。

女子予選の課題 男子予選の課題 準決勝の課題(左壁が女子、右壁が男子)


基本はどちらか一方ですが、決勝レベルになると、二つの壁を登る設定となりました。

女子決勝課題
右の壁から登り、左の壁へ途中から移るルートです
男子決勝課題
左の壁から登り、右の壁へ途中から移るルートです

女子予選開始

 予選は、地元のクライミングをしていない人も、「話のタネ」で多く観戦に来ていたと思います。ワールドカップを見て、クライミングを始めるというのもありかもしれません。

左の壁
 ここまではたいていの人が到達してました

 左上にある、「鼻」のホールド辺りで、落ちる人が多かったです。

二つの壁が使われ、競技が進行

10:55 女子予選1回目終了
 休憩の後、先ほど左の壁を登った人はこんど右の壁を
 右の壁を登った人は左の壁を登ります。

 自分でも感じたこと:インサイドフラッギング、アウトサイドフラッギングがきれいで、ぴたっと収まっている。自分くらいのレベルだと、ヒールとトゥフックはボルダリングのもので、リードはあまりという感じでしたが、ワールドカップレベルになると、リードで当然のようにヒールとトゥが使われていました。
 当然ですが、ボルダリングならある、ランジはありませんでした。

会場のわきではMAMMUTが衣類を、八海山が日本酒等の販売を行っていました。

11:05 この傾斜でこのホールドが持てるのか


11:38 共に、あと少しでゴール

12:30 女子予選終了

女子予選が終了して、会場の外に出ると(半券を持っていけば出れる)はゆるキャラがたくさん

 クライミングワールドカップは、お祭りの面も一面としてあると思うので、その部分も撮りました(そっちの方が充実しているか?)。

子供のための体験クライミング

会場の外では、そば、おむすび、などが売られてました


13:10 会場に戻ると、女子予選のホールドが外され、男子予選用のホールドがつけられる最中でした


13:30 男子予選開始

13:37 お手本(右壁)

動画
 男子予選上部

ゴールまであと少し(左壁)


男子予選のビレイ

 大会に行く前に自分なりに今回何を見たいか考えました。登っている所を見たいのは確かですが、ワールドカップレベルですから大雑把な報告しかできないでしょう。あと、自分が知りたいのはと考えると「ビレイとオブザベーション(競技前にするルートの観察)」でした。ビレイとオブザベーションは今回、何か見学しただけのものを持ち帰りたい。で、実際見学して思った感想は
 コンペのビレイは、あまりにも特別なので普段のクライミングにはあまり役立たない。
 特に、観客もいる中のビレイは、「ビレイヤーが目立ってはいけない。ビレイヤーは黒子である」ので「できる限りちょこまか動かない」
 「かぶっているので、グランドフォールさえしなければよく、何よりも登り手に、競技に差し支えるようなビレイではいけない」その他、「(フォールの際)クライマーが壁に激突しないように止める」壁を蹴っている人がいましたが、態度が悪いのでなく護身のためのようです
だと思うので、あくまでも参考までに、以上のことを踏まえていれば、見てマイナスにはならないと思います。ただ、これが世界のトップクラスのビレイで、外岩でも、通常の室内壁でも推奨されるビレイかというと、そんなことはないと思います。

改めて、ロクスノを読んでいたら、以下の文章に目が行きました。もっともらしそうに上に書いています(しかも悪文)が、下記を以前に読んでいて、読んでいたことを忘れていたかもしれません。

(ご参考のために:(Rock SNOW2012 jun P70 菊池敏之氏より)コンペは、なにしろクライマーが登ることが第一義である。登る能力を限界まで出しきることが課題であり、安全管理を含めた環境も、そのように整えられている。ビレイに関しても、クライマーの安全を気遣うより、登りの邪魔をしないことの方が大切で、結果、最終的に止めさえすればそれでいい。
 一方、通常のクライミングはそうはいかない。
 この場合の環境は多岐にわたり、それゆえの安全管理も、クライマー、ビレイヤーともども、かなりの知識、想像力のもとで求められる。岩への激突などを考えれば墜落距離は最小限にすべきだし、クライマーの動きに合わせてロープを絶妙に出し入れすることも必要だ。落ちた時の止め具合、その後の適切な対処、作業、さらにはクライマーに対するビレイヤー側からの注意喚起なども、実に細かく求められる。

 あとは、そもそも映像が小さすぎて、細かい手の動きとかが見えない。自分のカメラではこれが最大なのです。申し訳ないです。大味な映像です。
 さらに強いて言うと、ビレイヤーだけとっても仕方ない。登っている人も写さないと、ビレイヤーのこの動作は、登っている人が何をしているかわからないと、あまり意味がない。ビレイヤーとクライマーの両方を同時にというとカメラ2台で、編集作業が必要でしょうが…

16:30 男子予選終了 

スポンサーである八海山より

会場を出たところには
 岳人とロクスノさんも


高台に上がって、体育館近辺を撮る

 高台に上がって、体育館近辺を撮るなど、余計なことをしていたら16時45分発のシャトルバスが出発してしまいました。次のバスは17時15分なので、駅まで歩きました。柏のビジネスホテルには18時を過ぎたころに到着。

10月28日
【天気】 曇りのち雨
【コースタイム】7:18 柏駅−7:23/7:27 我孫子駅−7:47/8:05 木下駅−8:20 体育館

8:20 もう来ている人がいる


 開場待ち:入口の前で、開場待ちです。今、スケボー持って目の前を通り過ぎて行ったのは、野口啓代? 礼儀正しそうな方は、渡辺数馬? 外国の選手団も、目の前を通り過ぎて行きました。

9:15 入場、本日も始まります


男子準決勝課題上部(一部合成)

放送席


9:55 館内の照明が消され、クライミング壁に光が当てられ、開始まであとわずか


準決勝オブザベーション

 オブザベーション(選手が競技前にするルートの観察)に興味があり、実際撮れて良かったですが、選手が実際に制限時間を使って(1)手を動かしてどう登るか考えている(足はそれほど動かさない)、(2)双眼鏡で肉眼で見えないルートを確認、(3)他の人とルートについて話している、程度のことしかわからず、オブザベーションの何についてもっと知りたいか、事前に自分の絞り込みが足らなかったかもしれません。
 よくよく考えれば(考えなくてもわかるか?)、オブザベーションは、一番肝心なのは頭の中なので、概要くらいしかわからない、というのもあります。馬鹿なことでしたが、「これをしなければ前に進めなかった」というのもあります。

10時に競技開始、左壁が女子で、右壁が男子、準決勝は男子と女子同時進行

等身大のホールド、こんな大きなホールドを見るのは初めてかもしれません

 例えば、「マラソンなどはゴールに着くと倒れこむ人もいる」イメージがありますが、今回どの選手も登り終えた後は元気のようでした。

第一の関門、ここまではたいていの人が来れてました

 改めて気がついたのですが、低い重心で登っている人が多かったです。最近忘れていましたが、改めて、再認識です。

一難去って、また一難

12:30 準決勝終了
 松島暁人がゴール近くまで行ってくれたのは、本当にうれしかったです。決勝には、惜しくも進めませんでしたが、彼のDVD「ばっちこい」(古いネタですみません)が好きで、また何かやってください。

外は小雨がぱらつく程度

 スラックスラインがあって、乗ってみましたがまるでわかりませんでした。

12:55 決勝用にホールド変更 2階右側より

2階左側より

スポンサーであるMAMMUTよりウエア等の出店が


クラック? ジャミング?
 など思いましたが、そういう使い方はされておりませんでした。


14:15 もうすぐ開始

 決勝は、二つの壁が使われます。当初は驚きましたが、よくよく考えれば、前回加須でもそうだった気がします。

隣の壁へ


少し、上がった所で壁の左 この辺りから壁の右

 「二つの壁を使うとは、ビレイヤーはどんな所にいるのか」と思いましたが、クライマーが少し登った所で右壁の左に行き、右写真の辺りから、右壁の右に行き、ゴールまでずっとその位置でした。

15:45 男子決勝用に再度ホールドを

 席に戻ると、自分の席の少し前に野口啓代がいて、観戦に来た人と(希望者に)写真撮影会を行っていました。登り終えたばかりというのに、すごいです。それともそういう性格なのでしょうか。性格だけで片づけるのも違うと思うし、「すごい人のみで片づける」のも違うと思います。おそらく両方ではないかと。

16:15 男子決勝、出場者がアナウンスされ

 ラモン・ジュリアン(上の写真で一番左の人)は、とびぬけて小さい(159cmとのこと)のに、全くハンデを感じさせないクライミングで、全課題完登。基本的には、背があればあるだけ届く届かないはあるので、本当にすごいと思います。
 安間佐千(3位)は、前回、加須ではたいして興味のない選手でしたが、それ以降に読んだロクスノの(本人の)文章がすごく良く、ある時は電車の中で泣きそうになって、今回は期待していました。1位になれなかったのは残念ですが、素晴らしかったです。
 前から自分はそうなのですが、「ガンバ(アレ(仏語)、ガジャ(韓国))」という声援が苦手なので、拍手で応援。男子決勝は、ゴールのラッシュ、拍手で手が痛くて仕方がないものの、拍手したいのでまた拍手。


17:25 リードワールドカップ・男子決勝終了
17:42 体育館(シャトルバス)−17:55/18:06 木下駅−18:23/18:34 我孫子駅-19:08/19:11 日暮里−19:31 新宿駅着

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