体験リーダー山行 神楽峰?

2010年3月28日

リーダー:自分、メンバー:N方さん

 今回は社会人で山に行ってから、初の山スキーリーダーでした。山スキーこそ行ってますが、基本的にメンバーばかりで、リーダーは全然やっていません。ほんの短い一部でもいいから、リーダーというものをしてみたいと思い、リフトでかなりの高さまで上がり、しかも土地勘のある神楽峰を、体験リーダーの場所に選びました。
 沢に続き、初リーダーでしたが、沢ならすぐ近くに丹沢・奥多摩などありますが、山スキーは丹沢・奥多摩でやろうとすると大雪の直後くらいしか無理なので、どうしても高速道路・新幹線を利用することとなります。同じリーダー訓練でも山スキーの方が遠くまで行って、短時間で終わって帰ることになるのです。同行していただいたN方さんに、感謝というより他ありません。

今回の山行の大まかな図(赤:シールをつけて、黄:シールを外して、オレンジ:ゲレンデ)


天気:曇り(午後ガス)

8:04 東京駅発
 N方さんには「集合場所は、東京駅の中でもチケット渡し場所である中央改札口でお願いします」と連絡したのに、肝心の自分が八重洲中央口としか記憶しておらず、N方さんはすぐ近くにいたのですが独り相撲をしてしまいました。意識しなくていいのに、変にリーダーを意識して、空回りが多かったかもしれません。
 新幹線はよく利用するのですが、いつも自由席ばかりで、指定席は自分の記憶が確かなら予約するのは初めてでしょうか。理由は、安いというより、ガラガラでないと席に座れなかったのです。他人が怖くて、隣に誰もいないと座れませんでした。最近ようやく人が隣に座っている車両の中でも座れるようになってきまして、今度から指定席も利用するかもしれません。
9:34 越後湯沢駅着
9:40 越後湯沢駅発(バス)
 バスに乗ろうとした時、何かがないことに気がつく。スキー靴を置いたまま、列を進んでました。普段ならあり得ないことですが、リーダーのプレッシャーでしょうか。無事、スキー靴を回収し、バスへ。
10:05 かぐら・みつまたスキー場(バス停)
10:50 ロープウエーに乗る
 ロープウエーを乗って、リフトに乗って、ゴンドラ手前の「神楽の中では急なサンシャインコース(だと思う)」です。ここを日帰り装備を背負って、テレマークターンできたら、「自分も少しは自信を」と思うが順調に行きつつも「ここを無事通過できればもう後は」というところで転んでしまう。
11:40 第5リフトを下りる

第5リフトを下りる

 シールをつける間にも、ぞろぞろと登っていく人たちがいました。時期的にも悪くないし、本日の天気も登れないほど悪くないし、いい意味でも悪い意味でも「ちょっと、上まで」の気分でで、行ける状況でした。
11:55 シールをつけて出発
 山スキーの魅力の一つに、「誰も滑ってない静かなところを行ける」がありますが、今回の神楽は、リフトを下りた地点から神楽峰まで幅1mの明瞭なトレースがあり、シールを使わなくてもツボ足で行っている人も多かったです。訓練のためと敢えて、トレースを外して登りましたが、N方さんに申し訳なくて仕方がなかったです。

神楽峰はあれだ(実は、偽ピーク)、あそこまで行こう。

 前回、赤倉と同じく、もう冬装備だとちょっと暑い感じです、手袋は外側一枚ので大丈夫。左に行けば神楽峰だ。そうか、予定通り中尾根に行くには神楽峰まで行ってわずかに下り、また登って中尾根の上部に行くことが必要なのでした。なんか計画としてあまり良くないです。それでも、初志貫徹、「天候悪化、避けられない事態」など除けば計画通りのルートを行きたい。ここを登って、またすぐ下りる、しかもこれくらいのアップダウンなら、シールをつけたままの方がいい。「申し訳ないN方さん」など思いながら登っていたら、地図を見てきちんと現在地を確認するよりも、「この上がった所が山頂であってほしい」という思い込みが強くなってしまいました。
12:25 神楽峰(手前を山頂と思ってしまう)
 読図は、前から苦手でしたが、沢では少しずつ読めるようになってきました。が、雪山は沢より難しい、雪がある分、地形が読みづらい。リーダーですからトップを行き、地図を読まなければいけないわけで、薄々、気が付いていたけど、山スキーでの、読図能力は素人の域を出ていない。ここは神楽峰山頂ではありませんでした。GPSの高度まで確認したけど、誤差だと思ってしまった。何はともあれ、ピークと言える所に来たわけで、写真を撮って休憩をして、向こうに見える中尾根までシールをつけて行きましょう。

奥に人が数人いるのがぼんやり見える。あれが神楽峰山頂か。ちなみに右の大きな山が苗場山
とりあえずピークと呼べるところに来たので

 さてさて、ガスの出てこないうちに中尾根へと思って、出発して斜面を滑って、小高いピークを登ったところで後ろを振り返るとN方さんが来てません。
12:40−13:05 N方さんのビンディングの調子が悪くなり
 なかなか来ないので少し戻ると板を外してツボ足で登ってくる人がいます。N方さんで、片方のビンディングが壊れてしまったとのことです。その時は、すぐ直るだろうと思ったのですが、どうにもこうにもいかないようで時間ばかりが過ぎて行きました。自分はどう手を出していいかわからず、とりあえず、先のルートを見に行こうとザックを置いて偵察に行くと、中尾根の入り口にはもうガスがかかってました。結局、N方さんビンディングは直らず、「登りはダメそうだけど下りなら」ということで、だましだまし進むこととなりました。
13:25 シールを外し出発
 N方さんのビンディングの調子が悪くなった地点から、二つ目の小さなピークである中尾根の頭である1984mから、出発のはずですが、「あれ?」ガスのせいか、そのようなものは見当たりません。気付かず、通り過ぎてしまったようです。今更ながら、1984mから尾根が左へ向かっている、雪で地形が多少読みづらいとはいえ、よくよく考えればわかることでした。知識としてはあるのですが、それがばらばらになっていて整理できていないのかな。N方さんビンディングが調子悪いので、登って戻るよりも方角的に正しい方向へと進むこととなりました。ちなみに、トレースはそこら辺についているので、視界も悪いのでトレースに惑わされてしまったというのもあるか…。
 雪質は悪くなく、良い方だったと思います。N方さんより、「今日のような条件は沢筋を滑るのに危険な状況でなく無理して中尾根に行かなくてもいい」とのことですが、いつものように2番手でリーダーの後から進むのでしたら少し楽な気分で滑れましたでしょうが、初リーダーで、視界がそれほど良くなく、トレースはそこら辺についていて、現在地は大間違いはしていないけど本来のルートからは外れている、自分の中ではとても「テレマークターン」どころでなく「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ」といった感じで、方角的に正しい方向へ滑り下りました。
 N方さんより、「尾根に上がってもいいけど、沢を滑った方が楽しいよ。尾根に上がるためにトラバースするので、滑る距離は減ってしまうよ」。確かにその通りです。この雪質なら冷静に滑ればだいぶ楽しいのでしょうが、平らで気を落ち着かせるようなところもなく、相変わらず「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」といった感じで下って行きました。最後の方はN方さんに先を行っていただきました。落ち着いていればなんてことのない木の枝に触れただけで、転びたくなるくらい気が弱くなってました。白樺沢を下って、ゴンドラ終点手前に着き、磐梯山では楽に登れたと思うくらいの斜面を苦労して登り、無事ゲレンデに着きました。
14:30 ゲレンデ到着
 「休めるー。一休みしよう。」でしたが、冷静なN方さんより「今休むと、予約していた電車に乗れなくなってしまうよ。休む?(言い方は別だったかもしれませんが)」と言われ、出発したものの冷静になれてないせいか、なんてことのない軽斜面でビンディングが外れる。なんかあせってビンディングがはまらない。それからは、少しずつ冷静さを取り戻してきて、無事ロープウェー乗り場に戻りました。
15:13 ロープウエー乗り場に戻る
 無事着いたものの、乗る予定だったバスが出発するのが、遠くから見えました。

今回のトラックログ(赤:シールをつけて、黄:シールを外して、オレンジ:ゲレンデ)

今回の速度・時刻のグラフ(区間1:シールをつけて、区間2:シールを外して、区間3:ゲレンデ)

15:45 かぐらスキー場(バス停)発
16:05 越後湯沢駅着
 予定のバスには乗れなかったものの、次のバスに乗ったら、バス会社が到着時刻を、さば読んでいたようで次のバスでぎりぎり間に合いました。でも、列車に飛び乗ったので予定の座席ははるか遠く、8号車から先は一度電車から下りないと次の車両に進めないなどあり、実際に座席に着いたのは、次の上毛高原駅でした。
16:08 越後湯沢駅発
 とりあえず、次につながるだけのことはしました。ビールでN方さんと乾杯。あまり酔わないうちに下山連絡。

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