鶏冠谷右俣

2010年7月19日(前夜発)
L:K林さん、メンバー:N方さん、O庭さん、自分

 今シーズン初の沢:天気が何とも言えなかったり、天気はまあまあでも自分の方に別の都合があったりで、なかなか沢に行けず、これが今シーズン初の沢になりました(沢自体にはトレーニングで行ってましたが、沢遡行は今シーズン初という意味で、です)。とりあえず、最初の1本が無事、行けて一安心。

7月18日
21:41 高尾駅発→21:49 相模湖駅着
21:55 相模湖駅発(リーダーの車)→23:30 西沢渓谷入口近くの道の駅(仮眠)

今回、山行のおおまかな位置(赤線・手書き)
 (図1)


7月19日
天気:晴れ時々曇り
5:30 起床

道の駅から見える、本日登る山

 暑いと思っていたら、明け方はだいぶ冷えて、寝ていた所が風の通り道にもなっていて、半袖ファイントラック下着+長袖の山シャツ+シュラフカバーでは寒かったです。
6:35 駐車場出発
7:10 入渓地点着(沢装備に)
 さあ、入渓です。が、急にトイレに行きたくなり、用を済ましている内に、他の方よりも遅れを取る。シーズン初の沢だし、最初は一つ一つ確認と行きたい所ですが、そんな余裕もなし。今回から、GPSを沢に持っていくことをやめ、代わりに遡行図を書くようにしました。理由は、
1.確かに沢の入口と出口は面白いトラックログが取れるが、あとは沢の中にいるのだから沢に沿って行くのは当然で、わざわざGPSを持っていく意味がない。沢の中はあまりよい精度で衛星を捕捉できず、仮に沢を外して高巻きしたとしてもそれがトラックログに反映されない。
2.高度計付きの腕時計を買ったので、その高度情報を記入すればおおよその位置は記録できる。
3.軽量化。
今回は、「脱GPS」として初めての山行で、(試行錯誤の最中なので)うまくいかない所も多かったですが、長い目で見れば、こっちの方が正しいと思います。

7:35 入渓地点発
7:45 鶏冠谷出合(標高1160m)

鶏冠谷出合:右が鶏冠谷です

 出合から、1時間ほどは基本的に薄暗い沢です。カメラを取りだすも、いちいちフラッシュがたかれる。この前カメラをいろいろいじくった時に、設定も変えてしまったのでしょうか。そもそも出だしは薄暗い沢なのですが、ここまでフラッシュがたかれるものか? とも思う。「傾斜のある岩に足を置いてみる、これくらいなら滑らないか」、「水の冷たさはこれくらいか」等、今シーズン初めての沢なので、一つ一つ確認です。

7:55 とりあえず小滝
8:00 6m(?)魚止めの滝 右を巻く

 魚止めの滝は右を巻きました、ですが、1か所のみ残置ロープがあるものの、通過しずらい所がありまして、通過に時間がかかってしまいました。といっても、時間がかかっていたのは、自分だけで他の方は案外簡単に通過していました。おそらくは自分が入渓したてだったので「目が慣れていなかった、体が慣れていなかった」のだと思います。あとは、苦手ムーブとか。

8:05 2段4m(?)の滝 左を行く

 GPSやめ、遡行図記録と思ったものの、慣れていない所が多く、どこまで記入するかも試行錯誤中で、他の人より遅れを取る。休憩の時とかに、ざっとまとめればいいという手も予想できますが、あまり記憶力に自信がないので…

8:35 2段ナメ滝 右を行ったと思います
8:40 小滝2m 右を木を使いながら通過

 小滝2mは木の右を、木を使いながら通過、沢登りルート120より「2007年の台風の被害をかなり受け、両岸の立ち木が根こそぎ倒され」とありますが、倒木の多い沢でした。

8:45 逆さくの字の滝 下部

 逆さくの字の滝は、下部は右を巻き、上部は滝の右側を登りました。上部のみロープを出していただきまして、自分はクレムヘイストで登りました。ロープで滝登りは、一つ一つ確認でしたが、(後からすれば)とりわけ難しい所はありませんでした。

逆さくの字の滝 上部
9:15 右:「逆さくの字の滝」を登るO庭さん
     左:ビレイするリーダー

9:35 左に1:4の支沢

9:40 4mの滝 確か左を行ったと

9:40 4mの滝はそれほど記憶にないし、メモも取り忘れているので、それほど難しくなかったと思います。
9:50 二俣着(標高1485m付近、下の図2で下から2番目の赤まるの位置)・休憩

休憩

 二俣に着くと、「逆さくの字の滝」で先行しているのが見えた3人パーティーに追いつきました。沢の中では、他の人たちには会いませんでした。
10:10 二俣発
 二俣を出てすぐ上の滝は、左から大高巻きをしました。下りの傾斜のある所で、自分はどうしても後ろを向いて降りる癖がありますが、確かにそれは一般論として正しいですが、前を向いて降りた方が落石の危険など少ない場合もあり、「常に後ろ向き」ではなく、周囲の状況をよく見て、のようです。

10:30 大高巻きをして、下りた後すぐの、5m滝
下りた後すぐの、5m滝は、右から木を使って、登りました

 下りた後すぐの5m滝は、左から行けそうだったのでルートを探してみましたが、やっぱり難しそうだったので、結局右から木を使って登りました。

10:50 木を使って登った滝のすぐ上にまた滝がありました。

 10時50分の滝は左を巻きました。この辺りで先行パーティーを追い抜かしました。

10:57 3m滝 右を行ったと。
11:10 8m(?)の滝
8m(?)の滝を登るO庭さん

 「沢登りルート120」の宗像さんの遡行図を見ると30mの滝とありますが、(自分の8mは少し反省していますが)30mはないと思います。右から行くと少し水をかぶりますが、左よりは簡単のようです。K林さんのみ、左から、先に登ったN方さんよりお助け紐を出してもらって登っていました。滝の上には良い支点になるものがなく、少しくらい濡れても右をお勧めします。
11:24 1:5の支沢(標高1625m)

11:30 ナメ滝
11:35 ナメ滝

 11時半頃からナメ滝が多く出だしました。確かにきれいでしたけど、倒木が多いせいか、すごいきれいというほどでもなかったです。ナメ滝は曇ると良さが半減するので、曇りのときに鶏冠右俣に来ても、低い評価になるでしょう。

11:40 休憩

休憩

 平らな所で休憩です。ひょっとして幕営適地?と思い周囲を見渡しましたが、沢の脇は平らでテントを張れるスペースはあるものの、増水したら完全にアウトですし、少し高いところは、張れないことはないですけど、傾斜があり快適ではないでしょう。「休憩適地」程度です。
11:55 出発
 出発してすぐ、右に支沢

12:00 ナメ滝の連続(1) 右を登る
12:02 この写真は何が言いたいかわかりません。悪くはないので、載せますが、たくさん撮っていると、一枚ぐらいはこういうのも?
12:05 ナメ滝の連続(2) 右を登る
12:10 ナメ滝の連続(3)

12:11 1:3の支沢(標高1760m)

12:13 ナメ滝の連続(4)
12:15 ナメ滝の連続(5)
 これはナメ滝にもならないか?

12:23 右に支沢(標高1830m)

12:25 大滝の見える二俣

 大滝のある左の沢に入らずに、右の沢に入ります。
12:40 水を汲む(標高1860m付近)
 しばらくは沢に戻ったり外れたりしながら、少し右寄りに登山道合流を目指しました。藪は濃くなく、鹿のふんが1mおきくらいに落ちており(腐らないのかな)(でも鹿の姿は見えず)、けもの道を登ったり外れたりしました。今回、試験的に、「ファイントラックの下着+長袖山シャツ+つり人によく見られる小物入れのある上着(正式名称がわかりません)」で登っていましたが、沢から離れるとさすがに暑いです。その他、リストバンドをしていたので、まず初めにリストバンドを外しまして暑さをしのぎました。水を汲んだ時点でリストバンドの世話になるようなことはないのですから、次回から水を汲んだ時に外すようにします。思ったよりも登山道は遠かったですが、特にバテることもなく、平らな所が出てきて無事登山道合流です。
13:15 登山道(標高2020m付近)
 暑いうえにもう藪はないので、長袖山シャツは脱いで、他の沢装備も外して、下山開始です。

今回の山行のおおよその位置(図2)
 一番下赤まる:鶏冠谷出合(標高1160m)
 その上の赤まる:二俣(標高1485m付近)
 その上の赤まる:水を汲んだ(標高1860m付近)
 一番上の赤まる:登山道(標高2020m付近)

13:40 出発
14:00 近丸新道との分岐(標高1869m)
 下りは、ほぼ休むことなく西沢山荘まで行ってしまいました。鹿には出会いませんでしたが、鹿が木の皮を食べた跡は、そこら中にありました。鹿との関係は不明ですが途中の場所で、笹が一面枯死している個所がありました。
15:10 西沢山荘
15:30 駐車場着
 温泉に行く予定でしたが、渋滞がありそうなので寄り道せずに帰ります。
15:50 駐車場発―大渋滞―19:30 相模湖駅着

大滝と自分


(1)ストック(1本)を持っていったが、やはり必要ない。昨年も深瀬ウォーター講習で使い、その後の山行に持っていったが使わなかった。藪こぎの時など邪魔。実際の山行で深瀬さんはどのように使っているのだろう。少なくとも、鶏冠谷右俣には必要ないし、持っていかない方が良い。
(2)遡行図を描いた。自分で評価すると、100点満点で60点、お話にならないものではないが、「鈴蘭山の会」の鶏冠谷右俣の遡行図、としては出したくない。次につながるだけのことはしたけど、とても会の遡行図として出せない。次回は、沢を出てから、山を出てから、家に帰ってから、とにかく早めに(パソコンで描くなど後回し)描くようにしたい。
(3)今回、7月の中旬にようやくシーズン初となるなど沢に行くのが遅れてしまった。来季は、少しくらい楽しめなくても(最初の1本のみ)天気が悪くても行ける沢を自分で調べておいて、早めに「シーズン初」ができるようにしたい。いや、します。

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