恐怖のにんじん!?(2004年11月12日、6月30日など)
毎日のようにテレビや新聞で見かける雲画像。
ペイントで似せて書いてみました(下左)↓↓

で、下左の絵は超・赤信号パターンのひとつ。
記録破りの集中豪雨が起ころうとしているときの様子である。
問題の雲はどこでしょう?

↑ある日の雲画像↑その日のレーダー解析画像

静岡〜関東南岸と四国沖に、
にんじんのような形の雲塊があるのがわかります。
この形、凄まじいエネルギーを感じないでしょうか?
実は、これはにんじん状積乱雲あるいはテーパリングクラウド
と呼ばれ、最も危険な雲のひとつです。

この雲の、とがった方の先端周辺では、
集中豪雨、雷、突風、竜巻などの
大変シビアな現象がつぎつぎと発生します。
(ただ、降ひょうはあまり起こさない)
レーダで解析すれば、
右の絵のような降水量分布が得られるでしょう。

このテーパリングクラウドは、南海上や沿岸部で発生しやすく、
1時間に100ミリを超える雨が降ったときには、
かなりの確率で見うけられます。

テーパリングクラウドは、
赤道の方(熱帯多雨林)からの、ものすごく湿った空気が
集まるところにできやすいです。

2004年6月30日、11月12日。
静岡県では、雷を伴った集中豪雨が発生しました。
このときにも、
はっきりとしたテーパリングクラウドが見られています。
しかし、テーパリングクラウドは突然現れるという、
困った性質があるため、前日以前に予想するのは困難なのが事実。
また、レーダ画像を見ますと、
雨の猛烈な場所は、ごく狭い範囲に限られるという特徴があります。

たとえば、6月30日の静岡豪雨のときには、
静岡で1時間に80ミリ以上の豪雨のときに、
1駅手前の新富士駅では、1時間に5ミリ程度――
やや強い雨かな、という程度しか降っていませんでした。

それから、さきほど事前の予想は困難といいましたが
どれくらい難しいのかといいますと……
後になって、
「これは静岡豪雨の日の天気図だ」
という、先入観に満ちた目で天気図を眺め、
重箱の隅をつんつん突っついて、ようやく
テーパリングクラウド発生の原因らしいものが見つかる、
というようなシロモノです。


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