冬山レスキュー(土合・都学連)

2010年2月13−14日

東京都山岳連盟主催
 ビーコントレーニングは何度かやったことがありますが、いわゆる冬山のレスキューというのは昨年初めて経験したような状態で、行く前はだいぶ不安でしたが、(最後の方でちょっとついていけないところもあったにせよ)、行っただけのことはできて良かったです。

以下の内容は、都学連のテキストを参考にした個所があります。

担当講師6名、参加者:クラス1(11名)、クラス2(6名)
 クラス1の方が基礎的な内容で、クラス2はその応用編です。自分はクラス1に応募しました。
 ちなみに
(クラス1):雪質・積雪断面観察、弱層テスト、埋没体験、アバランチトランシバー(ビーコンのこと)の基本操作法の実習を中心に行い、実際の山行中に雪崩予測・行動判断ができることを目指します。
(クラス2):より実践に即したアバランチトランシーバーの操作、埋没者の掘り出しとケア、アンカーの設置と引き上げ降ろし、搬送法・シュミレーションを行い、実際の事故に遭遇した時に即対応できることを目指します。

2月13日
天気:曇り
7:08 東京駅発→8:24 上毛高原駅着
            8:32 上毛高原駅発(バス)→9:11 土合駅前
9:20 土合山の家

初めて来ました。
多くの山ヤさんを迎えた土合山の家です。

 部屋は岩のレスキューでもお世話になった、T内さん、M村さん、でしたが最初気がつかず、「岩場のレスキューでも一緒だったよ」と言われて、そういえばそうでした。
9:30 机上講習
 講習の概要と、ビーコン、スコップ、ゾンデという道具について
 (1)アンテナ数の違い:シングルアンテナ(アンテナ1本)、デュアルアンテナ(アンテナ2本)、トリプルアンテナ(アンテナ3本)それぞれ3種程度、並べられてこの機種はこういう特性を持っている等の説明がありました。アンテナ数が増えた方が複数埋没など便利ですが、アンテナが増えればその分それぞれアンテナからの受信の計算に時間がかかるというデメリットもありますし、機種も高価になるようです。
 (2)受信距離の違い:機種によって受信距離に違いあり、90mの機種もあれば、40mの機種もあります。自分がどういう場所で使いたいかにより決まり、90mのタイプはカナダのような広い場所で特に力を発揮し、日本では基本的に90mは必要ないとのことです。
 (3)二次雪崩の対応:受信モードで捜索していると時間がたつと自動的に発信モードに変わる機種がある(受信モードにしていて雪崩を受けたら、ビーコンを付けていても捜索されないため)。
 (4)電源のスイッチの切り方:これだけは、どの機種でも切り替えができるように、です。これは、複数埋没の時、捜索するのに捜索された人のビーコンの電源を切った方がはるかに捜索が簡単だからです(というか、捜索されたらその人のビーコンは切るのがセオリーです)。オルトボックスの電源の切り方がややこしくて、ストラップをビーコンにねじ込むと電源が入る仕組みになっています。

これはクロス十字の説明です。
 クロス十字で1〜2m四方のゾーンを絞り込みます。

 次に、ビーコンそのものの特性について、電波特性ですね。このことを考慮して、ビーコンは正面、右45度、左45度とのように3点を確認する。動かす時は速く動かさない、速く動かしても計算するのに時間がかかるので動かす前の値が出てしまうことがある。捜索の時に出る音が鳴っている間隔くらいで動かすのがよいとのこと。
 埋没者に近づいて10mくらいになったら、ビーコンを雪面に近づける。さらに近ずいたら(5mくらい?)、クロス十字法で2m四方のゾーンを絞り込む。ゾーンが絞り込まれたら(それ以上詳しくすることにあまり意味はない)、ゾンデ棒を使いプロービングする。ヒットしなかったら、少しスコップで薄く掘る。再度、クロス十字。クロス十字をする場合、ビーコンの向きは変えない。ゾンデはヒットしたら刺したままにする。
 次に、スコップについて、材質と取っ手にそれぞれ違いがあるようです。材質については、プラスチックは軽いというメリットがある分、固い雪にはあまり使えません。取っ手は握りやすいものは、携行に場所を取るものが多い。掘るときのコツは、手首を返すようにすること。
 ゾンデについては、プロービング(ゾンデを雪面に刺して埋没者を捜索すること)を行うときは鉛直に刺すということ。

 机上講習も終わり、いよいよ実技講習、靴をはきスパッツも締めたところで気がつく、水筒に水を入れ忘れた。スパッツを外して、靴を脱いで、小屋生活に慣れていないもので。
 各自、雪山の日帰り装備を持って出発です(アイゼン、わかんは使用せず)。
11:00頃 山の家出発
 歩いて10分くらいのところで、実技講習です。
11:10頃 実技講習開始
 ・積雪断面観察

積雪断面の掘り出し開始
11:30 積雪断面がだいぶ出来てきました。

 積雪断面を観察するために、2か所で雪を掘りました。雪の掘り方として雪に前、右、左とスコップを突き刺して切れ目を作っていた方が簡単に掘れる、以前にも聞いたような気がしますが、改めて「なるほど」です。

掘り役を交代しながら、掘ります。しばし、休憩。
あの白い頂は
11:35 積雪断面がだいたい出来ましたので、あとはきれいに整地するだけです。

 無事、地面まで掘れて、整地して積雪断面完成です。青色の薄いプラスチック板に雪を落としてルーペ(目盛りのついたもの、8〜10倍)で雪の結晶を観察しました。表層5cmくらいは、結晶の雲粒(足?)がほんの少し見える雪でしたが、それより下は基本的にざらめ雪、場所により「しまり雪(と記憶)」でした。プラスチック板が暖かいと、落とした雪が変質しやすいのでプラスチック板を雪に突っ込んで冷やしてから、雪を落とすといい。

積雪内部の温度の計測

 続いて、積雪内部の温度の計測です。専用の温度計がありそれを雪の中に突き刺して温度を計ります。誤差が出るので、事前に誤差を調べておきます、0.5℃高く出るとのこと。外気1.5℃で、

地表からの値(cm) 150 140 130 120 110 100 90 70 写真を撮ったため値をメモできず 地表
雪温計の値(℃) 0.5 0.4 0.5 0.4 0.5 0.4 0.5 0.5 1.6

でした。値をメモしそびれたところがありますが、雪の中の温度勾配はほとんどなかったと記憶してます。この温度勾配が大きいと雪崩の危険性が…などあるようです。そして、地表からの熱が対流して雪の中を回っているとのことです。続いて雪の固さの観察(メモしそびれたところはありますが)

地表からの値 〜140 〜139 〜129 〜126 〜122 〜116 〜99(?) 〜80 〜66 〜35 〜20 〜18
雪の固さ 4F 1F 4F 1F 4F 1F 4F 1F 4F 1F 4F 1F 4F

(ちなみに1Fが手袋を付けた指1本が入る雪の固さ、4Fが手袋を付けた指4本が入る雪の固さです)

雪の層を食紅などで着色して濃度を見ます
雪の断面を火であぶるなりすると、より一層、層がはっきりします。

 ・弱層テスト
 次に弱層テストです。
 (1)スクラムジャンプテスト:先ほどの積雪断面の背面を切り、雪面の上に人が直に乗り、衝撃を加えます
  ちなみに
  乗っただけで崩れる : 危険大(行動不可)
  屈伸程度        : 危険(行動不可)
  ライトジャンプ     : 行動に注意が必要
  ヘビージャンプ    : 概ね安定
です。積雪断面を切るのにスノーソーを用いても良いですが、太さ3mmの長いシュリンゲに結び目を数多く作ること(クローブヒッチをいくつも作りそれを引っ張る)で、ずいぶんと切れるのができるようです。スノーソーは山専門店で売っているのでなくても、普通の鋸でも可のようです。この方法は主観性の低い方法ですが、準備をするのに手間がかかるというデメリットがあります。

雪面の上に乗ります
ヘビージャンプで、崩れたと記憶してます。着色された断面で色の濃い部分が破断面となりました。

 (2)コンプレッションテスト:上からの力でするので、ハンドテストより結果が直接的ということです。深さは70cm程度幅はシャベルの幅くらいの四角柱を作ります。スクラムジャンプテストと同じく、四角柱ができたら、背面を切ります。そもそもこの段階で崩れてしまうこともあり、それはとても危険です。崩れない場合、雪面の上にシャベルを置き、まず
 手首から10回叩く 危険
 肘から10回叩く   注意
 肩から10回叩く   
どの段階で、何回目に壊れるかという点も大事ですがそれより大事なのはその切れ落ち方です。なお、さらに簡易な方法として表層の部分だけをすくい取り、下から叩いて層を見るという方法もあります。

自分作:コンプレッションテスト用四角柱

 自分の作った四角柱は肩から叩いても壊れませんでした。後ろを崩していたら、上から30−40cmの所で崩れました。その部分の雪はざらめでした。また、自分が掘った場所は先ほど積雪断面から10mも離れていないですが、先ほどよりかなり柔らかく1FでなくF(手袋をつけたこぶしが入る)が多かったです。
 上記2種の他にも様々なチェック方法がありますが、そもそも歩いている時もつぼ足でどれくらい沈むであるとか、スキーの板をはいてどれだけ沈むであるとか、ストックを突いた時どれだけ沈むであるとか、ピッケルで突き刺した時どれだけ沈む等、特別なチェックをしなくても雪の状態を常に気を使うことは必要です。
13:00 昼食
13:30頃 午後の部開始
 ビーコントレーニングの前に、「各自の機種がどれだけ受信距離を持っているか」を調べるために、1台を発信ビーコン(置き方は一番電波が届くタイプ)にし、各自ビーコンの設定を受信モードにして受信できなくなるところまで歩きます。なお、発信ビーコンからの距離がわかるように10mおきに目印の旗が立てられています。ここで班を二つに分けられました。

受信できなくなるところまで歩きます
多くの人が30m前後でしたが、一人50mぐらいの人(機種名忘れてしまいました)がいました

 先にやった班が終わり、自分らの班の番が来て、ビーコンのスイッチをオンにして、と思ったら自分のスイッチはオンになってました。しばらく、事態を理解できませんでしたが、そうです、前回日光が終わった後、スイッチを切り忘れたのです。電池は無くなってました、ある意味こういうことが訓練の時に起こるのは幸せともいえます。動揺して、よくよく考えれば予備電池を持っていたというのに、スタッフの人から電池をいただいてしまいました。電池を新しいのに変えると、自分のビーコン(トラッカーDTS)は問題なく使え、30mまで受信できました。
 ・ビーコントレーニング
 まずは平地で、距離にして30mぐらいのところから一人ずつ「雪の下に埋められた発信ビーコン」」を、受信モードにして探します。

中央人の右に小さく黄色い旗が見えますでしょうか。旗の位置から受信ビーコンを探しに出発です。
近づいたら、クロスサーチで
今回はトレーニングなので、クロスサーチの時、目印として小さな旗を使いました。この範囲内にあるはず

 (班でなく)自分一人でビーコン捜査ですが、とりあえず人のいる近くまでは向かって行ってしまう自分がいました。本来なら、訓練ですからビーコンの示す方向に忠実に行かなければならないのに、(ここはミスしてもいい訓練なので)、ミスを恐れずもっとビーコンを見るべきでした。大きなミスをすることもなく、可もなく不可もなく、一人でのビーコン捜査無事終了。ビーコンのストラップは売っているものだと短いので、自分で工夫してもっと伸びるようにすべきとのことです。
 その後、二人(三人)のペアを組んで、今度は斜面で、特に役割分担とかはなく、(ただ単にこの時は一人ずつ挑戦していたら時間がかかってしょうがないので)、ビーコン捜査です。二人のペアで挑戦した時、自分は発信ビーコンまで2、3mのところで電波曲線の逆の方に行ってしまいました。しかし、数秒後には、きちんと自分の中で修正でき正しい方向へ向かえました。以前だったらここでわけがわからなくなっていました、間違えたにしても、無事修正できたというのは、今回のレスキューに行ったかいがあるというものです。斜面の方が平地より難しいです。通り過ぎてもきちんと修正できて、戻ればいいのです。

16:00 埋没体験

埋没体験
 ちなみに頭の周りは空洞になっています。外気もホースから入るようになっています(ホースはくわえない)
こんな感じで、30−50cm程度雪をかぶせます。埋没者は腕をファイティングポーズの形にし、わきを締めれば、胸が圧迫されて呼吸に支障を与えるようなことはありません。

 埋没体験は自分も挑戦しました。30−50cmの雪ですが身動きは全くとれませんでした。息苦しくはなかったです。埋没体験のついでに、上からゾンデ棒でつついて実際に人に当たった時の感触を確認ということをしました。人に当たった時は妙に柔らかい感触がありました。でも、プロービングをしながら雪の下の人に「当たってます?」と聞いているような状況なので、実際予備知識なしにゾンデでプロービングしてもこんな簡単には行かないと思います。埋没体験が終わり、雪をどけてもらっている時に、なんだかまた雪が追加されているような錯覚を覚えました。人の感覚というのは当てにならないものです。

これは雪の中から顔だけ出す、半身埋没
 こちらの方は自分は経験しなかったです。
 実際に体験した人の話では、手は動くが足は動かないようです。
手は出せましたが

17:00 実技講習部終了
18:30 夕食 カニが出ました、旅館の食事のように豪華でした。
19時半から30分ほど机上講習(低体温症と凍傷、およびアイゼン・ピッケルの概要)
 ・アイゼン・ピッケルについて:ピッケルは、一般的に「教科書には、登るとき、下りる時、こう持った方がいい」と書いてあるが、様々なケースがあり、絶対的なものはない。ピッケルの長さについても、一般的には手に持って地面まで少し距離がある程度が良いとされるが、アイスに近い形ではもっと短い方が便利。アイゼンについては、雪面との間にプラスチックの部分がないと春先など雪団子状態になってしまい、とても面倒。
 低体温と凍傷について:昨年起きたトムラウシの事例により、冷えと風があれば夏でも低体温症になってしまうことが示された。低体温になった時、マッサージは行わない、低体温症が改善しそうになっても歩かせない(左記、2点とも冷えた血流が心臓に回ってしまうのを防ぐため)。その他、翌日の掘り出しの時のために、ヒューマンチェインをしました。
 前回、岩場のレスキューでもそうでしたが、机上講習の後、懇親会が行われました。2回目ってなんか、わかっているつもりなだけで、わかっていない。自分の問題ですが、空回りしてしまいました。前回はもっと人に質問できた記憶がある。

2月14日
天気:晴れ
7:00 起床
8:00 玄関先集合

出発前

 ビーコンの受信・発信がきちんとできるかチェックして、1m程度のシュリンゲを右肩にかけ左手で一端を前に持ってきてもう一端と結んで簡易ハーネスを作り、出発です。
8:25 山の家出発
8:45 トレーニング場所着
 昨日トレーニングしたところよりも、5分ほど奥に入った所で訓練です。シュリンゲで作った簡易ハーネスは、以降使われませんでした。

トレーニング場所着

 ・雪洞ビバーク
 スタッフの2名の方が別の場所で掘り出しの準備をしている間、ちょっと隣で雪洞ビバークのお話です。木の根元周りなどは、空間が空いているのでその空間を利用してしまえば掘る手間を省ける。その中に入るだけでも風をしのげる(斜面方向にもよる)が、下にマットなど引き、雪が直接当たらないようにするとさらに暖かい。ツエルトがあれば、上からかぶる。この時、背中の後ろに挟むなどして、ツエルトが風で飛ばされないようにする。

木の根元周りは、空間が空いている
簡易雪洞
 この下にマットを引き、上からツエルトをかぶる

 ・斜面のあるところでの掘り出し
 プロービングでヒットしたら、スコップで斜面下から斜面上に向かって掘っていく→後ろの人は逆V字型(下写真)になるような配列で掘る→体が見えてきたら、ツエルトをかけて、かけた状態で下から雪をかきわける(覆われた雪が取り除かれると急に冷え込むため、早めにツエルトをかけて保温)(この頃他に人がいる場合は、テントを設営して暖かいものを作るなどしておく)→埋没者の横(斜面なら下流側)を掘り下げ、ヒューマンチェインで持ち上げる時、持ち上げやすいようにしておく→雪を取り除いたら、ツエルトで埋没者の全身をくるむ→搬送者がヒューマンチェインを作る(「1」の掛け声でひざの上に載せる。「2」の掛け声で手をつなぎ持ち上げる。頭の人が号令。足の方人が進む)→安全な場所へ移動(この時、進むコースを誘導する人を設定すると進みやすい)。

斜面下から斜面上に向かって掘っていく
 (後ろの人は逆Vの字になるような配列で、先頭の人は時計回りに交代していく))
埋没者の横(斜面なら下流側)を掘り下げる
 赤斜線で示した場所
ヒューマンチェインで持ち上げる
安全な場所へ移動
 (下にいる人がコースを「誘導)
このような人形があると訓練に便利です。

 昨日の班で、写真「埋没者の横(斜面なら下流側)を掘り下げる」の赤斜線よりも奥のところでスタッフの方に横になってもらい、そこに少し雪をかけた状態から、掘り出しのトレーニングをするということをしました。赤車線で示したところを掘り下げるのは、(1)谷側にいる人は埋没者をスライドしてひざに乗せれば「ヒューマンチェインの(1)」の形になる。持ち上げる必要はなく、手前にスライドするだけでいい。持ち上げようとしても持ち上がらない。(2)斜面のある場合、山側に入れないので谷側の人にスライドしてもらえば、その分場所が空き、入るスペースができる。
 逆V字で掘る:要点は、何も考えずに掘っていたら、掘り進めていくうちに掘る人の足周りに雪が残り、、前のめりになる形で掘ることになる。これは非常に掘りずらい。そのことを避けるために、先頭の人は雪をかけだし、谷側に落とすというだけのことをし、後ろにいる人はベルトコンベアの要領で前にいる人の雪を下に落とし、前にいる人が前のめりで雪を掘ることがないようにする。
 最後に掘った穴を埋めている最中、前にいた人のシャベルが自分のあごに当たってしまいました。思ったよりも血が止まらず、スタッフの方にご心配をかけてしまいましたが、帰宅後は順調に回復しています。
11:15−40 昼食
 ・雪崩が起きたと仮定しての全体的なシュミレーション
 斜面の上にいるところで雪崩が起きて、流されたと仮定→ビーコンを発信モードから受信モードへ→パーティーの一人が携帯で救助要請→救助を要請している人以外はビーコン捜査→遺留品に注意しながらビーコン捜査→ビーコンの反応する場所に近づいたら荷物を一か所にまとめて整理→クロスサーチで範囲の絞り込み→プロービング→以降は上記「斜面のあるところでの掘り出し」参照
 リーダーを一人決め、全体を見て、無駄な労力を使わないようにするといい(自分もリーダーをしてみましたが、全体を見るより安直な掘る側に回ってしまいました。いろんな経験を積んだ人が、した方がいいと思います)。
 1回目は基本的なシュミレーション、2回目は総まとめの応用的なシュミレーション
 1回目の時、クロスサーチ→ゾンデ→シャベルで掘り出しなのに、あせってゾンデをすっ飛ばしていきなり掘り出そうとしてしまった。頭ではわかっていても訓練をして体で覚えないとこういう初歩的なミスをしてしまう。

シュミレーションの例
 遺留品1として手袋、2としてピッケル

 遺留品を発見したら、他の人にわかるよう声をかけ、目印をつけて、遺留品を持ち上げる。持ち上げるのは、手袋などの場合、一緒に下にいる場合があるからです。ピッケルなども場合により、バンドをたどっていくと一緒に人がいる場合があります。荷物はきちんと斜面わきなどに整理して、遺留品と混同しないようにしておく。
 ・プロービング
 傾斜地ではビーコンが反応した地点よりも少し上の位置にある可能性が高いので、上の位置でプロービング

上の位置でプロービング
ゾンデー連

 シュミレーションとして、
 パターン1:一人半身埋没(ビーコン発信あり)+ピッケルの下に遭難者(ビーコン発信なし)
 自分たちパーティーはこのパターンでした。荷物を整理せず、遺留品の上に置いてしまい、せっかくの遺留品を生かせず、何にもない斜面のデブリをプロービングということをしてしまいました。
 パターン2:遭難者の下に、また別の遭難者(ともにビーコン発信あり)

埋没の可能性の高い位置の例として
 (1)デブリの末端
 (2)カーブの外側
 (3)傾斜が緩くなった場所
 (4)木立や障害物の側
 (5)消失点がある場合その下部

この位置より雪崩のシュミレーション

13:50 実技講習終了

クラス1ではしませんでしたが、クラス2の方は搬送方までしていたようです。
(山の家に帰る途中で)

14:10 山の家着
15:00 解散
15:30 土合駅発→15:43 水上駅着
            15:48 水上駅発→16:51 高崎駅着

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