カワウなどの有害生物


カワウその2 カワウ氷責め (5/19朝日新聞夕刊)

         山梨 ドライアイスで孵化を阻止

ドライアイスでカワウ卵を冷凍
さおの先の手鏡(右)で位置を確認しながら、巣の上にぶら下げられたドライアイス入りの風船(左)を落とす――
甲府市内で
 放流したアユなどを食い荒らすカワウの卵をドライアイスで冷やして、繁殖を抑える「手法」を山梨県水産技術センターと同工業技術センターが考案した。効果が高く、安上がりなのが売り。近く特許も出願する。
 この手法は、細かく砕いたドライアイス約300gを、風船に入れ、釣りざおの先に取り付ける。別の釣りざおの先にはテープでくくり付けた手鏡で、枝にある卵の場所を確認しながら、風船を真上に持っていく。風船を取り付けたさおにはモーターがあり、スイッチを入れると針がついた金具の留め具が外れ、風船が割れる仕掛けだ。
 ドライアイスをかぶった卵はマイナス10度前後まで下がり、孵化できなくなるという。カワウは、巣を撤去しただけなら他の場所に移るが、この方法なら、親鳥は卵をかえそうと抱き続ける。
 経費は、風船とドライアイスだけで巣一つあたり100円程度で済む。今年3月から甲府市南部を流れる笛吹川左岸で実験をした。 一帯には、約400羽のカワウがおり、約1 5 0 の巣がある。うち約40個の巣にドライアイスを入れた。水産技術センターの坪井潤一研究員は「通常なら、約1 カ月でヒナがかえるが、今のところ一羽もかえっていない」と話す。
 カワウによる食害は、山梨県内だけで05年度、放流したアユの3 分の1程度が食べられたという試算がある。全国内水面漁業協同組合連合会の推計では05年、全国の川魚の被害額は約73億円に上る。
 水産技術、工業技術の両センターは、本物の卵と偽卵を入れ替える方法など被害を減らす方策を研究してきた。今回のドライアイスを使った手法が現在のところ、最も確実で安上がりな方法だという。    (四登敬)




 ようやく、本当にようやく、環境省がカワウを狩猟対象に指定する方針を決めた。
 なんとまー、環境省の対応の遅いこと。でも、やらないよりは、ず〜っといい。

 これからは、釣り愛好家で暇のある方、漁協の方々は都道府県に狩猟免許申請をして、カワウ退治に精を出しましょう。エアーライフルが簡単かもしれませんね。

 朝日新聞 07年3月24日夕刊
カワウ カワウ狩猟対象に
   環境省、深刻漁業被害に対応ヘ
 水辺の鳥カワウが生息地を広げ、放流したアユなどを食べ尽くす漁業被害が各地で深刻化しているため、環境省は鳥獣保護法に基づく狩猟対象に指定する方針を決めた。被害は全国で70億円を超すとされ、ハンターに個体数を減らしてもらうのが狙い。狩猟鳥獣の追加は94年のアライグマなど以来となる。
 カワウは体長約80〜85a、体重2`前後。水にもぐって魚を丸のみにし、1羽で1日500cを食べるとも言われる。
 60〜 70年代には、河川の水質汚染などで激減。全国で3千羽以下になり、絶滅も心配されたが、80年代以降、水質改善でエサも増えたことなどから分布域は10倍以上に拡大。正確な生息数は分かっていないが6万羽以上に増えたと推定されている。
 これに伴って放流魚への食害が相次ぎ、全国内水面漁業協同組合連合会によると、03年は43億円だつた被害推計額は06年には73億円にふくれあがっている。営巣地では大量のふんによる樹木の枯死も問題となっている。
 環境省によると、狩猟鳥獣に指定されれば、狩猟可能な期間(おおむね11月〜翌2月)と地域ならば、有害捕獲と違ってハンターは特別な許可なしに捕獲できる。 アユの放流時期(4〜 5月)前に狩猟することで、放流場所からの追い払い効果が期待できるという。
 ただ、カワウの肉はおいしくないといい、自然保護団体は「狩猟の魅力に欠け、捕獲数を増やすのは難しいのでは」と指摘する。
 狩猟鳥獣は、環境省令でイノシシやマガモなど48種が指定されている。同省は今後、公聴会や審議会などを経て、5月にも省令を改正し、カワウを追加する。一方、減少が著しいウズラは5年間捕獲禁止にする方針。 (須藤大輔)

  <<川に集まった30aほどのボラの子をカワウが鵜呑みにするのを以前テレビで放映していた。そのときは、どのカワウも3〜5匹は呑み込んでいた。1羽で1日500c食うといのは、最低でもこれ位は食うということじゃーないのかな。>>


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