北アの沢ワンデリング(撤退)

2009年8月8−10日

L:古川さん、メンバー:Y口さん、自分

 正直、メンバーとしてやらなければいけない最低限のことはしたが、自分の反省材料が多く、初めてのアルプスの沢、初めて(案外!)の2週間連続沢、初めての4泊5日沢(予定なら、ちなみに山中3泊4日)、とのように初めてづくしに押されてしまったか? その他、タープを購入しました。買ったことに後悔はないですが、タープを買う時間を別のこと(夕食を選んだり、ルートを事前に予習したり)に費やせば、もっと良い山行になったと思います。
 予定ルート:双六谷〜九郎右衛門沢〜五郎沢下降〜赤木沢〜中ノ俣沢下降でしたが、天候不順により、撤退しました。

8月8日
天気:曇り時々雨
12:20 調布駅出発
 20分遅れたのは、自分が乗り換え時刻表を読み間違えたからです。京王線新宿駅は4、5番線以外からも発車する? 1本前の電車に乗って油断してしまったか?
 一歩前進した報告もあります。自分としては、初めて人様の車(教習所でなく、父親のでもない)を運転しました。高速道路の?〜双葉SA(1時間程度)。リーダーの車を使わせていただいたのですが、ハンドブレーキが下にあるタイプ(これは足でやるからフットブレーキ?)で、それは自分の中では未体験で、最初はなんのことか??でして、しばらくして「ああ、なるほど」でした。基本的に一番左の車線で、どうしようもない時(「後ろから車が来ず、前の車が80km前後を行ったり来たりしている」場合のみ)勇気を出して車線変更をしました。4−5度ほど車線変更をしたでしょうか、最後の10分ほどは左の車線にいることが必要と思われたので70kmくらいでも車線変更をしませんでした。雨が降ってなくて、後部座席も荷物でいっぱいでなく→後ろの視界も良く、渋滞もなかったので、初挑戦は無事終わりました。マニュアルは完全なペーパーなので、無理です。
17:00 林道終点ゲート
 食事をしに神岡へ
17:40 神岡道の駅着(夕食)
18:00 神岡道の駅発
18:20 林道終点ゲート(C0)
 この日はリーダーの持ってきたテントに寝ます、山の中では荷物になるのでテントは車の中へ置いて

テントに寝る
今回の山行の概念図(9日:赤(一部手書き)、10日:黄)

8月9日
天気:曇り時々雨
5:55 出発(C0)
 今回の修正点(1):軽量化、「軽量化すべき」もちろん初耳ではない、山に行っていない人でさえ常識としてあるだろう。では何を勘違いしていたか、おそらくは優先順位ができていないのだと思う。持っていく食材については「少し足りないと思うくらいがちょうど良い」ということを教わる、すなわち「腹八分」。もちろん荷物を多めに持って良い時もあるが、それでも根底にあるのは「腹八分」で、それに+αでしょう。沢登りは縦走よりもクライミングの要素があるので、縦走の時よりも基本的にはさらに軽量化なのです。ついでに衣類も、試行錯誤は必要ですが、「初めての北ア寒いのでは?」などありましたが、よくよく考えれば減らせるものはあった。
 リーダーより、高いものを買う必要はないから、軽くて食材を多少追加できるような料理を日ごろから考えていくように(例として:マーボー春雨)

7:05 二番目のゲート

 今回の修正点(2):自分の予習不足(地形図)中ノ俣川との二俣まで、「車で行けるかもしれない」でしたので、地形図のコピーを「中ノ俣川との二俣周辺から」にしてしまった。なので、林道ゲートから出発して7:10まで現在地がはっきりしないことに。道に迷うということはないですが、現在地は分っていたほうが安全ですし、そもそも、現在地がわからないというのはペース配分ができず非常に疲れます(特に自分は)。たとえ、正しい道を通っていても、これからどれくらい歩けばがわかっていないというのは×です。改めて、双六谷のガイドブックの出てるページを見ると、きちんと「長倉」と出ている。ガイドブックをきちんと読んで、情報収集しなくては。

7:10 まつがたにばし近くの滝
これより上流に行けば、水量は減るはず

 いくつもの歴史あるトンネルを通過したでしょうか、写真はなんとなく変なものが映っていたら怖いので撮りませんでした。一人で進むにはちょっと怖いです(危険という意味ではなく、肝試しという方の意味で、灯りもついていない古いトンネルなので)。
7:45 中ノ俣川との二俣(発電所)

発電所の堰
沢の色が薄緑
この頃は、「確実に行ける」と思っていました。

9:00 小倉谷との二俣、手前の取水場(標高1192m)

取水場

 取水場を過ぎたところから、もう車の通れる道ではなくなり、登山道になります。20−30分進んだところだったでしょうか誤って登山道を見失い、しばらく藪こぎとなりました。そこは、リーダーが冷静な判断をし、10時10分登山道に無事戻りました。でも、この登山道はだいぶ荒れています。
11:30 打込谷出合着、沢装備に
 今回の修正点(3):事前の資料、下の写真「打込谷出合」が示すように吊り橋が見えますが、その吊り橋は今現在人が渡れる状態ではありません。そのことを自分がリーダーに言うと、「調べてなかった?」とのこと。今回のルートの中で、双六谷と赤木沢の資料は見つけた、でもその時は全体像が見えてなく、あることを確認しただけで細部まで読んでいなかった。そんなこんなをしているうちに、2万五千図買わなきゃ、タープの張り綱を買わなきゃ、2日目の夕食をとしているうちに、細部を読まずに参加してしまった。、

打込谷出合

12:00 打込谷出合発
 そういう場所なのでしょうか? 先ほどまでは渡渉できそうでしたのに、ここはだいぶ難しそうです。多少ひるみますが、そんなことも言ってられないので心の中にしまう。で、入渓するところの最初に左に大きな岩があって、最初右側をへつっていこうとしたのですけど、それはちょっと無理そうということで、リーダーより「巻いたら」との声がかかり、そこで岩の左側を巻けば良かったのですけど、(中途半端に自信のある)自分は何を考えたのかその岩を登ってしまって、それが微妙に難しいけど登れる岩で、リーダーからお助けひもを出すように言われて…。と、一連の行動をしたのですけど、岩を登らずに本当に巻けば良く、(引き返した時にそこを通ったのですが)それはとても楽なルートでした。
 10分ほど進んだところで、沢を下降してくるパーティーがいます。「何かあったのか」聞いてみよう、ということで、聞いてみると、先に進んだところで増水のため引き返した、という。この先、進むと戻るしかないから、戻るなら今、なので双六谷遡行中止。
 打込出合〜「小倉谷との二俣」は登山道として機能しなくなっていて、かつて登山道として使われたといった感じです。登山道とけもの道の中間で、丸木橋はほとんど朽ちかけています。それでも、道のない所を藪こぎするよりは楽です。沢沿いにも通過できる箇所があり、途中まではそれを利用したほうが楽に行けるようです。
14:15 小倉谷との二俣、手前の取水場(標高1192m)
 この辺りから疲れが出てきて、他の二人に後れをとるようになりました。荷物が重い、肩が痛い。
15:20 中ノ俣川との二俣
 他の二人はここで待ってくれていましたが、休憩はせず、先に進みます。ここで休憩してほしかったですが、自分も声に出さなかったですし、仕方ない、先に進もう。

せめても、写真でも撮って気を紛らわそう
あまり意味のない写真であるが

15:55 「北ノ俣川と中ノ俣川の二俣」
 ここを少し進んだ先から、道は登山道になり、一か所登山道が荒れている所があります。そこを通過すると、草木に登山道が覆われている所はありますが、特に問題なく進めます。
17:10 標高1316mの橋(C1)到着したころ、雨本降り
 「以前は近くに小屋があったそうで、あわよくば利用させて」でしたが、小屋跡?はありましたが、これなら橋の上の方が良いということで、橋の上にタープを張ります。タープを張って、次に焚き火ですが、(自分の目から見ると)ついたように思えるのですが、表面が燃えているだけで中身まで燃えていないようで、焚き火の炎を使って煮炊きすることはできず、ガスの炎で煮炊きすることになりました。
 今回の修正点(4):予定ですと、10日(2日目)の夕食担当の予定でした、ですが、リーダーより荷物を軽くするため先に使って良いといい(ありがとうございます)先に夕食担当となりました。ところが、2日目の夕食担当など何年ぶりかで、「まず2日目の夕食までもつ食材を→フリーズドライ(乾燥食品)」と考えた自分は高田馬場にあるカモシカ(登山店)にフリーズドライを購入しに行きました。ですが、ご飯とおかずがワンセットになった食品は多くありましたが、おかずのみのフリーズドライはありません。以前はあったはずなのに、最近はそういう傾向なのでしょうか。フリーズドライで解決の案は中止になりました。代わりの案は思いつかず、とりあえず「おかずがない状態」だけは避けなくては、ということで料理として形になりそうなものを購入。で、実際作ってみたのですが、人さまに出す料理ではありませんでした。ご飯が問題なく炊けたのがせめてもの救いです。

自分の中では、こんな雨の中なのだから、焚き火がつかなくてもですが、その分、ガスの燃料が減ってしまいます。これまで、自分にとって焚き火は基本的に趣味のようなもので、なくてもどうにかなるもので、あった方が楽しいから、するものだった。焚き火のつくつかないが、山行を左右することはなかった。

 さらに追い打ちをかけたことに、翌日の天気予報を聞くと、関東全域で雨とのこと、出発前の天気予報では10日からは回復するはずが…。

8月10日
天気:雨時々曇り
 ガスも使ってしまって、朝起きて、雨なら撤退しようということになってました。真夜中12時ごろに起きると、まとまった雨でした、眠れん。この程度の雨で不安で仕方がない自分がいた。不安になるのなら、事前にきちんとした場所を検討すれば良いのに。他人任せにして、いざとなってあわてているのだから世話ないですね(タープを設営したころは、翌日の天気予報を聞いておらずこの後天気は回復すると思っていましたが)。
 朝食は、ご飯を炊かずに、お茶程度のお湯だけ沸かし、簡単に行動食で済ましました。
5:55 出発(C1)
 何度か先頭を歩かさせていただきました、前日も通った登山道が荒れている部分は特に問題なく通過できました。前日ほど遅れなかったですが、ありごとうございます。
7:15 中ノ俣川との二俣(発電所)
9:05 林道ゲート着
 何はともあれ、無事到着。今回を良い教訓にしなくては。
9:35 林道ゲート発
10:10 新穂高の温泉着
11:00 新穂高の温泉発
15:05 調布駅

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