しばしば関東を避ける台風

毎年北上してくる恐ろしい台風……。

その台風の挙動を見ていると、
どうも関東地方を避けていくことが多いのでは、
と子どもの頃から感じていました。

その避け方であるが、右の絵のように、
南から本州に向かって北上――関東平野に近づく頃になって
進路を東に変えるパターンが多いように感じられます。

上空の強い西風(偏西風)に流される、という要素ももちろんあります。
でも、もう少し細かく見てみると、
関東地方の地形が、台風を遠ざける性質があるともいえるのです。

もう一度右の絵をご覧ください。
台風は、「反時計回りの渦巻き」です。
南から近づいてくると、関東平野には東〜北東の風が吹き込みます。
この東風が山にブロックされ、関東平野に冷たい空気が溜まって、
局地的な高気圧ができてしまうのです。

台風は「高気圧」「寒気」が嫌いで、
これらを避けていくことが知られていますから、
関東地方は、台風から避けられやすい条件になると考えることができるのです。

もちろん、「台風が東に進路を変えるケースが多い」というだけであって、
関東に台風が来ない、ということがはありませんのでご注意を。
関東に上陸した台風は過去にたくさんあります。
(※最近では2007年台風9号)



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