大毛無山(旧アライスキー場)


2011年2月19-20日(前夜発)

L:F川さん、メンバー:K林さん、F川2さん、自分、(19日のみ)S木さん

アライスキー場:自分が聞いた話では2006年まで営業していたが、2006年の前年、そのまた前年が大雪でリフトがほとんど動かず、赤字となってしい、今は営業していない。雪の量が少なくて使えないスキー場が多い中、降る量が多すぎて逆に使えなくなってしまったとか。その他、最近では珍しくもないですが、非圧雪斜面がほとんどの画期的なスキー場。ソニーだかの偉い人が、経営者となってリゾート施設を作ったものの、立派過ぎて地方自治体では運営できず、新規の買い手がつかないという話もあります。

今回山行の大まかな位置

2月18日
22:10 荻窪駅出発

2月19日 天気:晴れ
1:30 新井PA
5:40 起床
6:35 出発
 最近、高速を下りてからコンビニへ行って食材を調達できることが多かったので、今回も大丈夫だろうと思っていたら、他の方は皆、もう調達済みで行動食が確保できていないのは自分のみ。F川2さん情報では、新井PAの近くにコンビニがあるという。向かってみると看板はあるものの、実際のコンビニは見当たらず、背に腹は代えられず近くで営業していた「牛丼屋のすきや」へ行き、牛丼弁当を2つ購入。ほっとして進むと、ありましたコンビニ、「牛丼」だけでは心もとない(雪山では時間がたつと凍ってしまう)のでビールとつまみ、菓子パン等を購入。
7:10 駐車場(下のトラックログでのA地点)着

アライスキー場の看板
 ちなみに右には、現在、道はありません
出発の準備

7:50 出発(標高270m)
 前回、鉄山西尾根で体得した、「膝を垂直より微妙に前に出す」をしていたいら、数分後にK林さんよりダメ出し
(1)前のめりになっている、かかとに荷重するように歩く。
 さらに前に進むとF川さんよりもダメ出し
(2)もっと膝を前に出して
 基本的に人というものは、動く足の動作を指摘されると、どうしても意識がそちらに行き、下を見がちになると思います。K林さんより
(3)下ばかり見ていないで、もっと胸を張って、ものの考え方も後ろ向きなんだけど
等言われる。言われたことをすぐできれば、そんな幸せなことはない。頭ではわかるものの、体が覚えておらず、非常に歯がゆい。言われると恐怖心により、さらに動きも固くなる。

右奥にアライスキー場のレストハウスが見えます
とりあえず急斜面を登って一安心、写真をとる余裕も出てきました

9:00 標高480m休憩
 朝食を早くとったことだし、小腹もすいてきた。冷たくならないうちに牛丼弁当を食べてしまおう。ザックの中から出すと、ほのかに暖かい。大丈夫だ。早速、ぱくついていると、他の皆さんから、発見され、「山で牛丼食べている人、初めて見た〜♪、2度と見れないから写しておこう」。カメラ、カメラ、と格好の被写体となってしまいました。仕方ない、高速を降りたら、コンビニがあるのは幸運なこと、ない場合もある。出発前にきちんと購入しておこう。それしかない。

牛丼を食べる(K林さん写真、以下※)

9:40 アライスキー場下部

 K林さんと、F川さんとは別に、F川2さんからも指摘を受けたのですが、
(4)急斜面等で、シールを効かすには、雪面にスキー板をしっかりのせること必要→靴を緩める
 なるほど、コロンブスの卵です。何故今まで気がつかなかった? 斜面にフラットに置くようにというのは何度も言われたが、頭では分かったものの、実際にどうしていいかさっぱり分からなかった。考えてみれば、靴がぴったりしまったまま斜面にフラットに置くのは難しい、そういうことなんだ。

9:40 尾根を進む
10:06 アライスキー場(上部)

 K林さんから別に上半身の位置についても改善した方が良いと言われる。どうも、上半身は固定して、極端な話、斜面に前のめりにならないように正対し、イメージとして(イメージなので実際にするわけではないですが)コサックダンスのように腰から下だけを動かせば、良いようです。膝、かかと、を意識しながら登る。確かに、今朝ズルズルと滑り落ちていた斜面が登れるようになる。あと、昨年は使うとどうもうまく登れないのであまり使用しなかった、クライミングサポートですが、今回はそんなことも言ってられず積極的に使用しました。解除する時、左足がどうもうまくいかず、靴をビンディングから外せば解除できるのですが…。鈴蘭に入ってもう新人ではない、クライミングサポートも使った方がうまく登れるのなら積極的に使用して行こう。

K林さんと下界の眺め

10:20 要山(標高828m)
 今回の山行は、入山者がちらほらいて(要山で先行していた一人に追いつく)、トレースも基本的にありました。別の尾根を見ると、たまに登っている人を見かけました。トレースからずれても、くるぶしまで雪が埋まる程度でそれほどではありませんでした。

要山を出発して振り返る
 他のみなさんは、なんで出発しない?
旧アライスキー場のリフト
 何回か行ったF川2さんによると、マニアの中では人気があったようですが、以前はあの斜面を多くの人が
11:40 ※晴れ間が出てきました
11:50 良い天気〜♪

11:55 (旧)リフト最高地点
 この手前で休憩し、先ほど追い抜かした別の人に抜かされる(山頂で二人は話していたので、同じパーティーの人だと)

(旧)リフト最高地点
11:55 妙高山が見えてきました(中央奥)
目指す山頂も見えてきました

 山頂少し手前には、多少アイスバーン化している所はありましたが、注意して登れば特に問題なく通過。
12:30 大毛無山山頂着(標高1429m)
 今シーズン初の山スキー山頂です。しかもリフトを使わず、うれしい。山頂は5畳程度の広さ(もう少し広いか?)

ピーク写真(追い抜かされていた人に撮ってもらって、今回のフルメンバー)※
山頂からのパノラマ

 さてさて、とりあえずは下る準備です。シールをスキー板から外そうとすると、両方の板の上部に雪が入り込んでいる。シールの粘着力というよりは、下手な歩き方によりシールに無理な力が加わってという可能性の方が高い。とりあえずは、一つ一つ記録、一つ一つ解決、しかない。

鉾ヶ岳
登ってきた標高1070からのルート、新井市街
下山はこっちの山
ピーク写真(自分)

12:55 出発
 F川2さんに、自分のカメラを渡して
 下ってすぐに気がつく、靴がゆるいままだ、締め直し、歩行モードも、滑降モードに変える。当たり意前のことですが、今まではおろそかにしていました。出だしは急で、横滑りなどをして下りましたが、それから先は「来て良かった〜♪」という感じの良い雪質。テレマークターンもどんどんできる。とてもうれしいです。

13:10 山頂直下の、快適な斜面を
滑ります
中途半端なテレマーク姿勢ですが滑る自分
滑ってくるF川さん、S木さん
滑るS木さん
13:15 ※
※ 華麗に滑るF川2さん

F川2さん、写真撮影ありがとうございます
快調な、K林さん
13:20 トラバース

13:20 B地点にて、大休憩
 天気も良いし、時間もあるし、林道わきで大休憩。F川さんより、暖かい紅茶をいただきました。
14:05 出発

自分はどうしてもターン弧が長くなってしまい
滑るS木さん
14:15 晴れて良かったです

 十分休んだし、出発です。あれ、先ほどより雪が重いです。先ほどより、日光を浴びたため? それとも標高が下がったため? 先ほどは、ほぼできたテレマークターンがまたもやできなくなってしまう。足の入れ替えがワンテンポ遅れてしまうのです。

F川2さん、決まってます
※ S木さん
※ F川さん
自分

K林さん
※ 滑ってきた道と、自分
14:35 このリフトが動いていた時もありました

 旧アライスキー場の施設が見えてきました。立派なものを作り過ぎて、買い手がいない。使わないのは惜しい気がします。この立派な建物と、人の気配のしない風景。
14:40 旧アライスキー場レストハウス

使わないのはもったいない建物(1)
使わないのはもったいない建物(2)
使わないのはもったいない建物(3)
使わないのはもったいない建物(4) 建設中?
使わないのはもったいない建物(5)
 日本じゃない気がする風景

15:05 A地点に戻る
 旧アライスキー場レストハウスに着いてから、右のビンディングが緩むようになりました。A地点までもうすぐ、だましだましで行ってしまおう。他の方よりも遅れましたが、なんとかついて行けました。

19日のトラックログ(赤:登り、黄:下り)
19日の行程のスピード/時刻のグラフ(縦軸:スピード、横軸:時刻)(区間1:登り、区間2:下り)

F川さんは、「参加が1日のみのS木さん」を駅まで送迎。残り3人は、A地点の近くでテント設営、スキー板を雪面に刺してテントの引き綱を固定。その後は、テントの近くに雪を掘って、簡易テーブルを作成。簡易テーブルに、各自つまみ、ビールなど持ち寄って、飲み会で、テントの中よりも、開放感があります。自分も持ってきた缶ビールを、でしたが、つめた位置が悪かったのか、缶から全て漏れていました。仕方なく、他の二人から少しビールをいただきました。ありがとうございました。しばらくして、F川さんも戻って、これからという時、陽がかぎって寒くなってきましたのでテントの中へ

2月20日 天気:晴れ
4:30 起床

 スキー板を雪面から外し、靴をセットしますと右のビンディングがおかしくなってまして、靴にセットすると、靴の左側にセットされてしまい、とても不安定です。ああでもない、こうでもないと、20分ほど出発を遅らせてしまいました。わかったことは、「前日おかしくなったビンディングですが(テントの設営時の空いた時間に直しておけば良かったのに、それをせず)、そのままテントの張り綱を固定するために、スキーの板を雪面に刺してしまった。その際にビンディングが雪の中に入ってしまったため、ただでさえ緩んでいたビンディングが凍り、靴の左側でないとセットできないようになってしまった」ということです。今回、他の人は皆、アルパインスキーで、テレマークは自分のみ、こういう用具についても詳しくならないと。
7:10 出発

無事、出発

 昨日、下ったコースを今度は登ります。

7:45 旧ゲレンデ脇を登る
7:50 正面に妙高山
登ってきたコースを振り返る

 先頭を行っていたF川さんが急に止まり、板を外し、シールにワックスをかけ始めました。自分としては、「シールにワックスは春スキーですることであり、まだまだそんな季節ではないのでは?」と思い、少し遅れ気味だったこともあり、ワックスはつけずにそのまま進みました。
8:10 休憩(高度計の標高425m)
 休憩をしていると、下からエンジン音がして、スノーモービル隊(10台ぐらい?)がやってきました。最後尾の人がこちらに声をかけてきて、こちらのルート行動予定など聞いて、「荒さないよう注意します」とのこと。あっという間にいなくなってしまう。このスキー場(旧)は、普通のお客も来ないし、スノーモービルにはもってこいの場所かもしれません。

8:50

9:15 休憩(高度計の標高765m)
 基本的に、スキー場脇を登りました。障害物がなく登りやすいと言えば登りやすいですが、その分登りが単調で変化がなく、疲れやすいともいえます。昨日の晩、あまりよく眠れなくてどうも疲れが…。
 トップを行くも、急な斜面が、後ろからはF川さんがピタッとついてくる。「今回は、訓練だと思って登れそうになくても登ってごらん」(昨日、K林さんからこんなことも言われたっけ)。トレースの跡を登った方がシールが効くか? この斜度だと自分には無理か? フォームもあるかもしれませんが、そもそも急な斜度に慣れてないのもあるかもしれません。ズルズルと落ちる。前日、注意を受けた後はズルズルと落ちることはなかったのですが…。斜め登降に切り替え登り切る。
 昨日、大休憩をした場所まで登る。K林さんはここまでで、下りるつもりだったようですが、F川さんが先に行っていたのでもう少し上まで上がる。
10:35 休憩(高度計の標高1065m)(K林さん、ここで待機)

休憩した場所から写真をとる

 K林さんは、「疲れたので、ここで待機する」とのこと。山頂には昨日行っているし…。自分も「待機する」と喉まで出かかったのですが、行ける所まで行ってみようと思い登りました。登り始めて、少しの所で、板が重くなって、まさかと思うとシールに雪がついている。

シールに雪がついている

 もうシールに雪がつく季節になったのか。先ほどF川さんがワックスをかけていた時にかければ良かったと思うも、時すでに遅し。このままではいくらなんでも登りずらいので、板を外しワックスをかける。でも、雪がついてしまった後はあまり効果がないようで、すぐに板が重くなる。ただでさえ、登りずらかった斜面がさらに登れなくなる。斜め登降に切り替える。先頭との距離がどんどん離れて行く。
 途中でF川さんが待ってくれている、一段上がった所で「待機する」とF川さんに言うものの、「登って〜」と言われて、やっぱり登ろうと思う。
12:05 小毛無山(高度計の標高1445m)(高度計の標高がずれています、すみません)
 大毛無山頂には昨日行ったので、その手前のピークで本日の登り終了。二人がもう戻ろうと思った頃、ようやく自分到着。

幅広い斜面を滑る
滑ってくるF川2さん
滑るF川さん
カメラをF川2さんに渡して
 滑る自分
(合成)魅力的な斜面

 テレマークターンができないことはないが、どうしてもターン弧が長くなる。後になって思い出す、この感じそういえば、「今はゲレンデではずいぶん短いターン弧で滑れるようになってきたけど、3年前くらいゲレンデでこうだった」。
 あともう少しでK林さんの待つレストハウスへという所で、転ぶ。起き上がるのに時間がかかり、さらに片方のストックがどこかへ行ってしまい、探すのに時間がかかる。無事、発見し、K林さんと合流するも、F川さんに心配かけたようで、すみません。転んだ時は、転んだことが下りている人にも分かっていると思っていましたが、ターン弧を長くするせいか、下から見えない方(フォールラインから左)まで行ってしまっていた。
12:40 B地点より少し上のレストハウス(K林さんと合流)

13:00 K林さん、復活
13:00 滑るF川さん

 それにしても、滑ってくる人を撮るのは難しい。サングラスをしているとカメラの液晶画面は見づらいし、あっという間に下りてくるし。滑ってくる人を撮るのは、もちろんこれが初めてではないですが、いまだにコツがわからない。いまだに「数打ちゃ、当たる」である。

13:05 ※雪質は、個人的には可もなく不可もなくというか、戸外にしては滑りやすい
※F川2さん
※ 棒立ち気味の自分
※ 自分(スピードが出ると、怖くなって後傾になることがあります)

 足の入れ替えがどうしても遅れる。解決策はなんだ? 

13:30 A地点着
 ゲレンデでは、まあまあ滑れるようになってきたが、ゲレンデ外は様々な条件があり、まだまだ思うように行かない。「テレマーカーはテレマークターンをするように」と他の方から言われ(わかってます)、着いた頃はバテバテ。

20日のおおよその行程(手書き)(登り:赤、下り:黄)
電池の残量が少なかったので、この日はGPSのスイッチを入れませんでした。

14:05 出発
16:20 上里SA

 私としまして、今回参加してよかったです。個人的には、スキーをしている以上、こういった廃止になったスキー場に一度は行ってみるべきだと思います。

今回の動画(それほどでもないです)

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