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10回目 8月8日(金)
晴れ
興津川・上流部
釣果:11
11回目 8月15日(金)
晴れ
酒匂川・松田地区
釣果:21
12回目 8月27日(水)
晴れ
狩野川・中流部
釣果:9
13回目 9月12日(水)
晴れ
狩野川・中流部
釣果:15
14回目 9月17日(水)
晴れ
酒匂川・松田地区
釣果:10
15回目 9月21日(日)
興津川・上流部
釣果:23
16回目 9月24日(水)
晴れ
興津川・上流部
釣果:15

10回目 8月8日(金) 興津川、上流部 

高瀬、河内川合流の下
 興津川、高瀬

 天気:晴れ
 水温:22〜24℃ 水色:澄み
 釣果:11   Max.19cm Min.14cm

 高瀬
 河内川が合流した淵の下のチャラ。
 清地の吊橋がまったく掛からないので、上の高瀬に転進。
 昼からここでなんとか形をみました。


清地吊橋

 清地の吊橋
 吊橋の近辺は昔から好ポイントといわれている。
 吊橋へのは入り口の角にオトリ屋がある。
 吊橋の脇に数台駐車できる。
 午前中ここの上手をやったが、まるでダメでした。


清地吊橋の上流
 清地吊橋より上流を望む
 吊橋の近くに河原はない。
 鮎が20〜50匹くらいの群れで泳いでいるのが沢山見えた。
 じっと立っていると群れが上手へ行ったり引き返して下流へ走ったり大運動会をしていた。
 群れ鮎がぐるぐる回ってくるあたりにオトリを泳がせておいたが、まるで相手にしてくれません。


 四国鮎釣り旅行から戻ったら、すぐにMTさんSOさんから金曜日に興津に行くがどうする?と連絡が入った。
答えは勿論「行きます。」だ。
 MTさんが迎えに来てくれるとTelしてきた。長旅で疲れているだろうと気を使ってくれたのだ。
 友情に甘えて乗せていってもらうことにした。5人車2台での釣行だ。
 何所に入るかという話になって、上流部の高瀬の広場に駐車した。
 MTさんは高瀬の吊橋の上でやるという。KTさんは淵のトロでのんびりやるという。
 TKさんとSOさんは1キロほど下ての清地の吊橋でやってみるというので、一緒に清知吊橋へ行く事にした。
興津川入漁証 吊橋入り口角のオトリ屋で入漁証とオトリを買い、吊橋脇に車を停めた。
 吊橋の上から眺めると、良型が石に付いていて、ヒラをうっていて、他の鮎が来ると追い払っているように見えた。
 瀬が好きなTKさんとSOさんは吊橋の近くでやるというので、上手を見に行った。石に付いている鮎は見当たらない。途中で止まってじっとしていると群れ鮎がヒュヒュっと通り過ぎていく。
平均すると小振りの感じだが、中には20cm位のも見えた。
 少し上手まで行ってじっとしていると、また別の群れがビュービュー走り回るのが見える。
 こちらが水音を立てるとサッと見えなくなるが、静かにしていると、すぐに戻って来て大運動会の様相だ。
 小一時間まるで掛からない。群れ鮎が回ってくる場所にオトリを泳がせておいても群れ鮎は反応してくれない。交通事故でいいから掛かってほしいと粘るがダメ。
 監視員が回ってきたので、どんなところをやれば良いのか聞いてみた。
 瀬の良さそうな所は毎日攻められているから釣れないね。トロっぽいとことか、ヘチだね。午前中はなんとかオトリをつないで、午後からだね。という。
 11時頃までまるでダメ。KTさんが高瀬へ戻ろうかというので、賛成。
 高瀬の駐車場へもどり、木陰で早めの昼食&休憩。MTさんが吊橋のすぐ下あたりでやっているのが見えた。
 しばらく休んだ後、あたりを見に行った。支流には小振りだが鮎が沢山見えた。橋の上の堰堤の枠の中にも沢山の鮎が見えた。
 下の淵では底に沈んだ岩に鮎が沢山群れているのが見えた。淵では3人竿を出していた。その下のチャラでは鮎の姿は良く見えなかったが、石はきれいだったし誰もいなかったので、午後はここでやってみることにした。が、左岸際の石にはアオノロがいっぱいだった。
 未使用で温存しておいたオトリにハナカンを通し、チャラに放してやった。岸に座り込み、暑かったので足を水に浸けて、じっくりと上手へ泳がせていると15cmくらいのが来た。同じ様なパターンで泳がせているとポツポツだが掛かってくれた。
 掛かりアユの大きさは15cmくらいのと18cmくらいの2種類に分かれていた。18cmくらいのは2、3週間前?ころに成魚放流されたもののようだった。15cmくらいのは天然遡上のようだ。
 4時半ごろに終了にした。
 今日見た範囲では、興津川はどこにでもアユは沢山いました。


11回目 8月15日(金) 酒匂川・松田地区

第2放水路 酒匂川・第2放水路下流

 天気:晴れ
 水温:22〜24℃ 水色:澄み
 釣果:21  Max.20cm Min.13cm


 第2放水路
 第2放水路の放水口のすぐ下から広く平らなドチャラというような流れに変えられていました。
 左岸側の護岸工事を始める前には、ここに深い早瀬があったことなどは全く想像できない変わりようです。
 放水路の両脇にブルーシートで作った釣り小屋があった。



第2放水路下流
 文明床止工を望む
 上流の水が見えなくなった辺りが文明床止工です。その少し下の左に上の写真の第2放水路があります。
 流れの右に作り直した土手(川幅のほぼ真中)があります。この少し下流で流れは右岸の淵へ落ち込みまた中央の土手に向かって流れる。その後は土手に沿って長い一本瀬でヤブ下オトリの上手まで続く。
 雲水のような頭の写真の主は、帽子を忘れタオルで被り物をしたMTさん。


 週の前半は特にこれと言うほどではないが、なにかとやっておくことが出来て川へ出かけられなかった。週半ばに菜園グループの釣友に金曜日に酒匂川か狩野川へ行きませんかと声を掛けたら、酒匂へ行こうとなった。
 4時に3人をピックアップ。4人なので、松田地区ヤブ下へ入ることにした。6時頃ヤブ下オトリに着いてみて、驚いた。駐車場がほぼ満杯。解禁日頃の混み様だった。
酒匂川入漁証オトリ屋の主人も「例年なら釣り人が少ない時期(お盆)なのに、今年は特別に釣れている訳でもないのに人が多いんだよなー。」といい不思議がっていた。
 久し振りにきたので、最近はどんな所が良いのか聞くと、午後になって発電放水が始まって少し水位が上がってきたらチャラをやるといい、と言っていた。
 オトリ屋の前のチャラと下の瀬はもう釣り人がズラーっとならんでいて4人が入る余地はない。上手へ行く事にした。
 KTさんとSOさんは土手脇の一本瀬の頭あたりで始めると土手を水辺まで落りた。MTさんはもう少し上手へ行くといい歩いていった。辺りを見ていたが、上手を見てはいるところを決めることにした。上手へ向かったがMTさんの姿は見えない。放水路の方まで行ったのかと思い、淵へ流れ落ちる瀬を中州へ渡りクーラーボックスを置いたら、上手からMTさんが中州へ渡ってきた。
 「姿が見えないからずっと上まで行ったのかと思った。」と云うと、「土手の上を歩いていたから見えなかったのかな。そこの瀬を渡ってくるとは思わなかった。」と返事。
 朝食のパンと牛乳を食べながら、上手の放水路までの間を見てくることにした。
 放水路からこの場所までの様子が上の2枚の写真で、この間は平で変化の少ないドチャラ&チャラだ。少し水深がありわずかに波立ちもある途中のチャラが石もきれいでアオノロも無く静かにやれば釣れそうな雰囲気だった。
 とりあえず、この深みと下の瀬がアオノロも少なく石も比較的きれいだったので、やってみることにした。
 今日は朝から風が上流側から吹き降ろしていて、竿を伸ばしたら、持っているのが大変なくらいに吹く時があった。
 駆け上がりの辺を泳がせているとほどなくしてオトリサイズが来た。が、その後がなかなか来ない。10時頃監視員が回ってくる頃までにようやく2匹だった。監視員に最近の様子をきいて見ると、下の淵にアユがいっぱい溜まっている。しかしそれを狙っても釣れない。午後になったらそのアユがここの瀬と瀬頭に差してくるから、良型が掛かる。数日前22cmがここの瀬頭で出た。と云うので、ここで粘ってみることにした。
 思い出した頃になんとかオトリになるサイズが掛かったが、監視員のいうような良型は来ない。おまけに風は止む気配がなく上流から吹き続けていた。オトリになるかならないかの大きさでも、風で竿がしなるので、大物が掛かったような抵抗がある。
 腕がくたびれたので、早めの昼休み。
 長い休憩の後、淵からの差し込みを期待して、オトリを出してやった。が、昼前と同様に、アオノロの切れ端が流れてきて水中糸やハナカンのあたりにからんで、始終アオノロそうじをしていた。
 瀬頭のあたりではあまり来ないので、その下の瀬をやってみるとポツポツだがオトリサイズ以上のが掛かった。瀬の中ではナワバリポイントにオトリは入った瞬間に掛かる場合が多かった。掛かると一気に下に下るかオトリを引きずって上手へぐんぐん登るかどちらかだった。そこまでは面白かった。
 が、風が強いから、掛かった後が大変で、竿が風に煽られるのをこらえながら抜いて取り込むのは重労働だった。抜いてもアユが手元まで来ないことが何度かあった。無理に手元まで飛ばそうと思うと、掛かりアユ共あらぬ方向へ行って、体の周りを一回りも二回りもしてオタオタしてしまうこともあった。
 竿を持っているだけで疲れてしまったので、4時前に終わりにした。
 とにかく今日は、アオノロ掃除と風に竿を煽られたのとで、普段の何倍も疲れたような気がした。


12回目 8月27日(水) 狩野川・中流部

狩野川、飯田オトリ前
 狩野川・宮田橋

 天気:晴れ
 水温:18〜20℃ 水色:澄み
 釣果:9  Max.18cm Min.14cm


 宮田橋上手
 先日来の雨・増水でアオノロはきれいに流されていましたが、垢もだいぶ飛んだ感じでした。秋のような冷気と曇り空で水温は朝18℃でした。
 飯田オトリ前の岩の上から深みを覗くと、良型が沢山みえましたが、掛かってくるのは小型ばかり。



 インターネットで天気予報をみると、伊豆市は昼間晴れと出ていたので、MTさんに狩野川へ行かないか?とメールをした。「行きましょう。」と気持ちの良い返事が返ってきた。
 4時に迎えに来てくれたので、釣り道具を積み込み、狩野川へ出発。出かける時に空は黒い雲で覆われていたが、小田原に近づく頃に晴れ間が見えだした。が、箱根の山は厚い雲に包まれていた。箱根峠を過ぎる頃には霧も晴れて富士の山も良く見えた。峠の下りで狩野川の方を眺めると、長岡あたりから先が低い黒雲に覆われていて伊豆の山並も全部雲の中だった。
 こんな真っ黒の雲がかかっているのは初めてだね。あの雲の下は雨かなー、などと話しながら狩野川へ向かった。狩野川大橋に着いた頃には黒雲は消え去り予報通りに晴れていた。
 例年ならもう川へ釣り人が出ている頃なのに、修善寺の橋の所まで一人も川に出ていなかった。
 「もう明るくなってしばらく経つのに、誰もいないね!」
 「どこにも聞かないで来てしまったけど、ぜんぜん釣れていないのかなー。」
 「とにかく、川を見てみよう。」ということで、修善寺橋の上から覗いた。じっと見ていると、鮎はかなり見えた。
 「魚はいるね!上流のほうも見て、適当な所で竿を出そう。」
 宮田橋で川を覗くと、黒い石に鮎が付いているのが見えた。さらに上手の矢熊橋では二人釣り人が川に出る所だったが、鮎はあまり見えなかった。 嵯峨沢橋から覗くと、右岸際の流れの緩いところに鮎が見えた。が、形は小さい感じだ。
狩野川入漁証 どこでやっても同じようなものかもしれないね。久し振りに宮田橋のあたりでやってみよう、ということにした。
 あちこち見て回ったので8時に近くなっていたが、宮田橋上下では釣り人は二人見えるだけ。狩野川らしくない。オトリ屋の主人は「最近は人が出てくるのが遅い。」と云っていた。
 二、三日前から9月下旬〜10月中旬の気温とかに低下し、雨が続いたせいもあるのか、水温は朝18℃。
そのせいにする訳ではないが、橋の上手の瀬頭でやってみたがまるで反応なし。橋の上で覗いた時は、けっこう鮎が見えていたが、その辺りへオトリを入れてやっても全く反応なし。
 あきらめて上手へいってみたりしたが、午前中にチビが2匹。あちこちやってみてもダメなので早めの昼弁当&休憩。
 オトリ屋の前の岩の上からすぐ下の深みを覗くと、底の二つの大石に良型の鮎が十匹以上も垢を舐めているのが見えた。ヒッカケの道具で引っ掛けたいとう願望がむくむく湧いてくる。その上手の大石にも沢山の鮎が見えたが、こちらは少し小振りだ。
 MTさんも早めの昼休みに戻ってきた。弁当を摂った後に前の岩から水中を覗いて、大きいのがあんなにいるのに何でチビしか掛からないの?一番小さいのはこんなんだよ。大きさを親指と人差し指とで示し、それが背掛りなんだよ、と悩んでいた。
 午後は橋の下流の様子を見に行ってみた。橋から山の神淵までのチャラを歩いて行くと群れになって逃げ回る小振りの鮎が沢山みえた。左岸側の流れで二人竿を出していたが、戻って来た時にはいなくなっていた。
 左写真、淵の下の瀬頭あたりでやってみたが小振りのが数匹掛かっただけなので、また橋の上手へ戻った。
 出水でアオノロはきれいに流されていたが、石垢も半分ほど飛んだ感じだった。そのせいでもないだろうが、釣る場所と腕が合わなかったようで、朝思っていたのとはほど遠い形と数で終わってしまった。それにしても、もう秋近しというのに、今年はチビが多いように思える。
 最近の雨模様の続く中で、今日一日は天気予報のとおり朝から夕方まで晴れて、日中は陽射しが暑く感じるほどだった。
良い天気の中で、一日友釣が出来たのだから良しとしよう。


13回目 9月12日(金) 狩野川・中流部

狩野川修善寺橋
 狩野川・修善寺橋下

 天気:晴れ
 水温:19〜22℃ 水色:澄み
 釣果:15  Max.19cm Min.13cm


 修善寺橋を望む
 修善寺橋すぐ下の岩盤から荒瀬、早瀬が続く。
例年だと今時分は良形が竿を絞り込むのだが、今回はそんな良形は掛からなかった。
 橋を左手に渡った先に、伊豆急行の終点・修善寺駅がある。



修善寺橋下流
 橋下の瀬より下流を望む
 上の写真の下も手。右岸寄りの大岩に瀬がぶつかり、淵になっている。淵の下はトロから早瀬となり、その下も瀬が続いている。
 瀬釣りが好きな人には良い場所だ。



 前回、修善寺橋の上から覗いた時に塩焼きサイズのアユが瀬肩の鏡に沢山見えたのが気になっていたMTさんが狩野川へ行くと言ってきた。当然「一緒に行きましょう。」となる。今回はSOさんとの三人連れだ。
 箱根峠を越える頃に夜が明け始めた。三島への下り始めは深い霧で中腹を過ぎてから霧が晴れだした。伊豆のほうに雲か霧が懸っていたが天気予報は晴れなので、日が昇れば無くなるだろうなどと話しながら狩野川へと向かった。
 狩野川大橋から先は川の様子が見える。夜が明け日が昇ってきたというのに、今朝もまだ釣り人は川に出ていない。早朝は釣れないということか?大仁橋上手の松下・ショッコにも人影は無い。
 「まえは、この時間には釣り人がずらーっと川に並んでいたけど、最近は出足が遅いね。」
 「釣り人の数も減っているんじゃない。」
 「そうだね。少ないね。釣り人の数も、出足も三十何年か前に戻ったみたいだね。」
 そんなことを言いながら、途中コンビニで弁当と飲み物を買い、上流へ向かった。
狩野川入漁証 修善寺橋左岸下手にある駐車スペースに車を止め、MTさんが道路の向かいのオトリ屋へ駐車場所と釣りの様子を聞きにいった。その間左岸際の浅い分流のコンクリートブロックや大石に被った泥垢が舐められて黒くなっている所が何ヶ所も見えた。じっと見ていると小振りのアユが群れて垢を盛んに食んでいた。
 所定の場所に駐車し、着替えをしていると隣の車の人が来た。昨日から泊まりで来てるそうで、昨日は26匹の釣果だったと話してくれた。昔からこの修善寺橋の下でしかやらないのだという。そして、いつも向かいの民宿&オトリ屋に泊まるのだそうだ。
 着替えを済ませ、オトリ屋へ入ると、昨夜の泊り客3人が朝食を摂っていた。もう7時は回っていた。
 オトリを引き舟に入れ、川へ向かった。本流は右岸に沿って流れている。川原に出たときあたりを見回したが釣り人はまだ一人も見えなかった。
 とりあえず写真を撮ったあたりに引き舟を浸け、周りを眺めた。
MTさんは大岩下のトロから瀬が始まる辺りへ向かった。SOさんは最初の写真の中ほどでやってみると、準備を始めた。自分は、それでは橋のすぐ下の瀬頭上の鏡にオトリを泳がせてみようと橋の下へ向かった。竿を伸ばしたり準備をしていると、対岸右岸の橋の脇から一人岩盤の上に出てきて、荒瀬脇の緩い流れにオトリを出した。
 自分の下手の瀬脇にも一人来た。やはり狩野川です。時間になると釣り人が出てきます。
 荒瀬の上の瀬頭とその上の鏡にオトリを泳がせてやったが、かなり長いことやって、チビが2匹きただけ。対岸の人が掛けたのを見ても小振りのアユだった。ここは諦めて、SOさんの下手から大岩の所までをやってみることにした。
 とにかく、ここはと思った所にオトリを入れてやってもまるで反応が無い。オトリがへばるばかりだ。SOさんはなんとか掛けてオトリが繋がっている。11時過ぎにようやくオトリになりそうなのが1本きた。これを昼から使うことにして、午前の部終了。
 今日も早飯&休憩だ。一度でいいから、弁当を食べる間も惜しいというくらいに釣れてくれないものかと思う。SOさんも弁当に戻ってきた。6本のうち半分はチビだといい、チビでもオトリに使ってみたと言っていた。
 「MTさんはあそこから動かないね。戻ってこないところ見ると、釣れているんだろうね。」
 「そうだろうね。午前中たったの3匹。オトリに使えそうなのは最後に掛けた1匹だけだよ。」ぼやきばかりが出てくる。「午後はMTさんの下手が空いていれば、あそこの瀬でやってみる。」と話した。SOさんは同じ辺りでやってみると言った。
 のーんびり休憩の後、下手のMTさんの所へ行って様子を聞いたら、良くないのだそうだ。上手から見たときは葦で見えなかったが、MTさんの下手には釣り人がいた。そのまた下まで行ってみる気力がなかったので、大岩と瀬の間のトロでのんびりとやることにした。
 日が後ろから射すようになって、水中の様子が良く見えるようになってきた。あちこちでキラリキラリとアユが身をひるがえして垢を食むのが見えるようになってきた。その辺りにオトリを入れてやっても全く反応しない。これは参ったと思い、じっと見ていると垢を食んでいるのは1匹ではなく2〜3匹が交互に仲良く食んでいるのが分かった。他の場所も同様のように見えた。
 もうキラキラ光るのは無視して、所かまわずオトリを泳がせることにした。感じとしては、流れの真ん中辺りで掛かる率が多かったように思う。石に挟まった木の枝に根掛かりして腰近くまで入ったが、石垢がようやく付きだした感じで、石の上に乗っても滑るようなことはなかった。川に立ち込むと、その辺りはもうダメの感じだった。
 あと数日もすれば、垢の付きも本格的になるだろうし、仲良しで垢を食んでいたのも縄張り意識が出て仲間を追い出してカキーンギュギューンと追い気満々になるような気がして水中を眺めていた。
 しかし、もう秋近しというのにチビアユが多いのには驚いた。この辺だけのことかどうか分からないが、いたる所にチビアユが沢山見えた。掛かった半数以上がチビだった。
 
 帰りの道路は渋滞などまるでなく、異常なくらい順調に帰ってきた。釣りに出かけた皆さんも感じているでしょうが、近年には無く、車の流れが良いですよね。
ガソリン高騰と不景気とが重なって車の走行が減っているのだろうか。年寄りが心配しても始まらないか。


14回目 9月17日(水) 酒匂川・松田地区

酒匂川1

 酒匂川・やぶ下、下流

 天気:晴れ
 水温:20〜22℃ 水色:澄み
 釣果:10  Max.19cm Min.14cm


 やぶ下方面を望む
 三連休は解禁日並みの混雑が続いたそうだが、今日もすごい人出だった。
写真を縮小してあるので分からないが、20人ほどの釣り人が写っている。
オトリ屋が驚くほどの人出が続いているようだ。
やぶ下オトリの前から百mほど瀬が続いている。


酒匂川2
 信栄倉庫方面を望む
 下流右岸に見えるのが倉庫。
両岸とも釣り人が隙間無く並んでいる。下手の流れが広がっている所などは、膝くらいまで立ち込んでいる人の列とその後ろの岸から竿を出してる人と2列になっているのが見えた。
 三連休後の平日というのに、こんなに釣り人が多いというのには驚きです。
 暮れあたりから、写真に写っている右岸の護岸工事が始まるそうです。この辺りから右岸側の流れを切り替える工事も始まるようです。


 天気予報では木曜日以降は台風13号の影響で大雨模様らしい。水曜日は一日晴れというので、酒匂川へ出かけた。
釣友何人かへ誘いの電話をしたが暇な人はおらず、久しぶりの単独釣行となった。
酒匂川入漁証 酒匂川というと、どうもやぶ下へ足が向いてしまう。昔、お盆を過ぎる頃になると0.3〜0.4号のナイロン糸を切っていくような馬力のあるアユが釣れた記憶が残っているからだと思う。護岸工事が始まって以降は、そんな良形は釣れたことが無いのに”もしかしたら”という淡い望みを抱いて行ってしまうのだ。
 6時半頃にやぶ下おとりへ着いた。もう数人が竿を出していた。
オトリ屋主人の話では、最近はばかに釣り人が多いという。この連休は解禁日並みの人出だったそうで、オトリ屋の前だけで80人はいたそうだ。昨日は朝雨だったので少し減ったと話していた。
以前は9月半ばともなると川へ出る釣り人はぐっと減ったものだが、最近は温暖化のせいかどうか分からないが遅くまで友釣をする人が増えたような気がする。
 先週の大雨でアオノロは流されて石垢も付いて状況は良くなっているようだった。が、最近は雨が降る度にアユが一回りずつ小さくなっていくんだよなー、とオトリ屋の主人が言っていた。アユが成熟してそろそろ落ちの態勢に入ってきたのかもしれない。
 オトリ屋の前から続く瀬が終わったあたりが空いていたので、引き舟を浸け、釣の準備をした。岸辺近くの石にも食み跡がありアユがかなりいることは分かった。たまにアオノロがしつこくへばり付いている石が見えたが、釣には全く支障が無い。
 オトリを波立ったあたりに出してやったが、2時間ほど、まるで音沙汰なしだった。その間に上手の瀬の終わりあたりでやっていた人が瀬の弛みで二つほど掛けるのをみた。オトリと同じくらいのだった。すぐ下手の人も掛けていたが、その下の人は自分と同じでまるでダメ。
 今日は朝から晴天ではあったが、足柄や富士山の方はもやがかかってきて見えなくなった。
なかなか釣れないものだから、あちこちキョロキョロ見渡してばかりだ。8時前には、両岸とも、お互いに竿を倒すとぶつかる位の間隔で釣り人が並んだ。それにしても釣り人が多い。
 どこか別の場所に移ろうかとも思ったが、移ろうにも、空いている場所がいない。
 最後の手段で下手にオトリを沈め、じわじわと引き上げるのを数度やってようやく1匹掛かった。野アユにオトリを換えて出してやるが、すぐには次が来てくれない。その後は思い出した頃に掛かる感じだったが、掛かってもバレるのが多く、針のせいなのかと悩んでしまった。
 例によって、早めの弁当休み。今日は家族が夕方から車を使うというので2時頃には終えて帰るつもりだ。
 食後は気合を入れ直してやってみたが、思うようには掛からない。対岸で腿位まで立ちこみトロ流芯脇を泳がせている人がコンスタントに掛けていたが、それ以外はポツリポツリがいいところだった。しかし、全く釣れないという人もいなかった。
 1時半過ぎにようやくツ抜けしたので、今日は終了にした。
腹に卵や白子を持ちはじめたせいでアユが神経質になっているのか、追いが浅い感じがした。今日はトロやチャラが良かったような感じがした。アユが落ち着けばまたしばらくは瀬にも戻るだろう。
 先日テレビで群馬県の彼岸花の映像が出ていた。彼岸花が咲き始めると、友釣もいよいよ終盤だ。
神奈川県は10月中旬で鮎漁は終了だ。今年はあと何回できるかなー。


15回目 9月21日(日) 興津川・上流部&下流部

興津川、大網橋上流 興津川、大網橋

 天気:雨(降ったり止んだり)
 水温:19〜20℃ 水色:澄み
 釣果:23  Max.21cm Min.14cm


 大網橋より上流を望む
 台風後の雨模様にもかかわらず、釣り人で賑わいました。
 左岸側は山がせまっていて、水辺まで木の枝が伸びていて、その下に葦がびっしり生えています。右岸も葦が水辺までぎっしり生えています。チャラ瀬が続いています。
いきおい、釣り人は川の真ん中に立って川の両側を狙う人がほとんどでした。



興津川、大網橋下流 大網橋より下流を望む
 橋の下手は百m以上早瀬が続いていて、その下はトロ、チャラ瀬になっています。
橋の近くを除けば、早瀬には釣り人がいませんでした。
早瀬下のトロ、チャラのあたりには6,7人竿を出していました。
 吊橋の脇に広い駐車場があります。




 各地に大雨を降らせた台風13号は、東海沖から房総沖を19日から20日にかけゆっくり東の洋上へと去っていった。これでしばらく友釣はダメだなーと思っていた。TKさんが興津は雨がそれほど降らず水も増えていないから日曜日に釣に行こうと言っていると、MTさんから知らせが来た。半信半疑ではあったが、ダメモトでもいいから、竿を出せれば良しと思い、同行することにした。今日20日は絵に描いたような台風一過の晴天だ。しばらく天気が続くだろうと思ったのだが、興津あたりは21日は曇り夕方から雨という天気予報だった。
 暗いうちにTKさんが迎に来てくれた。途中空を眺めると全天雲に覆われていた。箱根峠の途中は深い霧で雨が断続的に降った。峠を下りると、ずっと曇り空が続いた。
 興津川を上流へ向かった。どの辺りへ行くのか聞くと、大網橋から土村あたりへ行くという。和田島まではやったことがあるが、その上流はまだやったことがない。というのは、昔は和田島あたりが釣の最上流部であったので、そのさらに上流というと何故か足が向かなかったためである。
興津川入漁証 とにかく行き先はTKさんにお任せ。
 茂野島の宮原おとりで入漁証を買い、様子を聞くと昨日から絶好調で58匹釣った人がいたという。黒川合流点から和田島まではどこでも釣れると言う。
 TKさん、MTさんはもう何十も掛けるのは間違いなしと気合が入りだした。大網橋という吊橋の右岸に20台以上駐車できるような広場があり、そこに駐車し釣り支度をした。
 上手の山が低い雲に見え隠れしていた。カッパを持っていこうかどうしようか迷っていたら、MTさんが降ってもたいしたことないよというので、置いていく事にした。
 オトリ缶から各自の引き舟へオトリを移したら、TKさんはあっという間に川へ出てしまった。車はロックされていてオトリ缶をしまえない。慌てて川縁へ行き、大声で呼び戻した。
 今度は三人そろって橋の下へ出た。MTさんは上流へ行くと川べりを上流へ向かった。TKさんは下手のチャラ瀬に行くと下って行った。さて、どの辺りでやろうかと橋の上下を見渡した。橋の少し下手にわずかに川原のようになった所があったのでそこで始めることにした。そこ以外は葦が水辺までびっしり生えているので、水に立ちこんでの釣りになるから敬遠しただけだ。
 曇り空なので、橋の上から覗いた時も、川辺に立って水中を見てもアユの姿はまるで見えなかった。
しかし、水中の石は黒く艶が出ている所があったのでアユがいることは間違いない。どこでも釣れるとオトリ屋は言っていたが、どのような所を狙えば良いのかを聞くのを忘れてしまった。初めての場所なので、良く聞いてくるのだった。
 初めのうち手前をやっていたがなかなか反応が無い。少したってから、対岸左岸近くの黒くなった石の脇にオトリを入れてやるとググッときて16,7cmのが掛かった。きれいな魚体でアユ特有の香りも良い。
それほど間を置かずに2匹掛けた。それを見てかどうか分からないが、二人連れがすぐ下手と上手に来て、挟み撃ちにされてしまった。掛けたら下手の人の前にいってしまうほどの間隔だ。これは落ち着かない。
 少し下手に一人いて、その下の早瀬には人が見えなかったので、下へ移動することにした。
水縁を下って瀬尻近くまでいくと、川沿いの道から川へ出てくる踏み分け道があり、水辺のところが砂地になっていたので、そこに弁当と飲み物の入ったクーラーボックスを置き、早瀬の終わりから瀬尻あたりを狙ってみることにした。
興津川畔の彼岸花 踏み分け道の脇に彼岸花が幾つも咲いていた。川沿いの道をここまで来る途中にも沢山咲いているのが見えた。
例年、この花が咲くとアユ釣りもいよいよ終盤が近づいて来たな、と思う。少し侘びしい気持ちになる。
 さて、どの辺りにオトリを入れようかと考えていると、雨が降り出した。あー、カッパを持って来るんだったなと思ったが、もう遅い。たいした雨ではないからと気を取り直す。
早瀬の流れの真ん中は無理のような気がしたので、瀬尻近くの少し流れが緩くなった辺りの黒っぽい石の所へオトリを入れてやった。あちこちうろうろさせていると掛かった。瀬でのアタリにしては弱い感じだった。
その後も入れ掛かりは無かったが、順調に釣れる感じで、どこでも釣れるというのは本当だなと思った。
 しかし、雨が降ったり止んだりで、傘をかぶっていても着ているものがしっとり濡れてきた。下手の方を眺めたがTKさんの姿は見当たらない。もっと下まで行った様だ。
 雨模様を我慢してやっていると、なんと上手からTKさんが下りて来た。
「あれ?下にいたんじゃないの?雨が降ったり止んだりするから、鍵を借りて車からカッパを持ってこようかと思っていたんだけど、姿が見えないので諦めていたんだよ。」
 「うん、そこのトロのもう少し下のチャラ瀬でやっていたんだけれど、意外と流れが早くて苦戦した。上手のMTさんの所を見に行って、こちらに来た。この辺はどう?」
 「10時ころにはツ抜けしたところまでは数を数えていたが、その後いくつ掛かったか覚えていない。この陽気のわりには良く掛かるよ。」
 「あそう、順調なんだ。ところで、下流の方へ移動してみない。」
 「うん、いいよ。」「申し訳ないんだけど、クーラーボックスを車まで持っていってくれないかな?竿をしまって戻るから。」
 TKさんがクーラーボックスを持って立ち去った。また雨が強くなったり止んだりする。竿と仕掛けをしまって、アユが弱らないようにと思い、引き舟を引きずりながら水辺を歩き上流の吊橋まで戻った。橋の下に引き舟を置き、橋の上から上手を眺めたがMTさんもTKさんも見当たらない。かなり上手まで行っているようだ。二人が戻るまでの間、吊橋の上から他の釣り人の様子を見ていた。橋の上手は上の写真のように流れの真ん中あたりにかなり接近して立っている。あれではなかなか釣れないだろうな、などと思ったりして眺めていた。橋の下手は早瀬の始る辺りからは誰もいない。もうこの時期だから、早瀬は見込みがないと思っているのかもしれない。
 二人が上手から戻ってきた。雨はたいしたことがないようなので、橋下の川原で弁当にした。こんな天気になるのが分かっていれば、弁当ではなく、おにぎりを買うのだった、と話した。
 オトリ缶にアユを移すときに数えてみると16匹釣れていた。3人分をオトリ缶に移し、ブクからエアーが出ているのを確認して蓋を閉め、移動。
 承元寺の辺りへ行こうかという話も出た。が、日曜の午後からでは入る場所が無いだろう。丸渕ならば空いていると思う。ということで丸渕へむかった。
 丸渕上手のトロに一人竿を出していた。様子を聞くと、数は釣れていない。沈んでいる石は黒く艶が出ているように見えるのに、数は出ないらしい。二人は先にいた人の下手をやるという。
 自分は、上手の瀬へ行ってみることにした。トロ場から瀬になり急瀬・荒瀬になって丸渕上手のトロに落ち込んでいる。
川を上がって行くと、瀬の上手にトロ場があり、その上手に瀬が見えた。その瀬尻下のトロ場で一人竿を出していた。
 瀬頭から早瀬になるあたりをやってみることにした。瀬頭の石の上手は砂で埋まっていたので、瀬頭の石の前にオトリを止めるようにしないとダメの感じだった。しかし、そうはうまく止めておけない。とりあえず、その下の早瀬になるあたりを狙ったら20cm位のがきた。
それをオトリにして出してやったのだが、ドジの連続で不調の連鎖に入ってしまった。
 瀬は四つの筋に分かれて流れ下っている。手前の流れを探ったが反応なし、2番目の流れに入れて瀬肩近くまで上ったあたりでその向こうの川の真ん中の三番目の流れに入っていった。瀬肩の落ち込みの下をくるっと下へ向かった瞬間キュンと掛かり対岸へ向かって走った。下の急瀬に走り込まれないように竿を絞り手前に寄せ竿を立てるとオトリが水を切り、次いで掛かりアユが水を切ってこちらに飛んできた。掛かっていたのはオトリと同じ20cm位だ。たもで受けた、と思ったのだが、タモ枠に掛かりアユがぶつかり、横の水にポチャリ。一瞬ぽけっとして見えたが、すぐに沖へ遁走した。
 針を点検し、逆針を打ち2番目の流れの先程より下手に泳がせた。下手の方からゆっくりと上らせていると、目印が下へピュっと走り、ショックが手元の伝わった。すぐに竿を立てて抜きの体制に入ろうとしたが、ぐいぐい走り回ってなかなか抜けない。下の強瀬に走り込まれないようにと思い、強引に抜いた。こちらにかなり早いスピードで飛んできた。たもを出したら、今度は掛かりアユが網の外で、オトリだけが網の中だ。とうぜん、掛かりアユは身切れでおさらば。
 オトリは2度も水上にぶらさげられて掛かりアユに引き回されたものだから、グロッキー。別のオトリに交換して出してやったが、次までが長かった。なんとか元気なのが掛かり、こんどはうまくキャッチできた。
 これで瀬肩の石の頭を狙おうと思ったが、横からオトリを出して石の頭で止める技術が無い。そこで、瀬頭の上手に立ちこんで、上流側からオトリを入れてみることにした。思ったより簡単に瀬肩の石の前やその後ろの石との間にオトリをとめる事ができ、3連荘で塩焼きサイズがきた。
 午前中は雨に濡れたり、午後は失敗があったりしたが、台風通過の二日目に面白い友釣が出来たのだから大満足の一日だった。


16回目 9月24日(水) 興津川・上流部

興津川、土村堰堤の下流
 興津川・土村堰堤下流

 天気:晴れ
 水温:19〜21℃ 水色:澄み
 釣果:15  Max.19cm Min.12cm


 土村堰堤方向を望む
 白く見える橋は土村堰堤のすぐ下に架けられた中部横断自動車道工事用の橋。
矢崎橋のすぐ下に矢崎堰堤があり、その下で布沢川が右岸に合流してすぐに土村堰堤になる。
土村堰堤の下流は写真の辺りから中州がある。主流は左岸側で瀬になっている。


 ちょっとした用でMTさんに電話をした。要件の話が済んだ頃、TKさんが水曜日に興津に行こうと言っているが、同行するかと聞かれた。誘われたら断るはずがない。
 いつものルートで箱根を越え、1号線を通り興津で興津川沿いに上流へ向かった。
 どこが良さそうか?前回の場所よりも上流の山びこ橋までを見て回った。山びこ橋の欄干には菅笠をかぶった釣り人の像が立っている。もちろん鮎釣り姿の像だ。山びこ橋の上下は浅瀬が続いていた。橋の上からアユの姿は?と川を覗き込んでみたが、良く分からなかった。
 一つ下の矢崎橋の右岸脇には広い駐車場がある。そこに車を止め、橋の上からまた川を覗き込んだ。橋の上手を見ると、駐車場のある右岸側の石はアオノロがいっぱい付いていて、オトリを出すとすぐに引っ掛かりそうだ。アオノロの付いた石の間を群れアユが何組も泳いでいた。川の真ん中あたりにも群れアユが見えた。
橋の下手を眺めると、橋のすぐ下に堰堤がある。堰堤の真ん中あたりに魚道が付いていて、段々になって流れていた。その魚道に流れ込む左右に24、5cmはあるような良形のアユが何匹も堰堤のコンクリートに付いて垢を食んでいた。完全に縄張りアユの様子で、オトリを入れたら一発で掛かること間違いなしだ。残念ながら堰堤の場所は禁漁になっている。
 下も手も見ようと右岸側の道を下流へ行くと、工事用の道と橋が見えたのでその橋の上から川を覗いた。はじめはアユがいるのかいないのか分からなかったが、じっと見ていると群れアユやら石に付いているのなどが見えた。けっこう形も良さそうだった。
興津川入漁証 いつもの事だが、アユの姿を見ると、すぐにそこでやりたくなってしまう。それでここで始めることにして、布沢川合流点下のオトリ屋で券とオトリを買い、写真の場所に入った。
 MTさん、TKさんは写真のあたりから上手をやるというので、自分は下手の瀬をやってみることにした。中州の両側を水が流れていたが、右岸側は平水時には水が涸れるような感じで釣りの対象には?だ。メインの流れは左岸沿いに流れている。午前中瀬の終わりまで往復してみたが、ここは良さそうと思うような場所ではまるで反応無しだ。期待しないような場所で偶然掛かるような感じで、昼までにようやく5匹。祭日の昨日、徹底的に攻められて、追い気のあるのは皆釣りきられてしまったのかなー、などと回らない頭で考えていた。
 昼のチャイムが聞こえてきたのでクーラーを置いた場所に戻ったが、MTさん、TKさん二人の姿はどこまで行ったのかまるで見えない。
 弁当を食べ終わる頃になっても、まだ戻ってこない。堰堤の上手のどこかで”弁当など食べていられるか”というほどに釣れ盛っていて、帰って来ないのか?などと思ったりしながら弁当を済ませた。お茶を飲み、昼からはどの辺をやってみようかと上手の堰堤の方を眺めていると、ようやく二人が戻ってくるのが見えた。
 「弁当なんか食べに戻るのがもったいない、って思うくらいに沢山釣れていて帰って来ないのかと思っていたよ。沢山釣れた?」
 「いや、アオノロが多くて矢崎橋のかなり上手まで行ってきたけれど、良くなかった。」「釣り人は結構出ていたね。」
 「この下の瀬も2,3人下から上がってきたけど、釣れないからそれほど経たないうちに下へ戻っていったよ。」
 「昨日祭日だったから大勢来て、釣られちゃったかなー」「だけど、今朝橋の上から見えたいい形のアユはどこへ行っちゃったのかね?」「アユはいるよ。いるけど掛からないんだ。」
 「移動しようか?」「下流のほうへ行ってみる?」「そうしよう。」ということで、昼食後下流部へ移動した。
下流へ向かう途中の川には、平日にもかかわらず釣り人が大勢見えた。毎日々々大勢が鮎釣りをしているわけだが、鮎はまだまだ沢山いる。
掛からない、オトリを追わないアユが沢山残っているのか?、それとも毎日大勢来ている釣り人のウデが悪くていくらも釣って帰らないから沢山アユが残っているのか? はたまた、その両方か?
 丸淵下、道路脇のあこがれ亭駐車場から川を見下ろした。一人なら入れる場所はありそうだが、三人入るには人が多い、そんな感じがした。さらに下流の承元寺堰堤のある八幡橋の下まで行き、川を眺めた。ここも人がずらーっといた。まだ丸淵の辺りのほうが少ない感じだ。
 川沿いの遊歩道を歩き橋の上手の方を見に行った。右岸際から10m位の間の石が黒くなっていて、アユが光るのが所々で見えた。アユの姿が見えたら、すぐそこでやってみたくなるのが、我らの癖になってしまっている。ここではじめる事にした。
 MTさん、TKさんの二人は、先ほど見た場所でやるという。三人並ぶのは無理なので、自分は新幹線の橋の辺りへ行ってみることにした。入る場所が無かったら、戻ってくると言い二人と別れた。
 承元寺堰堤の下右岸には2m四方くらいの四角いコンクリートブロックが並べてある。そこで二人竿を出していた。水中を覗くと、小振りのアユが沢山見えた。ブロックが切れた下にも二人いた。右岸際を邪魔にならないように下流へ歩いた。100m位の間は小砂利と砂で埋まっていて所々石が出ている感じだった。その下手は拳から頭位の石がならんでいた。
 新幹線の橋の下手に入ろうかと思って行ったが、橋の下手には何人かが竿を出しているのが見えたので、橋の上手でやる他ない。空いているのは橋の上手の2,30mの間だけだ。
 空いている場所は、川の真ん中から右岸側は所々白波が立った瀬で、左岸側は流れに平行に長いコンクリート柱が50cmおきの等間隔に敷き詰めたような感じのトロになっていた。
 波だった瀬はたぶんダメと思い、左岸側をやることにしたた。時計を見ると2時半を過ぎていた。
トロのように見えるが、流れはある。膝くらいまで立ちこんで、水中のコンクリート柱の間や上を泳がせているとポツリポツリと掛かった。背後から日が射してきたので、水中が良く見えるようになった。コンクリート柱の間や上に野アユが光るのが見えたが、オトリが近付くとキラキラしていたのが見えなくなり、簡単には掛からなかった。
 ずっと立ちこんでいたので体が冷えてきた。時計を見ると4時半。上手を眺めると、先ほどまでずらーっと並んでいた釣り人が、今は二人しか残っていない。いつもに比べ引き上げるのが早いようだ。周りに釣り人がいなくなってくると、もうそろそろ止めようかという気になってくる。竿を担ぎ、引き舟を引いて八幡橋へ戻った。
 帰ってから腹を割いてみたら、どれも皆卵か白子が入っていた。一番チビの12cmのにも白子ができていた。
子持ちのアユを釣って食べるのなら、今頃がいいのかもしれない。