仙丈ヶ岳(標高3033m・日本百名山)(単独行)

2009年8月14、15日

 夏休み前半に予定していた、北アの沢ワンデリングが途中撤退となり、後半に余裕ができた。条件1:「夏山に行った」という感触が味わえる所、条件2:行ったことのない所、条件3:短時間で行って帰ってこれて危険個所が少ないこと、ということで仙丈ヶ岳です。これで南アルプスの主要な山で行っていないのは「光岳」だけか?急いで決めたので、小屋泊まりにしてしまいました。
 信じられないような光景:15日の朝5時から7時まで信じられないような光景の連続、ご来光、甲斐駒、あきらめていたがまた会えたチングルマ、北アルプス、鋸岳、中央アルプス、キキョウ、最近会っていなかったハクサンイチゲ、北岳、富士山、塩見岳、鳳凰三山、仙丈のカール地形、南アルプスの女王にふさわしい時間、でもそれ以外の時間は特に普通の山という感じ、拍子ぬけしていた。
 じつはこれで、百名山のうち50、半分登りました。ある意味記念すべき数なのに完全に忘れていました。でも、それでいいと思います。

8月14日
天気:曇りときどき雨
7:21 立川駅発→8:28 甲府駅着
            9:00 甲府駅発(バス)→10:56 広河原着
                            12:20 広河原発→12:40 北沢峠着

今回の山行のトラックログ
一部手書き(黄)
広河原にて
 のんびりしていたらちょうど良い時間。

 混むのではないかと、予想していたバスですが、甲府〜広河原間、広河原〜北沢峠間両方とも、バスを同時刻に増加してくれて、座って乗れました。乗っている途中、車のガラスに雨が当たる、天気予報は悪くなかったのに、今日は悪くても仕方ないか。この日はまとまった雨は降らず、少し降っては止み、でした。

北沢峠を出発

12:45 北沢峠出発
 車に酔うこともなく、無事出発。準備運動も、ルートの把握なども、待ち時間のあった広河原でしてていたのですぐ出発。

トリカブトと黄色い花はなんだっけ
目指す仙丈ヶ岳が姿を見せてくれました
宿泊予定の馬の背ヒュッテです。

14:30 馬の背ヒュッテ
 「この時期に小屋泊まりか。混むかなー」と思っていましたが、この規模にしては少し少ないくらいでした。時間があったので、翌日のルートを偵察に行ってきます、「丹渓新道と合流する所まで」小屋のサンダルで行ってしまった。途中で雨が降ってくるが、すぐ止む。これなら明日の朝、準備運動程度に登れそうだ。18時50分、翌日の天気予報をTVがやってくれる、映りは多少悪いが確認はできる。明日の天気は朝のうち曇るところもあるが、おおむね晴れ。
 予報の後、「仙丈ヶ岳の山岳環境問題を考える」お話がありました、30分ほど。今回、登ってみて半分以上の人がストックを使っていたが、ストックは狭い登山道などで谷側に突くことによって、登山道を崩壊させてしまうことなどあるそうだ。

小屋の外で、のんびりと
たまに思い出したかのように仙丈岳が顔を出してくれました
甲斐駒、主峰は雲に隠れて見えないですが魔利支天は確認できました。


8月15日
天気:晴れ時々曇り
4:00 起床
 朝起きて、トイレに行くと、満天の星空、とりあえず良かった。
4:45 馬の背ヒュッテ出発
 できれば「ご来光」を見たいので、カイ電行動です。道は昨日予習しておいたから少し暗くても大丈夫、といってもすぐ明るくなりました。
4:55 丹渓新道と合流

久しぶりに朝日が拝めそうです。
山頂にも近付いてきました。
甲斐駒と日の出
 季節外れですが、「謹賀新年」とか書きたくなってしまう自分がいました。
仙丈小屋が見える、山頂までもうすぐだ。
右奥に、北アルプスの山々
甲斐駒と鋸岳
今年は会えないと思っていたチングルマにも会えました。
咲き終わりですけど、この黄色い花はシナノキンバイ?
もうすぐ仙丈小屋
チングルマがたくさん生えている。ありがとうございます。
コイワカガミ(ピンク)とアオノツガザクラ?(白)
咲き終わりですけど、ハクサンイチゲ(白)にも、久しぶりに会いました。
ガスが出てくる前に山頂へ

5:35 仙丈小屋
 この頃は、至福の時間で、一歩進んではカメラを向けたくなるような場面が出てきて、また一歩進んでは、でした。

仙丈小屋
中央アルプス
も見えてくれました。右奥にぼんやり見えるのは御嶽山でしょう。
中央アルプスの山々
先ほどに比べて、光がさしてきて
甲斐駒と鋸岳
また、来年も会えますように
チングルマ
イワギキョウ

6:00 仙丈岳着
 特に難しい所もなく、案外あっさりと山頂に着きました。360度視界を妨げるようなガスは出ていません。ピーカンと言って良いでしょう。来た甲斐あったというものです。そして、山頂からは「富士山と北岳」ほぼ同一方向に見えました、片方見えるだけでもうれしいのに。

ピーク写真です
左奥が富士山、その隣が北岳、さらに右が間ノ岳、農取岳
左、富士山(日本一3776m)と右、北岳(日本2番目3192m)
中央アルプスと御嶽山
北アルプスの山々
鋸岳と甲斐駒、左奥に八ヶ岳
合成パノラマ写真1
合成パノラマ写真2
南アルプス南部の山々
 (塩見、赤石、聖)
登ってきた道
逆光の鳳凰三山(右奥)

6:15 仙丈岳発
 仙丈ヶ岳から小仙丈ヶ岳は地図で見るより距離がある感じです。でも、よくよく見ればこんな感じか。

仙丈岳を振り返る
右端にポツンと見える建物が、昨日泊まった馬の背ヒュッテです。この尾根を登ってきました。
小仙丈沢カール
 仙丈ヶ岳はカール地形の山でもあります。

6:55 小仙丈岳着
 コースタイム通りの時間で小仙丈岳に着きました。

甲斐駒もかっこいいけど、鋸岳もかっこいいですね。さっきより光が優しくなった感じです。
もう、ガスが出てきてしまいました。右が鳳凰三山です。
小仙丈岳は、自分の姿は必要ないと思います。ピーク写真です。
正面奥は、南アルプス南部の山

 もう、ガスが出てきてしまいました。夏のアルプスは、早起きあるのみです。また、仙丈ヶ岳を「日帰りで行ける山」と書く人もいますが、基本的に夏のアルプスでガスが出てこないのは朝の9時まで(自分の経験則)、日帰りでも確かに帰ってこれますが、展望を楽しみたいのなら途中で泊まることをお勧めします。
7:10 小仙丈岳発
 小仙丈を過ぎた後は、視界の開けたところはなく、ずっと樹林帯の中です。南アだから仕方ない。
7:30 大滝頭

大滝頭

8:25 北沢峠着
 小仙丈岳から北沢峠まで、コースタイムだと2時間、45分縮められました。バスの時刻までまだあるので歩きます。道路の周りには、いかにも「帰化植物」といった感じの日本離れしたイカツい植物がだいぶ。

時間も、体力もあるし、歩こう。
さようなら、仙丈ヶ岳
雲がだいぶ出てきた。

9:12 野呂川出合着
9:55 野呂川出合発→10:10 広河原着
               10:20 広河原発→12:16 甲府駅着
                           12:30 甲府駅発→13:42 立川駅着

今回、初めて履いた登山靴、SCARPAのMIRAGE GTXはとても歩きやすかった。

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