2004年台風22号特集

2004年10月9日、
台風22号は、東日本としては史上最強の勢力
伊豆半島に上陸、相模湾や東京湾を経て、千葉市に再上陸しました。

今回の台風は、非常に強い勢力を持ちながら、
暴風の範囲が非常に狭いことが特徴的でした。
今は、禁句になっていますが、あえていえば、
「小型で、非常に強い台風」
ということになります。

これは、大型台風とは異なった恐ろしさを持ちます。
中心にうんと近づくまで暴風雨がやってこないため、
――だいじょうぶなのかな――
などと油断しがちになります。


←左は各地の最大瞬間風速です。
気象庁さんのアメダスの値です(以下も同様)。
石廊崎では67.6メートルという、
大変な風が観測されました。

また、
今回の特徴がはっきりと出ているところが見つかりました。
赤い丸をつけてあるところです。
熱海市網代では63.3メートル吹いているのに対し、
三島市では35.1メートルとなっています。

これはまさに、
「暴風域が狭い」ことを物語っています。
中心から数10キロ離れただけで、
30メートルも風速が小さくなっています。

上陸後に、
東寄りへと進路を変えたことで、
進路からわずかにはずれた東京都心も、
28メートルですみました。
内陸に至っては、
10メートルくらいしか吹いていないところが多いです。



↑台風22号は、猛烈な雨ももたらしました。
東京都心でも
69ミリ/時という非常に激しい雨が降りましたし、
外房でも60ミリ/時以上が続きました。

雨が強くなったのは、
都心などでは台風最接近の9日夕方でしたが、
外房は、外側の暖湿気流の影響で
9日の未明でした。

↑軒並み100ミリ以上、多いところで200ミリを超えました。
秋雨前線も停滞していたため、
台風が遠いうちから大雨が降り出し、
全体に総雨量が多くなりました。


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