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釣行日記8月 8回目  8月10日 
  〜23日  
紀伊・近江、アユ釣り&キャンプの旅
第1日 8月10日(木) 快晴 伊勢神宮お参り
三重県紀和町まで移動
第2日 8月11日(金) 晴れ一時夕立 熊野川支流・北山川が絶不調
熊野詣に変更
第3日 8月12日(土) 晴れ 日置川・上流部
釣果:5
第4日 8月13日(日) 快晴 富田川は不調とのこと
道成寺お参り、日高川へ移動
第5日 8月14日(月) 晴れ 日高川・龍神村
釣果:13
第6日 8月15日(火) 晴れ 有田川、紀ノ川も絶不調
高野山お参りに変更
第7日 8月16日(水) 晴れ&曇り 琵琶湖に流入する
野洲川へ移動
第8日 8月17日(木) 曇り、雨 野洲川
釣果:11
第9日 8月18日(金) 曇り一時小雨 琵琶湖博物館を見学後
安曇川へ移動
第10日 8月19日(土) 雨、時々突風 安曇川・朽木村
テントの見張り
第11日 8月20日(日) 晴れ 安曇川・朽木村
釣果:12
第12日 8月21日(月) 晴れ後雨 岐阜和良川へ移動してみると
16日から網が入ったとのこと。
飛騨、益田川へ移動
第13日 8月22日(火) 晴れ後驟雨 益田川・はぎわら大橋
釣果:10

第1日 8月10日(木) 〔快晴〕 伊勢神宮お参りの後三重県紀和町まで移動

 今年の「鮎釣り&キャンプの旅」は、まだ訪れたことのない紀伊半島と琵琶湖流入河川を目指した。
当初の7日出発は台風7号の風雨が関西方面で強いとのことで、9日夜半に延期した。
つまり10日0時少し前の出発ということだ。
 東名、伊勢湾岸、東名阪から伊勢自動車道を通り、早朝伊勢西ICを出て”お伊勢まいり”へ向った。
伊勢神宮は日本人の心のふるさとといわれ、「お伊勢さん」「大神宮さま」とも呼ばれ親しまれています。
正式名称は「神宮」といい、宇治の五十鈴川の川上にある皇大神宮(内宮)と、山田原にある豊受大神宮(外宮)の両大神宮を中心として、14所の別宮、43所の摂社、24所の末社、42所の所管社があり、「神宮」はこれら125の宮社の総称でもあるそうです。
 皇大神宮(内宮)は天照大神をお祀りするお宮です。 豊受大神宮(外宮)は、天照大神のお食事を司る神をお祀りしており、衣食住をはじめあらゆる産業の守り神です。
 神宮参拝の順路は、まず外宮からというのが慣わしだそうです。我々も慣わしに従って、手水社で手を清め口を漱いで外宮の御正殿を参拝しました。次いで約5キロほど離れた内宮へと向いました。
 内宮境内へは五十鈴川に架かる木造の宇治橋を渡って入ります。内宮では手水社に加えて参拝する前に心身を清める場所として五十鈴川御手洗場(みたらし)があります。五十鈴川の清流で手を清めて御正宮を参拝しました。「インターネットでお伊勢参り」、「美し国・伊勢をゆく
 家内安全・無病息災と今回の旅行の交通安全とアユ大漁などのお願いをしましたが、幾分かはお聞き届けいただけたと思っています。
 

外宮、一の鳥居 外宮、神楽殿 外宮、御正殿 五十鈴川、宇治橋 宇治橋、鳥居
内宮、五十鈴川御手洗場 内宮、二の鳥居と神楽殿 伊勢神宮とは 内宮、御正宮前の参道 内宮、御正宮

 さて、宇治橋前に続く”おはらい町通り”の土産物屋をひやかしたり名物を食べたりすることが昔からお伊勢まいりの後の楽しみになっている。内宮参拝を終えた頃に”おはらい町通り”の店が開き始めたので、土産物屋を見物したり朝食兼昼食の伊勢うどん&てこね寿司をたべてみたりした。食後のデザート?に赤福を食べたが、これは美味。
 てこね寿司は、関東でいうところのマグロのズケ丼とほとんど同じものだった。溜まり醤油のようなタレで食すコシのない伊勢うどんの味は名物に旨い物無しに近い感じだった(軟らかい伊勢うどんは一度食べたら忘れられない食感という人もいるようだが)。食べるまでは、土産に売っている伊勢うどんを夕食に買っていこうと思っていたが、三人協議の上、止めることにした。

おはらい町の通り おかげ横丁、おかげ座 木造?の西五銀行 木造の五十鈴川郵便局

 上の写真は、きれいに整備された”おはらい町通り”の街並みと、珍しい木造の銀行と郵便局。

 お伊勢さんに都合の良いお願い事をした後、紀和町の湯の口温泉へ行く。

湯の口温泉、本館 夕食は明日香鍋 バンガロー前。腹がくちくなると目が弛む。

バンガローで自炊して一泊。
 湯の口温泉の辺りは虫も少なく、バンガローにはエアコンまで付いていて快適な一夜を過ごす事ができた。

 温泉は近所でも評判のようで、夕刻や早朝に年寄り達が入りに来ていた。
 温泉から戻ってきたKYさんが、鮎釣りが好きで大阪から近所に移ってきたという釣り人から「北山川はどこでやっても全く釣れない。一日やってマイナス。」という話を聞いたという。
 Sさんは温泉へ行く橋の際のオトリ缶にアユが沢山入っていた、と戻ってきて云った。オトリ缶のアユは養殖物を買ってきたものなのか、それとも釣ってきたものなのか?
 明日は近くの熊野川支流の北山川瀞峡に左岸の船渡しでアユ釣の予定だが、まるで釣れないというのは間違いであってほしいものだ。


第2日目 8月11日(金) 〔晴、一時夕立〕 熊野川支流・北山川瀞峡での鮎釣り予定が
                     アユ釣絶不調で熊野詣でに変更

湯の口温泉バンガロー。朝食

 離れのようなバンガローで熟睡。早朝、ガス・ツーバーナーで玉子焼き、トースト、珈琲の朝食を作るが、起きて直ぐ食べるというのは努力が必要だ。その点KYさんは目覚めて直ぐにでも食べられるという才能を持っている。
 急いで朝食を済ませ、湯の口温泉から車で5〜10分ほどの木津呂という所で瀞峡への舟渡しとオトリを扱っている山本さん(漁協つり場案内に出ていたので)の所へ向かった。(携帯は圏外で使用不可だったので、直接出かけた。)左岸の狭い坂道を登り少し進むと看板が見えた。
 看板の所に人が見えないので、それと思われる傍の家に声を掛けた。
 若奥さん?が出てきて答えるには、漁協つり場案内に出ていた山本敦三さんはこの春亡くなって今はオトリも舟渡しもやっていないとのことだった。
 瀞峡の瀬に舟で渡してもらい、静寂の中で鮎釣りを楽しもうと思って来たのに、なんと今はやっていないというのだ。ここまで来て諦める訳にはいかない。
 対岸の玉置口まではかなりの遠回りになるが、そこで二軒舟渡しをしていると漁協つり場案内に出ていたので、玉置口まで行くことにした。
玉置口集落全景 つづれ折の道を登り降りし玉置口まで辿り着いた。
 蝉の声以外は何の音もしないような所だ。
 左写真は玉置口の全景で、左の茶色の屋根の食堂&休憩所は政府の助成金で作られたものだが現在は休業中で人の気配が無い。
 この建物の向こう側に駐車場がある。手前の道を左に進むと河原まで出られる。駐車場には瀞峡観光の車が何台か停まっていて、川のワンドの所で舟に乗ったり、降りてきたりしていた。

北山川、玉置口前 玉置口前の北山川は写真のようになっていて、ワンドになった所に船外機付の和船が来て、客の乗り降りをしていた。ここの舟は釣り客よりは瀞峡観光客が主体のようである。
 「はるや」の女将さんに様子を聞いてみたが、なんとも残念な返事が返ってきた。
 「渡してくれといわれれば、渡しますが、とにかくアユが釣れません。お金を払って渡ってもほとんど釣れないと思います。前の川で何人か釣っているから、その様子を見てから決めてはいかがですか。」
 「最近は釣れませんか。それではしばらく様子を見て、それからどうするか考えます。ところで、オトリは扱っていますか。」
 「うちではオトリはやっていません。他で買ってきて下さい。」と言う。

 上の写真の長ーい瀬の瀬頭、瀬、瀬尻にそれぞれ一人ずつ竿を出していた。小一時間見ていたが全く釣れない。瀬頭でやっていた人にKYさんが話を聞いたが、まるでダメということだ。
様子を見ている間にジェット観光船が下流から上流へとかなりの速さで通過していった。
 昨夜湯の口温泉でKYさんが聞いた、「北山川はどこでやっても全く釣れない。」という釣り人の話は本当のようだ。
 天気も良いし川の水も澄んできれいだが、肝心のアユが釣れないのでは仕方が無い。瀞峡での鮎釣りは、何時になるか・もう来れないかもしれないが、次回にして諦める事にした。
 ここからそれほど離れていない本宮町に熊野本宮大社がある。今日はこれから熊野詣でに変更である。
 次は何時来られるか分からないので、本宮、新宮、那智大社の三山を詣でることにした。
 熊野大社のお使いとして【八咫烏】ヤタガラスが幟などに標されている。三本足の八咫烏はサッカー日本代表のユニホームのマークにもなっている。
 

本宮大社鳥居 本宮大社・神門 本宮大社 新宮大社
めはり寿司 那智の滝 三重の塔と那智の滝 那智大社

 熊野古道の世界遺産登録の話などがあるせいか、そのようなこととは関係が無いのか、参詣の人が多い。
 熊野古道を歩いて参詣する人たちもけっこういたようだ。我等は脚力に自信がないので車で早回り。
 新宮(速玉大社)参詣の後、社務所の神官にめはり寿司の総本家めはりや(大王地店)を教わり昼食。速玉大社から徒歩3,4分の薬師町にある。
 熊野をこよなく愛した文豪・佐藤春夫は、生前、故郷の熊野でうまいもの といえば「一にめはり寿司、ニにサンマ」と語っていたそうで、高菜の漬物で 包んだこの食べ物は、 素朴にして美味。4ヶ味噌汁付で480円。梅肉、青シソ入りの夏バージョンは3ヶ味噌汁付で420円。暑いこの時期は夏バージョンがお薦め。
 速玉大社鳥居のすぐ近くに佐藤春夫記念館がある。
那智大社では有料の規制道路(狭く急勾配)を車で大社近くまで登り参詣した。
 蟻の熊野詣といわれたりするが、古道を歩き参詣した昔の人達の熊野三山への信仰心の源はどこにあったのだろう。俗っぽい生活しかしていない自分には良く分からない。
 熊野については みくまのねっと熊野三山 でどうぞ。

 熊野詣の後は紀伊半島海岸線をぐるっと回り、日置川へ移動した。途中の古座川にも魅力を感じたのだが、和歌山の他の川がほとんど全滅状態ということを知らないものだから、パスしてしまった。他の川がダメというのを知っていれば、古座川に一日滞在し竿を出すのだった。が、後悔先に立たずだ。
 移動途中の串本で干物を買い、日置川の向平キャンプ場で干物と味噌汁の夕食を摂った。夜の帳が下りたらテントの中でイビキの三重奏。


第3日目 8月12日(土) 晴れ一時雷・小雨 日置川中流域(合川ダム下流、大滝、小滝)
 大滝の下流

 中流域、大滝、小滝のあたり

  天気;晴、一時雷・小雨
  水温;21〜25℃  水色;澄み

   釣果 5
   Max. 26cm 
   Min.  21cm

 大滝方向を望む。数百メートル上流に吊橋があり深トロ、瀬で大物が掛かるのが見えました。さらに数百メートル上に殿山発電所の放水口のあるトロ場がある。どちらにも釣り人が5人ほどいました。


小滝の上手 大滝と小滝といわれているところの間にあるトロとチャラ瀬です。
水が澄んでいるので浅く見えますが、ヒザから首くらいまでの水深です。
底には大きな石がびっしり詰まっています。
これでアユが沢山いれば天国に来た気分になりそうです。
この辺りから発電所放水口あたりまではアオノロもなく石もきれいでした。


小滝の上手 小滝方向を望む。
 この辺りまではアオノロはほとんどみあたりませんが、この写真の川が見えなくなる辺りから下手は、アオノロが沢山発生していました。
 下手の、深みの流れの早い場所では黒くアユに磨かれた石のように見えたりするのですが、それはアオノロがついて黒く見えているという所が多かった。
 下手から上がってきた東京から来たという3人組は、深みの黒い石をアユのハミ跡と勘違いしていてボーズのようでした。

日置川の良形
釣れたのは5本でしたが
良形でした。


 今朝は、サンドイッチを作りコーヒーを入れて朝食だ。食後のもう一杯のコーヒーを飲んでいると、鮎釣り旅行に出て三日目にしてようやく鮎釣りができる気分になってきた。
 テント、テーブル、バーナーなどを撤収して日置川を上流に向かった。というのも、昨夕河口近くからキャンプ場まで川沿いに上がってくる途中で川を眺め眺め来たのだが、小砂利気味のザラザラ川でアユも釣り人もほとんど見えなかったからだ。
 数キロ上手に走った所にあった宇津木橋のうえで地元の甚平姿の人が煙草をふかしながら川を覗いていたので、鮎釣りはどんな様子か尋ねてた。
 「この辺りから上でアユは見える。見えても追わない。ダメだ。」という。オトリ屋はどの辺りか聞くと、少し行くとあるという。
 少し行くと、道が曲がった所に2軒の民宿&オトリ屋があった。そのうちの1軒で軽食喫茶もやっている「民宿やすだ」で様子を聞いた。ここの本業は梅栽培と梅干の安田農園でそうだ。
 主人が鮎釣りをする方で、日置川の様子を教えてくれた。
 この辺りから下流はダメ。合川ダム(殿山ダム)上流の将軍川、前の川、熊野川などの4河川は、行ってきてみたが、全滅状態で全く釣れない。富田川もダメだそうだ。
 「せっかく遠くから来たのだから、少し上手の小房の吊橋の辺りから殿山発電所のあたりまでが数は少ないが大きいのが釣れているので、ボウズ覚悟でやってみてはどうですか。」という話だ。
 その場所を地図で教えてもらい、礼を言って上手の釣り場所の方へ向かった。
 発電所までの間に吊橋が二つあり、そこはどちらも良いそうだが、道から川までかなりの高さがあるし、良さそうな場所にはすでに釣り人が竿を出している。崖のような踏み分け道を降りるのも難儀に思えて吊橋の所はパス。
 滝という辺りのオトリ屋で中年男性がいたので様子を聞くと、鮎釣りではなくてウナギ捕りだそうだ。鮎釣りもするそうで、発電所手前の吊橋の所で大きいのが釣れるが今朝はもう3人入っているので、3人がこれから入るのはどうかなー。」と言う。オトリ屋の奥さんが小滝あたりなら3人入れるのでは、と言う。
 とりあえず、発電所の所まで様子を見てきてから決めることにして上手の様子を見てくることにした。
殿山発電所放水口から下は深いトロになっていて、3人ほどが対岸へボートで渡してもらい竿を出している。
 少し下手から深みと瀬が続き、吊橋の深みへと流れていく。吊橋の上から眺めていると、大石の上から竿を出していた人が3〜4mの深みで大物を掛けて取り込むところが見えた。掛かったアユは確かに大きい。
日置川入漁証 数は釣れなくても、あれ位の大物なら釣れれば満足ということで、先程のオトリ屋へ戻り、入漁証とオトリを買った。オトリ屋の奥さんがここから少し下の道路脇が広くなった所があるからそこに車を停めて、そこから川へ降りると楽だ、と云ってくれたのだが、聞き慣れない関西弁なので正確に聞き取れない。
 ともかく、その場所に駐車して川に下りた所が上の写真の場所である。
 KYさんSさんは降りた近くでやるという。自分は小滝と呼ばれている辺りまで下がってみることにした。流れの緩いトロ瀬の上の浅い所を対岸まで渡ったが、水の透明度が良いので、浅く腿くらいと思った所でも腰くらいまであったりして、流れの速い所では要注意だ。
 百メートル以上下った所に深みと早瀬が小屋ほどの大石の回りにあるところで、オトリを出してみた。1時間以上当たりなし。大石と大石の間の深みに入れてやると、強い当りのあとグイグイ引く。寄せて糸をたぐり取り込むと幅広で26cmの良形だった。上下50m位をさぐって午前中ようやく3匹。
 昼飯に戻ろうと思っている所に東京から来たという3人組が下手から上がってきた。全く釣れないとぼやきどうかと聞いてきた。「民宿やすだで、下の吊橋から上手の発電所あたりまでの間で大物が釣れると聞いて、この辺りでやっている。午前中ようやく3匹掛けた。」と答えた。「他の場所はダメだそうだ。」というと、件の人は「我々がオトリを買った民宿では何も教えてくれなかった。」と怒ったような口調になった。下流でやっていたそうだから、ボーズもしかたないだろう。午後からこの辺りで頑張って釣れるかどうかだ。
 昼食を大岩の日陰で摂り、午後はトロ場とトロ瀬で泳がせでやった。鮎が見えていてもなかなか追わない。
午後は雷が鳴ったり小雨が降ったりの天気になってしまった。4時頃まで頑張ってようやく2匹、計5匹だ。
 まー、ボーズではなかったし良形だったから良いことにしよう。
テントでキャンプ 富田川がダメらしいので今晩も向平キャンプ場でキャンプし明日川見に行くことにした。夕食はカレー。
ここは炊事場の他洗面所、トイレ、シャワールームもある整備された町営のキャンプ場だ。
キャンプをしている大半は家族連れと川をカヌーなどで楽しむ人たちで、老人の鮎師は我々だけだった。



第4日目 8月13日(日) 富田川、日高川の川見と道成寺のお参り

 和歌山県で唯一ダムのない川ということで、是非とも富田川で鮎釣りをしたかったのだが、昨日聞いた情報ではダメとのこと。せっかく来たのだから川だけは見ていこうということで、富田川を見てそのあと道成寺をお参りして噂に聞く絵解き説法を聞いてから日高川の様子を見ることにした。
富田川、滝尻橋上流 日置川の上流部合川ダム(殿山ダム)へ向かう途中で上富田へ抜ける道があり、そのR371を道なりに行くと富田川と支流石船川との合流点の滝尻橋に出た。
 左写真が滝尻橋から上流を写したものだ。釣り人が二人竿を出していたが橋の上から見る限り、石はよごれていて磨かれたような所は見当たらない。また水は澄んできれいだが、渇水で少なくどこでも渡り越せるような状態だ。
 左岸の橋の袂に滝尻王子社があり、その脇に茶屋と土産物屋水本商店とがある。
 水本商店でオトリを扱っている。様子を尋ねると、今年は春先から水が少なく溯上も悪かったそうだ。漁協が裕福ではないので稚アユを沢山放流できないので、アユ漁の良否は天然溯上の良し悪しによって決まるとのことだ。
 放流物が残っていた時は結構良い釣が出来たときもあったが、今は渇水もひどく例年の半分もないそうでダメだという。
 アユを10本ほど氷詰めにして数箱発送の準備をしていたので、昨日日置川で釣ったアユをSさん宅へ氷詰めで送ってもらった。ボックスに氷詰めするとき、大きなアユだと感心していた。
 今話を聞いたことと、橋の上から眺めたことを合わせると、状況は昨日民宿やすだで聞いた通りだ。馴染みの釣り人が一人店の奥で朝から休んでいて、前はいい時もあたんだが、と言っているようではここは見込みがない。
 さて、熊野古道には○○王子社というのがよく出てくる。
滝尻王子 熊野詣の道は、伊勢の側から入る伊勢路と和歌山を通って南下する紀伊路の二つに大別されるそうだ。
紀伊路は途中、田辺を過ぎたところで中辺路と大辺路に分かれ、山中に分け入る中辺路は上皇たちが好んで参詣に用いた道であったそうだ。平安時代後期には道筋に三山の末社であり遙拝所でもある王子社が数多く祠られるようになり、やがて「熊野九十九王子」と呼ばれるようになったという。
 上の富田川の写真の右手の木立の中に滝尻王子社がある。ここは現世と熊野の神々が籠もる黄泉の国の境とされ、ここから熊野の霊域であると言う位置にあり、熊野九十九王子のなかでも社格の高い五体王子のひとつである。平安〜鎌倉時代に、熊野詣の道のりは苦しみが大きいほどご利益も大きいとされ、上皇をはじめ女院や貴族らは滝尻王子のそばを流れる富田川で水垢離(みずごり)をして身を清め、歌会や神楽、奉納相撲などを催した後、急峻な山道へと分け入って行ったと伝えられる。
熊野古道案内所 支流石船川の対岸に左写真の熊野古道館があった。 熊野古道館は、熊野古道を中心とした中辺路の観光案内と歴史紹介を兼ねた休憩施設で、熊野懐紙や滝尻王子社の所蔵品などの展示や中辺路のビデオなどをはじめ、古道に関する資料や中辺路の観光情報がなどが展示されている。ザックを背負い熊野古道を歩く人達が何人か立ち寄っていた。
 国道を行けば熊野本宮大社までは50kmほどだが、山中の古道を歩くとなるとどの位かかるのか、ご苦労なことだ。

 川沿いに上流へ向かったが、水が今の3倍ほどあって、溯上も良ければ、とても魅力的な川のようだ。
途中から龍神村へ抜ける道に入り、日高川椿山ダムの上流へでた。昼までまだ時間があるので、川沿いに下り道成寺へ向かった。今回は鮎釣り旅行というよりは観光旅行といったほうが良いような感じになってきてしまった。

 椿山ダムから下流を川沿いに下ってみたが、幾つもの堰で川はズタズタだ。
堰と魚道 左写真は途中にあった(ダムといったほうが良いような)堰の一つだが、左岸側に長く高い階段のような魚道がついている。川の縁に沿ってしか泳がない偏屈者でしかもよほど根性のあるアユでなければあの魚道を遡って上流へはいけないような気がした。
 椿山ダムの下流では釣り人は一人か二人見かけただけだった。橋の上から覗いたりしてみたがアユの姿は見付けられなかった。石もきれいではない。日高川もダム下流はダメ。

 気落ちして道成寺へ向かった。
道成寺 暑い日差しの参道を道成寺へ向かって歩いていくと土産物屋の店員が声を掛けてくるが、それに返事をするのも面倒になるほど暑い。石段を登り境内の木陰で一休み。
 本堂でお参りをして、左手の縁起堂で展示と絵解き説法を行うと掲示が出ていた。中にはいると歌舞伎「京鹿の子娘道成寺」関係の展示やポスターなどが多く、奥の部屋に縁の仏様などが安置展示されていた。
 運良く団体の人達と一緒になり、間をおかずに絵解き説法を聞けることとなった。絵解きに使われる道成寺縁起の巻物は2巻あり、今使用しているものは百年以上も使っているものらしい。その前に使っていたという巻物が展示されていたが、これも百数十年使用されたと説明が付いていた。絵解きはユーモアを交えて解り易く行われた。
 道成寺縁起(上巻) 、 道成寺縁起(下巻)
 安珍、清姫の道成寺縁起の締めくくりは、法華経の功徳と「妻宝極楽の偈さいほうごくらくのげ」を庶民に説くことであったようだ。

 主婦は家庭の柱なり
 わが妻こそ日本一なりと大切になしたまえば
 家門の繁栄うたがいなく
 極楽は西方の遠ぎのみならず
 家庭すなわち妻宝極楽の浄土となりぬべし

 さてもさても。説法の通りで、”わが妻こそ日本一なりと大切になしたまえ”だ。

 道成寺お参りの後、日高川を上流に向かったが、椿山ダムまでの間はどう見ても友釣はまず無理。椿山ダム上流の龍神村へ入ると、釣り人とアユが見えるようになった。これならば鮎釣りは可能だ。一安心。
 竜神温泉で汗を流して、明日の鮎釣りに備えて早寝早起き。


第5日目 8月14日(月) 晴れ 日高川・龍神村

龍神村役場前 椿山ダム上流、龍神村

 天気:晴れ
 水温:19〜24℃ 水色:澄み

  釣果:13
  Max.19cm
  Min. 15cm
  Ave. 17cm

 龍神村役場前。周囲の景観のなかで一際目立つ建物です。
 役場の横に川のほうに入る道があり、そこを入ると大きな駐車場がある。川へは簡単に下りられる。


龍神村役場前2
 上の場所を役場横の駐車場から望む。
 役場の真ん前は深トロ。そこに荒瀬が流れ込んでいる。
 写真左手が上流で、荒瀬の上から上流の仮橋の近くまで川が両岸側に2本に分かれている。
 見える範囲釣り人は我々だけ。
 他の釣り人もいたのですが、50m以内には近寄ってきません。
 一人一瀬が保たれていました。


龍神村役場前3
役場まえより下流の上山路橋を望む。
橋のすぐ上はザラ瀬。橋の下に良さそうな瀬が見えていました
が、3人ほど先行者がいたので我々は役場前から上流でやりました。


日高川・龍神村のアユ
小振りでしたがきれいなアユでした。
つり吉の上流、湯の又辺りでは30とか50とか釣った人いたようです。


 じつは、豪族龍神氏が建造し八幡大明神が祭られているという皆瀬(カイセ)神社へ渡る吊橋の前の石畳にテントを張って寝てしまったのだ。目覚めて直ぐにテントを撤収。
 吊橋の上から川を覗くと、夜が明けて間もないのに、もう鮎釣りを始めている人がいた。この辺りでも釣れる様だが、下手のオトリ屋まで行って様子をきくことにした。
 龍神温泉をすぎ、少し下ると何軒かオトリ・鮎の幟が見えたが、広井原という所の「つり吉」に立ち寄った。
車を停めて、店に入り様子を聞いた。喫茶・軽食もやっているようで、二人の客がいてコーヒーと食事をとっていた。アユを抜き揚げるオーナーの写真が架けてあったので、プロかと尋ねると、そうだと言う。
 偶然だが、良い所に立ち寄ったものだ。日高川はどの辺りがよいのかとか、有田川や紀ノ川の様子はどうなのかなどを尋ねると、詳しく教えてくれた。概略は次のようなことだ。
 日置川で釣ってきたことを話すと、数が少ないから大きくなっているという。
 龍神村地区は放流したアユが皆残ったので、小振りではあるが数は多くいる。これから9月一杯は良くつれるだろう。ダム下はダメ。有田川も富田川もダメ。紀ノ川は、釣をしている人を探すのが大変なくらいで川が腐っている。上流吉野川も成魚放流したものを釣らせている状態だから、わざわざ行く価値はない。
 話を聞いてガックリ。
 憧れの紀ノ川などで天然物を釣りたいと思っていたのだが、今の話とここ数日見てきたことからすると、紀伊でバリバリ天然鮎を釣るなど「夢のまた夢」ということのようだ。
 老鮎師三人組は意気消沈。
 が、龍神村地区は良いという。気をとりなおし、どの辺りが良いか聞いた。
日高川入漁証 「少し上手へいってトンネルに入らず川沿いに右へ曲がり橋の近くで川に下りると一番よいのだが、道から川までが高いので降りるのに大変だろうなー。」と言う。少し上手の湯の又という辺りが良く釣れているという。が、 我等三人組の様子を見て、その高さを降りるのは無理とみて、下流の仲橋のあたりか、村役場のあたりを勧めてくれた。どちらも車を簡単に停められ川へ降りるのも楽な所だといい、駐車場所も教えてくれた。
 「今晩はどうするのか?泊まる所は決めているのか」と尋ねられた。「適当な所でキャンプをするつもりだ。テント張れる所は近くにありますか。」。「今コーヒーを飲んでいる人がキャンプ場の責任者だから、空いているかどうか確認した方がいい。休みでキャンプ場も混んでいるから予約してから釣りにいったほうがいいよ。」と言う。
 入漁証とオトリを買い、キャンプ場責任者の軽トラについてキャンプ場に向かった。キャンプ場は設備も整ったきれいな所だ。テントサイトはもうほとんど満杯状態。事務所でテントサイト空きを確認してもらい予約した。滑り込みセーフだったようだ。
 後でキャンプ場責任者に聞いたのだが、「つり吉」のオーナーは三好さんというアユプロで、全国アユ河川を釣歩いていて竿を出していない川はないほどだそうだ。また百人ほどのファンクラブもあるという。
 さて、薦められた仲橋まで下った。橋の近くに車を停めるスペースは十分だが、すでに4,5人入っている。
 村役場まで下って見ることにした。教えられた役場横の駐車場は何十台も停められる。
 駐車場前の土手から眺めると、橋の下手に数人いるだけで、目の前から上手には一人しかいない。ここなら一日のんびり釣を楽しめそうだ。
 KYさんSさんは前の荒瀬の落ち込みとトロでやるという。自分は上手の川が二つに分かれている辺りへ行って見ることにした。
 右岸側の流れのチャラで一人やっていたので、中州に渡り左岸川の流れを見て歩いた。左岸側の流れ中ほどに竹が倒れてかぶさっている浅いトロと上下の瀬の石がきれになっていて、眺めていると鮎がけっこう見えた。
 が、浅いので岸辺を歩いただけでアユが散ってしまいなかなか戻ってこないようだ。でもこの辺が良さそうなので、静かに釣ることにした。蝉の声以外は何も聞こえない。
 岸辺にしゃがんでいたので、汗が噴き出してくる。瀬の中で掛かってくれると良いのだが、なぜか瀬頭あたりでしか掛からない。釣れて水辺でオトリ継ぎをすると、散ってしばらく掛からない。焦れて瀬の上から下まで探ってみるが時たまポツンと掛かっても後が続かない。
 静かな空気と水のなかでの釣だ。他の河川がダメなのだから贅沢は云うまい。
 昼は役場前の山側の木陰で涼み、冷たいお茶を飲みながらオニギリをほうばる。木陰での風が気持良い。
 午後になると、橋の下手でも上手の二本の流れでも釣り人が移動しだした。下手の瀬の方へ行ってみようかと思ったが、この暑さの中を数百メートル河原を歩くのは気力が出てこない。午後は近くで暇つぶし。
 夕方引き上げる時に駐車場で有田川の人たちに会った。様子を聞くと、今は良くないが、これから良くなるかもしれないと言っていた。
 夕方キャンプ場に戻り、テントを設営。このキャンプ場の前がすぐ川で、この近くでもアユが良く釣れるそうだ。
テントサイトは満員だ。ほとんどが子連れの家族だったが、鮎釣りの人も1,2いたようだ。
 夕食を作ったが、ご飯はパックになったものを湯で12分加熱し食べた。
 アユの塩焼きを肴にビールなども楽しんだ。アユの味はまずまずの美味しさ。
ご飯パックの加熱は電子レンジだと2分だ。このご飯はなかなか美味しくて、飯盒や鍋で同じ様に炊くのはとてもできない。パックになったご飯はどこのスーパーでも売っているし、パックのままお湯で温めればよいので水さえあればご飯が食べられる。川の水でも良いから、キャンプや緊急時には便利だ。
 夕食後にシャワーを浴びたり、洗濯をしたりで結構いそがしい。暗くなったころからキャンプ場主催のお楽しみ抽選会がはじまった。また今晩はペルセウス流星群のピークとかで、望遠鏡や双眼鏡を持ち出したりして賑やかになってきた。あー流れたー、見たーぁ、わースゴーイとか賑やかな一夜だった。


第6日目 8月15日(火) 晴れ 有田川も紀ノ川も眺めたがダメで高野山お参り

 昨夕龍神村役場横の駐車場で会った有田川の人が、今はダメだがこれから良くなるかもしれないと言っていたのは、”今は土用隠れでダメという意味”だったのか、それとも”アユは残っていそうだからこれから釣れるようになるかもしれないという願望”だったのか、聞くのを忘れてしまった。
 有田川と紀ノ川を釣るつもりでいたのだが、地元の人でさえもやらないというのだから、ヒョイと来た我々がどう頑張っても無理というものだ。ここは川を見るだけで良しとしよう。
 川沿いに走ってみたのだが、地元の人の言うとおり、釣り人を捜すのが難しい状態だ。
 かつては多種多様な漁法と膨大な漁獲量を誇ったあの紀ノ川が、いまや川漁師はおろか釣り人さえも川筋に見当たらないのだ。漫画つり吉三平に描かれていたような紀ノ川はいまや幻である。
 憧れであった紀ノ川が、悲しいかな今や昔日の輝きを失って腐っているのだ。
 紀ノ川市から橋本市にかけて川を眺め眺め走ったが釣り人は見当たらなかった。あきらめて高野山へ向かったのだが、支流の竜王渓でわずかに1,2人が竿を出しているのを認めたのみだ。
 和歌山だけに限ったことではないのだろうが、かつての有名アユ河川もダムと堰とで細切れにされてしまった所では溯上不振と冷水病に加え鵜の食害などが追い討ちをかけて、息も絶え絶えとなっている。
 漁協も釣り人も、不満だけを言うのではなく、このへんの所をじっくりと考えて、事実は何かを確認してみようではないか。
 
 和歌山での鮎釣りはさっぱりと諦め、煩悩が少しでも少なくなるように高野山にお参りをした。
 高野山については「悠誘高野山」をご覧下さい。

高野山大門 御影堂と根本大塔 金剛峯寺 苅萱堂

 苅萱道心と石童丸の伝説ゆかりのお堂・苅萱堂かるかやどうを参詣した帰り道に、寺社大工の遊び心というか、心意気というのか、を遍照光院の山門で見付けたのでご紹介しましょう。
 遍照光院、石柱
遍照光院、門 遍照光院へんじょうこういんは弘法大師の別坊で、お大師様が京都から高野山にお帰りになった後、禅定に入られた寺院。奇瑞があって光が満ち溢れたので、遍照光院と名づけられた。その後、白河上皇の高野御幸の際には御座所となっており、代々碩学の僧が住職を勤め、高野山でも由緒正しい寺院です。
 左写真の御門は、京都御所の建春門と同じ型式をとったものであり、高野山でも特に格式の高い山門で多くの木彫がほどこされている。
 当院は宿坊の一つで宿泊することもできる。


 職人の心意気と洒落っ気を見ていただきたいものは、山門脇の「イ」、「ロ」の矢印の部分にありました。

 庇の奥で、筋骨逞しい男が梁をぐいっと担いでいるのです。
 大きさは5,6寸くらいだったと思いますが迫力のある彫り物でした。

 手前の白い彫り物は狛犬のように見えました。
 山門に施されている彫り物もとてもすばらしい出来のもので、しばらく見惚れていました。


第7日目 8月16日(水) 晴れ 琵琶湖へ流入する野洲川ヤスガワへ移動

 鮎師たちにあれほど名の通った多くの河川がある紀伊で、今回アユ釣りが出来たのはわずか2河川だ。時期も考えずに出かけたにせよ、土用がくれの時期であるにせよ、これはあまりにもひどい状況と云わざるをえない。
 来年以降少しでも良くなってくれることを願う。
 今まで、稚魚放流された琵琶湖産を釣ったことはあるが、自然の状態の琵琶湖産を釣った経験がない。琵琶湖へ流入する川で、変な言い方だが、天然湖産アユを釣りに行こうと出かける前から話し合っていた。
 まずは紀ノ川上流から、琵琶湖の河川の中で最も流水量の多い野洲川へと向かった。
 途中の経路はカーナビ任せ。カーナビがどういう選択をしたのか途中桜井市を通った。「桜井」という地名の看板を見て、Sさんが楠正成の”桜井の別れ”の話を思い出した。そして子供の頃口ずさんだ「青葉茂れる桜井の」の唱歌まで歌詞はおぼろげだが出てきた。やはり、年寄り三人組、地名からの連想が古い。
関西の人には、楠正成と桜井市とは関係ないと、笑われてしまう。
 実は帰ってから調べてみたら、楠正成の”桜井の別れ”の場所は「大阪府三島郡島本町桜井1丁目の桜井駅跡」というのがその場所であった。
その後、忍者の伊賀、甲賀を通って湖南市に入った。
 漁協案内に「初めての方は釣り場を案内します。」と出ていたので、横田橋脇にある三雲釣具店に立ち寄った。
 最近アオノロがでてきて釣りにくくなった、という。しかし、アオノロの無い所で垢を食むのでアユの居場所が分かりやすくなったそうだ。石の黒くなっている所がアユの付いているところだという。
 ここから下流7,8kmにある堰堤の上から、この上流2km位までの約10kmが釣り場だそうだ。堰堤までの間に五つほど橋があり、橋の近くはどこも良いそうだが、下流の方はアオノロが増えているそうだ。
 ここ横田橋の上から川を眺めた。水の透明度は良くないが、石が黒くなっていてアユが付いているのが見えた。アオノロもほとんど無い。その後、教わった橋の辺りを様子を見て回ったが、三雲釣具店の前が一番良さそうな感じがした。朝すぐに始められるように思い(皆はやく釣りたくてウズウズしていたのだ)、店の横の土手の草原にテントを張らせてもらって、今夜はここでキャンプ。
 釣具店の女将さんが、テントやテーブル、バーナーなどを出しているのをみて「ぎょうさんな荷物ですなー」というので「そうですねー。まるで乞食の引越しみたいですわ。」と答えた。
 夕食を作り、ビールなどをやっていると、女将さんから西瓜の差し入れがあった。夕方の川辺での冷たい西瓜は大変ありがたかった。空が暗くなってくると星空が見えた。台風10号の影響は無いようだ。
 明るい間は気にならなかったのだが、夜テントで寝ていると、橋の上を通る車の音がやけに大きく喧しく聞こえてくるようになった。が、そのうち白川夜船。


第8日目 8月17日(木) 雨後曇り 野洲川・中流

横田橋上流 中流域?横田橋

  天気;雨一時風強し、夕方晴れ
  水温;20〜23℃  水色;澄み

   釣果 11
   Max. 19cm 
   Min. 15cm

 横田橋下より上流を望む。
 写真は前日16日午後のものです。当日は台風10号の影響による増水で、水辺にあった盆のお供え物が皆流されてしまいました。



横田橋下流 横田橋より下流を望む。
これも前日の写真です。雨風でとても写真を撮る雰囲気ではなかったのです。
 台風10号の影響による雨・風は午前中はそれほどでもなかったので、橋の上流、下流とも3人ほど釣っていました。
午後は増水と濁りで2時頃から釣りになりませんでした。

野洲川の湖産アユふっくら脂の乗ったきれいなアユでした。
残念ながら味はいまいち。




 昨夜は星空を眺めてテントに潜りこんだのに、明け方近く雨音で目が覚めた。外に出てみると、小降りだが時折強い風も吹いてくる。どうやらノロノロと九州を進んでいる台風10号の影響が出てきたようだ。
 このまま風雨が強くなっては大変。テーブル、バーナーなどを橋の下へ移動。テントの中の重いものだけを片付け、エアマットなどはテントに入れたままテントごと橋の下へ引越し。
 テント内のものを片付け、テント、テーブルその他も撤収。一時雨が強くなったり弱くなったりするので、しばらく様子見。
 釣り人が二人ほど来て、橋の下に駐車し釣支度を始めた。
そのうち一人は三雲釣具店でオトリを買うと、脇目も振らず上の写真の四角く張り出したコンクリートブロックの所へ大急ぎで行き、川へ入ったかと思うと腰近くの深さの流れを対岸に渡り、上手のカーブのところにある瀬まで一目散。あそこはよほど良い場所なのだろう。他の釣り人が来る前に気に入った場所を少しでも早く確保したい、という様子が見て取れた。
 もう一人の人も、対岸に渡り、二番目の写真の下手の方へ行った。
野洲川入漁証 地元の人が始めたのだから大丈夫だろう、ということで、我々も釣支度をして、入漁証とオトリを買い、橋の近くで釣ることにした。
 KYさんとSさんは2番目の写真のところで、自分は橋のすぐ下右岸に渡り竿を出した。
小雨模様だが寒いとか冷たいということはない。
 橋のすぐ下は少し深くなっていて上の写真の太いコンクリートの柱の所まで強めの瀬になっている。中ほどの瀬脇にオトリを入れてなじませると、直ぐに来た。オトリ継ぎをし出してやると3連荘の入れ掛り。さすが、湖産は追いが良いというのはこのことだー、と思ったのだが。
 風雨が強まってきたせいか、なんとその後しばらくの間音沙汰なし。じっと我慢でなんとかオトリが継げるていど。
 10時頃になると雨風がさらに強くなり、水も少し濁り出した。上流のカーブの所の瀬で釣っていた人が戻ってきた。11時前には水嵩が少し高くなり出したので、車を停めてある左岸の橋下へ戻った。間もなく他の二人も戻ってきたので、早めの昼食。
 初めポンポンと来たのだけど、その後が続かないというと、二人もそんな感じらしい。時折風雨が強くなり水がだんだん濁ってきたが、釣ができないほどではない。
 徐々にではあるが水がふえてきているので、午後は安全を考えて、橋下のコンクリートブロックから瀬にオトリを入れてみた。朝と同じ様に間を置かずに良形が3連荘。これはいいーと思っていたら、水嵩が上がり出し、水辺に供えてあった盆のお供えが流され始めた。
 上流側からの風が強く、アユが掛かっても、アユが引いているのか風で竿があおられているのか分からないような感じになってきた。水も濁りを増し、ゴミも流れてくるようになった。
 上流でかなり降ったようで、2時半〜3時頃には50cmほども増水し濁りもきつくなったので終了。
 着がえをしていると、三雲釣具店の女将さんが来て「釣れましたか?」と聞くので「なんとかツ抜けはできた。」とこたえると「それはよかった。釣れていないのではないかと心配していました。」という。関西の人たちは気配りが良いねー、と話し合った。
 4時過ぎには雨も上がったが、川は釣りができる状況ではない。晴れ間も覗くようになって来たので、一つしたの橋の下に移動して、スーパーで買った食材で自炊し、キャンプ。
 今日釣ったアユを塩焼きにして食した。ふっくら太っていて見栄えは良く脂の乗りもすごい。が、残念ながら味はイマイチ。平地や都市部を流れる川だから仕方ないだろう。


第9日目 8月18日(金) 曇り一時小雨 琵琶湖博物館で学習の後、安曇川へ移動

 野洲川河口からいくらも離れていない琵琶湖の湖畔に琵琶湖博物館がある。
午前中は博物館の見学をして、午後に安曇川へ移動の予定だ。
常設のA,B,C展示室があり、大勢の見学者が訪れていた。琵琶湖水辺の昆虫の標本なども整備されていて、虫好き、魚好きの子供なら何度でも生きたい所だ。観覧料に年間パスポートというのもあり、小中学生は¥750で1年間何度でも見られる。
 魚については、コイ、フナの仲間の説明がくわしくされていたが、アユの説明はほとんどなかった。
 水道が生活の中に入ってくる以前の農村の暮らしが展示されていたが、小さな子供の頃に見たような感じの建物や道具があって、郷愁をを感じさせるものだった。水族館もあって、じっくり見学するには一日必要な感じがした。
 博物館の様子は「仮想見学ツアー」でごゆっくり見学下さい。
 バス丼を食べる。
 一階にある食堂のメニューに日本ではここにしかないという(ブラック)バス丼があったので、注文した。
バスの切り身の天麩羅がのった丼だ。バスの天麩羅は全くクセが無く、生きているときの外観や生態とは似つかわしくない、淡白な味で美味しかった。
 この淡白な味ならば、どんどん漁獲して商品にすれば良いのにと思う。
バスは塩焼き、フライ、ムニエルなどにしてもとても美味しいそうだ。
 また、バス釣の人たちも、釣ったバスを料理して食べてほしいものだ。バス釣りをやっている子供や若者達はバスの味を知っているのかなー?。

 午後は、有料の琵琶湖大橋を渡り、琵琶湖第2の水量という安曇川へと向かった。博物館から安曇川上流の朽木村までは1時間半ほどの行程だ。上流部の友釣専用区がはじまるあたりで、川沿いの道が突然通行止めになっていて、橋を渡る迂回路になっていた。左岸側の迂回路を走りながら川のほうを見ると、右岸側の山が崩れて道路を数十メートル塞ぎ、土砂が川まで押し出していた。何時崩れたのか、復旧作業にはまだ着手していないようだ。少し下流で仮橋で右岸側の元の道路にもどった。川の様子を眺めながら、下流へ向かっていくと朽木村中心部に漁協の事務所があったので、鮎釣りの様子を聞くのに寄った。女性職員が二人いて、状況を教えてくれた。
 今年は8月に入ってアオノロ出始め、今は釣りにくいほどに増えてしまった。せっかく遠くから来ていただいたのに、申し訳ないと言う。
 友釣が良いのはいつもは7月頃なのか?と尋ねると、いつもは8月が一番良いと言う。例年だと9月になってついてくるアオノロが、今年はやく出てしまい、釣りにくくなってしまった、という。
しかし、漁協に届く釣果報告では、アユはけっこう釣れていると、釣果報告の用紙を見せてくれた。朽木漁協最下流部の堰堤の上の浅い所でここ2、3日80匹台の釣果で、岩瀬、古川あたりでも30前後、大野あたりでの2,30匹という。アオノロと川遊びの子供達で落ち着かないかもしれないが、釣れない訳ではないという。
7月末頃に出かけてきたほうが良かったのかもしれない。
 くつき温泉というのが近くの山の上のほうにあったので、入りに行った。設備もよく湯も良い温泉だった。
 今夜は台風10号の影響は無いだろうという予想で、桑野橋のすぐ上手の河原にあるキャンプ場で泊まることにした。ここの設備は水道とトイレだけだが、ここで遊ぶ人やキャンプする人は清掃協力金を一人¥300/日支払うことになっていて、入り口で担当の老人が徴収していた。釣り人は無料だそうだ。
 地元の区の老人たちが、清掃(ゴミ拾い、バーベキュー後の石などのかたずけetc.)や出されたゴミの仕分けなどをして、テントサイトや河原がいつでもきれいになっているようにしてくれている。これは良い方式だ。
 テントの人だけでなく、キャンピングカーやトレーラーの人たちもいたし、日帰りで遊びに来ている人たちもいた。
 一抱えほどの太さになった柳の大木が7,8本もテントサイト(=一段高くなった河原)に生えている。その1本の下にテントを張り、テーブルをセットした。
こんな大木になった柳を見たの初めてなので、地元の老人にこの木は柳かどうか尋ねてみた。
この木は確かに柳だそうで、昔ならこんな太さになったら直ぐに切り倒してマナイタにしてしまったそうだ。柳の俎板は刃物の当りが柔らかくて良いのだそうだ。
 この場所は自然発生的にキャンプ場みたいになったのだそうだ。以前は川が左岸山沿いに流れていたので、このキャンプ場はもっと広かったそうだが、今は流れが真ん中のほうに変わったので少し狭くなったのだそうだ。それでも、百張り以上のテントが十分張れ車も停まれるスペースがある。
 


第10日目 8月19日(土) 小雨、時々突風 安曇川朽木村

桑野橋を望む
 朽木村、大野地区

 天気:曇り時々小雨&突風
 水温:20℃前後 水色:澄み


 釣果:K,S両氏ツ抜けならず。
    酔狂おやじは一日テントの見張り。
    15〜18cm位

 キャンプ場対岸より桑野橋を望む。
 橋の真下からすぐ下のトロにかけてはアオノロがまだ付いていませんでした。
 橋から300mほど下手に土砂に埋もれた取水堰堤がありました。


桑野橋キャンプ場前1
 キャンプ場の上流方向を望む。
 台風の影響の小雨&突風もなんのその。水遊びの家族連れがいっぱ来ました。それも気にせず、キャンプ場前の瀬頭で鮎釣りです。
 キャンプ場の上流側には瀬、トロ、瀬が続いていました。どこもアオノロがいっぱいです。アオノロのない所でアユが垢を食んでいるようでした。

 テントの向こうに柳の大木がみえる。



桑野橋キャンプ場前2 雨が降っても、風が吹いても、とにかく釣がしたいのです。
 小雨がワーっと降ってきたときの写真です。
 地元の年寄りが、水遊びの子供達に釣り人に近づかないように注意してくれていました。遊びに来ていたのは、ほとんどが水遊びとバーベキューの人たちでした。


安曇川アユ
小振りですが、きれいなアユです。


 
 夜半過ぎから、時々雨の音がしていたような気がしたが、気になるほどではなかった。ラジオの天気予報では、台風10号の影響は滋賀県はたいしたことが無いようだ。が、雷注意報が出ているという。
 朝のコーヒーを入れるのに湯を沸かしていたが、風がグルグル回り、バーナーの向きをあちらに向けたりこちらに向けたりだった。
 朝食が終わると、KさんSさんはさっそく釣り支度を始めた。昨日確認してあった道路の向かい側にあるオトリ屋へいってくるという。
 自分は、風がぐるぐる回るし、突然強く吹いたりするのでしばらく様子を見ることにした。
 二人はキャンプ場前の下手の方で釣を始めた。しばらくして、風もほとんど止んだようだったので上の写真を撮りに行った。
 この頃には水遊びとバーベキューなどの家族連れや若者グループがぞくぞく来はじめた。水辺は子供達で賑やかになってきた。
 写真を撮り、テントに戻ってテーブルに着き、コーヒーを飲みながら回りのテントや遊びに来ている人たちを眺めていたら、突然上流(南)側から強い風が吹いてきて、ペグで止めてあったテントが少し浮いた。
 水辺の近くに張っていた若者グループのタープが風で飛ばされそうになり、二人で紐を持って押さえていたが、ポールは倒れバタバタしている。小雨がときたまパラつくが、気になるほどではない。
 風が止んだあと飛ばされそうになったタープを張りなおしていたが、また突風で倒され張るのを諦めたようだ。
この後午後3時過ぎまで、断続的に突風が吹いて、テントやタープの幾つかに被害がでたようだ。
 昼前に食器を洗いに水場へ行ってきた親子連れが、テントの(グラスファイバー)ポールが突風で折れてしまったとぼやいていた。別の場所ではテントが十数メートル転がされた所もあった。少し離れているだけで、風のひどく強いところとそうでもないところがあるようだ。
 回りをみていると、我々のテントの所は、上手のほうに生えている2,30cmの幹の柳の揺れ具合で分かるようだ。枝だけ揺れている時はOK。幹が少し曲がるときは注意。枝が全部水平になびき幹も曲がるとテントが飛ばされそうに大変。という具合だ。大変な時は、テントのポールを手で押さえていないと飛ばされてしまう。
 テントを止めるペグを4本増やして8本にし、テーブルも飛ばされないように2Lペットボトルを4本重石に置いた。
 昼食に二人が戻ってきたので、テントが2度ほど飛ばされそうになったことをなどはなし、川ではたいしたことはなかったのか聞いた。直ぐそばだから、川でもときどきすごい風だったそうだ。それでも止めずに頑張っていたようだ。掛かった時取り込むのが大変だったろう、と言うと、風で抜くのは無理なので、寄せて取り込んだそうだ。それでも寄せている途中風でいくつかバラしたそうだ。
 それに、アオノロが流れてきて、糸やオトリに絡んで大変だという。
 昼食を済ませても、風はおさまりそうもないので、今日は釣は止めにして、甲子園野球のラジオ観戦にした。
が、二人は午後もやると川へ出て行った。
 今日はいつもとは逆で、若年の自分が休んで、年上の二人が風にも負けずに鮎釣りだ。2時過ぎには風もおさまった。テントを飛ばされる心配も無くなったので、村のスーパーまで食料の買出しに行った。途中の川で車を止められる所には必ず家族連れらしき水遊びの人達が来ていた。川を覗き込むと、どこもアオノロが見える。
水遊びの子供達がいないあたりでは、少し前まであの突風が吹いていたのに釣り人が竿を出していた。漁協のお姉さんが教えてくれたようにアユは釣れているようだ。
 夕方早めに二人が上がってきた。テントの中も、テーブルの上も飛んできた砂でザラザラ。気にならない程度に雑巾で拭いておわり。
 風も止み静かになったので、マカロニ&ミートソースとサラダの簡単な夕食を作り、食後はランプの灯りでビール。肴に二人が釣ってきた琵琶湖の大アユを塩焼きにした。味はまあまあ。
 まわりでも、夕食やバーベキュー&酒をやっている。昔はキャンプをするのは学生、若者がほとんどだったが、今は圧倒的に家族連れだ(夏休みだからかな?)。キャンピングカーやトレーラーも近年増えてきた。それに同じ所に数日滞在して、読書、散歩、釣りなどをのんびり楽しむ人たちも見られるようになってきた。


第11日目 8月20日(日) 晴れ 安曇川朽木村

 今日も昨日と同じ朽木村、大野地区です。まわりの写真を撮るのを忘れてしまいました。

朽木村入漁証 これが朽木漁協の入漁証です。ここは日釣り券しかなく、年券はありません。
ただし、21cm以上の物を釣って、漁協事務所で確認をしてもらうと、全長の大きいもの10位までの人の中から抽選で3名に来年1年間の特別入漁証がもらえるそうです。
 安曇川大好きの鮎釣り師は大物を釣って年間特別入漁証を狙ってみてはいかが。
(21日の段階で21cm以上でないと上位10番には入らないそうなので、これからは22cmクラスを狙うことになりそうです。でも上位10人からの抽選だそうですから、チャンスはありますよ。)

 釣果:12 15〜20cm

 昨日はひどい風が吹いたが、今日は穏やかな晴れの天気だ。
 道路の向かいのオトリ屋へ行って、入漁証を買い、今日もここで釣ることにした。
というのも、昨日食料買出しに行った時に車を停められるところはどこも水遊びの人達がいたからで、良さそうな釣り場と水遊び場とが同じになっている感じがしたからだ。
 下流の堰の上荒川地区の浅い所には水遊びの人は来ないのだろうが、どこが80ほど釣れている場所なのか知っている人に案内でもしてもらわなければ分からない。
 今日は日曜日でもあるから、どこも水遊びの人たちで一杯だろうから、この辺でやろうということになった。
午前中はキャンプ場の上手へ行ってみた。朝から暑く、河原を歩いているだけで汗が吹き出てくる。どこもアオノロで一杯だ。特に瀬の流れの速いところにいっぱい付いている。
 野洲川でのアオノロがない所にアユが付いているといわれたが、今朝見る限りではアオノロのないところにアユがついているのかどうか分からない。瀬を二つ上がった先のトロ場が比較的アオノロが少なかったので、オトリを出してみた。アユは見えるが、オトリを追ってくれない。琵琶湖産は追いが良いというようにはならない。それに5分もしないうちに、流れてくるアオノロが糸やオトリの顔にいっぱい掛かる。引き寄せてアオノロを取っているだけでオトリが弱っていく、悪循環だ。
 オトリが弱ったせいか、連日攻められているためか、アオノロ発生で追い気が出ないのか、それとも土用で調子が良くないのか。
自分の他にも5人ほどが近くで竿を出していたが、なかなか釣れない。瀬の頭で待望の1尾目か来たが取り込んだ後4,5回ヒクヒクっと痙攣したと思ったら、心臓グサリで即死。
 この地区で2、30釣っている人がいるというのいに、さっぱり釣れない。腕が悪いのだろうなー。
水温も高くなってきたので、即死のアユが悪くなってはと思い、テントの所にもどりクーラーに入れた。
 次は橋の下へ行ってみた。KYさんがいて、ほどほどに釣れていると言う。下手で中学生の4,5人のグループが早くいなくならないかとこちらを窺っている。いなくなれば橋上の荒瀬からエアマットや浮きに乗って川流れをやりたがっているのだ。先にKYさんが釣りをやっていたので、それが出来ないのだ。
 KYさんの上手橋の真下あたりでやらせてもらった。荒瀬の終わるあたりに入れちゃるとすぐにオトリより少し大き目のが来た。続けてもう1本来た。これでなんとか元気なオトリが確保できた。
 KYさんが早めに上がって行った。昼食にもどると、短パン姿に着替えている。今日は釣りは終了だという。
留守番をKYさんに頼み、昼食後また橋の下に行ってみた。中学生グループがバシャバシャやったせいか全く掛からない。しばらくやってもダメなので、オトリを引き舟に戻した。移動しようと立ち上がり歩き始めると、こまっしゃくれた4、5年生位の小学生が寄ってきて親切にも忠告をしてくれた。
「おっちゃん、鮎釣りしてるんやろ。それなら、子供が遊んでいたとこでやっても釣れへんでー。」と後ろをついて来て云う。大人が言っているのを聞いてわざわざ教えに来てくれたようだ。
 「そうだな。これから他に行こう。」独り言のようにいい下手を目指した。
少し下手のアオノロのいっぱいの瀬でズボンとシャツ姿の年寄りが釣っていた。KYさんが昨日この瀬で沢山釣っていたという老人らしい。アオノロのいっぱいの瀬でどんなつり方をするのか見てみた。
 まず、瀬の上手にオトリを入れる。当りがなければ適当な間隔でオトリを50cmか1m下手に送る。それを瀬の下までやる。アオノロがオトリに付こうが、糸に絡もうが気にはしない。下まで行くと、アオノロを取って、また瀬の上手に移り、別の筋で同じ様に繰り返す。
 なるほど、これならアオノロのことも、オトリの泳ぎも気にせずにやれる。実用本位の釣り方だ。
 そこは狭く、一人が釣るのがようやくの場所だ。大きく迂回してさらに下流へ行ってみた。
浅いトロが続き、その下は土砂でほとんど埋まった取水堰にでた。取水口の手前で、ザラ瀬が数本の柳の根元に流れ込んでいる所があった。柳の根元の所10mくらいは漬物石位の石が入っているようだ。
 柳の枝が張り出していて、竿を出しにくい。が近くには良さそうな所が見当たらない。
安曇川のアユなんとかオトリを入れてやると、これぞ湖産の追いという感じで一発で良形が来た。3っほど入れ掛かりてきに来たのだが、後がいけなかった。天井糸やら道糸やら、柳の枝にひっかけて肝心のポイントに数度立ちこんでしまったのだ。これではいくら追いの良い湖産でも掛かってはくれない。
 3〜4間の短竿でやれば、こだけでツ抜けは楽勝だったにちがいない。がいま使っている竿は9mだ。長すぎ。
 時間は早いが、他を見ても良さそうなところは子供達がバシャバシャやっている。今日はこれで終了。
 テントに戻ろうとしたが、水辺までテントやタープがいっぱいでどこから岸に上がったらよいのか迷いそうだった。テントに戻ると、回りにはバーベキューをしている人達が大勢いた。

 途中の無人販売所で買ったカボチャなどが残っていたので、それらを材料に、昔を懐かしんで「すいとん」を作ることにした。小麦粉の団子はスプーンですくって汁に入れられる程度のが良いというので、少し軟らかめに小麦粉をといた。
何年ぶりか何十年ぶりかの「すいとん」は結構おいしく、それだけで腹が一杯になってしまった。
 
 今夜もここでキャンプ。


第12日目 8月21日(月) 晴れ 飛騨益田川へ移動

 琵琶湖へ流入する他の川へ行こうか、それとも日本海まではすぐたから、日本海へ出て由良川か円山川へでも行ってみようかと相談した。
 日本海側は次回の釣り旅行のときに来ることにして、帰り道の途中で、郡上の和良川に寄ろうということになった。以前和良川に来た時は大雨増水で釣りができなかったからだ。
長浜城歴史博物館 時間はたっぷりあるので、今NHKで放送されている「功名が辻」の舞台、長浜に寄った。長浜城跡に外観はお城の長浜歴史博物館があり、本来は秀吉の出世の起点になった城として資料がそろえられていたようだ。「功名が辻」の放送で、一豊と千代の特別展が行われていた。平日にもかかわらず大勢の人が見学に来ていた。
 毎月初旬に専門家による「大河ドラマ『功名が辻』を3倍楽しむ講座」が開かれているそうだ。
 城の天主からは琵琶湖が一望できた。

 午後は高速で郡上八幡ICまで行き、郡上八幡の吉田川と長良川をちょいと眺めてから和良川へ向かった。
吉田川も長良川も以前の記憶と比べると水がずいぶんと少ない感じがした。
 和良川のオートキャンプ場へ行くと、管理人が16日から網が入っているので今釣りは無理だろうという。
仕方が無い、他へ移るしかない。和歌山で釣り人から聞いた話では、馬瀬川はまるでダメだったと言っていたし、吉田川も釣り人は少なかった。何所へ行こうか?。ここから近いところといえば益田川か中津川かだ。
 考えても仕方がない。下呂温泉まで行って温泉に入って、のんびり考えよう。
 食事をし、温泉に入って布団に横になったら、もうどうでも良くなった。


第13日目 8月22日(火) 益田川、萩原地区・はぎわら大橋

はぎわら大橋下流
 はぎわら大橋(06年3月開通)

 天気:晴れ後雷雨
 水温:19〜23℃ 水色:澄み

  釣果:10
  Max.22cm
  Min. 17cm
  Ave. 19cm
 
 橋の下流下呂方面を望む
橋の下5、60mの所から長い瀬が続いています。
橋下のトロ場にアユが沢山見えました。


はぎわら大橋上流
 橋の上流萩原方面を望む
橋の上は大石が点在していて、けっこう水深がある。
橋上下のトロ場で、アユが良く見えるのですが、なかなか掛かりません。
 プロの人が”群れアユくずし”といっているのは、どのような釣り方でしょうか。それが出来れば大漁です。


 今朝は早起き。旅館近くのコンビニで朝食と昼食を買い、上流萩原方面を目指した。
地元の人たちは、温泉が流れ込んでいる下呂温泉から下流部のアユは気持ち悪くて釣ったり食べたりする気がしないという。だから、鮎釣りをするのは萩原地区から上流だと言う。
 下呂温泉の前は、アユが沢山見えていても釣りをする人はいない。
 我々も、地元の人の意見に従って上流に向かった。禅昌寺を過ぎたあたりの道路わきの広くなった所に車が2台停まっていて、釣り支度をしていた。隣に停めて、話を聞いた。上手のはぎわら大橋のあたりで20以上釣れていると電話をもらったので、4人で東京から高速を飛ばしてきたという。橋の所よりはこちらが良さそうなので、ここに入る。ということだった。徹夜で高速を走ってきて、鮎釣りをするとは元気な年寄り達だ。
益田川入漁証 われ等も負けてはいられない。少し上手に走ると、アルペインという軽食喫茶の店があり、入漁証とオトリを扱っている。どの辺が良いのか聞くと、先ほどの東京から来た人と同じことを言う。橋の上下が良いそうだ。
 橋の下に駐車。支度をして河原へ下りる階段で川へ下りた。
 橋の近辺にはすでに4,5人先行者がいた。橋桁の脇のトロ場を眺めると、アユが沢山見える。石に付いている様にもみえるが、他のアユが来ても追う様子がない。ジッと見ていると、たまには追うようだ。
 少し下手の瀬頭のあたりで、水中を眺めたが、アユの姿が上のトロ場のようには見えない。Sさんは橋桁近くのアユが沢山見えるトロでやるという。Kさんは橋上手の方でやると上のほうへ行った。
 自分は何所でやろうか迷ったが、とりあえず瀬頭でオトリをだすことにした。しばらく反応なし。Sさんが20cmオバーと思える良形を続けて掛けた。
 自分も他の人も竿は曲がらない。7時過ぎになってくると、釣り人も増えたが、釣れないので移動する人も増えてきた。橋の上手が空いたので、行ってみたが釣れない。釣れないから空いたんだから、そう簡単には釣れない。又、瀬頭にもどり、上のトロにオトリをつけたまま竿を石の上に寝かしておいて、Sさんの調子を聞きにいった。
話をしていると、さお先がくんくん引かれている。慌てて、竿をとったが、糸が石にザリザリと擦れる感じがしたと思ったら水中糸が切れてしまった。切れた仕掛けを直していると、なんと糸を切ったアユがオトリを引っ張ってすぐ目の前をグルングルンと泳いでいる。もうちょっとこっちへ来てくれたら、タモですくおうと思ってみていたが、流心の方へ行ってしまい見えなくなってしまった。残念。
益田川のアユ その後も1時間近くまるでダメ。瀬頭のカガミでようやく掛かり、その後瀬の始まりの辺で退屈しない程度に掛かった。
 お昼弁当を食べ、午後も頑張ってやろうとやっていると、雷がなりだした。
かなり雷鳴が激しくなってきたので、竿を置いて休憩だ。そのうち上流の空が真っ暗になり大粒雨が落ちてきた。Kさんも橋の下に避難してきた。風が上流側から吹いていたので橋桁の下流側に立っていると雨が当らない。雷雨が激しくなってきて、風の方向が川下側や対岸側などに変わりぐっしょり濡れてしまった。
 Sさんと、さっき雷が鳴り出したときにカッパを取ってくるんだったね、と話したが、もう二人ともぐしょ濡れ。寒いとか、冷たいとかいうわけではないから、一度濡れてしまえば後は平気だ。でも、雷は怖い。
 一時間ほどして雷雨も遠ざかっていった。橋の下などに避難していた釣り人が水辺に戻ってきた。
 あれだけ激しい雨だったが、水位はわずかに増えたかなー、という程度で濁りも出なかった。
 その後少しやって、今回の鮎釣りは終了。釣ったアユは漁協では2次放流物といっているが、分かりやすくいえば成魚放流物だ。春に放流したのは釣りきられたのか、流れたのか、見当たらなかった。
 
 夕方まだ早かったので、夕食を作ろうかと聞いたが、片付けが面倒だから、途中の店で食べようということになった。
 カーナビは中津川ICへ向かい中央高速で帰るように指示している。
中津川へ向かう途中の食堂で夕食。メニューに「けいちゃん定食」というのが出ていた。食べたことがないので注文した。若鶏の肉とキャベツをホルモン風の味噌味にし焼いて食べるものだ。”けいちゃん”の”けい”は鶏のことだと説明を聞いてわかった。ジンギスカン鍋のような鍋にクッキングペーパーを敷きその上に味噌ダレの付いた鶏とキャベツがのって出てきた。じゅーじゅーいいだしたら、かき混ぜて下さい、という。どうなれば食べごろか聞くと、キャベツがしんなりしたら食べられます、という。
 鍋がじゅーじゅーいいだしたが、初めてだからまだいいだろうと思っていたら、となりのテーブルにいた中年女性が「けいちゃんを食べるのは初めてのようなので、おせっかいと思われるかもしれませんがお教えします。かき混ぜないと焦げ付いて食べられなくなりますから、すぐによくかき混ぜて下さい。」と教えてくれた。
「あっ、そうなんですか。すみません。ありがとうございます。」中年美人におろおろ答えた。
かき混ぜているとキャベツがしんなりしてきた。食べごろだ。結構旨い。これは、ご飯のおかずよりは酒の肴に合っているようだ。
 「けいちゃん」は下呂高山地方ではポピュラーな食べ物だそうだ。この味は全国的にいける気がした。
 その後は、道の駅とか、高速のSAとかで休み休み戻った。走行距離は2400kmを少し越えた。

 今回の「鮎釣り&キャンプの旅」は観光が主で合間に鮎釣りをする、という感じになってしまった。
 これほど、和歌山の川の状態が悪いなどとは思いもしないで出かけ来てしまったからだ。
 何年か前に狩野川がまったくダメの年があったが、近隣の川もまるでダメということはなかったと思う。
 漁協と県水産試験場はこの原因を真剣に解明して、本気で対策を講じなければ大変なことになってしまう。
 釣り人も、漁協と県水産試験場に不漁の原因究明を求めるべきだろうと思った。
 来年は良い釣りが出来るようになることを祈る。