黒部五郎周遊沢旅

2010年8月8−11日(前夜発)

L:F川さん、メンバー:N方さん、自分

 昨年のリベンジです。このコースは下の位置図に示したように、双六谷(九朗衛門沢)と赤木沢の二つの沢を行く計画です。4泊4日(+予備日1日)ということで、今回は今まで以上に軽量化に力を入れました。アルプスの3000m級の沢は初めてです。

今回の山行の大まかな位置図
(赤:沢、黄:登山道)共に手書き


8月7日
20:15 調布駅発
 お盆ということで、「高速はとんでもない渋滞が…」と戦々恐々でしたが、特に渋滞はなく無事通過。

8月8日
天気:曇り時々晴れ
0:05 とある所の道の駅
5:00 起床
5:20 道の駅出発
6:00 林道ゲート着(下の8日の位置図でAだと思います)
 昨年行った時は、ゲートが双六ダム近くで閉まっていましたが、今回はさらに上流まで車で行けました。朝食を取って出発です。
6:55 出発
 昨年見事な滝だった所が、今年は目立たない滝になっていました。昨年よりは、水量が少ないようです。

7:45 中ノ俣川との二俣手前

7:55 中ノ俣川との二俣(下の8日の位置図でB)(標高1000m)
 最近、軽量化ができなくて失敗することが多いので、今回はつまみも、衣類も、行動食も、夕食も極端に減らしました。その甲斐あってか、昨年ほど荷物の重さを感じません。でも、衣類は少し減らしすぎました。衣類はリーダーから長袖シャツを借りました。シュラフカバー+雨具+ファイントラック下着(半袖、トランクス)+山用下着(長袖、タイツ)+「釣り師が良く着るようなベスト」では濡れたりしなければ問題ないですが、どれか濡れたりして乾かないと寒くて問題のようです。
9:05 標高1192mの取水関(標高1190m)
 ゲートがあって一般車は入れないものの、ここまでは車道が通っていました。ここより先は登山道になります。出発して4、5分後の草が生い茂っている所で、先頭にいたリーダーが何やら動物がいたとのことで、何だろうと思った所、6mほど先に「熊」でした。襲ってくる様子もないので、とりあえず引き返しましたが、草が生い茂っている所なのでクマが去ったかどうか確信が持てません。自分がクマ鈴を持っていたので、それを大きく鳴らしながらゆっくりと通過。
9:35 小倉谷との二俣・登山道を左へ(下の8日の位置図でC)
 昨年この登山道に気がつかず藪こぎをして時間のロスをしてしまいましたが、今年はきちんと対応です。登山道と言えば登山道ですが、いろんな所で崩壊していて、沢屋さんやクライマー以外は、つまり一般登山者は通行しない方がいいです。
11:00 入渓地点(下の8日の位置図でD)

入渓地点(吊橋のある)

 入渓地点ですが、「入渓地点=打込谷出合」とガイドの本にありますが、打込谷出合はもう少し奥で、吊橋のある入渓地点は打込谷出合よりもう少し手前、下の8日の位置図の地点Dです。昨年はこの場所からもう進むのが困難だったと記憶しております。沢装備になって、行動食をとって出発です。
11:40 出発
 入渓してから、センズ谷までは大岩と淵、ゴルジュの連続です。双六谷に流れ込む支流に大きな滝が見えるものの、この区間に登る大きな滝はありません。沢の右に渡って、また左に渡ってを繰り返します。今回、この区間の水温はぬるくもなく冷たくもなく、その中間といった感じで、深さは70%ひざ下、27%ひざ以上腰下、3%腰上だと思います(あくまでこの時の水量、及び自分の背で)。流れの強さは、緩くもなく強くもなく基本的に普通のイメージです。といっても当然、沢の中でも安全で渡りやすい所を渡った結果がこれですから、実際の沢の平均値はもっと深く急です。当然ですが、渡るよりも巻いた方が簡単な所は巻くこともありました。
12:05 打込谷との二俣

12:07 ゴルジュと大岩
12:45 小滝、大岩、淵(休憩)
 (高度計の標高1410m)
13:00 大岩
渡渉

 水流沿いを進むだけが沢登りでなく、当然水がない所を進んだ方が簡単なら、そちらを進んだ方がいいわけで、川原歩きも多くの場所でありました。ガイドブックには「渡渉、丸木渡り、ショルダー、なんでもありの沢」とありましたが、丸木ですからあったりなかったりなのでしょう、丸木渡りはほとんどありませんでした。ショルダーは、自分は一度もしませんでした。リーダーは1、2度したでしょうか? ショルダーという技術に好き嫌いはあるにせよ、ショルダーをしなければ進めない沢ではありません。

13:45 川原歩きも多くの場所でありました
14:00 スクラム渡渉をするリーダーとN方さん
14:22 ゴルジュ、大岩、淵
14:28 問題の場所(1)
問題の場所(2)
 スクラムするリーダーとN方さん
問題の場所(3)
 自分が一瞬、流された場所

 基本的に腰下の渡渉が続き、自分でも慣れてきたかな、と思った頃、落とし穴が来ました。自分でも油断していたかもしれません、渡渉の時、他の二方はスクラムをし、自分のみ一人で渡渉し、それで問題なく行けてました。上の問題の場所で自分のみ4−5m上流を渡渉してました(上写真・自分が一瞬、流された場所)。右に渡渉する所で、川の途中まで来て深くなる所で一瞬(0.2秒くらい)体が流されました。次の瞬間、「この岩」の岩を両手でつかんでいたのでいたので、結果的に何の問題もなかったですが、立派な「ヒヤリ・ハッと」です。さらに、この場所で流されただけで済むならまだいいのですが、その下に急流な所が来ているので、流されてもいい場所ではないのです。岩に邪魔されて深く急流な場面が見づらかったというのもありますが、注意してれば当然気がつく所です。帰る時車の中でN方さんから、「流されないようにするには、一度流された経験をすることだ」とのようなことを言われる。救われた気がしますが、絶対「ヒヤリ・ハット」で済んだようにしておかなければ。後で検証できるように、この部分の写真を撮っておきました。
14:45 センズ谷との二俣(高度計で標高1520m)

センズ谷との二俣を過ぎた後
N方さん、今回はいろいろとありがとうございます

 センズ谷との二俣を過ぎた後、渓相は急に変り、簡単な川原歩きとなりました。
15:05 下抜戸広河原(C1)(下の8日の位置図でE)(高度計で標高1555m)

テン場である、下抜戸広河原
テン場写真

 タ―プ設営、薪集め。薪は対岸の方に多くあり、集めるために一々渡渉。だいぶ集まり、「これくらい集めれば」と思ったものの、「乾いていて、簡単に燃えるからこれでは足らない、すぐなくなってしまう」なるほど、そういうこともあるのか。せっかく着ていた服が乾いてきたが、もう一度渡渉。本日の夕飯は自分の担当、軽量化ということで、「炊きごみご飯+味噌汁+お漬物」まるで朝食並みでした。つまみがあるから助かったものの、これではいけません。試行錯誤あるのみです。基本的に、山のテント生活というのは、(食材が腐るので)初日が豪勢でその後、どんどんさみしくなっていくものですが、今回はその逆で初日が一番さみしく、2日目三食丼、3日目マーボナスと、なぜか日を追うことに豪勢に
 夜に小雨が降るものの、大勢に影響なし

8月8日の 大まかな位置図


8月9日
天気:曇り時々晴れ
4:50 起床
6:35 出発
 C1を出発後、再び大岩と淵の風景に

6:55 支沢の滝、この滝も遠目に見るだけで、横を通り過ぎました。この支沢は下の位置図で、C1出発後最初に出ている黒部五郎山頂からの支沢だと思います。
同じく6:55 谷は大きく左に曲がり
6:58 石伝いに渡渉
7:20 沢の上を行ったって構わない
7:22 きれいな淵と滝

 沢に光が入る、とてもきれい。確かに増水しなければ雨でも沢は行けるが、光が当たると当たらないでは沢の風景は全く違う。せっかくの名渓に行っても晴れなければ良さは半減というのは否めない。黄色の石などは、光の当たり方によって黄金色になる。
7:50 高度計の標高で1610m地点で休憩

8:05 この滝も支沢からの滝で、横を通り過ぎるだけです。

 8:05の支沢滝は、下の9日大まかな位置図の2番目の支沢だと思います。

8:20 大岩とゴルジュ
8:30 キンチヂミ この後N方さんは
遠くからの写真がないのですが、時間的に8時20分の写真の赤矢印で示した辺りがキンチヂミでは?

 キンチヂミです。右を、岩陰まで進んで方向転換して、上の写真の岩を登ります。まず、トップで空身でリーダーが、ショルダーでないにしろ自分が手で作った足場を利用して上へ、次は自分、がんばって荷物を背負ったまま、登ります。ショルダー等は利用せず、進めです。が、3,4手進んでこれを登れば上に上がれるのですがその一手が戸惑います。半ば強引に(ひょっとして手伝ってもらた?)倒れこむように上へ。最後、N方さん、空身で登るも、やはり自分の迷った所が進めなくて、次の瞬間、水の中へ、水はだいぶ冷たかったようです。
 ガイド本によると、キンチヂミ周辺にスノーブリッジが二つとありましたが、今回はスノーブリッジ(雪渓)はキンチヂミ周辺にはありませんでした。
9:00 双六谷との二俣(下の9日の位置図でF)(高度計の標高1700m)

9:38 七ツ釜?

9:52 ここで休憩、左にルンゼ(岩場にある急峻で狭い溝状・谷状の地形)
(山と渓谷社・アルパインクライミング)より
 ルンゼという名前は知っていましたが意味は知りませんでした、失礼
左にルンゼ
赤矢印を示した辺りが下のロープを出したところです

 左のルンゼを登ります。一人一人、間隔をおいて、上から落石が来ることもあるので、上から目を離さないように

10:10 ロープを出して通過

 ロープを出して通過、自分はタイブロックで登りました。このタイブロックという道具がどうも苦手で、タイブロックを上げるのに両手を使わなければ上げられないし(使い方違う?)、上げないと上に進めないし、つづら岩トレとかで訓練したいです。次に課題を残したにせよ、とりあえずは無事通過。最後にリーダーが上がってきて、ロープ回収。手の空いている自分がロープ回収です、さっきのタイブロックの動揺が残りつつも、ロープを束ねる。さらに、少し上がった所で左に巻くことに、この巻くというのが未だに苦手で以前よりは上達しましたが一々緊張。巻く時に判断となる「踏み跡」も、自信持って踏み跡ありますと言えないのが多い。ある程度巻いた所で、懸垂で下りることに、さっき束ねたロープを出すと、「ロープはぐちゃぐちゃ」でした。平らなテラスから懸垂するのならまだしも、こういった笹藪の中で懸垂するとなると、ロープがきちんと束ねられていないと非常に邪魔。前日の渡渉ヒヤリハットなどはある意味次につながるミス。でも、今回のは、クライミングをして初心者しか許されない基本的なミス。今度こそ、毎日、ロープを束ねる練習をして、劣悪な環境下においてもきれいにたためるようになります。次に、懸垂下降ですが、基本的にできるのですが、ちょっと木があって進行を妨げたりされると、とたんに完全に把握していない所が現れてしまうのか、本当に理解しているならば木があっても腰は高くならないはず。ここで自分は精神的にも、体力的にもずいぶん消耗。
 以下ロープ写真は、山行後、リーダーの巻いたのを左写真からほどいたものです。

巻き終わったら端を折り返し、そこにロープを巻く?
 自分の今まで考えていたのと違う。
折り返したロープを巻くのではないのか?
ロープを巻き、結んだ所 さらに8の字で、末端処理


11:50 高度計の標高1970m地点で休憩
 この頃、疲れてきていたのか、落石を落とした時、すぐに「ラク!」の声が出ない。「落石を落とした時はラクと言う」ということを知らないわけがないのですが…
13:05 高度計の標高2220m付近で休憩
 ほぼ黒部五郎のテン場に至るまで、沢がたは存在し続け、水は枯れることなく流れていました。テン場を過ぎればすぐに、黒部五郎の小屋です。
13:30 黒部五郎小屋(下の9日の位置図でG)

黒部五郎の小屋

 小屋を出て少しの所で沢がたに入り、五郎沢下降となりました。途中から大岩等出てきましたが、特に通過に困難な所などなく、懸垂などで下りる必要もなかったです。ただ、下降の最中思ったのですが、下降の際、足の置き方は丁寧に、登りで通用した足の運び方がそのまま通用しません。登りよりも丁寧にしないと、滑ったり痛みが走ったりします。五郎沢は五郎小屋からの生活排水がだいぶありそうなので、五郎沢の支沢に移動してそこを本日のテン場としました。
14:55 この日のテン場(C2)(下の9日の位置図でH)
 薪などはそこそこありました。でも、ここで他に泊るパーティーがいないだけかもしれません。この日は疲れていたので、夕食後、少ししたら先に休みました。

8月9日の 大まかな位置図


8月10日
天気:曇り後雨
4:40 起床

テン場の風景
焚き火、この日は三脚を使わずに直に

6:30 出発
6:55 黒部川との二俣(下の10日の位置図でI)

黒部川、正面は北ノ俣岳

 今回の通行区間での黒部川は穏やかでした。右に左に時々渡渉しながら、黒部川を進みます。黒部川との二俣付近から、先行パーティー現れる、ヘルメットせず、日帰り装備の人たち、しばらく並走する。
7:05 赤木沢手前で休憩(高度計の標高2005m)

来た道を振り返る
黒部五郎岳
休憩

7:55 赤木沢との出合(下の10日の位置図でJ)

赤木沢との出合
 岩魚止の滝・上を行くN方さん

 いよいよ赤木沢との出合です。出だしから「岩魚止の滝」です。手前の淵をN方さんは右をへつりました。N方さんから「泳ぎで」と言われたので、N方さんがへつったすぐ下のルートを首まで水につかりながらつかめるホールドに手を伸ばし突破しました。無事突破ですが、N方さんは岩等につかまらず「平泳ぎ」など泳ぎを期待しての発言だったようで、自分は確かに首まで水が浸かりながら淵を突破したのですが、そういうことだったのですか。実は自分そっちの「平泳ぎ」等はまるで経験がなく、こっちの方が確実だと思うので、思わず、経験のある安易な方に解釈してしまいました。寒い、さらに、出合いに来るまではお日様が出ていたのですが、この後、曇ってしまいました。

8:05 陽がさしていればもっときれいな風景だと
 真ん中に写っているのは自分です。釣り用ベストは似合ってないかもしれません。でも、小物を入れるのに便利なんです。

 この頃N方さん、足を痛めて、遅れがちになるもその後無事回復。

8:10 2段20mの滝 右を登りました
8:15 ナメ滝(陽がさしていれば…)

8:18 ウマ沢との二俣

8:23 先行パーティーと4段の滝
4段の滝の下部
8:25 4段の滝の上部

 上連続する滝の、上部の滝は左を巻きました。確かに、左にも踏み跡はあり、通過できないことはないですが、その後右を行っていた上写真の先行パーティーの方がはるかに楽そうでした。右をお勧めします。

8:30 このナメ滝は右を行きました
8:40 このナメ滝も右を
8:47 稜線見えだす
8:53 小滝(どっかの国の浴場みたい?)
8:57 倒木と稜線
 倒木の様子が面白かったので
9:02 ナメ滝の連続

9:10 休憩(高度計の標高2150m)

9:10 休憩した地点の脇に咲いてましたニッコウキスゲ
9:10 これは水を浴びながら登ったと思うのですが
9:28 海外の風景みたいな風景です
9:32 大滝(小滝を登った所から撮る)

 この大滝では、「小滝を登って左側辺りから巻けばどうかな」と思ってましたが、実際は小滝は登らずに下から右を巻くのが正解のようです。自分は「巻き始め」の場所を設定するのがとても苦手です。この巻きはだいぶきつい巻きでした。巻きがほぼ終わって、最後のトラバースが難しく見えましたが近づいてみると簡単でした。

9:43 滝の落ち口に出て、上から大滝を見降ろす
9:43 右を行ったと思います
上の43分を上がった所にモウセンゴケ(大滝のトラバースにもありました)、ある所にはあるみたいです。

9:50 二万五千図の2237m地点の二俣

10:04 小さな噴水(冷たくておいしかったです)。

 この頃、苔のついた岩を歩くのが多くなりました。
10:12 水を汲む(その上部水枯れる)+休憩(高度計の標高2445m)

10:12 稜線が近づいてきました
10:30 今年も会えましたチングルマ
10:35 点々と高山植物が咲いている脇を、どちらかというと右方向に進む

 登山道と思しき所に出たが、どうもおかしい。広さは十分な登山道なのですが、人が通るにしては荒れている。「広い沢がたに過ぎないのでは?」ということで、さらに右に行くと、雪渓が現れ、登山道が現れました。

10:51 雪渓が出てくる
10:51 稜線まであと少し

10:55 登山道(下の10日の位置図でK)(高度計の標高2445m)
 無事登山道到着。登山道にいた人たちからは不審がられ「何の調査ですか?」と聞かれる。「沢登りなんですよ」と答えるN方さん。知らない人からすれば、びっくりするかもしれない。N方さんは渓流タビなので、ここでアプローチシューズに履き替える。自分とリーダーはそのまま渓流シューズ。当初予定では、ここから南西に中ノ俣川を下降する予定でした。しかし、、これから天候が悪化しそうなのと、登山道から中ノ俣川に下りる出だしが難しいので、偵察に行ったリーダーが、「良さそうもないので、北ノ俣避難小屋まで行き、そこから中ノ俣川に下降しよう」ということになりました。
11:20 出発
 登山道に出たという油断からか、現れるはずの赤木岳がなかなか現れません。地図をきちんと見ていればわかることなのですが、油断としか言いようがありません。ここらへんかと思うも山頂の人工物何もなし(赤木岳は特に道標などない山のようです)。それにしても登っては下り、登っては下り、の連続でした。ここらへんかと思った所が実は赤木岳だったようで、結局素通りしてしまいました。
12:10 休憩(高度計nの標高2555m)ここから雨が降ってくる。
12:40 北ノ俣岳(下の10日の位置図でL)(標高2661.2m)
 カメラを撮ってもらう際、シャーペンを落としてしまいまして、その後の記録はカメラと、小屋で一時的にN方さんに借りたのみです。ひもで結ぶ等、工夫が必要なのかもしれません。

何はともあれ、ピーク写真

 雨は一時的におさまったものの、再び降り出しました。エアリア(登山地図)によると、北ノ俣岳から避難小屋まで30分とのことなのですが、30分たっても避難小屋のひの字も現れません。この30分という数字はどこから出てきたか、実は自分がエアリアを2枚に貼り合わせていまして、地図を貼り合わせたため重なった部分でコースタイムがずれてしまっていて、実際は1時間10分なのですが、つまりは

見やすくなると思って、地図と地図を貼り合わせたら

ということなのです。30分というのは貼り合わせた部分で見えませんが、湿地帯からのコースタイムなのでした。後から、考えれば何やっているんだか、ですがその時は大まじめで
13:50 北ノ俣避難小屋着(下の10日の位置図でM)
 予定では、避難小屋から沢を下降する予定でした、ですが雨が本降りです。小屋の中に入らず、入り口で雨宿りしながら雨がおさまるのを待ちましたが、雨はやみません。15時になっても止まないので、沢下降をあきらめ、登山道を下山、本日はこの避難小屋に泊ることが決定となりました。沢を下りれば、車を止めてある所に下りられるのですが、(登山道を使うと下山した所からタクシーで車の止めてある所まで行かなければなりません)、仕方ないです。避難小屋には一人先客がいました、お盆の盛期なのでまだ来るかなと思いましたが、他の方は来ませんでした。10人収容とありましたが10人だとおそらく足の踏み場もないと思います。

降りやまない雨
8月10日の 大まかな位置図

リーダーが天気図を取ると、台風が近づいており、朝のうちは何とかなりそうですが、その後はおそらく雨だろうとのこと。雨が本降りになって、タクシーが(車の止めてある山奥まで)入れなくなる怖れがあるので、明日の朝は早めに帰ろうということに。18時頃から雨はやみました。


8月11日
天気:曇り時々雨
4:00 起床

北ノ俣避難小屋
 思っていたよりは快適でした

5:20 出発
 道はぬかるんでいて歩きずらい。ここら辺は湿地帯が多く、そこを歩くのだから仕方ないが、傾斜がつくととても滑りやすい。登山道が水の通り道になって削られ、さらにその脇に新しく登山道ができている所が多い。歩いている時はそうでもないですが、休憩すると途端に虫が寄ってくる。
6:00 寺地山

寺地山山頂、大展望とエアリアには書いてあるもののガスのため展望なし
眺めのよくなる時もありました

 途中、7−8m先でガサガサという音、8日のこともあり、姿こそ見えなかったですが、クマを疑い、クマ鈴を出す。先頭を行って、後ろからメンバーが来なかった時などあると心強い。最後の下りは急、登山道が笹に覆われ滑りやすい、はやる気を抑えて慎重に歩く。
8:10 飛越トンネル(車道)着・発(ヒッチ)

無事下山です。
飛越トンネル

 車を停めた場所まで歩いていたら日が暮れてしまいますので、まずはタクシーを呼ぶことを考えました。しかし、連絡先がわかりません。下山口のどこかにタクシーの案内板等ないか探しましたが、そういったものはありません。さて、どうしようかと考えていると、道路わきに一台の車が停まっていました。「あの人に、教えてもらおう」「運良ければ、あの人にヒッチで乗せてもらおう」ということでN方さんが交渉に行ったところ、なんと乗せていただけることになりました。いくらなんでも汚れたこの格好で乗るわけにはいかないので「雨具を着て」車のシートが汚れないようにしました。乗せていただいたのは、50代の女性(一人)でしょうか、よくこの道を通るとのことです。さらに、自分たちが車を停めた所はアスファルトでないただの林道なので、そんな所まで行っていただくわけにはいかない、途中までで構いませんということで、ヒッチなのですから当然です。
9:00 たぶん国道484と471の合流点
 乗せてくれた方にお礼を言い、分かれる。コンビニでタクシーの連絡先を聞き、連絡。

コンビニ

9:32 出発(タクシー)
9:55 林道ゲート着
 雨が降ると厄介なので、虫も車内に入ってくるので、雨が降らないうちに出発。片付け等は別の場所で
10:00 林道ゲート発
11:00 温泉
 湯船を出た後、油断したのか、自分は出口とは逆の方へ行ってしまいました。別の待合室でした。
12:10 温泉を出発
 帰りもそれほどの渋滞はなく、無事帰れました。
17:00 荻窪駅着着

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